お待たせしました。お待たせでない皆さんも、お待たせしました。本日は、もう好例となりました、超人機メタルダーの妹尾青洸さん率いるゲキ塾。さんによる第3回リーディング公演のレポートですよー。
 副題の「新たなる旅立ち 哀しみを越えて」というのは、出演者のひとりであります
ぐっちょさんが勝手につけたものなので、べつに公式タイトルなわけではありません(笑)。
 場所はいつもの下北沢・赤星昇一郎さんのお店“Reading Cafe ピカイチ”。過去の公演を観てすっかりリピーターになってしまった方はもちろん、新たに足を運ぶ人も多数いるものと思われ、どうやら連日が盛況だったもよう。なかには新幹線などを使い、遠路はるばるお越しになる方もおられたみたい。1時間ちょっとで着ける私なんかは恵まれてます。

 私が行ったのは12月18日水曜日17時からの部。じつは当初、この公演は10月におこなわれる予定でした。
 もともと私が行く予定だったのは10月27日でして、その日は夕方から、夏にお亡くなりになった元東映の平山亨プロデューサーの“偲ぶ会”に出席するため、神保町の学士会館まで行かなくてはならない日でもあったのです。
 そこで当日、ピカイチさんへは15時からの部に出たあと神保町へ移動するつもりでして。ですがゲキ塾。さんのことですから、終わったあとで打ち上げにお誘いくださることも考えられます。ですので、それが終わればまた下北沢へUターン・・・そんな強行スケジュールに踏み切るつもりでした。
 ところがその日は台風接近にともなう交通機関の乱れ等が考えられたため、過去に大変な目に遭った経験のあるゲキ塾。さんでは延期を発表。あらためて12月におこなうことになった次第。
 でもフタを開けてみたら10月27日は快晴となりまして、平山さんの“偲ぶ会”へは多くの人で盛大な盛り上がりを見せました。これなら予定どおり決行しとけばよかったという妹尾さんたちではありましたが、まあ天気には勝てませんし、
ゲキ塾。さんはゲキ塾。さんなりの姿勢を示したという意味ではいい機会だったのかもしれないですね。

 しかし、12月18日は風も強く雨も降る寒い日になってしまいました。台風とまではいきませんが、なかなかツイてないめぐり合わせですわ(苦笑)。
 当日は早めに家を出たつもりだったのですよ。だけど新宿で用事を済ませてから下北沢へ向かい、近道しようとしたら迷子になってしまいました。結局はギリギリに近い時間に到着。既にお店は満席状態にありました。
 なかへ入るや妹尾さんと目が合いまして「
(▼∀▼) ムフフフ・・・鬼が来た」とニヤリ。えと。それは「鬼ごっこ」とかの類いの鬼なのか、それとも「鬼! 悪魔! 人でなし!」のときに使うバージョンの鬼なのか・・・? ショウタさんからは最近「編集長」呼ばわりされてますし、ここへきていろんな異名を頂戴するようになったみたいです(笑)。
 もっとも、ゲキ塾。さんでは大半の塾生さんに変な(?)ニックネームがつけられてますので、こういうのは普通なんでしょうね。七曲署みたいなもんかな?
 そして待ち受けたように塾生さんたちが声をかけてくださいます。なかでも、いちばん最初に近寄ってくださったのが、新人のりな平さんです。7月に妹尾さん出演の映画を応援するため、塾生さんたちとご一緒させていただいた際にお会いしていたのですが、ツイッターもされてたので何度かやりとりさせていただいたという経緯もありました。
 ただ、前回お会いしたときのりな平さんは常にマスクをつけておられ、顔がよくわからなかったんです。さらに、他の方から私のことを誰もおしえてくれなかったらしく、まさに「誰これ?」状態だったそうなのです。いっそのこと、ずっと「誰これ?」状態で引っぱったら面白かったんだけど(笑)。
 なので、りな平さんの最初の挨拶は「今日はマスクなしです!」でありました。素顔でした。笑顔でした。

 ピカイチさんは小さなお店なので、出演者の控え室らしいスペースもあるんだかないんだかよくわかんないんですよ。だから、本番までのあいだもお客と同じ場所でしゃべってるかんじ。ゆえにアットホーム感は増します。
 有難いことに、塾生さんたちが一人ひとり話しかけてくださいます。そしてなんと、前回のリーディング公演をもって、いったん女優を廃業した
ロクさんもいらっしゃいました。
 私は本来、この日は19時半からの部へ出席するつもりでした。それを17時からの部へ出席することにしたのは、ロクさんが復帰されると聞いたからです。他の回へは別の新人さんとかもおられたそうなのですが(あとで知った)、この回だけはロクさんが出るということでして。
 引退からわずか半年で復帰という、大仁田さん以上の離れ業をやってのけたロクさん。でも、こちらの復帰は歓迎です。ロクさんの引退と復帰、両方に立ち会えることになったのは、10月の公演が延期なったことも作用してのこと。
 いやいや、じつはロクさん、これの少し前、映像としてのお仕事がひとつあったのです。それは、これまでにも何度か出演されたことのあるNHK『ファミリーヒストリー』の最終回で「天童よしみ~102歳の祖母が貫く“負けたらアカン”~」への出演でして、公演直前の12月13日が放送日だったのです。
 ロクさん以外にも妹尾さんを含め何名かの塾生さんたちが参加したそうなのですが、実際にOAで使われていたのはロクさんとゴイチさん(後頭部だけ)、あとは前年12月の舞台で客演として参加されてたししほんじさん(映像初出演。でも台詞があった)を確認できただけでした。
 そういえば、この数日前に行った伴さん会でも伴大介さんが「昨夜テレビ見たんだけどさ、妹尾くん出てないんだよ。ロクだけ出てた。あとは男の子もいなくて・・・」って仰ってましたっけ(笑)。まあ映像のお仕事はこんなのはよくあることらしいので、他の塾生さんたちも笑っておられましたけど。

 

 

 さて本番が始まります。番頭のショウタさんから「おトイレは、いまのうちに」等の案内。また、この日のもようはUSTREAMで世界じゅうに配信されるとの説明。ここの「なう」でもお知らせしてましたんで、なかにはご覧になった方もおられるかもしれませんね。
 でも見てない人のために、一応レポートしときますわ。いつものように4本のオムニバス形式です。

 
Ⓒぐっちょさん提供画像

-❶-
 某ホテルに宿泊したりな平さん(※役名が「モリノヒトミ」と言ってるように聞こえましたが、イマイチ聞き取れなくて自信がないので「りな平さん」ということにしときます)が、設備の不具合で従業員A(ゴイチさん)を呼び出しました。ところがAには、りな平さんの姿がオランウータンにしか見えないという設定。Aはひたすらオランウータンに怯えるばかりです。
 しばらくすると従業員B(ショウタさん)が入ってきます。Bにもりな平さんがオランウータンに見えます。ただし言葉はわかるらしいのです。そこで、りな平さんは必死に自分が人間であったことを関西弁で訴えようとします。しかし、Bはあまり親身には対応してくれません。
 そうこうするうち、Aはよその部屋からコンドウ先生(さん)という医者を連れてきます。医者はピンクのニット帽を被り、変なサングラス、カモフラ柄のズボン・・・という奇抜な出で立ち。性別は不明です(笑)。
 一応、診察しようとはするのですが、やっぱりオランウータンにしか見えないようで、テキトーにあしらっただけでBとともに退散します。
 最終的にはAまでもが逃げてしまい、りな平さんだけがポツンと残され、おしりをポリポリ掻いて終わりです。結局、なぜオランウータンに見えるのかは不明のまま終了してしまいました。
 このお話はですね、文章で伝えるのがとても難しい。役者さんの動きがいちばんの見どころということもあって、それを文字で表すのは私には無理。
 じつは前回と今回のリーディングのあいだに、ぐっちょさんがゲキ塾。さん以外のところへ行き、芸人さんやアイドルさんたちとともに出演した、お笑い系のお芝居を観に行ったんです。それも2回。
 内容的にはとても面白かったのですが、残念ながらそのときのもようは記事にはできませんでした。文字に起こしても伝わらないと思ったからです。なので内容とはちょっと違った切り口で語らせていただきます。
 ます、りな平さん。これが役者デビュー作となったわけです。が、それが人間なんだけどウータンの役、という特殊なスタートとなってしまいました(笑)。目下のところ、代表作はウータンです。役だけではなく、物語の結末さえも着地点がないという特殊さ。はたして、りな平さんは将来どんな女優さんになっていくのでしょうか(笑)。
 特筆したいのはさんの、これまでには見せなかった動きが光りました。これについては後述することにいたします。
 ちなみに、出演者のなかで本を持って“朗読”している人はいません(笑)。

 
-❷-
 某エレベーター会社の社長(ぐっちょさん)と社員(ゴイチさん&わらびさんの会話。
 残業上がりと思われる夜遅く。会社のエレベーター内で社長が社員2人に労いの声をかけているのかと思いきや、社長は10年前に一度だけ自社製品で起きた謎の死亡事故のことを振り返っていた。事故の被害者となったのは、当時17歳だった社長の息子であるらしい。
「あいつが生きていれば、今日でもう27になるかな」
 そんな社長に社員二人が励ましの声をかける。社長もまた、そんな二人に笑顔で応える。ところが、去り際の社長が妙なことを言い残した。
「このエレベーターに・・・どうも出るらしいんだ。若い男(の霊)がいつのまにか一緒に乗ってるらしい」
 社長が言うには、息子と思しき者の霊がエレベーターに現れるという噂を耳にしたのだとか。
 社長は笑って去るのだが、どうやら10年前の事故というのはこの社員二人による犯行だったことがわかる。将来、社長の息子が会社を仕切ることになるのを阻止するためであった。
 何も知らぬ社長を嘲る二人であったが、いま乗っているエレベーターが墜落していることに気づく。はたして犯人は社長なのか、それとも・・・?
 このお芝居では、ゴイチさん&わらびさんが歳相応かそれよりちょっと上くらいの人物を演じているように見えました。犯罪者ではあるものの、ひとまず一般人の役なので、このお二人なら難なくこなせそう。違和感なく見れました。
 これに対し、ぐっちょさんが、おそらくはアラカンかそれ以上の年代を思わせる会社社長の役になってるのが目を惹きました。傘を手にしてるんですが、常に腰の後ろで持ってるのが、それを強調しているようでした。20代前半のぐっちょさんにとっては年齢が倍以上ある紳士の役でしたが、なかなかサマになってました。
 一瞬、ぐっちょさんが将来あの年齢になったらこうなるのかなーと錯覚しましたけど、普段のぐっちょさんを見てるとまずそれはないだろうと思います(笑)。

 
-❸-
 穴に落ちてしまった犬「ろくべえ」を助けるべく、子どもたちが知恵をしぼって考える様子が見どころのお話。
 学校の教科書にも載ってるようなお話なんだそうですが、大まかなあらすじはコチラをご覧ください
ろくべえまってろよ
 地の文ロクさんが読みます。今リーディング公演中、唯一の“読む人”です(笑)。ぐっちょさんが犬の役で、後ろ姿のみで感情表現しています。穴の中ということなので、照明は暗めです。そしてショウタさん&さんが小1の子どもたちを演じ、ときどきショウタさんが通りがかりの暇そうな人をやったり、さんがお母さん役を演じたり・・・という役割り。なお、ショウタさんはサンダルを穿いております。
 子どもたちは基本的に「アホな子」という設定らしく(?)、ツッコミどころのある行動ばっかりします。オトナたちは無関心で、親身になって犬を助けようとはしないというテイストが加わります。
 個人的に気に入ったのは、さんの風体でした。この日、いつもと髪型が違っていたのですが(新入りの塾生さんが美容師らしく、その方に切ってもらったとか)、それが男の子役をするときや「アホ顔」をするとき効果的に作用していたように思えます。
 ただ、ひとつ「あれっ?」て思う箇所がありました。当日のうちに話のネタにしとけばよかったのですが忘れてしまったので、ここに書いときます。
 子どもが犬を励まそうとして『どんぐりころころ』を歌う場面があったんです。しかしその歌詞が「どんぐりころころ ドンリコ~♪」になってしまってました(笑)。
 そういえば『ミラーマン』における第44話「魔の救出作戦」では、崩壊寸前のマンションに取り残された少女を励まそうとする安田隊員が、何度も何度も「ドンリコ~♪」と歌っていたため、せっかく決死の救出に向かう緊迫した場面だったのに残念な味つけになってしまっていたのを思い出します。
 それに比べてさんの「ドンリコ」の場合、逆にマッチしていたようにも思えます。これは、あえて「アホな子」っぽさを出そうとしてやった演出だったのかもしれません。
 またロクさんの、どことなくアンニュイな読み方が妙にハマってました。物語的には陽気な系統のものではあるのですが、地の文だけが違う空気を醸し出していたのです。これもなかなか絶妙な演出だったと思います。
 そして今回、またもやショウタさんのサンダル履きを見ることができました。ここ1年、
ショウタさんとサンダルはセットで楽しむのが定番なんですよ。「サンダル俳優」の面目躍如といったところでしょうか。冬場でありながらサンダル姿の似合う男は、もはやショウタさんと両津勘吉をおいて他にないという地位にまで上りつめた様相です。
 
-❹-
 オオクラユリコという女性が交通事故で入院した。心配したユリコの恋人・コンドウマコト(ショウタさん)が病院へ駆けつけた。これに対応するユリコの母(ぐっちょさん)。さいわいにして怪我の状態は大したことないのだという。コンドウマコトとユリコの母は初対面である。ちなみにコンドウマコトの職業は役者らしい。
 そこへ、もうひとりユリコの容体を心配する人物が現れる。いかにもチャラチャラした不思議な風体をしてます。ところが、なんとこの人物も「コンドウマコト」と名乗り、ユリコの恋人であると主張する。演じているのはさん。あれ、ピンクのニット帽、変なサングラス(なぜか2つかけている)、カモフラ柄のズボン・・・
❶の話に登場した医者と同じ格好だ(笑)。
 ややこしいので、ショウタさんのほうが“コンドウマコトA”で、さんのほうは“コンドウマコトB”ということにします。
 混乱する一同のもとへ、さらにもうひとり難解な人物が加わることに。演じるはわらびさん。背は低く、黒い帽子を目深に被り、手がダブダブで明らかにサイズを間違ったと思しき背広を着ています。そのかわりズボンの丈が短く、足首の上のほうまでしかありません。スリッパを履いています。ツッコミどころ満載です。
「申し遅れました。わたくし、オオクラユリコしゃんとおつき合いさせていただいておりましゅコンドウマコトと申しましゅ」
“コンドウマコトC”の登場でした。どよめく場内(笑)。
「ユリコしゃんの、お母しゃまでいらっしゃいましゅか」
 ここにユリコが3マタをかけていたことが発覚し、しかも相手の男が何れもコンドウマコトという名前であるという不可解な事実が明るみになったのである。
 なおユリコは、コンドウマコトAとの交際歴が8年、コンドウマコトBとは1年半、コンドウマコトCとは数ヵ月であるらしい。
 パニックになる一同であるが、この事態に追い討ちをかけるべく現れた看護婦(ゴイチさん)から、ユリコが妊娠4ヵ月であるとの情報が告げられる。まさに修羅場であります(笑)。
 ところが、この時点でユリコのお腹にいる子どもの父親である可能性を持つコンドウマコトB&コンドウマコトCに対し、コンドウマコトAだけが交際歴8年にして可能性ゼロという衝撃の事実!
 聞けばコンドウマコトBの職業は医者(つまり
❶に登場したコンドウ医師と同一人物であった。すなわち性別は♂であることが判明)、コンドウマコトCは弁護士とのこと。コンドウマコトAだけが「し、下北沢の・・・ピカイチで・・・小劇場で、役者を・・・」と、あらためてバツが悪そうに答える。
 ユリコの母はコンドウマコトB&Cを連れ、ゴキゲンな様子で奥へ消えてしまった。可能性ゼロの男=コンドウマコトAだけが残され、天を仰ぐ・・・で終了してしまいました(笑)。
 コンドウマコトAがひとり天を仰ぐラストシーンでは、ライトの加減も相まって非常にナイスな表情だったと思います。孤立してしまった男の悲哀が強調され、それを私は下のほうから見上げるような位置にいたこともラッキーでした。もし映像に残すんだとしたら、私ならそのアングルから撮ることでしょう。
 見た目がアレでも安定した収入を誇る人たちと、いちばんまともそうでありながら収入面では心細い職業の人に対する世間の対応をユリコの母に投影させて表現したような、役者さんたちにとっては自虐的ともとれるお話でした(苦笑)。
 このお話ではショウタさん以外、全員が逆の性別を演ってるんですよね。べつにゴイチさんなんかは看護婦じゃなくてもいい気はするんですが、わざわざ女装(でも、あんまり女っぽくない)してくるという、変な方向へのこだわりが素晴らしい。
 かくして、いつもながら4本目は「明確な結論はとくになく、解釈は観る人に委ねられる」といった世界観で締められたのであります。

 
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 ちなみに終演後、とうとうショウタさんから「リーディングだけど、読むことを放棄しました」との旨が宣言されてしまいました。
 もうなんでもいいですわ、面白けりゃ(笑)。

 
Ⓒロクさん提供画像
 

 さて、この日の公演で最も印象的だったことを書いておきます。まずはさんの、これまでには見せなかった動きが光っていた件について。
 ショウタさんのサンダル少年、ぐっちょさんの厚化粧女、ゴイチさんの何か企んでそうな男・・・。このあたりは、いままでの実績もあって安心して見ていられたんです。これはこれでよかったと思います。
 たださんの場合、私がゲキ塾。さんの公演を観てきたかぎりでは比較的、控え目なポジションにいることが多いというイメージがありました。ところが今回は変な男役を筆頭に、少年役、お母さん役・・・(さんは女優さんなのですが、この日は男役のほうが多かった)と、前へ前へ出て行こうとするような姿勢を感じたのが新鮮に映りました。
 いままで私が知らなかったさんが見れたのが大きな収穫だったと思います。
 あと最大のインパクトは、わらびさんのコンドウマコトCでしゅ。あの立ってるだけで面白いビジュアルは特筆モノですよ。普段は髪が長いので気づきませんでしたけど、わらびさんは顔のカタチがまん丸でドングリまなこだったことがよくわかりました。
 サ行の発音が「しゃ」や「しゅ」になってしまうのは、
何かと問題のありそうな(?)少年マンガやるっきゃ騎士』に登場する脇役・山田くんというキャラにオーバーラップして見えたものです。妹尾さんが山田くんを意識してそういう演出をつけたのかどうかは定かでありませんが。
 もう私は、あのキャラクターがかなりツボだったのです。コンドウマコトCを今回だけにするのはモッタイナイでしゅよ。妹尾しゃん、是非またどこかでコンドウマコトCの投入をお願いいたしましゅ! (^人^)オ・ネ・ガ・イ

 


 公演が終わりますと、やはり打ち上げへのお誘いがありました。有難いことです。ただ、それまではもう1公演あります。以前はもういっぺん観ることもあったのですが、最終回は既に予約で満席と思われます。したがって、どこかで時間をつぶさなくてはなりません。「あとでまた来まーす」と言って駅前のほうで散策でもすることにしました。
 雨のなか駅前まで引き返しましてウロウロしてたのですが、そこで重大なことを思い出しました。なんと、先ほどのお代を払い損なっていたのです! ダメじゃん!
 最終公演が終わるころ、申しわけなさそうにピカイチへ引きかえす全温度チアーさん。よかった、打ち上げに誘われてなかったら警察に捕まって死刑になるところでした。
 場内の客席には見覚えのある方々がチラホラ。まず、いちばん出入口に近い席にはししほんじさん。「あ、テレビ(ファミリーヒストリー)見ましたよ」と声をかけましたら照れくさそうなお顔になりました。
 その隣には、いつもお見えになられる高田裕司さん、奥のほうへはいちど一緒に食事させていただいたことのある塩野勝美さん、それに前のほうへは戸野廣浩司記念劇場で営業されてた黒田さん(最近はフリーで活躍中とのこと)も。
 なお、塩野さんと黒田さんは平山亨さんの“偲ぶ会”でもお会いしました。べつに示し合わせたわけではないのですが、行く場所が被ることがある方々です(笑)。思えば黒田さんとはゲキ塾。さんの公演を最初に観たときに会場でお会いしたのをきっかけに、よく親切にしていただくようになったものです。

 さて、出演者も観客も近くの居酒屋へ移動です。別の日に観にきていたと思われる人も、あとからいらっしゃったりしてます。やはりロクさんだけは用事があったのか、お姿がなかったのが残念でしたけど。
 私の席の周りには塩野さんと黒田さん、それに塾生のゴイチさんとわらびさんがお座りになりました。

 塩野さんはキャストおよびスタッフとして参加した映画『地球防衛未亡人』が近日公開予定とのことでチラシを配っておられました(笑)。ちょっとだけ撮影の裏話も伺いました。
 塩野さんは声優やキックボクシングのリングアナウンサーなど声を使うお仕事もされておられるのですが、この日はちょっとだけリングアナモードの発声を披露してくださいました。
 普段は普通ですし、むしろどちらかというと目立たないように思える塩野さんの声なのに、いったんスイッチが入るや太~い声にチェンジするんですね! なんか珍しいものを見せてもらって得したような気分になりましたわ。 \(゜□゜)/

 黒田さんは、ゲキ塾。さんが1年前に戸野廣浩司記念劇場の第2回トノゲキ演劇祭参加作品としておこなわれた舞台『八月のシャハラザード』について、見解を語っておられたのが面白かったです。
 なんでも、あのときゲキ塾。さんは優勝こそ逃したものの、レベル自体は突出していたと思ってたんだそうです。劇場で多くの作品を観てきた方ならではのご意見でした。

 ところで、このところ塾生さんたちは軒並み売れっ子の様相でありました。ゲキ塾。としての活動のみならず、それ以外にも舞台の客演、テレビや映画の出演などなど。
 例えばゴイチさんにしても、よそで舞台をやってきたばかりだったみたい。リーディングの稽古とスケジュールのやりくりが大変だったのではないかと思われます。なにしろ私に舞台の情報を伝えるのをすっかり忘れていたくらいですから(笑)。相当お疲れだったらしく、あっというまに酔いが回りヘロヘロになってしまわれました。
 
 わらびさんには、先ほどのコンドウマコトCについての感想を。私としては絶賛の言葉しかありません。わらびさん曰く、仲間うちからは「カリメロ」呼ばわりされてたんだとかで。
 ただ、つい『やるっきゃ騎士』のことまで話してしまいました。するとわらびさんは、よせばいいのにその場で携帯電話を使って画像検索し始めたのです。
「なんか、すごい絵がいっぱい出てきましたよ」
 嬉しそうな困ったような表情のわらびさんなのであった。

 

 妹尾さんは通路を挟んで反対側のテーブルに座っておられました。なんか、私のことを「顧問」って言い出しましたよ(笑)。
 わしゃキダ・タローですか。 ヾ(- -;)
 編集長、鬼、顧問・・・ここにおったら、本当にいろんな異名を頂戴することになります。また増えたわ。

 ――とまぁ、もれなく「打ち上げまでがゲキ塾。公演です」になってしまう楽しい一日。帰りは新宿までゴイチさん&黒田さんとご一緒させていただきまして、最後は握手でお別れしました。
 次回の公演は4月。いまからが待ち遠しいです。


いま試してみたら、まだUSTREAMが見れました。全温度チアーさんも顔がわからない程度に映ってますので、見たい人は削除されないうちにご視聴ください。ちなみに撮影しているのは妹尾さんです。
 

Ⓒロクさん提供画像

※残念、全員が映ってるのがなかった。 (ノ_-。)

 最後に。
 妹尾さんは「くだらないって言われるものがやりたかった」と仰ってました。
「くだらない」ものを即却下にしたがる人は大勢いますけど、全温度チアーさんは「くだらない」ものを面白がれる人の味方でありたいです。そして50にして「くだらない」ものを率先して追求しようとする妹尾さんは、とってもカッチョいい人だと思うとります。