ちょっとだけ熊野古道 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

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遅れてやってきた夏休みの旅二日目は、
熊野那智大社と今回のお目当て古道巡りです。

熊野那智大社は熊野三山のひとつ。
(あとふたつは熊野本宮大社、熊野速玉神社)

熊野三山、高野山、吉野・大峯の神仏双方の三霊場と、
熊野古道を含むそれら令嬢への参詣道、そして
その文化的景観が世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」です。

   参詣道が世界遺産となっているのはこことキリスト教巡礼の
   サンティアゴ・デ・コンポステーラのふたつ。
   そちらを紹介した本『星の旅人/スペイン「奥の細道」』、
   俳人黛まどかの体験記を読んだことがあります。

         

熊野古道巡りは本格的に何泊かして歩くものから
散歩程度のものまでさまざまな選択肢があります。

私たちが選んだのは散歩の延長線上で楽しめるコース。
大門坂を那智大社まで昇り、那智大滝までのコースです。
語り部さんに3時間以上かけて案内してもらいました。

         


太い杉木立に囲まれた6町(650メートル)の長さの石段を、
語り部さんのオリジナル・ファイルを使った説明を聴きながら、
ゆったりしたペースで昇ります。

ときおり立ち止まり、足許から遠くへ目を向けると、
周囲も急な傾きに鬱蒼と樹木の繁る山々。
そこにたなびく低い雲。

平安時代、何人もの上皇・法皇が、何百人もの人を連れて、
徒歩で京都から半月かけてこの地を訪れたのだとか。

長い道のりを経てようやく那智大社を目の前にして、
安堵感と期待を胸にこの石段を昇ったのでしょうね。

         


あらかじめ許可を得て、
やんごとなきお方も泊まった(?)宿坊のひと気のない庭で、
東屋(あづまや)から那智の滝を臨みました。
水が落ちる轟(とどろき)もここまで届きます。

  - 上皇や法皇も、こうして滝を見はったかもしれませんなぁ。

語り部さんのおっとりした口調が、
妻のサマンサと私をもうひとつの時間の旅に誘ってくれました。


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