月に1度程度と少ないながらも、ひとり飲みすることがあります。
場所は言えば、居酒屋、バー、ときには蕎麦屋。
それでも時おり初めての店の暖簾(のれん)をくぐることも。
ひとりで飲みながら何をしているかと言えば、
カウンター越しに店の方と話したり、
時にはたまたま隣あわせたお客さんと話したり、
他の客や厨房で働くスタッフを眺めたり、
料理を食べながら味の秘訣を探ったり、
ちょっと考えごとをしてみたり、
音楽を聞きながら本を読んだり、
などと、けっこうあれこれと楽しみがあります。
◆
職場の人たちも、近所の人たちも、学生時代からの友人にしても、
ひとり飲みする人は思いのほか少ないんですね。
ひとり飲みをしてみたい、と思う人は多いのに、
なかなか実現しない理由を訊いてみると、
知らない店にひとりで入るのには気おくれしたり、
ひとりで飲みながら何をしていいかわからない、
といった理由が挙げられます。
◆
そんな人たちに、教科書とは言わないものの、
ヒントを与えてくれる本があります。
(教科書なんてあったらつまらないでしょう)
- 今夜もひとり居酒屋 / 池内 紀 (中公新書)
¥799 Amazon.co.jp / ¥630 Kindle版
ひとり飲み、あるいはひとりでなくても店選びに、
パターン分類を多用しながら、
開店前に準備する姿、慣れない土地での居酒屋の探し方、
後悔する店、店のこだわりの読み解き方 etc.
さまざまな視点からアプローチしています。
(このブログの末尾で案内している目次をご覧あれ)
ディズニーランドの隠れミッキー探しじゃないけれど、
飲みにいったらその店の特徴があれこれと目につくことが
グンと増えるでしょう。
舌ばかりでなく、目で追う愉しみも酒のいい肴です。
◆
帰るタイミングへの心遣いや常連のあり方も書かれています。
この本が、単に居酒屋の品定めばかりでなく、
酒のみの品性にも触れているのは Fine Play。
店に入ってから出るまで
自分も店の一部になっていることに気づかされます。
めざせ、いい酒飲み。
<目次>
はじめに - 居酒屋開眼
1 居酒屋への道
巷の聖域
人生の夜学
構造と特性
後悔する店
小料理を考える
2 食べる愉しみ
お品書きの研究
お通しの品格
おでん恋しや
別格御三家のこと
とっておきを考える
珍味について考える
3 呑む歓び
注ぎ方教室
人国記抄
こだわりの店
酒博士とともに
日本酒業界にひとこと
4 千客万来
相客はたのしからずや
ゴトーを待ちながら
おなじみさんのあり方
酒のサカナ
5 そろそろ看板
影法師のキャリア
酔っ払い対処法
退けどきを考える
あとがき
[end]
*** 読書満腹メーター ***
お気にいりレベル E■■■□□F
読みごたえレベル E■■■□□F
(ペタお返しできません。あしからず。)
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