酒のみのたしなみ ~ 「今夜もひとり居酒屋」 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

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大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。



月に1度程度と少ないながらも、ひとり飲みすることがあります。
場所は言えば、居酒屋、バー、ときには蕎麦屋。
それでも時おり初めての店の暖簾(のれん)をくぐることも。

ひとりで飲みながら何をしているかと言えば、

カウンター越しに店の方と話したり、
  時にはたまたま隣あわせたお客さんと話したり、
他の客や厨房で働くスタッフを眺めたり、
  料理を食べながら味の秘訣を探ったり、
ちょっと考えごとをしてみたり、
  音楽を聞きながら本を読んだり、

などと、けっこうあれこれと楽しみがあります。

         

職場の人たちも、近所の人たちも、学生時代からの友人にしても、
ひとり飲みする人は思いのほか少ないんですね。

ひとり飲みをしてみたい、と思う人は多いのに、
なかなか実現しない理由を訊いてみると、

知らない店にひとりで入るのには気おくれしたり、
ひとりで飲みながら何をしていいかわからない、
といった理由が挙げられます。

         

そんな人たちに、教科書とは言わないものの、
ヒントを与えてくれる本があります。
(教科書なんてあったらつまらないでしょう)

今夜もひとり居酒屋 / 池内 紀 (中公新書)
 ¥799 Amazon.co.jp / ¥630 Kindle版

ひとり飲み、あるいはひとりでなくても店選びに、
パターン分類を多用しながら、

開店前に準備する姿、慣れない土地での居酒屋の探し方、
後悔する店、店のこだわりの読み解き方 etc.
さまざまな視点からアプローチしています。
(このブログの末尾で案内している目次をご覧あれ)

ディズニーランドの隠れミッキー探しじゃないけれど、
飲みにいったらその店の特徴があれこれと目につくことが
グンと増えるでしょう。

舌ばかりでなく、目で追う愉しみも酒のいい肴です。

         

帰るタイミングへの心遣いや常連のあり方も書かれています。
この本が、単に居酒屋の品定めばかりでなく、
酒のみの品性にも触れているのは Fine Play。

店に入ってから出るまで
自分も店の一部になっていることに気づかされます。

めざせ、いい酒飲み。


<目次>

はじめに - 居酒屋開眼
1 居酒屋への道
    巷の聖域
    人生の夜学
    構造と特性
    後悔する店
    小料理を考える
2 食べる愉しみ
    お品書きの研究
    お通しの品格
    おでん恋しや
    別格御三家のこと
    とっておきを考える
    珍味について考える
3 呑む歓び
    注ぎ方教室
    人国記抄
    こだわりの店
    酒博士とともに
    日本酒業界にひとこと
4 千客万来
    相客はたのしからずや
    ゴトーを待ちながら
    おなじみさんのあり方
    酒のサカナ
5 そろそろ看板
    影法師のキャリア
    酔っ払い対処法
    退けどきを考える
あとがき


[end]


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