歌舞伎町のジャンヌ・ダルクといわれた“三輪康子”さんの著書「日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人」よりご紹介致します。
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最初から理想のお客様たちに囲まれて、ちやほやされるなんてありえません。
クラスでも職場でも、自分のことを気に入らない人は必ずいます。
その人たちに、あえて「うんとやさしくしてあげる」のです。
これは必ず効果があります。
やがて見る目が変わってきます。
たとえば、もし自分が嫌な上司に腹を立てているとしましょう。
その上司が、何の見返りもなくみんなにおみやげを持ってきてくれたり、ねぎらってくれたとしましょう。
確かに最初は不気味です。
しかし、必ずどこかで「この人は、本当はいい人かも」という気持ちが生まれてくるはずです。
このあえてやさしくするという方法は、いろいろな詐欺商法などでも応用されているくらい強力なのです。
人間の心理は、敵とみなしている側からやさしくされることに対して、格別の幸せを感じるようにできているものなのでしょう。
とにかく、怒っている人には、怒るよりもやさしくするほうがずっと、将来の自分にとってもいいことがあるということがわかると思います。
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「日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人」
三輪康子 著
ダイヤモンド社より
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古代インドのことわざに、こんな言葉があります。
「怒りに対して怒りで応えぬ者は、汝と相手の双方を救うだろう」
なぜなら、「怒り」というのは相手を苦しめるものではなくて、
自分を苦しめるものだからです。
人は、悲しみから「優しさ」をおぼえます。
その悲しみが怒りに変わると「攻撃的」になります。
さらに怒りが憎しみへと変わると「苦痛」になり、身を滅ぼします。
ジョセフ・マーフィー氏の言葉で締めさせて頂きます。
「他人に怒りを感じたとき、自分の心に中止命令を出しなさい。
それが正当な怒りであっても、怒りは何も生まないばかりか、
あなたから生命力や情熱や精神的平和を奪ってしまいます」
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「魂が震える話」
発行人:けい