悩んでいる人に読んでもらいたいお話しです。
_______
「僕は、今日一日だけを生きることにしました」
「今日一日だけ・・・」
海人はうなずいた。
「最近わかったんです。
有名になった人だろうが、無名の人だろうが、人生で何が起きるかなんてわからない。
一度動き始めたものは、もう元に戻すことはできない。
そして、良くも悪くも一瞬にして人生は転機を迎えると。
一寸先は闇だし、一寸先に光がある。
その連続だと。
そんななかで幸せに生きるためには、今日だけを、精一杯生きるしかないような気がしてきました」
(中略)
「朝起きると息をしている。生きている。生きているってことは、きっと僕にはまだ役割があるはずだって自分に言い聞かせています。
それが何かはわからないけど、命を燃やしながら、世の中に新しいものを創ることができる一日があるってことです。
だから、不安を忘れ、恐怖を忘れ、過去と未来を忘れて、今日一日を生き切る。
それしか自分を笑顔にする方法がありませんでした」
_______
「株式会社タイムカプセル社」
喜多川 泰 著
ディスカヴァーより
http://www.dokusume.net/shop/product/pg1051.html
_______
人の人生は、予測できるものでしょうか?
数年前、占いをしてもらったときに、「来年の6月に良くないことが起こります」と断定されました。
もちろん、何も起きませんでした。
そのとき、その占い師に聞きました。
「明日のお昼ご飯、僕が何を食べるかわかりますか?」
「昨日の夕飯、僕が何を食べたか分かりますか?」
もちろん、答えは「分かりません」でした。
73億人以上が共に共存するこの世界で、
意志を持った73億人がそれぞれの生き方で影響し合うこの世界で、
何が起きるかなんて分かるはずがありません。
まして、そこにいる生身の人間の一生がどうなるかを、今日会ったばかりの人や、自分自身でさえも正確には分かりません。
「明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学べ」
といったのはガンジーです。
不安や恐怖、怒りや憎しみや悲しみに打ちのめされていたとしても、
今日一日を精一杯生きる。今日一日を全力で生きる。
目の前の人を喜ばせる。目の前の人を大切にする。
幸せに生きるって、そういうことかもしれません。
__________
「魂が震える話」
発行人:けい