本物の直木賞選考会(第156回)~結果・講評~ | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

負けるが勝ち!

 

◇◆

2017年1月19日、直木賞が決定した。

第156回「芥川賞」に山下澄人氏『しんせかい』 「直木賞」に恩田陸氏『蜜蜂と遠雷』(Yahoo!より)

「日本文学振興会は19日、『第156回芥川賞・直木賞(平成28年度下半期)』の選考会を東京・築地「新喜楽」で開き、芥川龍之介賞に山下澄人氏の『しんせかい』(新潮7月号)、直木三十五賞に恩田陸氏の『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)を選出した。」

◇◆

 

三度目の正直、二度あることは三度ある、ホトケの顔も三度まで・・等々、

古くから数を重ねてみても多くて3回が限度だが、

恩田陸さん、なななななんと、六度目の正直!!

(あまりにノミネート回数が多過ぎて、今の今まですっかり失念しておりました。)

 

おっっっっっそ!!!遅過ぎる!!!!!

昔から恩田陸の作品を読んでいる私からしたら、まだ獲ってなかったんかい!てなもんで、

もうこうなったら七転び八起き目指して、八回目のノミネートで受賞すればええやないの、

と長い目で見守っていたわけであります。

それがこのたびようやくの受賞、おめでとうございます。

 

 

いや〜前の記事でも書いたが、→参考記事『遅過ぎた春。

正直この受賞に一番安堵しているのはほかでもない、選考委員の皆様でしょうなあ。

このたびの受賞、選考委員も恩田さんも、ひいては他の候補者の方も納得の結果でありましょう。

作品そのものも文句なしにすばらしいが、そりゃー「六度目の正直」にはかなわん。

 

なんと言うか、まあ結果はいつもどおり見事に外しているのだが、

ガッカリより安堵が先に来ちゃって、いつもの罵詈雑言という名の負け惜しみが出ないかも〜。


大きな胸を安堵感でさらに膨らませ、答え合わせと参りましょう。

安堵ときどき罵詈雑言。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。

◇◆

 

【直木賞講評】
恩田陸さんは「1作1作が全く違うステージ」 選考委員の浅田次郎さん

 
第156回直木賞は、恩田陸さん(52)の「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)に決まった。19日に東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれた選考会の後、選考委員で作家の浅田次郎さんが会見し、選考の経過を説明した。
 
◇◆
 
浅田次郎さんの選評に照らし合わせ、
外したくせにシレっとまるで当たっているかのようなドヤ顔あもちゃんの解答↓
 
を見ながら反省していこう。
 ※注 >はあもちゃんの選評、「」は本物の直木賞選考委員の選評です。
 

>はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!
>ドロドロドロドロドロ~~~~~~
>ジャン!!!

>須賀しのぶ『また、桜の国で』(祥伝社)です!!

 

はい、また見事に外しましたー!!
しかし全然ガッカリしてないんだなあ。
不思議だなあ。おかしいなあおかしいなあ・・・ ←稲川淳二風。
 
ガッカリはしていないものの、毎回毎回響き渡るドラムロールが虚しいのは確か。
今度こそ当てたいものである。
 
恩田陸さんの受賞について浅田さんはこう述べる。
 
「6回目のノミネートで受賞に至り、選考委員一同喜んでいます。」
 
ほらほら来たよ来た。私はこう述べている。
 
がっかりするより、ようやく獲ってくれたかとほっと胸を撫で下ろした。

>しかし誰よりも安心したのは他でもない選考委員でありましょう。

>直木賞にノミネートされること6回。

>その間にどんどん売れっ子になっちゃう恩田陸。

>なのに直木賞がまったくそのスピードについていけず、今に至る。

>とにかく早く受賞させねば、とここ数年、選考委員は内心焦っていたと思うね〜。

>繰り返すまじ、村上春樹の大失態。

> ←(村上春樹に)芥川賞を受賞させてない大失態。

>   万が一、億が一、ノーベル賞獲ったらどないすんの。

 

 

さらにさらに浅田さんは最後にこうしめくくっている。

 

「想像力が非常に豊かなので、ともすると言葉の洪水になって、テーマがそれてしまったりする。今回は散らからずに、畳んでくれた。結末の予想はついたが、ヘンなことしないで終わってくださいよ、と思っていたら、終わってくれた。見事な着地でした。」
 
・・・もうよっぽど変な作品じゃない限り、受賞させる気マンマンじゃないですか〜。
なんでそこ(6度目ノミネート)に私、気づかなかったのか!!バカバカ!!あたいのバカ!
 
あ、ついでに言うと、結末の予想はついたよね、私もついた。
だから私はちょっと残念ではあったのだが、
選考する側の浅田さんはヘンなことしないでくれてホッとしたらしい笑
選考委員って色々あって大変ね(棒)。
 
 
「第1回投票から恩田さんの作品が高得点を取りました。」
 
なぬーーーーー!!!!????
 
>私が選考委員なら意地になってどれもこれも(3作)推しちゃうかもしれない。

>そんな私以上のあまのじゃくがうじゃうじゃいそうな魔窟では、

>1〜2回の投票では決まらないのではないか。

 

あ、1回で決まったのね〜。

まあ私の大失態(6度目のノミネートをすっかり忘れていた)がなければ、

容易に想像ついたかもしれないが今となっては後の祭り。

 

「恩田さんは得点が抜き出ていたので受賞は決定していました。2作にすべきかどうか、最終的に2次投票をした。垣根涼介さん(50)の「室町無頼」と、須賀しのぶさん(44)の「また、桜の国で」が残った。しかし、過半数の得点は得られず、恩田さんの1人受賞に落ち着きました。」

 

ちょっと待ったーーーーーー!!!!!!!!!

あ、その前に、あもる一人直木賞受賞のガースー(須賀さん)が残ったのね!!!

おめでとう!!!

ほぼ当たりやーん。初ノミネートにして次点だなんて。私ったらやるじゃ〜ん。

あとでちゃんと触れますからね、ガースーちょっと待ってて。

 

で、ちょっと待ったーーーーーー!!!!!!!

垣根さんがここまで残ったの!?

 

私はこう述べた。

 

>初登場須賀さんとベテラン森見さんの一騎打ちで最終決戦に突入するのだ。

 

須賀さんは当たっていたが、もう一方がまさかの垣根さん。

うっそだー。

なぜ?全くわからない。誰や、垣根さんをここまで推したのは。

垣根さんだって確かに悪くはなかった。

でも須賀さんの作品と同じレベルで語るには物足りなさ過ぎたのだが・・。

 

恩田さんの受賞に安堵したのか、浅田さんから漏れる言葉はとにかく恩田さんのことばかり。

死屍累々の選考過程がほっとんど語られなかったが、

ダントツでの決定ということであればそれも仕方ないであろう。

 

恩田さんは最後に触れるとして、それ以外の作品について私の感想と比べていきたい。

 

まずは次点に残った2作品から。

 

「垣根さんに関しては、クライマックスに持ってきた修行が良いという評価もありました。大変妖艶な女性のシーンが秀逸という意見もあったが、全体的に、主人公があまりに単純でストレートだとして、評価されなかった。」

 

私はこう述べた。

 

>それもこれも全て「京洛一の女」と称される芳王子が悪いと思うんじゃ〜。

>あの女、なんか邪魔。

>才蔵も結局彼女の手の内に収まっちゃうしさ〜。そういう展開はつまらん。

>どうせ女におぼれるなら、不二子ちゃんくらい突き抜けてくれないと。

 

あの女の評価が真逆!!

誰や、大変妖艶な女性のシーンが秀逸と評価したのは。

きっと男なんだろうなあ。

あ!!わかった!!北方謙三に違いない〜!!!

あのエロオヤジめ〜〜〜〜!!!!真相は知らんけども!!

 

ご参考までに北方のエロオヤジの名台詞→

「『ソープランドに行け。ソープランドのお姐さんに「俺は童貞だ。セックスというものを知りたいから教えてほしい」と言ってみろ。ほとんどの人は親身になって、熱心に教えてくれるはずだ。相手は30歳でも40歳でもいいじゃないか。』」

 

まさにこんなシーンがこの作品に出てくるの!

芳王子が主人公の才蔵の初めてのオンナになるんだよー!!

皆が命賭して戦おうってときに何やっとんじゃ。

年上の女性が若い男をてほどき・・・

絶対このオヤジが推したんだわ〜。

 

エロシーンはともかく、主人公がストレートすぎる、という指摘はそのとおり。

 

>主人公の少年才蔵も少年時代や修行時代の頃の話は大変よかったのだが、

>大きくなったらただの人になってしまったし(もちろん腕は一流になったが)、

>優男的な蓮田も獅子王的な道賢も、もっと描き込めば魅力的だったと思うのだが、

>なんか中途半端になってしまった。そこがとにかく残念。

 

修行時代はよかった、という私の指摘も同じでありました。

 

浅田次郎の語る垣根作品への評価もさほど高く感じられないのに、なぜ次点まで残ったのか。

エロ淳(渡辺淳一)がいなくなったと思ったら、今度は北方のオヤジが私の邪魔をする〜。

 

一方、須賀さんの作品について浅田さんはステキなことを言ってくれた。

 

「須賀さんに関しては、私は押しましたが、あまり皆さんの票は得られなかった。須賀さんは近代史に大変詳しい方です。日本人は日本の戦争の悲惨さに目がいきがちだけど、この作品は同時期のヨーロッパの戦争の実態を知らしめている。ワルシャワゲットーなど、ポーランドの悲惨な歴史を紹介したことが興味深い。ただ、歴史としては立派だが、小説のストーリーとしては弱いという意見があった。」

 

ああやっぱり浅田さん、私の思ったとおりガースーを推してくれていた!!

私も選考過程を予測する段階でこう述べた。

 

>ああ、須賀さんの戦況アヤウシ!!

>それでも浅田次郎さんあたりが、

>第二次世界大戦前後のポーランドが舞台であるにも関わらず、

>小説の底に時代小説的な流れもあって味わい深い、とか言って、

>強く須賀さんを推してくれそうな気がする!!

>そして見事、須賀さんサクラサク。というめでたい結果になるのです!!!

 

残念ながら票が集まらなかったようでサクラは咲かなかったが、

浅田さんはちゃんとおしてくれていた!

もっと強く推してくれていればW受賞になって、私も当たっていたのに〜。

でも浅田さんが推していた、という事実は今後の須賀さんにとって大変糧になるであろう。

 

それにしても浅田さん以外、誰も推さなかったのかなあ。

小説のストーリーとしては弱いって、あえてそうしとるんじゃ!!!

あえて淡々と語るからこそ底に潜む熱い心が映える作品だったのに〜。

 

あ!わかった!!←本日二度目。

コンプレックスまみれの林のオバハンに違いない〜!!!

なんてったって、あの桜庭一樹の『私の男』を

「父親と結託して結婚詐欺してるだけの話じゃないか」

って言ったトンチキ野郎だからね〜。

どんだけひねくれたらそんなひんまがった背負い投げ的な解釈ができるんじゃー。

美しい女性作家の才能と容姿が妬まれる〜。

(須賀さんの容姿はざっと見たところ林のオバハンの1万倍はいい。才能は言うまでもない。)

 

オヤジとオバハンが私の邪魔をする〜。

はい、全く根拠のないあもちゃんの恨みによる世迷い言でした。

 

いずれにせよ、私は今後もガースーを応援していきたい。

しかし私に応援されると受賞が遅れるという「魔のあもる推し」という試練が待っている。

あもるの鈍い(ノロイ)にかかったかわいそうな人たちはこちら・・

このたびの恩田陸、道尾秀介、荻原浩、伊東潤、原田マハ・・・等々。

(桜庭一樹は私が応援する前に受賞、ノロイを受けずさくっと受賞できた唯一の例外)

そんなくだらんノロイに負けることなく、どんどんステキな作品を生み出してほしい。

 

さて、そんな私がガースーと一騎打ちになるであろうと予想した

もりみん(森見さん)の作品について浅田さんの選評はこちら。

 

「森見登美彦さん(38)の作品は、今までいくつも読んでいるが、なかなか理解に苦しむ。そこが読みどころではあるが、今回の「夜行」は、スタンダードな小説の形を踏んでいた。一読者としては大きく自分のところに近づいてきてくれた。ただ、今回はかなり重厚な骨太の作品が多かったので、膂力(りょりょく)に欠けたという感じがしました。」

 

あ〜これはまずい感じがする。

今の選考委員の顔ぶれだとしばらく森見さんは獲れないかもしれない。

というのも・・・

 

>クセのある森見さんを強く推す選考委員が何人がいそうなんだよな〜。

 

浅田さん曰く「なかなか理解に苦しむ」、そんなクセのある森見作品を推す人がいなかった、

強く推す人がいないと獲れない、ということである。

 

>これは好きな人は好きだと思うのだが、最後まで「?」が消えない人も多いと思う。

>それが森見作品の特徴でもあり、愛すべきいいところなのだが、

>直木賞のような権威ある(ぷ〜くすくす)場面では説得力がない、と弱点にもなる。

 

ほら〜。

浅田さんの言う「膂力(りょりょく)に欠けた」はすなわち、説得力がない、を意味している。

権威ある直木賞だからさ〜(あ、バカにしてます)、

もうすこしぐぐっと力強い作品がほしいっておっしゃっているわけです。

森見さんも伊坂幸太郎みたく、候補からも辞退する、って言えばいいんだと思う。

だって〜この顔ぶれだと一生獲れそうにないもん。

ああ〜私が選考委員に加わりたい!!!!!←私のノロイがますます強くなる。

もりみんの作品は独特の空気感とひんやりとした文章を楽しむんだよー!

 

そして最後、私に問題作とまで言わして冲方さんの作品についての選評はこちら・・

 

「冲方丁さん(39)の「十二人の死にたい子どもたち」も楽しく読んだという評価はあったが、それ以上の評価は得られなかった。」

 

みじかっっっっっ!!!!

しかも

 

「楽しく読んだという評価はあった」

 

・・いやいや、それって評価というより若干批判してるようにも聞こえますが。

でもまあ、そうでしょうね。私もこう言っている。

 

>うん、これはない。今回は残念ながら見送らせていただきます。

 

>サスペンスとして読むにはなんというかあまりに現実味がなくてモヤモヤ。

>エンターテインメントとしてはそんなにおもしろくない。

 

>この作品で一番よかったのは、タイトルだと思う。

 

>私が高校生の時、果してこれを面白く読んだだろうか、と考えてみたが、

>きっと面白くは読んでないだろうなあ。

 

私も全体的に厳しいことを書いてしまったが、この作品を読むまでは結構期待していたのだ。

今回の作品は時代小説だけじゃなくこういうことも書けるよ、というアピールを兼ねた、

あえてのノミネート、と考えることにし、次回に期待してみたいと思う。

というか、次回でちょっと頑張らないとしばらく(私の中では)厳しいと思う。

 

 

そしてお待たせいたしました、いよいよ六度目の正直、恩田陸さんの登場です。

 

「一般的な意見としては、大変大きなスケールの作品をきちんとまとめている。音楽や才能は、大変小説にしづらいものです。それを独自の言葉を使い、多様な表現により音楽に迫った。そのことに評価が集まりました。また文章で表現し、ストーリーにするのも難しい才能や天才を上手に物語にした。長い時間をかけた連載、力作です。一方で連載の経過を感じさせないぐらい一気に読める作品。期間の長い作品をまとめていくのは、最初の方から何度も読み直さないといけないが、その苦労を感じさせない仕上がりだった。」

 

クラシックコンサートに行っては、好き勝手なことを書き散らしている私からすると、

そんな言うほど「多様な表現で音楽に迫っていた」ようには感じなかったのだが、

音楽の感想を言葉にすることをあまりしない人からすると新鮮に映ったんだなあ。

 

>クラシックを全く聞かない人にこの作品がどう映るのか全く想像できないのが痛い。

 

思ったとおり、

クラシックに親しんでいるかいないか・・これが(私にとって)凶と出ましたな。

 

「恩田さんですから、否定する意見を言えばキリがないので言わない。私の個人的見解では、恩田陸さんの小説は巨大な絵。近くで見ると、印象派の絵を近くで見るようにヘンなんです。数十メートル下がって、全体を見ると、おーっとなる。そういう心構えです。」

 

むむむ・・?なんだろう、わかったようなわかんないような・・

ずいぶんと奥歯に物が挟まったような言い方をする。

とにかく受賞させたかった、文句もたくさんあるけどレベルはちゃんと達していた、

だから受賞させたんだよ、と言わんばかり・・。

やっぱり浅田さんはガースーを一番に推してたんだろうなあ、多分。

 

「恩田さんが、こんなに音楽に詳しかったことにもびっくりしました。選考委員もCDを買って聞いてから読むとか、していました。」

 

いやいや、恩田さんはそんなに詳しくないと思うよ、きっと。

 

>巻末には参考資料が載っていなかったのだが、恩田陸は何を参考にしたのかなあ。

>音楽観がすごく私と似ていて小説に寄り添って読むことができた。

>恩田陸に音楽の経験があるのかどうかは不明だが、

>文章を見る限り、私と同じく音楽は好きだがそこまで詳しくない感じ。

>でも真摯に音楽やコンクールや演奏者に向き合っている姿勢が大変よかった。

 

ほぼ無知の私くらいの音楽知識だろうと感じていた私。

それを詳しいと思うか、詳しくないと思うのかは人それぞれだが。

だからこそあれだけの作品が書けたとも言える。

あまり詳しくなると音楽評に偏りそうだもんね〜。

詳しくなくてもひたすら好き、という気持ちは強い原動力となる。

 

「天才少年の背景に議論はありましたが、私が思うに天才は、なまじのことでは書けない。ありえないことを書けるのが恩田さん。あのぐらいデフォルメしていてもいいと思う。現実にあるかないかは、小説の世界では別問題です。」

 

なにげにいいこと言ってる。

現実にあるかないかは、小説の世界では別問題。

リアリティがあるないではなく、読む側を納得させればそれがリアル。

現に私は天才少年の背景を全く疑問に思わなかった。

あれくらいの人、本当にいそう。それが音楽の世界。そう思わせるだけの力があった。

あ、これが浅田さんの言う「膂力」ってやつかしら笑?

 

>曲そのものを知らなくてもYoutubeで聴いて確認しながら読むということもできる。

>色々な楽しめ方ができるいい作品であった。

>作品の入り方も大変よくて、冒頭10頁ほどでこれがきっと直木賞!

>絶対絶対これ!どの場面もよくてあもちゃんイチオシ!!!!

 

選考委員もCD買って聞いて小説読むなんてえらいじゃないか。

(以前の選考委員には作品も読まずに選考していた人もいたらしい・・)

多分東野圭吾あたりが真面目に1曲1曲聞きながら読んでそう〜。知らんけど。

 

浅田さんの選評だけじゃ物足りないので、ぜひ私の選評もご覧ください!!

→『あもる一人直木賞(第156回)選考会ー途中経過1ー

まだまだ語り尽くせてないが、浅田さんよりは語っています。

あ〜恩田さんとプロコフィエフのピアノ曲とラフマニノフについて語りあいた〜い!!

 

最後に恩田さんの一問一答を少しご紹介しておこう。

 

【直木賞】
「ピアノコンクールと文学賞は似ている」 恩田陸さん一問一答

 

恩田さんの一問一答はとにかくかわいらしい印象を受けた。52歳だけどかわいい。

 

恩田さん

「子供の頃は転校が多く、ピアノをいろんな先生に習った。その先生方の特徴や、転校が多かったことを(作品に)使わせてもらった。」

 

転校する先々でピアノを習っているということは相当好きだったんだろう。

その好きという気持ちは小説に現れている。

 

恩田さん

「宮沢賢治の「春と修羅」という詩集を登場させたが、音楽的だなと思っていたので使ってみた。架空の曲なのに、読んだ方から「聞こえるような気がする」と言っていただいた。「春と修羅」という世界を、読者の心の中に鳴らせたのかなと。」

 

私の心の中にもガンゴン鳴っていました!!!

 

>どの場面もよかったのだが、

>このコンクールのために作曲された菱沼先生の「春と修羅」に関する全ての場面が

>特に私の心を打った。

 

私の鐘を鳴らすのはあな〜た〜。

 

◇◆

 

結局は外しちゃったわけだが、

ポールぎりぎりのファウルで、まあホームランみたいなもんだし、←あ?文句でも?

いい作品が3つも読めたし、なんだかんだで今回は楽しい一人直木賞選考会であった。

 

本も音楽もやっぱり大好き!これからもずっと好きでいさせてほしい。

 

すばらしい作品が私を待っていると信じて、また半年後、

灼熱地獄の7月にお会いしましょう!!
さよーならー。