感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

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私の活字好きはどこからきたのだろう。
私の読書好きはどこからきたのだろう。
現在読んでいる本を記録し、語り、私の根っこを探しにいく。
ときどきクラシック。
ときどき演劇。
そしてときどき犬。


(書評についてのお知らせ)
基本的にすべて現在進行形で書いているため、
再読していない限り、
ブログを始める以前に読了している作品については書いていない。
潤一郎ラビリンス〈8〉犯罪小説集 (中公文庫)/中央公論社

¥905
Amazon.co.jp

薄気味悪い陰が忍び寄る・・・

(あらすじ)※Amazonより
「前科者」「柳湯の事件」「呪はれた戯曲」「途上」「私」
「或る調書の一節」「或る罪の動機」の七篇を収める。
人はいつ「いかなる禍の犠牲になるかも知れない」
人間の心理の複雑な内側をえぐり、犯罪の「空想と実行の間」を執拗に追及、
何げない日常の中の恐しい謎を緻密な論理と推理で暴いてゆく犯罪小説集。

◇◆

江戸川乱歩が「日本の探偵小説の濫觴」と称賛した『途上』など、
隠れた名作がそろった作品集である。

『痴人の愛』だの『鍵』だの『瘋癲老人日記』だの『細雪』などを読んだ人には、
谷崎潤一郎ってこんな作品も書いてるんだ、と驚かれること間違いなしの小説集である。
しかしそんな驚きの小説集ではあるがさすが谷崎、やっぱり読ませます。

江戸川乱歩が賞賛しただけあって、『途上』はよかったね~。
た・だ・し!!
探偵小説としてではなく、やっぱり純粋に小説として。だ。
そういう意味でも、この小説集を『犯罪小説集』と銘打ったのは正しい。

ストーリーはとにかく簡単。
一人の立派な紳士のもとに、とある男性が訪ねてくる。
そして二人は話をしながら外を歩く。
そこで立派な紳士が過去に犯した犯罪を、この男性が少しずつ暴いていく。
そんな話。

江戸川乱歩が「日本の探偵小説の濫觴」と賞賛したのは、
おそらくその犯罪の手法と徐々に明らかになっていく犯罪の様子だと思われる。
直接手を下したわけではなく、じわじわ真綿で絞めていくような犯罪。
それが淡々と男性が紳士と会話する中で明らかにされていくのだ。

大変短い作品ではあるが、そんな探偵小説のプロ(?)からも賞賛される作品でもあり、
また一般の短編小説という普通の視点から読んでも、読み応えがあり、
大変気味悪いものに仕上がっていることが、この作品の成功のポイントだと思われる。
なにより谷崎本人が綿密な計画を立てて書いているようにも思えないしね。
心に湧いてきた光と闇を巧みな文章力で書きあげた名作、というべき作品ではないだろうか。

この小説の何がすごいって、一貫して二人の男性が「影」であることなのだ。
周りの世界は普通に夕暮れ色に色づき、
「ALWAYS三丁目の夕日」的に砂埃舞う道路を車や路面電車が通っている。
そんな世界を歩いている登場人物二人がカラーじゃないのだ。影なのだ。
影がひたすらひく~い声でモグモグと会話する。
こっわーい!!
その正体不明の薄気味悪さがひそやかに描かれていることに、私はぐっとくるのであった。


あとは~『私』もよかったが、個人的にモジモジしちゃったのが『前科者』である。
ちょっとこれは問題作ですよ。
『途上』の気持ち悪さとは全く別の気持ち悪さがここにはある。

話はちょっと逸れるが、数ヶ月ほど前、テレビでストーカー特集をやっていた。
実際警察にお世話になった人や、
犯罪を犯す前に心療内科で治療する人などが特集されていたのだが、
全体的に気持ち悪かったのだ。
ストーカー行為が気持ち悪いのは当然のことだが、
何が気持ち悪いって、彼らの主義主張の身勝手さだ。
ストーカーってなんだかんだで「歪んだ愛」なのかな~と思っていたが、全然違った。
ま、知ってましたけど。
この番組で改めて思い知った。
「愛している」のはひたすら自分だけだ。
ザ・自己中!!!!
自分、自分、自分、自分。
実際の行為はそれぞれであったが、→つきまといとか、悪い噂をひたすら流す、とか。
共通していたのは、自分のことしか考えてない!!!
男性ストーカーが「(対象の女性を)愛してるんですよ」と言っていたが、
お前が愛してるのは自分だろ!?
とテレビに向かってギリギリしちゃいました。歯が割れるわい。

で、話を谷崎潤一郎に戻すと、
この『前科者』は別にストーカーを扱った小説ではない。
つまらない詐欺事件を犯した男が、犯罪に至るまでの経緯を告白する、というもの。
じゃあ、延々語ったストーカー番組の話はなんなんだ?と疑問に思われたそこのあなた!
まあまあ、聴いてください。
この作品の男とストーカーたち、めっちゃ共通項があるんですよ~。

超自己中!!!!

というところだ。

男の告白は我が身がかわいいというか、とにかく自分勝手きわまりない。
そして自分が悪いのも反省しながら、結局ヒトのせい。
でもいいところは自分のおかげ。
き~~~~~~イライラする~~~~~~。
そして一番の気持ち悪さは、びっみょーに話が噛み合ないところなのだ。

日本語が通じないって犯罪者の共通する特徴の一つなんじゃなかろうか。
上記のストーカーたちも、揃いも揃って日本語が通じてなかったし。

さらに谷崎潤一郎のすごいところは、
この話の通じなさを表現する上で、そのズレの描写が絶妙といううまさにある。
ちょいズレ。
あまりにズレていたらただのバカ、で終わってしまう。
この話が通じないちょいズレ加減が本当に気持ち悪いのだ。
谷崎って天才なのかしら。じゃないとしたら犯罪者だね。うむ。
こんな作品を前にしたら、
極めてジョーシキ人な私なんて、文章を書くことをあきらめちゃいそうになる。
でも書くけど。
駄文を書き散らしていくぜー。

現代という時代から読んでも、ちーっとも色あせない。
それが谷崎の魅力。
この魅力に取り憑かれてはや25年。
やっぱりずっといつまでも魅了される私なのでありました。

  ちなみに初谷崎作品は『痴人の愛』。
  多感な時代の思春期あもちゃん、脳天ひっくり返るほどのショーゲキを受けました。

痴人の愛 (新潮文庫)/新潮社

¥724
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汗かき夫がハマっているホテル巡り。
いや、少々語弊が。
ハマっているというほどでもない。数ヶ月に1度、ホテルに泊まるだけのホテル巡り。

今年初の宿泊先に選ばれたのは、なななななんと!!!

いんぺりあーる

である。

私「ええ!?帝国ホテル!?だ・・大丈夫・・?」
汗「さすがにスイートとかは高いから普通の部屋なんだけどね。」
私「いやいやいやいや、普通の部屋でもお高いんでしょう?」

ま、支払いは汗かき夫担当なので、私はただついていくだけの簡単なお仕事です。

そして当日。
せっかく都心に来たので ←田舎者の台詞。
官公庁巡りをしようよー!
という私の提案で、霞ヶ関一帯を闊歩してからチェックインすることに。

私の趣味の一つ、それは官公庁巡り。
ただ歩いて建物を眺め、思いの丈を述べるだけの安上がりの趣味。

私「ここは裁判所~。懐かしいね~。
    →お世話になったわけではない。10年弁護士秘書として勤務。
  平日はここに妙ちきりんな団体が大量に湧いててね~、かくかくしかじか。」
私「警視庁~。ここは一度来たことがあって・・→お世話になったわけではない。仕事で。
  廊下とかチョー暗いの。節電が徹底してて気の毒な感じだった・・・」
私「あれは法務省。数回来たことあるよ。東京駅っぽいよね~。」
私「えーっとここは・・どこだっけ。」

警察「こんにちは!!!」
私 「え!?あ、こんにちは~!!」

急に門前で警備をしていた警察官に挨拶をされた私。

私「町ゆく人全員にああやって挨拶してるのかしら?」
汗「あもちゃんがじーっと見つめてるからじゃないの?悪い癖だよ。めっ。」
私「見てないよ!!!」

後で調べたところ、挨拶をしてくれたのは総務省前の警察官でした。
きっと声をかけたくなるような(いろんな意味で!!)姿だったからに違いない。

その後も広い広い通りを歩きながら、徳川家康の町づくりなどについて熱く語りまくり、
ようやく帝国ホテルに到着した。



どどーん!!!
ああ、まぶしい!!!
田舎者のあもちゃん、圧倒されまくり。

汗かき夫がチェックインをしている間、
おのぼりさんよろしくウロウロとロビーを徘徊する私。

汗「終わったよー。普通の部屋を予約してたんだけど、グレードアップしてくれるって。」
私「え!?お金、無料ででしょうね!?」→カネ、カネ、うるさいカネタロウ。
汗「らしいけど・・」

案内された部屋はグレードアップしすぎの部屋。
そして着物を来た女性が、しずしずとお茶を持ってきてくれた。
こんなの初めて・・・。

私「ほんとに無料でグレードアップしてくれてるんでしょうね。ヒソヒソ。」
汗「た・・たぶん・・ヒソヒソ。」




「いんぺりある」のロゴ入りミネラルウォーター。



「いんぺりある」のロゴ入りカップ。

私「ここにもレオちゃんがいるー(はぁと)」



「いんぺりある」のインスタント珈琲。
これでもか、といわんばかりに部屋にあふれる「いんぺりある」。



私「あ、インスタントだけどおいしい!!」

いんぺりあるのロゴ入りインスタント珈琲、意外とイケた!!
すぐに雰囲気に飲まれる田舎者あもちゃん、おいしくいただきました。

そして夕飯まで数時間あったため、おのおの好き勝手に時間を過ごす。

汗かき夫はグースカピースカ寝ており、その間、私は読書に勤しんだ。
集中した時間を過ごせて幸せ~。

それにしても谷崎潤一郎と岸本佐知子の立て続け読書、
変態×変態のなかなか乙な組み合わせであった。

◇◆



銀座の小さなフレンチレストランで最後の晩餐。
酒をあびるほど飲んでおく。
そう、わたくしとある理由により、しばらく酒が飲めなくなるのだ。
その理由は後記にて。

酔った勢いで、谷崎潤一郎について熱く語り続けるあもちゃん。
ピロピロピロピロピロピロ~~~~~。

ずっと聴かされていた汗かき夫は地獄のような時間であったろう。
申し訳ないす~。



せっかくの帝国ホテルお泊まりだから、と
元同僚Kからもらったピカちゃんタオルを連れてきたの。
やっぱりかわええ~。



食後の珈琲はホテルのラウンジで。



デザートは別腹。
満腹でもなぜかケーキは入る余地がある。人体の神秘。

そしてここにもいんぺりあるの文字が。
どこもかしこもいんぺりあーる。

◇◆

あさ~。



オムレツもぐもぐ。



この日の朝より薬物漬けの日々が始まった。
こちら、ラベキュアパック400という薬。

実は先日の人間ドックでピロリ菌が見つかっちゃった私。
幼少時代、岡山のど田舎で井戸水飲んで育ったんだもの、
そりゃピロリ菌の一つや二つ、感染する。

1週間こんなでっかい薬を飲み続けなければならないこの苦行。
しかもアルコールはダメって死ぬ。
しかも薬を飲んだからって除菌に成功するとは限らないらしい。
 →この場合、またトライしなければならない。


そんな苦行を前に、前夜は最後の晩餐として大酒をかっ食らったのであった。
前日にそんなことしていいのかどうかは不明。




除菌をがんばる私のために、→ただの言い訳。
帝国ホテルクッキーをお土産に買って帰りましたとさ。

◇◆

さて除菌の件。
今のところ忘れず飲み続けているが、この倦怠感と眠気、どうにかならんか。
たいていの場合、
悪い菌と同時にいい菌も殺菌するためお腹が緩くなり、
ひたすらトイレとお友達状態、になる人が多いらしいが、
お友達の少ないあもちゃん、トイレすらちっともお友達になってくれない。
ふえーん。

あと4日、とりあえず除菌を頑張ります。
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平成26年1月16日(金)
『MEDAL WINNERS OPEN 2015』(in 代々木第一体育館)を観に行く。

さかのぼること2か月前、後輩きのこから連絡があった。



「あもるさん、お願いがあります。一緒にスケート観に行ってくれませんか?」

大ちゃん(髙橋大輔選手)は特別に好きだけど、スケートそのものも好きだし、
 →ちなみにバレエも好き。但し見る専門。
皇帝(プルシェンコ)のスケートを生で見てみたいし、
コンサートで散財しまくった今、お高い席はムリだけど、それでもいいならいいよー
と答えた私。

で、やってまいりました当日。



うじゃうじゃうじゃうじゃ・・・

きのこ「あわわ、めっちゃ人がいるー!!」
私「代々木第一体育館をなめたあかんぜよ!」

ぞろぞろ・・・
のろのろと入場していく私たち。



入り口付近では、あらゆるグッズが売られており、
本日出場しない真央ちゃんのかわいい写真集も売られていた。

私「真央ちゃん、ちっさーい。かわええ~。」
きのこ「ほんとだー><かわえええ~。」



私「あ、ジョニー・・・相変わらずどえらい格好してますな・・・」
きのこ「きゃー。ジョニ子~♡♡」

じょ・・・じょにこ・・・?

見目麗しいジョニーウィアー。
外見からも分かるとおり、ガッチガチのゲイであります。
男性と結婚、そしてDV(しかもDVした方)で離婚、という華々しい(?)経歴の持ち主。

しかし私の中ではこのジョニー、
ゲイということより、回転が他の選手と逆回転の人、という印象が強い。
左回転に慣れた私の目に、彼の時計回りのジャンプはめっちゃ違和感ある。



たとえばこれ。目が慣れないわ~。

そして着席。
私「なかなかいい席じゃん~」
きのこ「ほんとですね。遠いけどよく見える~」

今か今かと選手の登場を待つ私たち。
そんな中、反対側の客席に掲げられた応援幕に
「じぇふ美」
と書かれたものを発見した私。

私「あれって、“じぇふ美”って書いてるの・・・?」
きのこ「え~?」

二人でオペラグラスを覗き込む。

二人「ただのシルエットやん!!!!」

「じぇふ」と書かれた横の「美」に見えたのは、スケートしてるシルエットでした・・・



※これはジョーダンのシルエットだが、こんな感じのシルエットが、
 じぇふ、の隣に書いてあったのだ。そりゃ「じぇふ美」に見えますよって。

私「あ、じぇふ美といえば、大輔大好きお姉様の話によるとね・・・」

※大輔大好きお姉様とは・・・→『プリンスアイスワールド2014東京公演

私「ジェフリーバトルもゲイらしいよ。
  わりとショックだった。。。私、ジェフ、結構好きだったのに・・・」」
きのこ「えー。でもこないだあもるさんに借りた雑誌に、
    結婚したって書いてたじゃないですか~。」
私「男と結婚したんだってば!!!」
きのこ「マジで~!?」

島国ニッポンだと色々と理解に苦しむ事象が海を越えた場所で平気で起きているこの時代。
オバチャン、ついてけないわ~。

たとえゲイだったとしても変わらず好きなのは大ちゃんだけ。
ジェフ~。
カムバック~!!

な~んてことを言っていると、男女合わせて12名の選手が登場。
そして放送が流れた。

アナ「皆様、国歌斉唱をいたしますのでご起立ください。」

え?
え?
国歌斉唱?

私「どこの国歌を斉唱するの?」
きのこ「そりゃ日本じゃないですか?」
私「出場国全部とかじゃなくて?」
きのこ「そんなんしてたら30分くらいかかりますよ。」
私「ま、カナダの国歌流されても歌えないしねえ。」

無事、日本の君が代が流れてまいりました。
よかった、歌えた。

私「試合前って開催国の国歌が流れるもんなの?
  野球やサッカーだと対戦国2カ国の国歌を歌ったりするけどさ。」
きのこ「私もよくわかんないです~」

国歌問題のナゾは棚上げされたままだが、君が代はバッチリ歌えました~。
久々歌ったが、この曲難しいよね。
幅がありすぎて、オバチャンの声帯には厳しすぎる。
こ~け~の~、のあたりで声、カッサカサ。

君が代も歌い上げたところで、いよいよ大会である。
この大会、一応試合形式となっており、公式HPによると・・・

「本大会は、プロ、アマチュアを問わず、男女シングル各6名の個人戦。
 オリンピック、世界選手権、ヨーロッパ選手権、四大陸選手権、
 グランプリファイナルの5大会において、
 メダルを授与された選手のみに出場資格が与えられる。
 まさにメダリストだけに許された、新たな称号を争う真剣勝負となる。

 また、新たな採点基準にも要注目。
 ボーカル入りの楽曲をはじめ、帽子などの小物の使用、特殊照明を入れた中での演技が
 可能となり、より芸術性を重視した競技会である。
 競技会ならではの、手に汗握る「ドキドキ」と、
 エキシビジョンを観る時のような「ワクワク」。
 そんな、フィギュアスケートの醍醐味をギュっと入れ込んだ贅沢な大会が、
 ISU(国際スケート連盟)公認の下で行われる。」

というものだが、皇帝を除けば現役を退いた選手ばかり。
なんとなく穏やかで和やかな空気が氷上には流れていた。

出場選手は、
男子は、
エフゲニー・プルシェンコ、エヴァン・ライサチェック、ジェフリー・バトル、
ジョニー・ウィアー、本田武史、織田信成

女子は、
ジョアニー・ロシェット、イリーナ・スルツカヤ、安藤美姫、
キミー・マイズナー、ラウラ・レピスト、サラ・マイヤー

である。
いじられキャラの殿や、お騒がせ女王ミキティが出場するなど、なかなかの顔ぶれ。

前半は女子が滑ったのだが、ここでアクシデントが!!!
ニュースにもなっていたが、
安藤美姫がステップに入る直前、なんでもないようなところで →虎舞竜?ロード?
思いっきり転倒したのだ。

安藤美姫さん 一夜限りの「実戦復帰」

写真だとわかりづらいのだが、結構な大転倒。
生で見ていた私たち。と周りの観客全員が、思わず悲鳴をあげてしまったほど。

ぎゃーーーー!!!!!

だ・・・大丈夫・・・?
すぐ立ち上がり演技を続けたミキティ。
とりあえず最後まで滑り終えた。

その後大きな画面に転倒シーンが流され、頭を打ってないことを確認できて、
観客全員、ホッと一安心。

でかい転倒があったものの、安藤選手は3位にすべり込んだ。
よかったね。

そして女子全員のスケートが終了し、45分の休憩時間が表示された。

私&きのこ「45分もあるの!?終わるの真夜中になるんじゃ・・・?」

と心配をしつつも、とりあえずお腹空いたから、売店にご飯買いに行こう~!
早速売店に行くと、
トイレの列に、本田望結ちゃんが普通に並んでいるのを発見。
皆、気づいていないのか、気づいていても気づかないフリをしているのか、
ふっつーに周りの大人と話しているみゆちゃん。

私&きのこ「ちっさ~い。かわいい~。」

炎の体育会TVで縁のあるプルシェンコを見にきたんだね~。きっと。
と言いながら、席に戻る。



きのこ「あもるさん、ずいぶん買いましたね・・・」
私「空腹に勝てなくて~。コロッケはどうしても食べたくてさ~。」
きのこ「なんでですか?」
私「サクサクジューシーの本を読んじゃってさ~」
きのこ「・・・・」→また変なこと言い出した、という白い目。

コロッケサクサクジューシーの本はこちら

あなたの本当の人生は/文藝春秋

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サクサクジューシーに負けた記事はこちら。。。
 →『あもる一人直木賞(第152回)選考会ー結果発表・統括ー
 →『本物の直木賞選考会(第152回)~結果・講評~


モグモグのんびり食べていると、あっという間に45分の休憩が過ぎて行った。

私&きのこ「あがががが。急げ急げ。」

サザエさんなみに、んがっんっんっ!と食べ物を飲み込み、男子選手の登場に備える。

ジョニーの美しい演技に酔いしれ、殿のキレキレの演技に大喝采、
そしてトリの皇帝の圧巻の演技には本当に息をのんだ。
すんばらしかったです。
また点数は悪かったが、
ライサチェックの演技が生で見られて一人コッソリ感激していた私なのであった。

そして表彰式。
本田選手の調子が悪かったのか、演技がイマイチ。
他の5選手から大きく引き離された点数を見て、

私「真剣勝負じゃあるまいし、ちょっとくらい点数を盛ってあげればいいのに~。」
きのこ「ほんとですよね。ホームなんだし~。」

と二人で言い合っていたのだが、最後の表彰式で私たちは認識の甘さを知った。

優勝賞金がなんと45000ドル!
そりゃ、点数を盛ってる場合じゃないわ。
厳密にしないとケンカになるわ。→そういうことじゃない?
と納得したのであった。

2人「楽しかったね~~~!!」
2人「わくわくした~~~!!」
2人「試合みたいな空気も楽しめたしね~!!」

とわいわい言いながら、渋谷まで歩いて帰ったのでありました。

きのこ「あ、そうだそうだ。あもるさんにお年賀~。いつもお世話になってるから~」
私「えー。お世話なんてしてないよ~。ありがと~。あ、豆源だ。」
きのこ「あ、知ってます?豆源。」
私「うん、昨日、汗かき夫がキャバ嬢だかホステスだかにもらってきてたんだよね。
  早速、私が食べたけどね笑!!」
きのこ「えー。私が一番にあもるさんに食べてもらいたかったのに~」
私「いやいや、豆源さんのお豆さん、おいしいからいくらあってもありがたいのよ!」
きのこ「おとぼけ豆、食べてくださいね~」
私「あれ、おいしいよね~。今日も食べてきた~」→イジワル笑
きのこ「え~~~~~。私のを食べてほしかった~~~~。」



豆、いっぱい。
まめまめしく今年もヨロシコ。
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先日、遅ればせながら、と元同僚Kから宅急便が届いた。



「ピカピー!!!!」

かわええええええええ♡
なんでこんなにかわいいのに、地縛霊のネコなんぞに人気を奪われちゃうのか。
あもちゃん、哀しいわ。

K「だいぶ遅れたけど、お誕生日おめでとー!」

中にはこのピカピーセットだけじゃなく、
マフラーやタイツなどあったかグッズがたくさん入っていた。
ホッカホカ。
あもる女王、貢ぎ物は365日受付中ですので、いつでもお待ちしております☆

それにしても・・・



「光宙様方 ○○○○(←私の名前)様」

私「・・・こんなんでよく届くな。」

ヤマト運輸の人には影でどんな風に噂されていることやら・・・
いや!!そんなことは考えたくない!!!

と思ってたらまだまだ上手がいた。

◇◆

先日、こちらの雑誌で谷崎潤一郎の『瘋癲老人日記』のミニ書評を書いた。

Tokyo graffiti (トウキョウグラフィティ) 2015年 01月号 [雑誌]/グラフィティ

¥480
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→参考記事『Tokyo graffitiの中心で谷崎愛を語る。

その際、担当の方から
「掲載本をお送りしますよ」
と連絡があり、住所を伝えたのだが・・・

私「あ!名前(本名)を伝え忘れた!!」
私「ま、いっかー。掲載本は要らないやー。」

と思ってたら・・・。



「あもる様」

届いた!!!!!!
ぎょぎょー!!!!

すごいよ、日本の宅急便。

ちなみにこちら、ヤマトメール便でやってきた。
もはやヤマトさんには、あることあること噂されても仕方ない。と覚悟しております。
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直木賞に~、(また)負けた~
いえ~、食い意地に~負けた~
(♪「昭和枯れすすき」)

◇◆

2015年1月15日、直木賞が決定した。

芥川賞に小野正嗣さん 直木賞に西加奈子さん」(産經新聞)

第152回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が15日、
東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、
芥川賞は小野正嗣(まさつぐ)さん(44)の「九年前の祈り」(「群像」9月号)に、
直木賞は西加奈子さん(37)の「サラバ!」(小学館)にそれぞれ決まった。

◇◆

あもる推し作家、西加奈子さん、受賞おめでとうございます~!!!
わたしゃ嬉しいよ。
二度目のノミネートで受賞とは!!
ほんとにめでたい!!
でもできることなら、
あもる一人直木賞選考会でも受賞させてW受賞にしてあげたかったよ・・

バカ!!私のバカ!!!バカバカ!!!!
呪いのあもる推し(→私が推した作家は受賞が遅れるという呪い。別名:鈍い(ノロイ))を
恐れず、何度も推せばよかったのよ~~~~。
せっかく直前にわざわざ記事を上げて、西加奈子が気になってる!とか言ってたのに~~~。
くやしいです!!!!

空きっ腹にコロッケが効いたのよ~。
おまえはコロ助か!!っつーくらい、コロッケに取り憑かれたあもちゃん。
まさに魔法のコロッケ。
私の判断を惑わす魔法のコロッケ。

なーんて長い長い言い訳は放り投げ、さっさと早速答え合わせと参りましょう。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。


直木賞選評 作家・林真理子さん「読後に青空が広がる小説」

このコンプレックスおばさん林真理子氏の選評に照らし合わせ、
言い訳コロッケクイーンの解答↓

 言い訳コロッケ1→『あもる一人直木賞(第152回)選考会ー結果発表・統括ー
 言い訳コロッケ2→『もう一つの直木賞選考会(第152回)~番外編~

を見ていきたい。

>あもる一人直木賞選考会(第152回)の受賞作品は
>大島真寿美『あなたの本当の人生は』(文藝春秋)
>で~す!!!
>おめでとうございま~す!!!!

はい、また外しましたよ、と。
ここまでが「あもる一人直木賞選考会」と考えていただいて結構です。

でもせっかくだから言い訳させてください。
発表の数時間前に、わたくし、こみ上げる不安感から無理矢理記事をあげてたんですよ。

>あもる推し作家の西加奈子さんの作品がここに来て急に気になっております(笑)
(略)
>全然笑う場面じゃないのに、急にこの表現を入れてくる西加奈子のセンス。
>大好き。
>西加奈子、面白過ぎ。
>グラグラ。
>意志が揺らいでおります。
>グラグラ。

西加奈子嬢を一度は3位にしたものの、
2位の木下さんを押しのけて、最後の最後までやっぱりずっと気にしてたの。
なんで、その本能に従わなかったのかなあ~。
私のバカ!!!

>でも!1位にはしない!!!
>だって、大島真寿美のコロッケが本当においしそうだったんだもの。

・・・・
愛欲より食欲。
食い意地に~、負けた~~~~。


「今回は非常に接戦でございましたけれども」

コンプレックスまみれのおばはんが何か言うとる。
な~にが、ございましたけれども、じゃ。
あもちゃんの偏狭フィルターにより、
林のオバチャンの言うことなすことがいちいち気に入らん!!!
今回の講評、ぼっけえつまらんのんじゃあ~。
コロッケおばちゃん、自棄になって暴動寸前。

しかし接戦であったことは私も同感。
しかもとてもレベルの高い戦い。ほんとに幸せで困りました。

>さっぱり決まらないあもる一人直木賞選考会。
>はっきり言おう。
>どの作品もイイ!のだ。
>しかもこれは絶対ないでしょ、な作品がナイ!
>困る~。
>困る~。
>でも幸せ~。
>どの作品も読み進めるほどわくわくした。
>青山学院もビックリのわくわく大作戦にやられた。
>もういっそどの作品にもあげちゃいたい。

願わくばずっと困っていたかった・・・。

「青山さん、木下さん、西さんで決選投票をしました。3作品で議論が白熱いたしました。
 最後は西さんと青山さんになりましたが、西さんの何ともいえないスケールの大きさ、
 才能の豊かさ、ちょっと日本人離れしたというか、
 ひとつの言葉からどんどん違う世界が生み出されていくんです。
 こういう独特の文体が、青山さんのオーソドックスな小説よりも
 最後には残ったということだと思います」

2位の木下さんが決選投票に残っていたのは、なんとも嬉しいニュース。
そしてまさかあもる一人直木賞選考会では5位の青山さんが最後まで残っていたとは!!
いやいや、もちろん何度も言うがほんといずれもよかったんですよ。

>そう!
>今回のノミネート作品、ほぼ同率1位なのだ。
>どの作品も好き。
>どの作品もおすすめ。
>新しい作品を読むたびに、好きになる。
>(あ~万城目のはそんなにおすすめしないけど。)
>みんな、大好き。
>そんな幸せな選考会だったのだ。

てな具合に。
万城目のはオススメしない、ってのがぴりっと効いてます。THE 自画自賛。


「2作受賞という話ももちろん出ましたが、今回は1作になりました。
 そういう流れだったんです。2作のときは2作の理由があるのですが、
 今回はなかったということです」

これはなんとなくわかってました。→佐藤藍子風に。
この中から2作を選ぶ、ということはないだろうと。
なぜならいずれもいいから。
いずれもよくて2作選ぶくらいなら、いっそ1作を苦しんで頑張って選んだ方がラク。
なので私も外しはしたが、2作受賞はありえない、と最初から思ってました。

それにしても林のおばちゃん、西加奈子嬢が好きなのか、
 →それも気に入らん!私だけの加奈子嬢なのに!坊主にくけりゃなんとやら。
西加奈子さんの作品の講評に膨大な時間を割いている。
まあ、いいことではありますけども。

「西さんのあふれるような才能と若さによって書かれたこの上下巻を高く評価いたしました。
 多くの選考委員から、人を救うものは何か。宗教でもなく、お金でもなく、成功でもなく、
 それをつかみ取るまでの、人との出会いである。
 自分がつかみ出した何か大きなものである。自分たちは歩いていかなくてはならない。
 暗い世の中だからこそ、こうした前向きな、明るい、スケールの大きな作品を選び出した、
 ということは、選考委員として喜ばしいことだと思っております。」

ひ・・・響かない・・・
なんだろう、ちっとも心に響かない。
器にちっとも入ってこないこの感じ。
ツルツル滑るこの感じ。
フィットしないこの感じ。
私が偏屈だからなのか。
さすが私の愛する桜庭一樹『私の男』を、
親子で詐欺をする話じゃないか、と言ったとか言わなかったとかの(どっちだ!笑)
林真理子だけのことはある。
響かないわああああああ。
正直そんな人に西加奈子嬢を語ってほしくないす。

・・・出るわ出るわ、悪口三昧。
朝まで悪口大会!になりそうなので、ここらへんで林のオバチャンの悪口は切り上げて、
さっさと第152回直木賞、各候補作品の講評を順に見ていこう。


1位 大島真寿美『あなたの本当の人生は』(文藝春秋)

「大島真寿美さんの『あなたの本当の人生は』は、ちょっとファンタジーでして、
 大人の小説にはちょっと足りないかなという意見がございました。
 高く推す方もいらっしゃいましたが、
 この作品の淡泊さが他の候補作に紛れてしまったという感じがいたします。」

誰、その高く推した方は!!
その人となら美味しいお酒が飲めると思うの。
・・・伊集院氏とかだったらどうしよう・・・笑

しかしせっかく私の中では1位だった作品の講評がこれだけとはちっと淋しい。
絶対にコロッケの描写に触れてくると思ったのに~。
あんなにサクサクジューシーなコロッケを揚げた作家はいないと思うの。
たしかに全体的にはファンタジーだが、リアリティとのバランスが絶妙だと思ったのにな~。
コロッケとかもとってもリアルだし。

せっかくなので私の絶賛評をもう一度。

>夢のようなフワフワした話と小説を書くことの現実の話が、
>揚げられるコロッケの音と匂いで上手に繋げられていく様子に、
>私は終始、わくわくしっぱなしであった。

>すんごく上手な小説、というわけではないのだが、
>読後に爽快感とわくわくが胸いっぱいに残るステキな作品であった。

コロッケの話しか書いていないが、その他の部分もとっても面白かった。
この話こそ「青空に漕ぎ出る、さわやかな話」だと思う。


2位 木下昌輝『宇喜多の捨て嫁』(文藝春秋)

「青山文平さん、木下昌輝さんも高い評価を得ましたが、
 木下さんはこれが初ノミネートですので『もう一作見てみたい』という意見がございました。
 候補作『宇喜多の捨て嫁』(文芸春秋)は、文学作品として非常に良くできている。
 描写も素晴らしく、戦国時代をよく表現しているという意見が出ました。」


出ました!お得意の「もう一作見てみたい。」だ。
しかし高い評価を得られたのは次に繋がる一歩でもある。

私も初ノミネートのこの作品を高評価。

>時代小説苦手な私をこんなにワクワクさせるなんて!
>驚きの連続でありました。
>戦国時代の宇喜多直家を巡る6作品をまとめた短編小説なのだが、
>上手に6作品が繋がっており、しかもラストでまさかの展開が!というのも楽しめた。
>驚き過ぎて、息ができなかった。

木下さんには次作でぜひぜひ頑張ってもらいたい。
次回、お会いできることを楽しみに待ってます!!!


3位 西加奈子『サラバ!』(上・下)(小学館)

出ました!
今回の本物の直木賞受賞作、ここで登場であります。
は~惜しかった~。→は?とか言わない。

>すんご~く面白かった。
>あもちゃんの期待に見事答えてくれた。

>上巻はすんごく面白かったのだ。
>やっぱこれが獲っちゃうかあ~~~!?
>と西加奈子推しのあもちゃん、上巻を微笑ましく読んでいた。
>とにかく主人公の「姉」の描写がすばらしい。
>「家族」の強くももろさを感じさせるあやうさもいい。
>そして「僕」の自分の心理描写の分析もいい。
>私と「僕」は全然違うのだが、どこかにちょっと親しみを感じたり。
>ちょっと気持ちを乗せてみたり。
>昔を思ったり、未来に悩んだり、色々な人を思いだしては楽しんでいた。
>心に迫る、そんな小説だった。

「受賞作にこんなことをいうのはなんなんですが、本当に欠点は多い(笑)。
 上巻と下巻で整合性がとれないとか。でもそれをしのぐ強いメッセージを感じました。」

上巻と下巻で整合性がとれない、という表現と合致するかどうかアヤシイが、
私も上巻と下巻での差について触れている。

>下巻から雲行きが段々あやしくなってきた・・・
>相変わらず細かい分析と描写に感心はするんだけどさ、
>なんか置いてけぼりになっちゃった。
>気がつけば、作品と私にものすっごい距離が。
>遠くから時間差でやまびこが返ってくるほど。やっほーーーーー!・・・やっほー!

また、作品の具体的な欠点について林氏は

「主人公の家庭が破綻する一番の原因、これは夫の昔の恋人から来る手紙なんですが、
『元恋人の女性が、がんに冒されて死の間際になって書いた手紙で、
 母親である妻がそこまで激怒するのは心情的におかしい』という意見がありました。」

と述べている。

しかし私はそんなにおかしいとは思わなかった。
1000年の恨み、とか言うどこぞの大統領もいるくらいですから、
しかもこの母親である妻の性格も細かく描写されていたため、その激怒も納得できたし、
このことについてはおかしいとかは思わなかったのだが、
この後の「夫」の行動の方がおかしい、というより、整合性がとれない、というか
ちぐはぐな感じがしたのは私だけだろうか。
ま、人間の行動なんてほとんど説明がつくことなんてないんですけどもね。
それをひっくるめて描いてみせたのが、この作品の欠点でもあり長所でもあるのだと思う。

「あと『頭がハゲるときは、こんなに一気にハゲない!』とか。
 誰とは申しませんけど(笑)」

あははー。→渇いた笑い。
この「ハゲ」の描写には絶対誰かが触れる、と思って、
私も発表数時間前にあげた記事にも触れておいた。

>前回の記事で書き忘れたおもしろポイントをここでメモりますと~
>主人公が下巻で加齢により急に髪の毛が薄くなり始めたこと。
>それが主人公の生活を揺らぐ原因にもなっていて笑った。
>笑うことじゃないのだが、いちいちその表現が出てくるのだ。

笑い事じゃないが、髪の毛一つで主人公の人生を左右することになっているあたりが、
哀しくもあり、おかしくもあり、寂しくもあり(毛髪的にも)、
なんともいえないおかしみが湧いてくるのだ。

そしてハゲる人は一気にハゲるんだと思うで~。。。。

スケールの大きさにも触れているが、
西加奈子氏は、本当に大きな世界を紙の上で目一杯描いてみせた。
しかしそのスケールの大きさを大げさに見せないところもよかった。
あくまでも等倍で。
とてもステキな作品であった。

そして最後に。。。。

「2015年、この春に向けてこういう若い作家さんの明るい、
 『信じるものに向かって進んでいこう』というメッセージがある小説を受賞作にしたいと
 思いました。今の若い人にこれを最後まで読んでもらうのは、至難の業だと思います。
 でも、読み終わったらぱあっと青空が広がる、それがこの本の最大の魅力だと思います」

えー。
そんな理由で選んだの~?
なに、そのクソツマラン思想は。
西加奈子嬢の受賞は文句ナシですが、この理由はいただけない。
しかも若い人の理解力ってそんなに劣ってるんでしょうか。
私は若い人にも、いやむしろ、
若い人の研ぎ澄まされた敏感な感性をビシバシ刺激するいい作品
だと思ったんだけどなあ。

ただ林真理子と私に共通すること。
この作品について、語りたいことがいっぱいあるということ。
いいことも悪いことも語りたくなる作品、それがこの作品なのだ。

この受賞を機にどんどんステキな作品を書いていってもらいたい。
なにせ、名誉ある魔のあもる推し作家なのですから。


4位 万城目学『悟浄出立』(新潮社)

「これは中国の古典に材をとっていますから、万城目さんにしては不利だったのは、
 専門の作家が何人もいらっしゃいますので…。
 中島敦へのオマージュととらえたとしたら、
 『ここを書き足してほしい』とか、そういうことが出てきたということです」

私は専門家ではないが、私も同じことを感じた。
そしてとにかく

>やはり最初の「悟浄出立」がイマイチだったのが原因かしら?
>イマイチというか、読んでも読んでも堺マチャアキが出てくるのよー。
>関西弁の岸部四郎が出てくるのよー。
>そしてゴダイゴのモンキーマジックが頭から離れないのよー!
>夏目雅子は美人やったなあ、とかどうでもいいことしか思いつかない。
>これが一番の敗因かもしれん。

中国古典を材にしてるのに、なぜかテレビドラマしか脳裏に浮かばないこの悲劇。
色々と足りなかったのだと思う。

また、

>うまさにおいては、この人が1位ですよ、確実に。
>うまいこと書いてるわ~。すごいわ~。直木賞狙ってるわ~。
>と思いました。
>以上です。
>よくも悪くも言いたいことがあまりない、というのが、この4位の理由である。

直木賞狙いに来たな、と思った書き方をしていたのが印象的だったが、
そのことについては、

「万城目学さんは5回目の候補でありまして、
 今回は新しい世界にチャレンジしたことは評価を受けましたけれども、
 今回の作品(『悟浄出立』新潮社)は、
 直木賞の受賞にはちょっといろいろ足りなかったということになりました。」

そう、色々と足りなかったのです。

次回も楽しい話を期待してます~。
・・・万城目はあもる推し作家ではないのだが、受賞はまだ先かな~。


5位 青山文平『鬼はもとより』(徳間書店)

「青山文平さん、木下昌輝さんも高い評価を得ましたが、
 青山さんの『鬼はもとより』(徳間書店)は、
 経済コンサルタントが江戸時代に活躍するというもので、非常に面白い。
 小説の中で藩札というものが出てくることはほとんどありませんし、
 出して成功した例もほとんどないそうです。
 でもこの藩札を使って非常に面白い物語世界を作り出したことが高い評価を受けました。」

私の中の5位とはいえ、とってもおもしろかった。
私も

>これ、仕方なく5位にしたのだが、5位にするには申し訳ないほどすっごく面白かった。
>サルでもわかる経済学、みたいな本。
>それを時代小説に置き換えて理解していける。

と述べている。
今回は西加奈子嬢と最終決戦で破れたが、次回もこれにめげずに頑張ってもらいたい。
読みやすいし、時代小説の基礎がなくても読めるし、次回もこんな作品を待っています。


以上、本物の直木賞選考会(第152回)の結果と講評であった。

まず最初に私が結果を見て思った感想は。

安全パイとして万城目に置きに行って外さなくてよかった~

である。

最初は
5度目だからどうせ受賞すんでしょ、
とか思ってたが、他の作品を読み進めるうちに、
どうもイマイチと思った気持ちがどうしても拭えず、
その気持ちに素直に従い、4位してよかった。
全く意に沿わない作品を1位にした揚げ句に外す、なんてかっこわるすぎるからのう。

どうせならその素直な気持ちに従い、西加奈子を1位にしておけば・・・
という反省もなくはない。
が、後悔はしていない!
魔のあもる推しの呪いを見事にはねのけて受賞した彼女を、私は祝福したい!

そしてこれからも好きな作品を一位にしていく所存であります!!
そう、つまり次回も外すことをここに宣言するのであります。

でもやっぱり外すのはショックなのよ・・・
小心者で傷心者の絹豆腐なみのメンタルだからさ。

メンタルを木綿豆腐にレベルアップして、次回に備えたい。
次回お会いするのは、半年後の夏。
素晴らしい作品に出会えることを期待して、半年後、またお会いしましょう!!!
さよなら、さよなら、さよなら。

※急いでアップしたので、また加除訂正があるかもしれませんが、
 一応、あげときます☆
 加除訂正があるときは、また追記いたします。
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本日、いよいよ発表されます第152回直木賞受賞作!
はあ。ドキドキしますなあ。

うっそーん。
どうせ外すんだから別にドキドキなんてしてないんだ~。
(ドキドキ)

しかし皆さんは知っていただろうか!?
コアなあもるファンにはおまちかねの夏と冬の風物詩、
あもる一人直木賞選考会の裏で、実はもう一つの選考会が行われていたことを!!

夫「俺も選考会やるー」

そんな血迷ったことを急に言い出したのが、前回の第151回直木賞選考会中のことであった。

私「6作品、全部読むの?」
夫「あ、それは絶対できないから、1作品だけ読んで、受賞するかどうか当てるの。」
私「さよか。私の邪魔だけはしないように!ビシッッ!」

てなわけで、あもる一人直木賞選考会と同時並行で1作品を読むことにした汗かき夫。

前回はなんと偶然にも手にとったのが、

黒川博行『破門』であった。

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そう、私が見事大ホームランをかっとばした、人生最高の瞬間を与えてくれたくろちゃん。
この作品は私より先に夫が読んでいたため、
私が読み終わってから、夫の意見を聴くことに。

私「読んだー。」
夫「どうだった?!」
私「うん!すっごくおもしろかった!!これが獲ると思う!!」
夫「えーーーーー。」
私「何かご不満か?」
夫「面白かったけどさー。こういうのが直木賞獲るの?
  直木賞ってもっと、なんていうか、人生を問うたり、高尚なもんなんじゃないの?」
私「・・・・」

直木賞を紫綬褒章か何かと勘違いしてるんじゃないですかね?
そんなに言うほど大したもんじゃないのに。←コラッ。

私「いや。黒ちゃんの破門はおもしろかったよ。構成も隅々まで考えられてるし、
  何より会話が生きてる!スピード感もいい!」
夫「俺は獲らないと思う!!!」
私「いざ!!勝負!!!!!」

蓋を開けてみれば、皆さんもご存知、あもちゃん大勝利でありましたー!
いやっほーい!!

→過去の栄光記事『本物の直木賞選考会(第151回)~結果・講評~


そしてこのたびの第152回直木賞選考会。
汗かき夫もヒッソリコッソリ参加いたしました。
そんな汗かき夫が手に取ったのは

青山文平『鬼はもとより』(徳間書店)

である。

夫「すっごくおもしろかった!」
私「おもしろかったよね~。」
夫「でも、獲らないと思う。」
私「私もそう思う。ちなみに私は5作品中5位にしました。」
夫「え!?そんなに低いの!?じゃあ他の4作品がすごくよかったんだね。」
私「そうなのよ~。結局コロッケのサクサクジューシーで選んじゃってさ~。」
夫「は?」

果たして結果はいかに!?

(追記)
あもる推し作家の西加奈子さんの作品がここに来て急に気になっております(笑)
前回の記事で書き忘れたおもしろポイントをここでメモりますと~

主人公が下巻で加齢により急に髪の毛が薄くなり始めたこと。
それが主人公の生活を揺らぐ原因にもなっていて笑った。
笑うことじゃないのだが、いちいちその表現が出てくるのだ。

そこに立っているのはただの髪の薄い30代の男だ
とか、これでもか、と入れてくる。
全然笑う場面じゃないのに、急にこの表現を入れてくる西加奈子のセンス。
大好き。
たびたび私のブログでも出てくる、薄毛のあもちゃん、と通ずるものがあるわ・・・。

西加奈子、面白過ぎ。
グラグラ。
意志が揺らいでおります。
グラグラ。
でも!1位にはしない!!!
だって、大島真寿美『あなたの本当の人生は』のコロッケが本当においしそうだったんだもの。

数時間後、いよいよ発表です!!
頼む!コロッケを揚げてくれ~!!
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幸せで、幸せで、あまりに困惑的な。

いまだかつてない斬新な試み。
いきなりの発表です。

え?なんの発表かって?
いやだわ、皆さん。
昔々のお話で、すでに記憶の彼方に追いやられているかもしれないが、
2014年の年末、第152回直木賞候補作が発表されたのだ。
 →参考記事『あもる一人直木賞(第152回)選考会ースタートー

実はひっそりコソコソ直木賞選考会をやっておりました。

記事の更新は怠っていても、
なんだかんだで笑ってはいけないを観ていても、
正月はやっぱり駅伝だよね~と、ニューイヤー駅伝と箱根駅伝を毎朝見ていても、
そんでもって途中経過も書かずに、三谷版オリエンタル急行殺人事件を観ていても、
ひそひそひっそり続けていたのです、あもる一人直木賞選考会。

発表までまだ時間があるし~、とかのんびりやってたら、
あっという間に本当の選考会発表日の15日がそこまでやってきた。
うーむ、はてどの作品に授賞させようか・・・などと悩んでいるうちに、
記事を書くのを忘れてた。
ぬかったー!!!! →ぬかりすぎ。

しかもこんな私でも仕事は一応してるし、なんだかんだで忙しいんですよ、私も。
(とってつけてみた言い訳。)

とはいえ、実は結構前にほぼ読了していた。
なのにさっぱり決まらないあもる一人直木賞選考会。
はっきり言おう。
どの作品もイイ!のだ。
しかもこれは絶対ないでしょ、な作品がナイ!
困る~。
困る~。
でも幸せ~。
どの作品も読み進めるほどわくわくした。
青山学院もビックリのわくわく大作戦にやられた。

もういっそどの作品にもあげちゃいたい。
しかーし!
この世で潔さにおいてはあもちゃんの右に出る者はいないと言われる私。→自称。
団子状態でくんずほぐれつ状態の5作品をほぐしてほぐして
順位をつけちゃうぞ!

こういう場合、もちろん指針となるのは・・・・
いつもと同じく、ずばり!好み!!!!
である。

前回の判断基準は
好みにちょっとひねりをくわえて、
好きなものは好きだし、確かに好みから選んだが、えこひいきはしないぞ!!
という判断であったが、
今回は純粋に、好み!!!のみで順位をつけた。

・・・・あ?!
今、何か言ったね。
あ?!
聞こえてるよ。

あもちゃんが好きな作品順に並べるとたいてい外すよね~。

ええ、ええ、外しますとも。
それがどうした、大三振上等!!!

前回黒ちゃん(黒川博行氏)で大ホームランを当てたから、
しばらくはその栄光にすがって生きて行けるの、私。
だから堂々と外しちゃうもんね~。

とかなんとかグダグダ自分に言い訳しながら、さきほどまでお風呂で悩んでおりました。
そう、結局、できることなら外したくないの。。。。小心者で傷心者。
グズグズ。
グズグズ。

・・・いつまでもずっとこの場にいたいのに、無常にも時は過ぎていく。
発表日はすぐそこまで。
前へ歩かなくては。→西加奈子『サラバ!』ギャグ。
悩むだけなら好きなだけ悩めるが、私には時間がないのだ。
よーし、もう決めちゃうぞ!!!

それではあもる一人直木賞選考会(第152回)の受賞作品の発表です!!!!!


はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!


ドロドロドロドロドロ~~~~~~


ドロドロドロドロドロ~~~~~~


ジャン!!!


大島真寿美『あなたの本当の人生は』(文藝春秋)


で~す!!!

おめでとうございま~す!!!!

あれあれ??
西加奈子さんじゃないの?
数行前でギャグまで飛ばしてたのに?
と思ったそこのあなた。
騙してごめんちゃい。
西加奈子さんは、あもちゃん推し作家ではありますが、講評で理由は述べます。

あれあれ??
5度目のノミネート、最有力候補の万城目さんじゃないの?
と思ったあなた、そしてそこのキミ。
鋭い!!

結局、万城目なんじゃないかねえ。5度目でそろそろアガリ。
じゃないかとも思った。
正直、そのことでも悩んでいたのだ。
あげてもいいんだけどもさ・・・
と。

しかーし!
なんか一押し、私にグッとくるものがなかったのだ。
それなのに、授賞させるなんて置きに行ったみたいでつまんないじゃん?
そんな気持ちで授賞させたら三振女王のホコリに傷がつくってもんよ。
万城目にはもう一度ノミネートしてもらってだね、私を楽しませてほしいのです。

とかなんとか言っているが、
一番の理由は、他の作品に比べて万城目作品だけ、だいぶ前に読んだってことで
正直感動の記憶が薄い・・・というのが大きな理由・・・。
もう、オバチャンですけえ。

そう!
今回のノミネート作品、ほぼ同率1位なのだ。
どの作品も好き。
どの作品もおすすめ。
新しい作品を読むたびに、好きになる。
(あ~万城目のはそんなにおすすめしないけど。)
みんな、大好き。
そんな幸せな選考会だったのだ。

うふうふ、きゃっきゃ、ワクワクテカテカな作品から1cmほど抜け出したのが、
大島さんの『あなたの本当の人生は』なのであった。
1cmの理由は、ズバリ、コロッケでしょう!!
色々なコロッケが揚げられていく。
そのコロッケの描写がすごすぎる。
美味しそう~~~~。
パチパチ揚げる音や匂いが本から感じられるほどなのだ。
じゅるるるんるん。

ぐぅぅぅぅ。

お腹が空いてきたところで、
私の順位の発表と各作品の簡単な総評を行いたい。

今のところ・・・

1位 大島真寿美『あなたの本当の人生は』(文藝春秋)
序盤のコロコロと視点が変わって語られるスピード感が心地よく、
とても計算されて描かれていた。
しかも後半はその計算の枠が取り払われ、そんな計算なんのその、と
3人の女がどんどん自由に勝手に動いていく様子に読んでいてスッとするのだ。
夢のようなフワフワした話と小説を書くことの現実の話が、
揚げられるコロッケの音と匂いで上手に繋げられていく様子に、
私は終始、わくわくしっぱなしであった。
小説を書くとは、ということを書くのはすごく勇気の要ることで、
その勇気の要ることを結構やっている作家も多く、そしてしばしば失敗作を見てきた。
けれどもこの作品は、成功している数少ない例だと思う。
その勇気にも拍手したいし、成功させて拍手喝采。
すんごく上手な小説、というわけではないのだが、
読後に爽快感とわくわくが胸いっぱいに残るステキな作品であった。


2位 木下昌輝『宇喜多の捨て嫁』(文藝春秋)
まさかの文藝春秋ワン・ツー・フィニッシュ!
なんとこの作品が初単行本作だと言うではありませんか!
(オール讀物新人賞受賞作品)
信じられん。
時代小説苦手な私をこんなにワクワクさせるなんて!
オムニバス反対主義の私をこんなにドキドキさせるなんて!
それがまさかの新人賞授賞作品だとは!
驚きの連続でありました。
しかも舞台は岡山。
岡山城や旭川、吉井川が出てくるんだもの、思い入れもいっぱいだ。
そりゃ贔屓するなってほうがムリ。
そんな贔屓を差っ引いても、とても面白かった。
戦国時代の宇喜多直家を巡る6作品をまとめた短編小説なのだが、
上手に6作品が繋がっており、しかもラストでまさかの展開が!というのも楽しめた。
驚き過ぎて、息ができなかった。→入れ込みすぎ。
しかしモンクイストあもちゃん、それでも文句は言う。
表題と同じ「宇喜多の捨て嫁」の文章。
なんかくどいの。
人物説明が同じ表現が多いのがちょっと気になった。
あとは、まさかの展開が!のところの説明も、丁寧すぎるのがイライラ。
そこはもっと読者を信じてザックリ切っちゃってもよかったのよ~。
新人賞でいきなり直木賞受賞、ということはないとは思ったのだが、
勢いと読後のドキドキ感と地元岡山の懐古から、堂々の第2位となりました!


3位 西加奈子『サラバ!』(上・下)(小学館)
すんご~く面白かった。
あもちゃんの期待に見事答えてくれた。
でも3位。
上巻はすんごく面白かったのだ。
やっぱこれが獲っちゃうかあ~~~!?
と西加奈子推しのあもちゃん、上巻を微笑ましく読んでいた。
とにかく主人公の「姉」の描写がすばらしい。
「家族」の強くももろさを感じさせるあやうさもいい。
そして「僕」の自分の心理描写の分析もいい。
私と「僕」は全然違うのだが、どこかにちょっと親しみを感じたり。
ちょっと気持ちを乗せてみたり。
昔を思ったり、未来に悩んだり、色々な人を思いだしては楽しんでいた。
心に迫る、そんな小説だった。
それが下巻から雲行きが段々あやしくなってきた・・・
相変わらず細かい分析と描写に感心はするんだけどさ、なんか置いてけぼりになっちゃった。
気がつけば、作品と私にものすっごい距離が。
遠くから時間差でやまびこが返ってくるほど。やっほーーーーー!・・・やっほー!
けれども、序盤のうまさはたまらない。
リアルタイムで書かれている形式に見えて、実は結果も一緒に織り込まれている。
当時の姉の行動に、未来の姉の説明がちょいちょい入っているからだ。
それも自然な形で。
そういうのとかステキだな~とドキドキした。
イランにエジプト、そして日本。
話のスケールも大きくて、でもそのスケールの大きさを大げさに見せないところもよかった。
でも3位。
次回作ではぜひ1位を獲ってもらいたい!!!


4位 万城目学『悟浄出立』(新潮社)
ようやく出ました、万城目さん。
うまさにおいては、この人が1位ですよ、確実に。
うまいこと書いてるわ~。すごいわ~。直木賞狙ってるわ~。
と思いました。
以上です。
よくも悪くも言いたいことがあまりない、というのが、この4位の理由である。
だからといって面白くなかったわけじゃない。
正直1位から5位までの差、たったの5cm程度。
これは古典作品の「脇役」にスポットライトをあてた5作品をまとめた連作集である。
古典作品をよく読んでるなあ、と思うし(つーか、私、読んでないからわからんちん)、
上手だなあ、と感心しきりであった。
色々な種類の作品を書ける、というのも強みだし、人気作家である理由もよくわかる。
やはり最初の「悟浄出立」がイマイチだったのが原因かしら?
イマイチというか、読んでも読んでも堺マチャアキが出てくるのよー。
関西弁の岸部四郎が出てくるのよー。
そしてゴダイゴのモンキーマジックが頭から離れないのよー!
夏目雅子は美人やったなあ、とかどうでもいいことしか思いつかない。
これが一番の敗因かもしれん。
ちなみにメモとしましては、虞美人を描いた「虞姫孤憤」が女目線から読んでおもしろかった。
源氏物語の光源氏もそうだが、
男は初恋の人をずっと思い続けて、
その人に似た人を捜したり、配偶者に初恋の人を重ねて見たり、
妄想したりするもんなんですかねえ?
配偶者はそれを知ってどうするか。
それを万城目は上手に描いていた。私はこの話が一番好き。熱いからね。
私の心をゆさゆさ揺すぶる作品がやっぱり好き。


5位 青山文平『鬼はもとより』(徳間書店)
これ、仕方なく5位にしたのだが、5位にするには申し訳ないほどすっごく面白かった。
サルでもわかる経済学、みたいな本。
それを時代小説に置き換えて理解していける。
物々交換だった時代に貨幣を流通させる、という縦糸の話に、
男女の色恋の話を横糸でつむいでいく、シンプルな織物のような作品であった。
貨幣が流通していく様子や、商売を初めてお金を稼ぐ話もおもしろかったし、
サムライと商人の違いを淡々説明しているのもよかった。
女というイキモノについて生々しい感じもよかった。
それが後半1/4部分がもったいないほどスッカスカなのが残念賞。
あと1.5倍の頁数があれば、埋められたのかも。
頁が足りなくて、つむじ風のように説明だけで帳尻あわせましたー!
な感じが本当に残念であった。


今回も前回同様、文字から世界を描いた「小説」ばかりで、私を大変満足させてくれた。
小説と映像はやっぱり違うと思うの。
小説でしかできないことがやっぱりあって、それは「言葉」で世界を紡ぐこと。
私はそんな世界を心から楽しみたい。
今回の5作品は、そんな私の世界最大のわがままな欲求を充分に満たしてくれた。

言葉や文字からお腹を刺激してくれた大島さんの揚げたコロッケ、食べたいな~。
美しい烏城の岡山城で多くのサムライが死んだ過去に気付かせてくれた宇喜多直家。
私の心の成長に沿うような話を言葉で丁寧に紡いだ根っこにあるサラバ!
ゴダイゴの名曲メドレーがエンドレスの中、
万年青の栽培から経済学まで、時代小説って実は深い!ということを改めて知った。

どの作品も私を大いに楽しませてくれた。
わくわく大作戦に見事ハマってしまったあもちゃんなのであった。

今回は外すとは思うんですけども、→まずは言い訳から。
でもやっぱり大島さんのコロッケとパステル調のフワフワの世界に私は1票入れたい。
しかしふわふわパステル調小説、前回の黒ちゃんのハードボイルドとは真逆もいいとこ。
この守備範囲の広さに自分でも感心する。
そしてそんな小説が毎回ノミネートされるんだから、困っちゃうよね。
だから直木賞っておもしろい!!

さあさ、お立ち会い!
結果発表は15日!!

おいしい魔法のコロッケの揚げ上がりをお楽しみに!!!

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を見て、いたく感激したわたくし。
ならば原作を読んでみようじゃないか、と早速手に入れて読んでみた。

うーむ。
テレビを先に見たせいであろうか、テレビの方がコッテリ丁寧に作ってある気が・・・。

今作品では、
夏目漱石、正岡子規、樋口一葉、永井荷風、芥川龍之介、太宰治
の6人の食の情景について描かれている。
(テレビでやっていた谷崎潤一郎については、下記の別冊ムックで取り上げられている。)

文豪の食彩ビジュアルBOOK (にちぶんMOOK)/日本文芸社

¥905
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6人もの作家を一冊にまとめているもんだから、全体的にあっさり仕上がっていた。

たとえば、永井荷風の章では、
なぜ彼はコッテリしたものばかり頼んでいたのか、との疑問に対し、主人公川中が

僕はこんな風に思ったんです。
荷風が求めていたのは常に自分が若かった頃を思いださせてくれる
「何か」だったんじゃないかってー。

と語り、締めくくられるのだが、この結末に至るまでが結構強引。そしてあっさり終わる。

行間を読んで、想像力(文豪に、ではなくこの作品作者に)を働かせて読まないと
あれ?もう終わり!?となり、無味無臭のただ流れゆく風にしか感じない。
(ドラマはその行間を絶妙な空気で埋めている。しかもぎゅうぎゅうに埋めるのではなく、
 ちゃんと視聴者に考える間合いも残しながら。何度思いだしてみても良作ドラマ!)
しかし二度読むと、ようやく作者と文豪との距離感がわかってくる。
なにはともあれ、とりあえず時間を置いて二度読んでみよう!
そこそこおもしろくなる!

あと勘違いしていたことが一つ。
わたくし、この作品は「孤独のグルメ」的なグルメ本だと思っていたのだが
そうではないことをここで強く言っておきたい。
正岡子規の章では、食べ物は出てくるものの、
どこぞのレストランでうんたらかんたら、とかそういう記載は一切ない。
(「笹乃雪」の「豆腐」と羽二重団子が一瞬出てくる程度。)
そりゃまあ、脊椎カリエスを患い死ぬまでの3年間は寝たきりだったというのだから、
当然レストランなんぞに行けるわけもない。
あくまでもこの本はグルメの紹介ではなく、文豪の食の風景描写が中心なのである。

ただ正岡子規の章ではレストランの紹介等はないが、
唯一このくどい絵にふさわしいくどさが表現されていてよかった。
(食事と生きることを濃く、熱く、くどく語っております。)
正岡子規の章が一番好きかな~。くどさの点では。
その他の文豪の章ではくどい絵とは反対に、あっさり薄めに仕上げられており、
作家の食へのこだわりを感じる、というよりも、
出てきた食事やお菓子への自分の思い出が重なってくる。

夏目漱石が好きだったという「空也」の最中。
私が社会人一年目の時、自分の稼いだ金で買って帰省したい、と、買った思い出の最中。
電話予約までして買った甲斐があり、大変おいしかった☆
最近は電話予約&銀座まで出かける、というのがめんどくさくて買っていないが、
また買ってみようかな。

あとは、谷崎や夏目漱石の章で登場する水天宮「玉ひで」に思い出が一つだけある。
上京したばかりの頃、私はここで親子丼を食べたことがあるのだが、
その味に目ん玉飛び出るほど驚いた。

濃い!!!!!!!!!!!!!

薄味好きの私には濃すぎる~~~。
という苦い思い出ならぬ濃い想い出がある。
てなわけで、ここには一度しか行ったことないの~。
しかし今、東京味にも慣れた四十路の私、玉ひでの親子丼をどう感じるのだろうか。

とかとか。

食は思い出と直結するものなのだろうか。
出るわ、出るわ、走馬燈のように思い出の食事が。。。。。
死ぬのか?私。

そんな思い出につながる食事の数々を文豪たちも多く書き残している。
この漫画はそういう食事やお菓子やその周辺を簡単に紹介していた。

いろんな視点から作品や作者を読んでいくっておもしろいな~。
そんなことを思いながら漫画を閉じる私なのでありました。
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汗かき夫の首を絞めているわけではない。

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年ものんびり更新してまいりますので、よろしくお願いいたします。

年末年始、雑用のため岡山の実家に帰省してまいりました。



岡山に向かう新幹線内で、ひっそりコソコソ直木賞選考会中。




後輩ともともとの待ち合わせ時間まで、最近できたという岡山イオンを冷やかしに・・・



ぎょぎょぎょ!!!
何、この異空間。
しかも、何、この人出!!
岡山全県民が集まってんじゃないかってくらいの人、人、人!!!
(あー。ガラガラに見えますが岡山基準だと大洪水並みなのです。)


そして人だかりの中、ともともと合流~。

私「なんかこの辺もいろいろと変わったよね~」
と「そうですか?」



私「ほら、あそこは何?あんなんなかったような。」
と「ああ、あれはクロスカンパニーの本社で・・」
私「アースナンタラなんたらーの会社ね。2階にカフェもあるー。」

知らない間におされなものがドンドンと。
そしてダサ古いビルはなくなっていく。例えばオーパ。例えばビブレ。




私「というわけで、かんぱーい。」
と「かんぱーい。」
私「あ、写真撮ってもらってもいいですか。」

と店員さんに写真を撮ってもらった。

と「うーむ、やっぱりお台場の彼の方がちゃんと写真を撮ってくれる。」
私「しかも気が利いてるしね。」
と「イケメンですしね。」

頼んでおいてひどいことばかり言うオバチャンたちなのでした。



私「あ、そうだ。この間図々しく頼んだことを快く引き受けてくれてありがとう。」
と「いえいえ、全然大したことじゃないですよ~。」
私「それでこれ、大したもんじゃないんだけど、お礼のかわいい品☆」→自画自賛。
と「わ、なんでしょう。あ!もしかして?!」
私「うふふー。もしかして?!」



と「わあ!やっぱり!!マイキーのカップだニャン!!」



私「マイキーを東京砂漠で見つけたニャン!!」



岡山にはライオンがいるガオー!

と「何撮ってんすか?」
私「うちのレオちゃん(愛犬レオ。天国在住。)にソックシ!と思って、
  岡山を離れる時、アホみたいにあの看板を写真に撮って上京したんだよね~。」
と「へえ・・・・」→呆れてます。

そんな年末を過ごし、雑用を済ませつつ、正月がやってきた。



どっひゃーーーー!!!!

朝起きて、窓の外を見て思わず、
「え!?雪!?」
と叫んでしまった。



朝日がまぶしいわ・・・。

つーか、帰れんのか?私。

という思いを抱えながら、東京に帰ってまいりました。
名古屋手前で新幹線がどんづまりであったものの、30分ほど遅れて東京に無事到着。
ああ、日本ってすばらしい。

そんなわけで今年もよろしくお願いします。
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平成26年12月15日(月)、『鼬』(in 世田谷パブリックシアター)を観に行く。

京香ちゃんの舞台、初めて♪♪
京香ちゃんの色香を私1人で堪能するんだ~。独り占めー。むふー。
むふむふ鼻息荒く、三軒茶屋へやってきた。



着いたー。

開演まで時間があったため、軽食を食べることにした。
とうとう慢性の蕁麻疹体質(ストレスがアレルギーという形で発症)となりつつあるこの体、
少しは体にいいものを食べたほうがいいのでは?とサラダセットを注文した私。



私(どっひゃー!サラダセットについてたパンってこんなに大量だったの!?)
私(やっべー。頑張って食べなくっちゃ!!)→けして残さない貧乏性。

むしゃむしゃむしゃむしゃ。

私「シナモントースト、うめえええ♪」

そこへ血相変えて、若い男の子店員がやってきた。

店「お客様、申し訳ありません。ご注文と違うものを出してしまって・・・」
私「や・・やっぱり!?モゴモゴ」

と言ったわたくしの口には、かじりかけのシナモントースト3切れ目が入っている。

店「すぐに新しいものを御持ちします!」
私「あっっっっ!!」

せっかく食べてたのに~~~
シナモントースト~~~~~



正しいサラダセット。
普通の食パンがさらにドン!!!
私、さっきからパンばっか食ってる!!!!

私の2つ向こうの席のおじさまに、
新たに焼かれたと思われるシナモントーストが運ばれているのを横目で見ながら、
残してたまるかーーー!!!
とばかりに、与えられた大量のパンを必死に貪り食う。

あもる、冬のパン祭り。

小麦でお腹を満たしたところで、開演のお時間です。

◇◆

※ネタバレします。



金、金、そして金、そしてちょっとだけ愛、そして金。

(あらすじ)※プログラム、HPより
昭和初期の東北地方。鉄道から五六里離れた、ある旧街道に沿った村。
もとは家老の定宿であった「だるま屋」は今やすっかり落ちぶれ、家屋敷は抵当に入っている。
跡取りの萬三郎(高橋克実)は、南洋に出稼ぎに出たまま早三年、全く音沙汰がない。
老母おかじ(白石加代子)が1人家を守っていたが、ついに家屋敷の処分が決まった。
こんな時に、やくざ者の亭主が服役中の娘おしま(江口のりこ)が子連れで家に転がり込み、
日がな酒びたりという有様だ。
百姓の喜平の差配で、
債権者である伊勢金のおかみ、馬医者の山影先生、古町のかか様が集まり、
それぞれの取り分を巡って腹を探り合い、火花を散らす。
そこへ、馬車ひきの弥五の案内で、いかにも金持ち然とした身なりの女が現れた。
だるま屋の先代の娘で、おかじには義理の妹にあたる、おとり(鈴木京香)だ。
若い頃にさんざん悪事と不義理を働いたあげく、
村を出奔し、度胸と悪知恵ひとつで各地を渡り歩き、
今では上州の織物工場を経営するまでに成り上がっていた。
おとりの出世ぶりを目の当たりにし、態度を変え始める村人たち。
だがおかじだけは相続争いなど過去の所業に対する恨みも根深く、
「この泥棒鼬ッ!」と罵り、怒りをあらわにする。
そんなおかじを冷笑しながら、おとりは思いもよらぬ知らせを告げる。
この家の当主でおかじの息子の萬三郎が、間もなく南洋から帰国するというのだ。
なぜ母のおかじも知らぬことをおとりが知っているのか。
おとりの真の目的は何なのか。
おかじの疑念が深まる中、その萬三郎が帰郷した。
人間の欲と業を赤裸々に骨太に描いた昭和初期の名作に、長塚圭史演出で挑む!

[作] 真船豊
[演出]長塚圭史
[出演]鈴木京香/白石加代子/高橋克実/江口のりこ/
    山本龍二/峯村リエ/佐藤直子/塚本幸男/赤堀雅秋


今回初めて京香ちゃんの舞台を観たのだが、
性悪女をこれでもかとばかりに演じる京香ちゃんの姿に感動しました、私。
世田谷パブリックシアターに色香たっぷりの、東北訛りの悪~い声が響き渡っていた。
しかもその声が本当によく通るのだ。
東北生まれでもなければ東北育ちでもなく、その訛りが正しいのかどうかはわからないが、
全く違和感なく、きついなまりの台詞を京香ちゃんだけでなく役者全員がこなしきっていた。
みんな巧いな~。

この作品は「訛り」がとても重要。
その訛りで登場人物が思ったことをズバズバ言い、その言葉はストレートに響くのだが、
なぜだか登場人物全ての行動が霧に包まれる。
いいことも悪いことも混濁状態。
「訛り」を取り除いてこの作品を見ると、実はそこにはシンプルな物語だけが残されるのだ。

故郷を捨てて飛び出した性悪女(おとり=京香ちゃん)が、ひとはた揚げて帰郷。
売却寸前の落ちぶれたボロボロの実家を買い戻す。
その理由は簡単。
どうやらこの実家付近を鉄道が通るらしい。
そしてどうもこの実家あたりに駅ができるらしい。
その時は高く転売するよ~。
大金持ちになるぞ~。
そのためにはなんとしてもこの家を手にいれなくては。
まずはあのにっくき義姉(おかじ=白石加代子さん)をなんとかしなくちゃね。。。
ふふふふふふふふふ・・・・

以上です。

それがコッテコテでガッチガチの東北なまりでこねくり回される。
そんな東北なまりで霧に包まれるコッテコテの人間模様に、
そこへ「大金」という目がくらむような要素が加わるのだ。
この話がどこへ行ってしまうのか、もう観客のハートはがっちり鷲掴み。

過去、村で悪行を重ねていたおとりの存在に、最初は疑心暗鬼だった村人たちも
とにかく羽振りがよく、金払いもいいおとりにあっという間に取り込まれていく。
おとりを疑っていた馬医者の先生も、おとりの色香と金にコロリ。

そんなおとりの金につられて、南洋から萬三郎(高橋克実)が帰ってくる。
おとりが売られそうな実家を買い戻すには、おとりの金だけではだめなのであった。
当主の萬三郎が買い戻さなくてはいけなかった。
いずれはその実家を自分のものにし、高く転売したいおとりは、
言葉巧みに萬三郎を呼び戻し、大金を貸してあげ、
南洋で成功してきた萬三郎が買い取ったようにしてあげたのだ。

萬三郎、おとりに大感謝をしながらまた南洋に帰って行ったのであった。
実はもう、馬医者先生と共謀し、実家の所有権はおとりになっていることも知らずに。

しかーし!
そんな人が良さそうな萬三郎、←高橋克実さんだしね、いかにも人が良さそうな顔。
心の底では伯母であるおとりを信用してなかったんだなー。
近所の肝っ玉母さん的存在のオバサンに、
この家を頼む、おとり、信用ならないからさー
とお願いしていたのであった。
大金借りてたくせに、ひでえーーーー!
表の顔と裏の顔。
信用ならんわ~。

それを後から知ったおとり。
ちょっと傷ついた顔をするの。そしてキッと怒りの表情にかわった京香ちゃん。
その顔がいい!!
今まで強欲なだけの女だと(村人にも観客にも)思われていたおとりだったが、
実は甥っ子に頼られてちょっと嬉しかったのだ。
(でも土地は巧みに強奪してますけども笑)
それをなんか裏切られちゃったみたいで、傷ついたのだ。
勝手な女・・ではあるが、その気持ちはなんとなく分からないでもない。
(でもお友達にはなりたくない。)

むっかー!と思ったおとりは、
そのオバサマに真相(萬三郎が買い戻した金は実は自分が用意したもの)を告げ、
オバサマからは
「おかじさんには言うな。息子の成功を喜んでいたのに、傷ついちゃうから。」
と言われる。

そんなことも知らないおかじは、相変わらずおとりに疑いの目を向け悪態つきまくり。

かっちーん!
自分の息子がいかにアホか、知らしめてやるわ!私の金なんだっつーの!!
私が苦労してここまで金を用意することができたのよ!

と真相をおかじに話して聴かせる。
どうだ、そんな金を用意できた私こそが偉いのよ!
とばかりに。

がびーん!!!!
ショックを受けるおかじ。
でもだからといって、おとりを認めるわけでもなく、最後まで信用できない、と言い放った。

その時の淋しそうな京香ちゃんの顔。
すごく印象的。
なんだかんだでおかじに自分を認めてもらいたかったのかも・・・
(信用を落とすようなことを今までしてきたのに、そのことは棚にあげまくりですが。)

そして翌朝。
おかじさんが死んでいるのを、おとりと娘おしまが発見するところで終わるのだが、
この続きが気になる!!!!!
おとりの弱点(愛?や赦し?に飢えているとこ)からおとりの人生が狂っちゃうんじゃないの?
とか
馬医者のあの権利書がアヤシイ~。
とか
萬三郎がクセモノだ~。
とか色々と想像できる余韻を残したラストであった。

京香ちゃんが年を取っててちょっと残念だったけど、それを上回る色香にメロメロ。
しかも演技もステキだった。
あもちゃん大満足。
長塚さんの演出作品は、私と相性が悪いこともあるのだが、今回はすごくよかったすー。

その長塚さん演出で私がいつも注目しているのは、灯り。
今回もとーっても灯りをうまく使っていた。
休憩前、おしまの子供二人が祭りのお面をかぶって家の中でぽつーんとしているシーン。
薄暗い灯りが上手に二人に照らされていて、そしてすーっと消える感じ。
それがまるで映画を見ているような気分になった。
他にも暗転の使い方もうまいし、
最初から最後までずっとだるま屋の中のシーンで舞台転換が一切ないのに、
灯りを壁から取り入れたり、遮断させることで、屋外を感じさせるのも上手。
小さな灯りをつけてだるま屋の奥行きを感じさせるのも巧い。

長塚作品を見るまではあまり気にしたことなかったのだが、
実は灯りってすごく大事なんだなあ。と毎回長塚作品を見ると思わされるのであった。

2014年最後の舞台鑑賞となった今作品。
2014年を締めくくるいい作品であった。ラッキー!!
来年もいい舞台を観ることができますように!
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