感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

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私の活字好きはどこからきたのだろう。
私の読書好きはどこからきたのだろう。
現在読んでいる本を記録し、語り、私の根っこを探しにいく。
ときどきクラシック。
ときどき演劇。
そしてときどき犬。


(書評についてのお知らせ)
基本的にすべて現在進行形で書いているため、
再読していない限り、
ブログを始める以前に読了している作品については書いていない。

テーマ:
久々の大三振ショー!!
直木賞って一体なんなんでしょうね。。。。

◇◆

2016年7月19日、直木賞が決定した。

<直木賞>荻原浩さんの「海の見える理髪店」が受賞 芥川賞は村田沙耶香さんの「コンビニ人間」

「第155回芥川龍之介賞(以下、芥川賞)と直木三十五賞(以下、直木賞)が19日、発表され、
芥川賞は村田沙耶香(むらた・さやか)さんの「コンビニ人間」(文學界6月号)、
直木賞は荻原浩(おぎわら・ひろし)さんの「海の見える理髪店」(集英社)が受賞した。」

◇◆

推しメンの一人、荻原さん、本物の直木賞受賞おめでとうございます!!

オジチャン受賞時に当ててきたのに、
今回の荻原さん、推しメンだわ、オジチャンだわ、の条件が揃っていながら外してもうた!
もんのすっっっっっっごく複雑。

過去最大の自信作であった(私が書いたわけじゃないけど)、
原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』が受賞できなかったのはともかく、
まさかの荻原さんの受賞に本当に驚いた。
そりゃ嬉しいんだけども〜、でもさ〜・・・延々。

なーんてブツクサ言ってても仕方ない。
さっさと早速答え合わせと参りましょう。
模範解答はいつもどおり、産経ニュースから。

◇◆

【直木賞選評】
作家、宮部みゆきさん「圧倒的な読み心地のよさと心に残る短編集」


第155回直木賞は、荻原浩さん(60)の「海の見える理髪店」(集英社)に決まった。
東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれた選考会の後、
選考委員で作家の宮部みゆきさん(55)が会見し、選考の経過を説明した。

◇◆

宮部みゆきさんの選評に照らし合わせ、三振クイーンの解答↓

あもる一人直木賞(第155回)選考会ースタートー
あもる一人直木賞(第155回)選考会ー途中経過1ー
あもる一人直木賞(第155回)選考会ー途中経過2ー
あもる一人直木賞(第155回)選考会ー結果発表・統括ー
魔のあもる推し被害者の会発足前夜。

を見ながら反省していこう。

※ >はあもちゃんの選評、「」は本物の直木賞選考委員の選評です。

>はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!
>ドロドロドロドロドロ~~~~~~
>ジャン!!!
>原田 マハ「暗幕のゲルニカ」(新潮社)
>で~す!!!


はい、残念、また外しましたー!!!!!
過去最大の(根拠のない)自信を持ってあもる一人直木賞を受賞したこの作品!
それが見事に外れた。

宇野の落球(頭ゴーン)に、マウンドに帽子を叩き付けた星野の気持ちがよくわかる〜。
これからは直木賞選考委員の出したヘボい結果を宇野ってると言っちゃうぞ。

シュッとした上品なスーツで受賞会見に臨む原田マハさんの姿まで想像してたのにな〜。
(イメージはイギリス首相のメイ首相。)

どうせ、コンプレックスまみれの林のオバハンが、
原田マハさんの美貌と知性とユニークさ等々、その全てに嫉妬したに違いないんだーーー!!
←完全に被害妄想。


「受賞理由は、やはり圧倒的な読み心地のよさと、心に残る短編集だった。」
「収録されたのはすべて単発の短編でしたが、一つ一つ心に残りました。」

はあ・・そうなんだ〜。
私はこう述べた。

>短編6作品、どれもこれも全く悪くはないし、むしろどの短編からも、
>ベテラン的な貫禄すら感じられるのだが、全く響かなかった。

宮部さんの心には残ったんだ〜。
でも私には響かなかったんだ〜。
宮部さんとは仲良くなれなさそう。宮部さんの作品は好きなのに。


「もちろん荻原さんはベテランですので、非常に高い確度でいいお仕事をなさってきていますから、そのキャリアの中では「これぐらいの作品集はおかきになれるだろう」という評価もあったんですけれども、ベテランの熟練の技に私たちが大変心を打たれたという意味でも、(荻原さんの作品は)高い点数を集めました。」


>短編6作品、どれもこれも全く悪くはないんだけどさ。
>むしろどの作品からも、もはやベテラン的な貫禄すら感じられるんだけどさ。

ベテランの魅せる熟練の技については、私も本物の選考委員も太鼓判。
ということだけは共通している。

どうでもいいけど年下が年上の作家について評価するって難しいんだろうな〜。
と感じてしまうほど、宮部さんのご丁寧な言い回し。


「最初の投票の段階から非常に支持が集まった作品でした。」

え!!!!!マジで!?!?!?!?!?


>おそらく揉めることなく、満票でこの「暗幕のゲルニカ」の授賞が決定するはずだ。
>いつもの、2作品での一騎打ち、という状態は生まれないと思われる。

いきなり大三振の私。
しかし一騎打ちにはならなかった、というところは皮肉にも当たっている。
作品違うけど。


>そしてそこに至るまでの経緯として、まずは
>▽湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」
>が落選、そして酷評される。
>次に
>▽伊東 潤「天下人の茶」
>▽荻原 浩「海の見える理髪店」
>が落ちて(特に荻原さんには厳しい批評が誰からか寄せられるはず。)・・・

全然違う!!!
しかも・・・

>特に荻原さんには厳しい批評が誰からか寄せられるはず。

おっかしいなああああああああああ!!!!!
ほんと何度もいいますが、荻原さんは私の長年の推しメンで、
いつか必ず受賞する作家、受賞すべき作家だと思っていたのだ。
(魔のあもる推しのノロイにかかって遅くなりましたけども!)

誰も厳しいこと言わなかった?
浅田次郎のオジチャンあたり、言わなかった?
おっかしいなああああああ。

しかし改めて自分の荻原さんに対する講評を読んでいると、失礼きわまりない・・。
好きだからこそ、つい、厳しくなっちゃったの!!!
それもこれも愛すればこそ。うん。


「各委員、9人で議論をしますと「どの短編が一番良かったか」というところで、意見が分かれるんですよ。これもまた面白かったです。」

源氏物語の女性の好み論か!!
私はやっぱり紫の上〜。とか?

ちなみに私が好きな短編は、最初の(表題でもある)「海の見える理髪店」であった。
6編ともあのレベルだったら、もう少し上位に入ったと思う。
でもやはり原田マハのインパクトにはかなわなかったと思う(私の中で)。

それもこれも全てこれが原因だと思う。

>改めて推しメンである荻原浩さんの過去の作品を思いだすに、
>私、荻原浩さんの家族小説が好きじゃないんだな〜。ということに思い至った。

荻原さんの家族小説が好きじゃない。
要は好みで選んだ当然の結果だったということであります。
ああ、納得。
私、好みで選ぶとたいてい外すんだ〜。・・・遠い目。


「次に、最後まで次点でして、(「海の見える理髪店」とこの)2作以上ということもないか-というところまできましたのが(門井慶喜氏の)「家康、江戸を建てる」(祥伝社)でした。」

キター!!!
2位は当たってる!!!
1位は外すが2位は当てるという、逆に難しそうなことをやってみたよ!


>2位じゃダメなんですか?←蓮舫か!!
>とか聞かれると、上記でも書いたが正直どれが2位でもいいかな、と・・・(略)

全然違う場面で発してる言葉が偶然ここでリンクするこの奇跡。

2位(だけは当たってるけど)ダメなんですか?


「(門井さんは)博覧強記の方ですし、調べものも上手です。」

調べものも上手って学生の宿題か!!


「もっとも素晴らしいのは、博覧強記のご自身がよく調べたものを、まったく(調べた内容を)知らない人にかみくだいて伝えるスキルが大変高い。(「家康、江戸を建てる」は)すごい情報量の多い作品なんですが、すいすいと読める作品だということです。(読むのに)かなり負荷があるのですが、すいすいと読めるんです。」

「すいすい」という言葉がやたら心に残る・・。

私も同じことを書いている。

>徳川家康が考え尽くして江戸の街を作ったように、
>門井さんも考え尽くしてこの作品を作っている。
>あらゆる場面で、現在残っている「事実」という細い柱に、装飾をくわえているが、
>あまりの装飾の重さに、その「事実」という柱が倒れることがないよう計算されている。
>あえての軽さ、それは見事な軽さである。
>作品に大胆に開けられた空間からは、江戸の街に広がる青い空が見えるようであった。

私も要するに「すいすい」読めるってことが言いたいのです。


「「今回の候補作の中で一番面白かった」という声があった」

どなたの声かはわからねども、その気持ちはよくわかる。

>(前回の)あもちゃんの不評を気にすることなく、見事門井さんがやってくれました!
>心底おもしろかったです。

ここまでは本当にそのとおりや、やんややんや。であった。
がーーーー。
次の台詞は同意しかねる。というか、
私が門井さんだったら、高評価を与えてくれたにも関わらずキレそう。
(引用長いです。)

「次点止まりで受賞とならなかったのは、これは小説なのだろうかという議論になったからです。家康が小説の中の想像の人物として立ち上がってくることがありませんでした。家康は『プロジェクトX』に出演している本人だが、むしろ門井さんの記録者、ルポライター、解説者としての声の方が私たちの耳にはよく聞こえた。」
「これは個人的な意見ですが、この作品は、「家康、江戸を建てる」という、歴史(小説)よりも解説本として書いてくだされば、門井さんほどの文章力と、説明力、解説力ならば、とても多くの人が小説ではなくても楽しんで読んだだろうなと。(選考会では)そこのところはもったいなかったなあという議論になって、最終的に私のような「小説ではないのではないのかしら」という意見が勝ちまして、次点止まりという風になってしまいました。」

はっきり言おう。この門井さんの作品は紛れもなく「小説」です。しかも確実に面白い。
(10歩譲って「歴史小説」ではないかも、だが、小説であることには間違いない。)

なんで歴史の解説本としてこの本を読まねばならんのじゃ。
その途端、急に色あせるではないか。
小説だからこそ、あの輝きとあのスピード感とあの江戸の青空を楽しめるのではないか。

>前回のときもそうだったが、門井さんは歴史を歴史として見ていない。
>あくまでも「読み物」として捉え、独特の世界を造り上げており、その力は充分である。
>今回は2位になってしまったが、もっとおもしろい作品を書いてくれると信じている。

この作品は「読み物」としてすばらしい、と前々から述べている私。
今でもその評価は変わらない。

小説ではないのではないのかしら
なんてどの口が言っとるんじゃー。あ、宮部さんでしたか。
表現がそもそも回りくどい!!
ないのではないのかしら・・
私の中で流行語にならないこともないのではないのかしら。


「ただ、直木賞(受賞作)が非常によくできた、よく練れた、技術的に点数の高い作品が多い中で、こういうアイデアと実験精神のある作品が受賞することにこそ、今、意義があるのではないか、われわれもそういう決断をすべきではないのか、という議論にまでいったほど、「家康、江戸を建てる」は支持を集めた作品です。今回は本当にギリギリのところで申し訳ないことになったのですが、多くの期待を集めていたということも申し添えたいと思います。」

期待を集めていた、というステキな言葉があっても、なんかズレてるんだよな〜。
アイデアや実験精神についてもそのこと自体は間違ってないし、そのとおりなんだけども、
そうは言っても、あなたがたはこの作品を小説ではないって思ってるんでしょう?
小説愛が私とは根本から違ってるんだわ!ふんがふんが。


荻原さんと門井さんの選評に大きく文字数が使われ、あとの作品はざっとだけ触れられた。
選考会の様子がイマイチわからないのだが、
文面から察するに、どうもこの2作品以外は早い段階で落ちたと思われる。

えーーーーー!!!!!
マハは?
私の自信作(私が書いたわけじゃないけども!)は?


「まず、湊かなえさんの「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社)は」

まず、という言い回しから、まず最初に落ちたと思われる。そう思いたいの!!!
なぜなら・・・

>まずは
>▽湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」
>が落選、そして酷評される。

と私が言ってるからでーす!

「湊さんはもっと大きなものを書く人ではないのか?という意見が多かったです。胸にしたたってくるようなすごみのあるものをお書きになれる、と。こういう母子の暗部を描く悲劇とか、表に出すことのできない怒りとか、憎しみとか、そういうものをアレンジしたものならば、特に今回、この作品で湊さんに取ってほしいというだけの支持を集めることができなかったと申し上げるのが適切ではないかと思います。これが足りない、あそこが足らないという議論ではありませんでした。期待値が大きいという意味だと思います。」

ものすごーく期待されてるように書かれているが、そう聞こえてこないこの不思議。
あ、私の耳が悪いだけのようです。


>今はやりの「毒親」や「母と娘」を扱った短編などがあり、
>その題材にふさわしく、息が出来ないほどの密な文章で攻めてほしかったところ・・略

選評では作品の内容についてはあまり詳しく触れられていないが、
私も同じくすごみのある文体でその世界を書いてほしかったし、
この作品で受賞してほしいというだけの支持がない、というところには完全に同意である。


「同じ期待値が大きいという意味では、「天下人の茶」(文芸春秋)の伊東潤さんです。今回、5回目ですしね。これまで歴史上知られていなかった敗者の生き方を書いてこられた方が、今度は二大有名人である豊臣秀吉と千利休を描きました。どんなすごい狙いがあるんだろう、どんなすごい利休像が出てくるんだろうと思いましたが、どんな新しい秀吉像になるんだろうと思ったら、そんなに…というところで。期待値が高かっただけに、ちょっと物足りなかったという議論になってしまいました。」

ほんと残念だったよねー。
私も伊東さんが有名人を描く、と知った時には心躍ったもの。

>前回は信長で、今回はきっと利休か秀吉か。
>あまりに有名で皆が避けそうな鉄板ネタにあえて踏み込むそのスタイル、嫌いじゃない!!

それがまあふたを開けてみれば、なんと物足りなかったことか。。。
選考委員の方々の感想とほぼ同じである。

>そりゃー読ませる上手さは相変わらずだったと思う。
>が、なんか伊東さんってこんな小説書く人だったっけ?
>と、今作品において私の中でポイントがかなり下がってしまった。
>次回は推しメンから外れるかもしれん・・。

期待が大きく外れてしまった喪失感でいっぱいの私の当日のご様子である。


「米澤穂信さんの「真実の10メートル手前」(東京創元社)ですが、これは短編集です。女性ジャーナリストが活躍する。彼女の視点ばかりではなく、彼女が主になって問題を解決していくという非常に正攻法のオーソドックスな作品。私は個人的には好きな短編集ですが、この女性ジャーナリストは別の小説に登場する主要登場人物でもありまして、この短編集だけを切り取って評価しようとするのはとても難しい。謎解きを徹底するために、普通の人間の心理では無理ではないかと思うようなところもある。そういう点がマイナスに傾きました。」

えー。
この作品だけで評価するためにこの作品が選ばれたのでは?
この短編集だけを切り取って評価しちゃいましょうよ!
(ちなみに私の中では3位)

だいたい荻原さんがそうだとはいいませんけどね、
過去の受賞作品もまあまあよかったし、ここで合わせ技一本で受賞とかもヤメレ。

文学にさほど興味のない人でこれから本を読もうかな、何を読んだらいいかな、というときに、
参考になるのが◎◎賞受賞、なのである。
過去の私もそうだった。
それが過去の作品と照らし合わせてみるに〜、とかで受賞したり受賞を逃したりすると
なんかおもしろくなかったな、よくわかんなかったな、私、読書に向いてないのかな。
となって、読者が離れて行っちゃうんだから!
はあはあ、あもちゃん、壮年の主張!!

というわけで、私の評価を引用しておこう。

>米澤さんには独特の世界観を描く力がある。
>それが直木賞向き(というか直木賞選考委員向き)かどうかはアヤシイが、
>今後もどんどんその腕を磨いていってほしい!

直木賞がなんぼのもんじゃ!
選考委員にごちゃごちゃ言われながらもがんばってほしい。
私はこの人の作品(というか日本語)が好きなんじゃ。


さ〜て、お待たせしました。
今回の問題作、じゃなかった、今回の問題選考結果の登場です。

「原田マハさんの「暗幕のゲルニカ」(新潮社)ですが、今年の上半期の一番の話題作であることは間違いないと思います。ただ『ゲルニカ』という怪物的なアートが反戦のアートということだけで解釈できるのかということでした。この作品自体ももっと大きな可能性があったのに、小さいところに落ち着いてしまったのではないだろうか。アクション小説みたいになったこともこの作品にそぐわなかったのではないかということです。そういう意見がありました。」

短かっっっっっっ!!!!!
うそーん、たったこれだけ!?
私があれだけ熱く、なぜこの作品が受賞(あもる一人直木賞)したのかを語ったのに、
本物の選考会ではたったのこれだけ。ヨヨヨ。泣ける。

というか、私が人知れず恐怖したのが、
元キュレ−ター(MoMAでも勤務経験あり)の原田マハさんに対してのこの発言。

「『ゲルニカ』という怪物的なアートが反戦のアートということだけで解釈できるのかということでした」

ザ・釈迦に説法!!
ぎょぎょー!これは恥ずかしい!
穴があったら入りたいレベル。

そもそも、原田さんはこのタイミングを狙って「反戦アート」に絞って書いてるんだっつーの。
きっと選考委員のほとんどは本物のゲルニカを見たことないんだろうな〜。
私は2度見たもんね!!!!
だからどうした、ですが。

「今年の上半期の一番の話題作であることは間違いないと思います」

そうなんだよ。間違いなく話題作となる。
そこまで言ってるなら、なぜこの作品を受賞させなかったんだー!
この作品は今年のこの時期に受賞させるからこそ意味があるのに。
きっと出版界も大いに盛り上がったと思うんだな〜。
野菜や魚に旬があるように、小説にも旬がある。
もちろんこの作品は来年読んでもおもしろいのだが、
今だからこそ色々な読み方ができて、楽しめる作品だと思うのだ。

といくら熱弁をふるえども、受賞できなかったのは事実。
スペイン愛とマハ愛が私の判断を誤らせたのだとしたら、それも本望。
愛すればこそ。

ただ唯一、選考委員の言うことで納得した箇所が一カ所。

「アクション小説みたいになったこともこの作品にそぐわなかったのではないかということです。」

私もあの突然の展開にはビビったもんね。

>そりゃー文句をあえて言おうと思ったら言えなくもない部分はあるんですよ。
>瑤子が拉致されちゃうとことかさ。
>まさかの展開に瑤子もビックリしただろうが、私もビックリした。
>選考委員が何か言うとしたら、きっとここであろう。

やっぱり思ったとおり、選考委員はここに触れてきた。
しかしもう一つここにも触れてほしかった・・

>そして何よりもこの作品が今、という時期に直木賞を受賞する意味がある。
>(と選考委員は言うだろうし、私もそう思う。)

受賞はともかく、この作品の意義についてぜひ語ってほしかったところ。
ピカソの時代の風景と今の風景、全く時代が違うのに重なる部分が多いこの不穏な空気。
それについて一言でもいいから述べてくれるとよかったんだけどな〜。
ま、繊細な事情もあるのだろうから、とは思うが、
そこは作家という立場でもあるわけで、言えないわけではないではないのかしら。

しかし一つなるほど〜と思ったことが。
後輩ともともにこの作品をあげた(=読め、と押し付けた)のだが、
「まだ途中までしか読んでないですけど、ダ・ヴィンチコードみたいで面白い〜」
との感想が届いた。

あれと一緒にすなや。
いやいや、あれはあれで面白かったのだが、
そっかーそういう読み方もあるのか。そういう読まれ方をしたら確かに直木賞はないかも・・
と妙に納得した。

ちなみに後輩ともとも、このマハの作品を読み始めるとすぐ寝ちゃうそうで、
まったく捗っていないということである。
お前はそれでも私と同じ文学部か!!

そして最後に・・・

「今回は人気作家ばかりの候補作が集まりまして、(選考が)終わった後、今回、どうしようかと思って…。どなたの作品、どなたの名前が受賞作になってもおかしくはないので、この中から1つ選んでいくということが、大変困難でした。ですから、先に受賞見送りになった作品も、まったく支持がないわけではありませんでした。皆さんはもう読者もしっかりいて、自分の道を歩んでいる。そんな作家の作品を評価していくうえで、何を物差しにしたらいいのかということを、私たちも吟味しながら悩みました。」

もう直木賞なんてやめたらいいんじゃないかしら。
今回ほど直木賞ってなんなんだろう?って思った回はなかった。
旬を逃しちゃうような選考会にいかほどの意味があるのか。
文学界が再び盛り上がるチャンスだったかもしれないのに!

又吉の「火花」を受賞させた芥川賞選考委員のほうがより柔軟かもしれない。
(火花は読んでないけどさ。それなりの技術があったのなら受賞させて正解。)
きっと村上春樹を受賞させなかった(しかも2度も)イタイ過去があるからだろうなあ。
これは本当にイタイ。
好き嫌いはともかくとして、さっさととらせるべきだったのだ。
この先、あのジャガイモが万が一ノーベル賞でもとった日にゃ、
芥川賞選考委員のフシアナが再び世にさらされる〜。

本当に何度も言うが荻原さんはよい作家です。受賞そのものに異論はない。
しかしイマジャナイ感がこの作品にはあったんだなあ。
この作品でとらせるならもっと前に受賞させてやれ。
直木賞選考委員のフシアナが私の心に突き刺さる〜。

そんな傷だらけの私にひとすじの光が。

【直木賞会見】
作家デビュー20年で受賞 「海の見える理髪店」の荻原浩さん「肩の荷がおりたような」


すごーく穏やかな会見の受け答えで(文面からのみ判断)、しかもちょっとおもしろくて、
マハさんが受賞できなかったのは寂しいことだけど、荻原さんが受賞できてよかったな、と
心から思えるものであった。

私もすご〜く寂しかったが、きっと受賞できなかったマハさんはもっと寂しかったであろう。
本物の直木賞はあげられなかったけど、私の直木賞を堂々と差し上げたいと思う。

でもマハさん、あまり気にしてなさそう笑
それでは私も気にせず頑張りますか。よっこらしょ。

反省はすれども謝罪はしない!
権力のしがみつくジジイのようにけしてあやまりはいたしません!!!
今、しっかりと資料を精査中であります。
引き続き第三者の厳しい目で見守り続けてください!
ふっ・・ふるい!旬を少しでも逃すとこんなに意味のない言葉となってダダ滑るのだ。
私のせいではない。


そんなわけで、また半年後の雪降る時期にお会いしましょう!!
さよーならー。
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当選確実!とのニュースに騙されて、ダルマに目を入れてしまった挙句、
開票100%になってみたら実は落選していた議員の悲哀が、
今となっては身にしみてよくわかる。

ええ、また外しました・・・
くす玉、クラッカーその他もろもろ宴会準備をそそくさと片付け中のわたくし。
ダルマの目も白く塗り直しました。

私の今の気分は



星飛雄馬、一人クリスマス。

◇◆

ところでわたくし、第155回選考会の記事を読めばお分かりになると思いますが、
原田マハさん受賞!当選確実!と、大層自信満々だったわけであります。
そして私ったら、この作品が絶対受賞するから、受賞前にお読み!と、
後輩ともともにもこの作品を差し上げたのです。←諸事情により2冊持ってた。

そしてこのザマ。
後輩ともともより慰めのラインが・・・



と「早くブログ記事をアップしないとですね〜」
私「もうやる気なしおちゃん」



と「そこは皆様にお詫びしないと〜」
私「なんでやねーん!」

なんで私があやまらにゃならんのじゃ。
本来なら本物の選考委員が私に直々に謝りに来るべき。
当てさせてあげなくてすいません、ってさ!!!

そして私が謝るべき人がいるとしたらただ一人。
原田マハさん。
魔のあもる推しでごめんよーーーー。

※魔のあもる推しとは・・・私が推すと必ず受賞できないor受賞までに時間がかかる。


そういや今回受賞した荻原さんも
魔のあもる推しの鈍い(ノロイ)にかかった被害者でありました。

というわけで・・・

芥川賞に村田沙耶香さん=直木賞は荻原浩さん (時事通信)

萩原さん・・・おめでとう・・・複雑だけど。
長い間、魔のあもる推しのノロイのせいで受賞が遅れて本当に悪かった。
推しメンの一人だったんだから、今回の受賞はそりゃあ嬉しいんだけど。
何もこの作品で獲らせなくてもええやーん!!!

私、あることにふと気づいたんだ。
初めまして、の人がいないことに。
つまり、候補者皆が一度はノミネートされているということに。

では、候補者のノミネート回数を見てみよう。

萩原浩 5回(5回目で受賞)
伊東潤 5回
原田マハ 3回
門井慶喜 2回
米澤穂信 2回
湊かなえ 2回


きっと荻原さんのノミネート回数が1番多かったから、ただそれだけだったんだー!!!
わーーーーん!!!!
(・・伊東さんは?・・あ、きっと次回だ!)
何度も言うが、荻原さんの受賞は嬉しいんですよ!推しメンだったし、好きな作家だし。
でもコレジャナイ感がすげえ・・。
なら『砂の王国』のときに獲らせてやれや。

しかしまあこうして並べて見ると、魔のあもる推しの被害者の会ができそうでコワイ。
ほんと、サーセン!!

詳しい反省会の模様は、ニュースサイトで詳細が判明したら明日にでもお送りします。。。
あもちゃん、荒れるで〜。
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テーマ:
大変お待たせいたしました!
今夜、あもる一人直木賞(第155回)の受賞作が発表されます!
 →第155回の選考会の様子はこちら・・・
  『あもる一人直木賞(第155回)選考会ースタートー
  『あもる一人直木賞(第155回)選考会ー途中経過1ー
  『あもる一人直木賞(第155回)選考会ー途中経過2ー

ま〜、私ったら結果発表までひっぱるひっぱる。
そんなじれったい日々も今日が最後。
私の発表を聞いたあとは、19日の本物の発表を待とうではありませんか。

ま、待たなくても私の発表で決まりなんですけどもー!

黒ちゃんのときもまあそこそこ自信はあったが、
今回ほど絶対これが受賞する!という自信があった回があっただろうか。
(・・まあ、あるにはありましたけど(←根拠のない自信)。そして100%外す。)

今回は推しメン(荻原、伊東、原田)3人が勢揃いし、
さらに次点推しメン候補の米澤さんまでが顔を揃える、という、
私にとっては大変贅沢な回となった。

しかし蓋を開けてみればなんのことはない普段の回と同じ、
期待が大きかった分、
まあ楽しめたかな程度の、ちょっぴり盛り上がりに欠ける回となりました。

いい作品ばかりが続いて、きょえ〜と嬉しい悲鳴をあげたかった気もしなくもないが、
それはそれで悩みすぎて、ストレスで頭髪がさみしいことになっていたかもしれん。

しかしそれも5作品まで。
あもる一人直木賞作品受賞作品を読んでいる時間は、本当に幸せであった。
本を開けたり閉じたり、一人で興奮し、一人で盛り上がれて楽しかった。

記事のアップはカメの歩みではあったが、決断だけはウサギ並みのスピードだった今回。
決断が早いと(精神的に)ラクだなあ。
薄毛の危機も回避できたし。多分。

毎回毎回、誰に頼まれたわけでもないのに選考会を黙々と続け、
誰からも責められたりしないのに、なにゆえあんなに真面目に考え抜いて
苦しい思いをしなければならないのか。
それはひとえに私のプライドがかかっているからでありましょう。
そして毎回プライド粉砕、木っ端みじん。

こんだけ外すならサイコロ振って受賞作を発表しても確率は変わらない気がする。
しかしそれだけは私のプライドが許さん!
ちゃんと読まねば。
そしてちゃんと書かねば。
一所懸命に書いた作家さんに真摯に向き合わねば、世間は許してくれも私自身が許さない!

最後の作品(あもる一人直木賞(第155回)受賞作)を読み始めたとき、
ああ〜、これで終わってしまう〜
と、まだ始まって間もないのに、終わりのことを考えてひたすら哀しみにくれていた。
いい作品を読むのはすごく嬉しいんだけど、読み終えるのはすごく淋しい。

発表まであと3日。
本物の選考委員が今頃必死こいて6作品を読んでいるであろう中、
あもる選考委員は一人鼻くそほじって余裕で発表の日を待つ予定である。
この3連休、お時間のある方は、
これから私の発表する受賞作を読んで、一緒に発表を待とうではありませんか!

それではあもる一人直木賞選考会(第155回)の受賞作品の発表です!!!!!


はいっっ!ドラムロール、スタ~ト!!!!


ドロドロドロドロドロ~~~~~~



ジャン!!!


原田 マハ「暗幕のゲルニカ」(新潮社)


で~す!!!

去年の夏、倉敷の大原美術館の前で原田さんとの再会を願った私の祈りが、
1年という時を超えた今、ようやく叶ったのである!!!
 →参考記事『サラバ!〜最後の帰省・その2〜


原田さん、三回目のノミネートでの受賞、おめでとうございます~~~~~!!!!

この作品、最初の10頁くらいであっさりと私の中で受賞が決まった。
とにかく重さと熱さが他の作品と全く違う。
そんでもってついでに言うと私の好みにドンピシャ。
まあそれでも、後半どう進んで行くかによっては評価も変わるかも・・とは思ったが、
ラスト1頁ラスト1行まで、張りつめた集中力は切れることなく、
ものすごい熱量で原田さんは駆け抜けて行った。

とにかく熱い!!!
高校野球少年らよりも熱い!!

今、ここにこうして書き付けておかねばならない
という原田さんの強い思いと執念が1文字1文字に込められているようであった。

3日後に行われる本物の直木賞選考会でも、
おそらく揉めることなく、満票でこの「暗幕のゲルニカ」の授賞が決定するはずだ。
いつもの、2作品での一騎打ち、という状態は生まれないと思われる。
そしてそこに至るまでの経緯として、まずは
▽湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」
が落選、そして酷評される。

次に
▽伊東 潤「天下人の茶」
▽荻原 浩「海の見える理髪店」
が落ちて(特に荻原さんには厳しい批評が誰からか寄せられるはず。)、
残った2作品、

▽門井 慶喜「家康、江戸を建てる」
▽米澤 穂信「真実の10メートル手前」
には高評価が与えられた挙句、いつもの決め文句、次回に期待!が言い渡されるはず。

ああ〜、私には(都合のいい)未来が見える〜〜〜〜〜。
ザ・千里眼。


というわけで、
私の順位の発表と各作品の簡単な総評を行いたい。

1位 原田 マハ「暗幕のゲルニカ」(新潮社)
スペインが好き、原田マハが好き、というあもちゃんの私情を取っ払って読んでも、
大変よくできた作品である。
ピカソの愛人であるドラから見た20世紀と
MOMAのキュレーターである瑤子から見た21世紀の現代を
交互に巧みに絡ませながら、少しずつそれぞれが時を前にすすめていく。
20世紀の部分はほとんどが実在の人物で、
21世紀の部分は全て架空の人物からなっているのだが、
その実在の人物と架空の人物、事件や会話の絡ませ方があまりに巧みで、
どこまでが本当にあったことでどこからが作り話なのか、
虚構と現実の縫い目の境目が全くわからない、小説らしい小説であった。

まあ、そりゃー文句をあえて言おうと思ったら言えなくもない部分はあるんですよ。
瑤子が拉致されちゃうとことかさ。
まさかの展開に瑤子もビックリしただろうが、私もビックリした。
選考委員が何か言うとしたら、きっとここであろう。
しかしその後、拉致グループの一人「マイテ」の正体がハッキリわかる箇所では、
20世紀部分をずっと読んできた読者にはじーんとくるのではないだろうか。
ああ、彼女の・・・って。
マイテの正体そのものについては私はすぐわかったのだが、
それでもはっきりと明らかになる部分ではジーンとなった。
描かれていない時間を読者は脳内で補完するのだ。
そして読者が、ピカソと別れたドラのその後を豊かに想像してくれることを信じて、
それらの説明をバッサリカットするその勇気と技術に私は感服した。

そんでもって、この拉致部分を読んで、
イグナシオがちゃんとマイテの面倒をみていなかったことに、私は密かにご立腹であったのは、
まあご愛嬌。

そして何よりもこの作品が今、という時期に直木賞を受賞する意味がある。
(と選考委員は言うだろうし、私もそう思う。)

フランスのパリで同時多発テロがあった。
バングラデシュでもテロがあった。
トルコではクーデターが起こった。

この作品の20世紀部分では、
ピカソがパリ滞在中、祖国スペインのゲルニカで内戦が勃発する。
そしてパリにナチスが進行してくるのだ。
戦争は世界へ広がる。
そして対する21世紀部分は9.11事件から始まるのだ。

まさに今、世界で同じことがまた起きようとしているのではないか。

20世紀の「ゲルニカ」と21世紀の9.11を巧みに繋げることで、
連鎖する戦争の無意味さを、双方から強く説いた。

今、この不穏な時代において、作家は何ができるのか、と、
ピカソのゲルニカを通して、原田さんが自身に問うている作品でもあった。

「ゲルニカ」という作品がどういう作品であったのか、
ピカソはどういう思いであったのか、
今こそ私たちは知るべきであり、この時期にあえて書いた原田さんの心を知るべきである。

ラストの国連シーンは、国連に期待しすぎ〜と思って読了したのだが、
ふと、待てよ、と思い、再度読み直す。
何度も読み直す。
国連に期待しすぎているのと同時に、最大の皮肉とエールを送っているのかもしれない・・
とも思ったのであった。

バラハス空港やプラド美術館、ソフィア王妃芸術センター(←「ゲルニカ」展示)、
ビルバオやバルセロナが度々登場してきて、私はそれだけでも嬉しかったのだが、
(景色が脳内に甦る・・・)
それ以上に濃密な作品のできばえに、本当に嬉しく読んだ。

おめでとう!あもる一人直木賞!!


2位 門井 慶喜「家康、江戸を建てる」(祥伝社)
前回のノミネート作品同様、ザックリとした作品ではあったが、大層おもしろく読めた。
都市計画から「江戸」「徳川家康」を見る、という新しい試みであったが、
見事に成功していた。
今の東京の姿は「江戸」から始まったと言っても過言ではない。
そんな生まれたての「江戸」について、ワクワクさせるような描きかたをしていた。
「歴史書」ではなく完全なる「読み物」として書いていたのが奏功していたように思う。
最終的には、腹にガツンとくるような決定打がなかったのが惜しかったが、
今回の作品で私の中で評価がグーンとアップ。
今後に期待!・・と本物の選考委員と同じようなことを言ってみる笑


3位 米澤 穂信「真実の10メートル手前」(東京創元社)
小説が面白いのもさることながら、とにかく日本語が緻密で美しい。
その日本語の美しさがこの作品のこわさをより引き立てている。
内容はとっても不思議なもので、時には、これで終わり?というものもあったが、
心にある矛盾や、ゆえの不安定さを、切れ味鋭く描いていたのがとても心に響いた。
主人公の女性が魅力的なのもポイントが高い。
頭のいい女が好きです。
米澤さんには独特の世界観を描く力がある。
それが直木賞向き(というか直木賞選考委員向き)かどうかはアヤシイが、
今後もどんどんその腕を磨いていってほしい!


4位 伊東 潤「天下人の茶」(文藝春秋)
推しメンの一人、伊東さんがここに入ってしまった・・。
そりゃー読ませる上手さは相変わらずだったと思う。
が、なんか伊東さんってこんな小説書く人だったっけ?
と、今作品において私の中でポイントがかなり下がってしまった。
次回は推しメンから外れるかもしれん・・。

もっとぐっとくる短編を書いていたじゃないですか。
鯨や城や黒人侍が、眼前にいるかのように書いていたじゃないですか。

それが今作品ではものすごーーーーーーく遠く感じた。
悪くはないんだけど、これといって語りたいこともなく。

門井さんの作品は
「歴史書」ではなく完全なる「読み物」として書いていたのが奏功していたが、
伊東さんの今作品は完全に「歴史書」と化していた。
なんか説明が多いねーん。
地の文の説明がくどいねーん。
そんでもって、年月日や日時を語り過ぎ〜。
そもそも歴史小説はそういう読み方をするんだろうが、私はそれが苦手でさ。
(小説を頭で理解せず、子宮で感じるタイプ!)
時代を追わなくても、「読み物」として楽しく読みたいの〜。

しかし出るわ出るわ、文句ばっか。
こんなに文句ばっか言っているのに、なにゆえ4位かと申しますれば、
第1章の「奇道なり兵部」での兵部の一言があまりにきらめいていたからだ。

「家康が賢ければ、必ず助かります」

この台詞は豊臣方の兵部ら一軍が家康軍に挟撃され、
秀吉の息子で軍トップの孫七郎とともに逃げるのだが、逃げる方向で揉めていた際、
兵部が放った言葉である。

敵である家康の軍略を信じるしかないという皮肉に賭けるしかない切羽詰まった状況に
私はドキドキするとともに、この一言にクスッと笑ってしまった。

利休と秀吉のやりとりとか、お茶とか能とかの場面はどっかすっ飛んで行ったが、
この兵部のユーモアあふれる台詞はいつまでもきらめていた。
というわけで、4位なのであった。


5位 荻原 浩「海の見える理髪店」(集英社)
短編6作品、どれもこれも全く悪くはないし、むしろどの短編からも、
ベテラン的な貫禄すら感じられるのだが、全く響かなかった。
直木賞は気にしてないわけでもないんだから、もっと気合いを入れてくれーい!
語ることがとくにない、というのが5位となった理由であり、
さらに第4章「空は今日もスカイ」の雑さがさらに目立ったのも理由の一つ。
全体的に空白の目立つ作品集であったように思う。
私は荻原さんのリーマン小説が読みたい。
荻原さんのリアル社会に根付く小説をいつも私は求めている。


そして10mくらい離れまして・・・

6位 湊 かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社)
どこまでいっても、私は彼女の作品と合わないようである。
相性が悪いのはよこにおいて、全体的な完成度からいっても、
これは絶対にない、と言い切れる作品だった。
こういうのは、女性誌のミニコラム的な感じの小説でいいんじゃないの〜?
女性はこういう作品好きなんでしょ?感がすんご〜く出ていた。
女がみんながみんな、母と確執があると思うでない。
というか、確執があったとしても、みんながみんな、こんなにひねくれてないから!
というか、はよ、自立せい。

毎度毎度、湊さんを推すのはだれや。
文藝春秋の社員で、湊さんが推しメンの人がいるんだろうなあ。
私、その人とはきっと仲良くできない!

◇◆

全作品を通して6作品のうち5作品が短編だったことに驚いた。
(唯一、あもる一人直木賞作品を受賞した原田さんの作品が長編。)

たまたまなのか、短編がブームなのか、長編を書く人が少なくなっているのか。
それはわからないが、短編を書くのは特別な力がいる。
なのにこれだけ短編が揃っているにも関わらず、必ずしもうまくかけているとは言いがたい。
もっと力をつけんかーい!!

今回の選考会は、原田マハさん一人勝ちという、史上まれに見る選考会であった。
マハさんの作品で幸せになったし、すんごく楽しかったのだけれども、
これだけ推しメンたちに文句を言う回も珍しいのではないだろうか。

しかし文句を言うのは愛情の裏返し。
期待をすればこその叱咤激励。

私のアモーレたちよ、次回こそがんばってほしい!
原田マハさん、おめでとう。

さあさ、お立ち会い!
19日の夜、いよいよ「原田マハ」さんのご登場です!!

どんな服着てくるのかな〜。
原田さんって、知的でスレンダーなおしゃれさんだから、
作品以外のそういうところも楽しみにテレビの前で待っています☆

※以下、候補作6作品をあもる一人直木賞順に挙げておく。

暗幕のゲルニカ/新潮社

¥1,728
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家康、江戸を建てる/祥伝社

¥1,944
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真実の10メートル手前/東京創元社

¥1,512
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天下人の茶/文藝春秋

¥1,620
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海の見える理髪店/集英社

¥1,512
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ポイズンドーター・ホーリーマザー/光文社

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急げ!本物の直木賞受賞作の発表まであとわずか!!

あもる一人直木賞作品はすでに決定しているのだが、
だいぶ早くに決定しちゃったもんで、すでに終わった感が・・。
いやいやそれではいけない、と再度エンジンをかけなおし、
あもる一人直木賞作品の10メートル手前、ヨタヨタノロノロ前に進んで行きます!

てなわけで・・・

1位 

2位 門井 慶喜「家康、江戸を建てる」(祥伝社)
3位 米澤 穂信「真実の10メートル手前」(東京創元社)
4位
5位 荻原 浩「海の見える理髪店」(集英社)

10mくらい離れまして〜

6位 湊 かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社)

である。

前記事で述べたように6位は問題外としても、2位から5位まではだんご状態である。
どれも1位にするにはパンチがないけど、どれが2位でもいいかな、みたいな。
そんな中、2位は門井さん(前記事参照)に決定し、
3位には米澤穂信さんの「真実の10メートル手前」が決定した。

以前のノミネート作品(第151回直木賞候補)である『満願』が、
米澤さんとの初対面だったのだが、そのときもかなりの高評価であった!私の中で。
(1位の黒ちゃんの次点作品であった。)

そして今回も前回同様ミステリー作品ではある。
前回と少しばかり雰囲気を変えてきたものの、
相変わらずの緻密な日本語と自然と染み込んでくる文体に心の汚れが雪がれた。
さらっと書いているようで、ものすごく考えられた文体。
いや、もしかしたら無意識で織られているかもしれない日本語の数々。
その日本語の美しさがこの作品の主人公である「大刀洗万智」さんの、
美しさとこわさと淋しさと情熱を際立たせているのかもしれない。
この作品で好感が持てたのは、
フリージャーナリストである主人公がとても平等かつ不平等であったことだ。
作者である米澤さんは、マスコミという胡散臭い世界を批判対象としてではなく、
淡々と描いていた。その姿勢はいつも平等なのである。
そして真実に常に平等に向き合っている主人公は、
時に真実を突き放し、不平等に肩を持つことがある。
それはマスコミという職業人としては失格なのかもしれないが、
正しい不平等である。とも思える。
そのなんというか、そういう常に誰にでも心にある矛盾やゆえの不安定さを、
切れ味鋭く描き出していたのがとても心に響いた。
そして第1章(表題同じ)だけ大刀洗さんが「私」という1人称を用いていることが、
効果的だったと思う。
第2章以降はつかみどころのない女性像をイメージさせる表現なのだが、
第1章で「私」を用いることで、つかみどころのない女性ではあるが、
意外と他人に気を遣える常識人で、
目の前にある「真実」を真摯な態度で見つめる情熱を持った職業人、
という像が無意識に読者に記録されるのだ。
日本語も美しいし、物語の構成そのものも細やかな技術があちこちに用いられている。

な〜の〜に、こんだけの評価をしておきながら3位にとどまった理由は、
わくわくしなかった、ただ単純にそれだけなのです。

2位じゃダメなんですか?←蓮舫か!!

とか聞かれると、上記でも書いたが正直どれが2位でもいいかな、とも思ったのだが、
門井さんの「家康、江戸を建てる」と米澤さんの「真実の10メートル手前」、
どちらを友達に勧めたいか
と考えてみると、
やっぱり門井さんの「家康〜」を勧めたいんだよな〜、
と答えがすんなり出ちゃって、
米澤さんが3位の席に着席することとなったのであります。

ちなみにこの作品がドラマ化したら、
主人公の大刀洗さんの役はきっと篠原涼子か??み〜お〜!みたいな。
いやいや違うな、竹内結子のほうがいいか!ストロベリーなんとかのイメージで。
(ま、篠原涼子より竹内結子のほうが好き、ってだけなんだけど。超絶えこひいき。)


そしてここで推しメンの一人、荻原浩さんのご登場です!
長らくご登場のなかった荻原浩さん、おひさしぶりーふ。
なのに久々の候補作、「海の見える理髪店」(集英社)は5位〜。
短編6作品、どれもこれも全く悪くはないんだけどさ。
むしろどの作品からも、もはやベテラン的な貫禄すら感じられるんだけどさ。
いい意味で欲がないっていうか、悪い意味で悪ふざけっていうか。
こういう作品は直木賞授賞後についでにこんなのも出しました、的な作品でしょ!!
なーんて荻原さんに言ってもしょうがないけども。

つーか!
私は荻原さんのリーマン小説が読みたいの!!
荻原さんにサラリーマンの生活や心情や仕事の風景を書かせたら天下一品、
右に出るものはいない。
こんな(←コラッ)不思議小説とかほんわか小説とか書いてる場合か!
『メリーゴーランド』で私の腹筋を破壊させた、あの衝撃の笑いよ、カムバーック!

メリーゴーランド/新潮社

¥価格不明
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「ボトムアップでゴーゴー!!」

笑い過ぎて、腹筋が割れるかと思った。

「メリーゴーランド」の件はともかく、
それくらいしか語ることがない、というのが5位となった全ての理由である。
あとは第4章「空は今日もスカイ」は雑さが目立ったから、というのもある。
短編で書くにはあまりに短過ぎるし、長編で書くことのものでもないし。

改めて推しメンである荻原浩さんの過去の作品を思いだすに、
私、荻原浩さんの家族小説が好きじゃないんだな〜。ということに思い至った。

候補回が違えば(=相手が悪かった→道尾くん&木内さん)受賞できたはずの、
『砂の王国』とか『メリーゴーランド』とかその他諸々。
私は荻原さんのリアル社会に根付く小説をいつも求めているのだ。

次回は必ずリーマン小説で勝負してきてほしい。
そしてその作品での受賞を私はこの目でしかと見届けたい!!


さあ、いよいよ残すところ、下記推しメン2人の作品のみとなりました。

▽伊東 潤「天下人の茶」(文藝春秋)
▽原田 マハ「暗幕のゲルニカ」(新潮社)

果してどちらが1位で、どちらが4位となってしまうのか。
(どっちも読んだ人はおそらく分かっちゃうと思うな〜。
 それくらいの圧倒的な差がありました。)


次回はいよいよあもる一人直木賞受賞作の・・

はっっっぴょーーーーーです!!←さあ、恥ずかしがらずに浜ちゃん風に叫んでみよう。


※以下は7/15日現在、既に発表済みの候補作4作品である。

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真実の10メートル手前/東京創元社

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優勝は 忘れたころに やってくる。

どうも、今年は広島カープが優勝する予感です!
なんと、に・・25年ぶり!!
私が見た最後の優勝は思春期まっただ中の高校時代・・。シンジラ〜レナ〜イ!!
いやいや、まてまて、まだ焦るでない。
2位巨人との差が10ゲームだなんて(7/13現在)、まだあってないようなもの。
(長年広島ファンをやっていると、カープにイマイチ信用がない笑)

一方200勝まであと1勝にも関わらず、その1勝がなかなか難しい私の愛する黒ちゃん。
でもその焦らしっぷりもカープっぽいではないか。
がんばれ、黒ちゃん!!

・・・てなわけで、

あもる一人直木賞 忘れたころに 書いてみる。

広島カープの勝敗を気にしながらも、ちまちまと読み続けていた私。
気づけば全6作品を読了していたのだが、記事を書くのをウダウダサボって今に至る。

しかーし!
こんなに記事のアップが遅れているのには、
上に記した広島カープ25年ぶり優勝目前!以外にも、ちゃんとしたワケがあるのです。

それがさ〜〜〜〜
ウダウダしたくもなるわけがあるんですよ〜〜〜〜
どの作品も悪くはないんだけど、なんかあともう一発決定打が足りないなあという、
いわばものたりない作品だらけのダンゴ状態でさ〜。
もうどれでもいいよ、的な・・・←コラッ。

推しメン(伊東、荻原、原田)が3人もいるという、
史上まれに見る楽しいはずの選考会が、どれでもいいよ的な感想が漏れるこの悲劇。
あ〜、だるい。

と・こ・ろ・が!!
最後に読んだ作品がやってくれました!!
最初の10頁くらいで私の頭がぱっかーん☆と開いた。
パッチリと目が覚めた。

ああ、これで決まりじゃ!!!

そう思ったら嬉しくて、ワクワクして、一気に読んで、何度もラストを読んで、
うん、やっぱりこの作品じゃ〜。
と嬉しく思ったね。

全く迷いがございません!!

ああ、この感じ、あのときを思い出す。
全く迷いのなかった、黒ちゃん(こちらの黒ちゃんは黒川博行)の『破門』。
全く迷うことなく、見事直木賞受賞(第151回)を当ててみせました!
 →参考記事『本物の直木賞選考会(第151回)~結果・講評~』など。
その第151回の選考会の感動が再び!・・・た・・たぶん。


そして今、こうして、再び、ああ、やっぱり本はいいなあ、という感情が復活。
広島カープの優勝の行方については男気・黒ちゃんにまかせて、
私はしっかりあもる一人直木賞選考会について記事を書こう!
皆様に、この喜びを伝えたい!
そう思って筆を・・いやいや、マウスを手にとったのであります。
そういう力を私に与えてくれる、そんなすばらしい作品に出会えたのです。

てなわけで、全作品読了してはいるがここはいつもどおり、
読んでいった順番どおり、2作品ずつ順位を発表していっちゃうぞい。
(ラストに読んだ作品があもる一人直木賞受賞作品となるので、登場は最後となります。
 おほほ、私、ひっぱるね〜。)


1位 

2位 門井 慶喜「家康、江戸を建てる」(祥伝社)
3位
4位
5位
 
6位 湊 かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社)

である。

全作品を読んでみて驚きだったのが、6作品のうち5作品が短編だったことである。
短編を愛する私としては嬉しい限りだが、さすがにこうも多いと、
ちょっと長編が少なくないか?
とか不満を漏らす私。人間とは勝手なものである。


さて、私がまず最初に読んだのは、
私の苦手な湊かなえさんの「ポイズンドーター・ホーリーマザー」であった。
(おかずは好きなものを最後に食べるタイプです!)

苦手、と言うだけあって、やっぱり彼女の作品と私は合わないようである。
正直、最後まで読むのがつらかった。
「イヤミス」と呼ばれている内容であることはさておいて、
全体的な完成度からいって、これは絶対にない、と言い切れる作品だった。

ところで、「イヤミス」、というジャンルだが、今まで聞いたことがなくて、
イヤミスとはなんぞや?・・と調べてみますれば、

結末の後味が最悪で、読んだ後にイヤな気分になるミステリのこと。

だそうだ。

しかし残念ながらこの作品、そんな大層なジャンルにわけられるほどの作品でもない。
そこまでイヤな気分にもならなかったし・・。
そんなイヤな気分になるならないということよりも、
作品全体に漂う、ものすごく大きな空間が気になった。
空間がありあまる〜。

今はやりの「毒親」や「母と娘」を扱った短編などがあり、
その題材にふさわしく、息が出来ないほどの密な文章で攻めてほしかったところだが、
よく言えば読みやすい、
悪く言えば流し読みできちゃう、ちょっとザックリしすぎた・・・ザル?
そんな作品になってしまっていたことがちょっと残念。

ただ、あえてそうした可能性もなくはない。
テーマが重い分、軽さに気をつけていた、とか?
だとしたら、あえて軽くするには重くする以上の技術がいるのだが、
今作品は技術不足であることは否めない。
よって自信満々の最下位です!!

ただ私が感心したのは、
売れっ子だけあって、テーマや視点において巷の流行をキッチリ押さえていることである。
そりゃこぞって映像化されるわけだ、と納得した。


一方、同じザルはザルでも、大層おもしろく読めた作品があった。
門井慶喜さんの「家康、江戸を建てる」である。

以前のノミネート時(第153回)で、

「ザルから水が漏れるように大事なところがスルスルと漏れ落ちていくさまに、
 もったいないとしか思えなかった。
(略)
 なんといいますか、その引用の仕方と展開のなさと自己満足が私のブログ程度・・・」

など、私のお口から失礼な発言が次々と飛び出す作品であったのだが、
そんなくだらんあもちゃんの不評を気にすることなく、見事門井さんがやってくれました!

心底おもしろかったです。
『江戸』という史上最大にして史上最高の都市計画について、
ワクワクの脚色・演出をくわえながら、私たちにおもしろおかしく詳細に説明してくれた。
しかもただの街の作り方の説明に終わるわけではなく、
大きく大胆に加工している箇所も多数あり、その加工部分などは感心しきり。

利根川をぎゅいーんと曲げたり、飲み水を奥多摩からひいてきたり、
貨幣を作ったり、そして城を作ったり。
徳川家康が考え尽くして江戸の街を作ったように、
門井さんも考え尽くしてこの作品を作っている。

あらゆる場面で、現在残っている「事実」という細い柱に、装飾をくわえているが、
あまりの装飾の重さに、その「事実」という柱が倒れることがないよう計算されている。
あえての軽さ、それは見事な軽さである。
作品に大胆に開けられた空間からは、江戸の街に広がる青い空が見えるようであった。

前回のときもそうだったが、門井さんは歴史を歴史として見ていない。
あくまでも「読み物」として捉え、独特の世界を造り上げており、その力は充分である。
今回は2位になってしまったが、もっとおもしろい作品を書いてくれると信じている。

ところでこんなに大絶賛なのに、なぜ2位になってしまったかというと・・・。

すんごーーーくおもしろかったが、これだ!という決定打がなかった、ということと、
最後第5章「天守を起こす」で、家康と息子秀忠のやりとりがイマイチだったからである。
それまでの章における家康像と全く違ってしまっていることが、
家康リスペクトの私としては残念だったし、←要するに好み〜
家康の述べた「天守を「白」にした理由」がイマイチ納得できなかったのよね〜。
そもそも、
累々と重なる死者の上に我らはいる・・とか家康が思ってるわけないやーん。
とも思ったし・・(第4章までの家康像で)。

第4章までは、あれ?という箇所や強引さも描写のおもしろさでカバーできていたが、
第5章の親子のやりとりになると突然、その失速した感が否めなかった。
「最後くらいいいこと言って〆めたい欲」が出ちゃって、それが裏目に出た。

さ〜て、残りあと4作!
栄冠は誰に輝くのか、乞うご期待!
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横浜に住む元同僚Kから
仕事で東京に行くから夕飯でも食べようよ〜
とのお誘いがあり、有楽町で待ち合わせをすることにした。

→前回の有楽町・・『有楽町で遭いましょう。

有楽町といえば、『有楽町で逢いましょう』である。
そして私の中では、ボキャブラ天国の
「YOU 白鳥で I ガチョウ」(ゆうらくちょうで あいましょう)
である。

そんな有楽町で〜、白鳥とガチョウが〜、再び〜出会った。←うるるん風。

待ち合わせ時間がわりと遅かったので、全然余裕〜と思っていたら、
そういうときに限ってドタバタするんだ、これが。
100%ボスが悪いんですけども〜。←ギリギリまでやらない、典型的な一夜漬けタイプ。

脅威の集中力で仕事を仕上げてマッハで有楽町で向かいますれば、
同僚Kもちょっと遅れるという。
ホッ。よかった。

あと15分くらいで到着する
というKのメールに
有楽町に着いたら連絡ちょ。迎えにいくぞい。
と返事をし、じゃ私もブラブラしながら有楽町の駅前で待ってよ〜っと。と駅前へ。

しかしここは大都会東京。
駅前と言っても色々あるので、なんとなーくわかりやすい広場で待っていると・・・

K「ぴかちーん!」

と目の前に現れた。

私「あれー?よくここに私がいるのがわかったね。」
K「多分ピカチンのことだから、15分後に到着する、っていう私のメールで、
  すぐ駅に来てるだろうな〜って思って、で、あそこの改札出たら見えた。
  私、なんでもピカチンのことわかるんだ!」

白鳥はガチョウのことを、まるっとおみとおし。



そして適当なイタリアンレストランでパスタを食べる。

K「すんごい量なんだけどー。外で食べるパスタって極端じゃない?
  すんごい量のパスタか、ちまっとしたパスタか。」
私「わかる〜。フォークで一巻きしたら全部巻き上げちゃいそうなちんまりパスタか、
  食べても食べても逆に増えてるんじゃないかってくらいのパスタがあるよね〜。」
K「全然減らない〜」
私「もっとゆっくりお食べ〜、永遠に食べられるよ〜笑」

そして話はうちの婆さんの話へ。
→汗かき夫の母。認知症のため私(&夫)が介護をしていたのだが、先日施設に入所した。
 そんな話もいずれできたら・・・と思ったり思わなかったり。

K「それにしても、こうやって仕事帰りに会えるとか、ほんとピカチンお疲れ!」
私「ありがとー。そしてその節は色々とありがとう〜。」

婆さんを施設に入れると決まってからも、色々ありました。
そして実際入れるとなると、
本当に入れていいのか、まだやれることがあるんじゃないか、
とか自分との葛藤もありましてなあ。

そんな葛藤などをKに聞いてもらって、背中を押してもらったもんよ。
そしてそれまでの介護生活についても愚痴&愚痴&愚痴を聞いてもらいました。
いやー、介護っつーのは愚痴を吐き出す相手がいないと絶対続かない!

ま、その点、私は恵まれていた。
なんてったって私の周りにいるのは、毒舌の名手ばかり。
私の愚痴に10000倍の毒舌を返してくれて、
私の言葉にならない言いたいことを全て言ってくれてほんとスッキリした(笑)
そしてその一番の切り込み隊長が元同僚Kであったことは間違いない。

名だたる毒舌の使い手のみなさま、本当にありがとう〜。

白鳥&ガチョウの逢瀬は帰宅時間までの短い時間ではあったが、
毒舌&毒舌の楽しい時間であった。

次回の火の海ツアー(買い物)で再び遭いましょう。
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平成28年6月22日(水)、
『コクーン歌舞伎 第十五弾 四谷怪談』(in シアターコクーン)を観に行く。



奇才、鶴屋南北!原作を台本でぜひとも読んでみたい!

四世鶴屋南北 作
演出・美術 串田和美

四谷怪談 二幕

序 幕 浅草観音額堂の場
    同・按摩宅悦内の場
    浅草観音裏田圃の場
    雑司ヶ谷四ッ谷町、伊右衛門浪宅の場
    伊藤喜兵衛宅の場
    元の伊右衛門浪宅の場
二幕目 砂村隠亡掘の場
    深川三角屋敷の場
    小仏小平住居の場
    元の深川三角屋敷の場
    夢の場
    蛇山庵室の場

配役
民谷伊右衛門 中村 獅童
直助権兵衛  中村 勘九郎
お袖     中村 七之助

小仏小平   中村 国生
お梅     中村 鶴松
四谷左門   真那胡 敬二
仏孫兵衛   大森 博史

伊藤喜兵衛/お熊 笹野 高史
小汐田又之丞   首藤 康之
按摩宅悦     片岡 亀蔵

お岩/佐藤与茂七 中村 扇雀

(あらすじ)原作より
高師直から恥辱を与えられた塩冶判官は、刃傷沙汰を起こし、判官は切腹、塩冶家は取り潰しとなる、貧しい浪人生活を送る家臣の中で、忠義の面々が結束、密かに高家の屋敷に討ち入る計画を進めていた。四谷左門も塩冶浪人の一人。姉娘のお岩は民谷伊右衛門、妹娘のお袖は佐藤与茂七という同じ家中の侍に嫁いだが、与茂七は仇討ちの同志に加わって行方知れず。一方、心のよくない伊右衛門は、お家没落の際に御用金を盗み取り、それを知った左門は、妊娠しているお岩を家に連れ帰っていた・・・。

◇◆

誰もが知る有名な四谷怪談であるが、何度見ても、色々な角度からの攻め方があり、
まだまだ奥が深いものであることを知る。
そして役者が上手いと本当にこわい・・ということも知った。

勘九郎も七之助も、ついでに獅童も、そしてその他のみなさんも、
みんな、本当にうまかったのだが、ダントツに上手だったのは扇雀さん!!
アイラブユー!
私の心の恋人、中村扇雀さん。
さすがやで〜。

ずーっと昔から私の愛する扇雀さん、お岩さんの迫力がとんでもなかった。
もう一方の佐藤与茂七もすんばらしかったが、お岩はそれ以上にすごかった。→一人二役。
扇雀さん、お岩を演じるのはこれが初めてだとか。
しかし初めてとは思えない恐怖たっぷりの演技と切ない演技に背筋が凍った。

佐藤与茂七としての演技については、
春を売る宿でお相手が自分の妻(七之助)であったことにギョギョ!とする扇雀さん。
そこからのやりとりの間が本当にすばらしくて、
結局、妻を抱くことになるのだが(笑)、そこは商売、宿から金を請求される。
自分の妻を抱くのに金払うってどういうことやねん!とぶつくさ言いながら、でも払う、
みたいな小さなやりとりもいちいち面白い。
細かく考え尽くされた笑いって本当におもしろい。


そしてもう片方のお岩さんについて。
あの有名なシーンが特にすばらしく。。。

お岩の夫である民谷伊右衛門は
お岩の父を殺してでもよりを戻したかったお岩と再び一緒に生活を始めたものの、
その後の生活はむちゃくちゃで、金遣いも粗く、
しかも家にある金目のものをどんどん質に入れていって、
自分たちの子供(赤ちゃん)の蚊帳まで持って行こうとする。

伊右衛門が蚊帳を持って行こうとするのを、
子供が大変な思いをするじゃないか、と必死で止めるお岩。
それを無理矢理ひっぺがす伊右衛門。
その瞬間、キラキラと光るものが宙を舞う。

お岩「ぎゃーーーーー!爪がーーーーー!!!」
私 (ぎゃーーーーー!爪がーーーーー!!!)

爪がはがれた・・・い・・いたそう・・・。
もうすでにこわい。
しかしこのこわさなんてほんの序の口。どんどん恐怖は積み重ねられる。

そんな荒んだときに伊右衛門は金持ちの女性に惚れられて、
あ〜なんかお岩が邪魔だな〜
とか思い始める。
そんな思いにつけ込むかのように、その金持ち一家が
伊右衛門を婿に迎え入れようとお岩さんを陥れる計画をたてる。
顔面を醜悪にする薬を飲ませるのだ。
(そしたら伊右衛門がお岩に愛想を尽かして婿に来てくれるはず!という計画。
 クズっすなあ・・・。)

まんまとその薬をお岩さんに飲ませることに成功。

扇雀さん演じるお岩さん、顔が焼けるように痛い!ともがき苦しむ。
顔半分が溶けている。
伊右衛門を迎えに行かねば、と顔の痛みをこらえて髪を櫛でとくお岩さん。
しかし櫛でとくそばから、どんどん髪が抜けていく。

ひえーーーーーー><

顔面崩壊、髪はずる剥け、そしてそのことに鏡を見て気づいて発狂するお岩さん。
その勢いで刀が首にささり、絶命。

こわいーーーーー><

と思ったら、大量の鼠が発生し、お岩さんと子供をあの世に連れて行ってしまった。

ここが今作品一番の恐怖ポイント!!!!
真っ黒な大量の鼠(死の使い)がどどどどどーーーーー!!!!と舞台下から発生して、
ものすごいスピードで赤子とお岩さんを連れ去ってしまうのだ。

あまりの恐怖の光景に、
ぎゃーーー!
という声を挙げかけたのだが、それを必死に飲み込みながら、
思わず助けを求めようと隣席というか後ろのおじさん(←汗かき夫)を振り向くと、
(座席が舞台正面ではなく、横から見る感じの席だったので、隣席は私のちょい後ろになる。)
私のすぐそばに汗かき夫の顔があり(しかもやはり恐怖におののく表情。)、
その気持ち悪い(コラッ!)おじさんのギョロ目と目が合い、本当に声が出そうになった。

私(ぎゃーーー!!!!)

あもちゃん、叫び声をかろうじてこらえた。

私(ちょっと近すぎ!!!!なんでそこに顔があるのよ!!)ヒソヒソ
夫(あもちゃんが頭を左右に動かすから、その間から見てるの!)ヒソヒソ

お岩とおじさんのダブルの恐怖にうち震えていると、場内の灯りがポッ。
休憩になったようである。

ホッ。
こわすぎ・・・。

お岩さんの演出もこわいんだけどさ、何が怖いって人間の欲がこわい。
という前半であった。

扇雀さんがプログラムでも言っていたが、
「いわゆる提灯抜けなどはないけれども」、
現代風にアレンジされたお岩さんの迫力もすさまじく、
古典を知っている人にも充分楽しめる演出であった。
まあその演出も、扇雀さんの演技になんとかついていく、そんな感じではありましたがね!
扇雀さんラブ。

ものすごくこわかったけど、ものすごい迫力に圧倒されるね、という話しをしていると、
汗かき夫が

「あれ?あそこにいるの、津川雅彦じゃない?」

と言うので、目線の先を見ると、本当に津川雅彦さんであった。
そしてしばらく見ていると、演出家の串田さんが挨拶に来ていた。
さすが大御所には演出家自ら挨拶に来るのね〜。
という芸能界の掟?を見たような気がしたのであった。

そして後半。
後半は前半のような胸をえぐるような箇所は特になく、
散らばった多くの伏線をひたすら回収する感じになっていて、ちょっともったいなかった。

バレエの首藤さんが小汐田又之丞を演じていたことにあとで気づいたのだが、
なんだかもったいない起用であった気もした。
もっと使ってあげて〜。
ほぼ布団で寝てるだけ〜。
せっかくのバレエの経歴が・・・(笑)


前半で全く触れなかったが、ここで中村獅童について一言。
いやー、悪役がピッタリであった。
竹内結子さんとのデキ婚&離婚騒動以来、どうも中村獅童にはいい感情はないのだが、
(デキ婚や不倫がどうとかいうより、とにかく対応が悪い。お前はマザコンか!みたいな。
 竹内結子を悪く言いまくっていた中村獅童のママンが一番悪い。
 それを止めない獅童も同じレベルで悪い。)
そんな私生活の悪印象から演技を切り離して考えますれば、
伊右衛門役を120%熱演しており、なかなかすばらしかった。
悪役商会(懐かしい笑)的に、悪役を極めるといいのではないでしょうか。

七之助については相変わらずオリジナルの女形の演技で言うことなし。
本当に上手で、今後も独自の演技を磨いていくのであろう。
応援しております。

そんな弟の七之助とは真逆の、兄の勘九郎の演技。
勘九郎がものすごく上手くなっていて驚いたのだが、それも勘三郎と本当にそっくりなのだ。
勘三郎と声が似てるのはもともとだったが、
台詞の間とかタイミングとか声のはりかたとかも、生前のお父さんを見ているようであった。

ものすごく勉強してるんだろうなあ〜となぜか涙ぐましく思いました。
(気持ちはほぼお母さん。)
今は猛勉強してお父さんを真似ている時期なのだろうが、
基礎を学びながら、今後は勘九郎としてのオリジナルも出てくるはず。

オリジナルの女形の七之助と、父の演技を踏襲する勘九郎。
どちらもとても大事。
2人の演技を応援したい。
兄弟仲がいいことが、お互いの演技や見にくる観客にとってもプラスに働いていると思う。

最後に舞台演出について。
サラリーマンや得体の知れない多数の人が舞台上を歩き回るところから始まった今作品。
そしてこの演出はたびたび現れる。

最初は一体なんなのかさっぱりわからなかったのだが、
物語が進むうちに、この演出(風景)は、
この世のものとあの世のものをつないでいる空間であることを知る。
生と死が、舞台で重なり交差するのだ。
演出家串田和美さんが、不思議な世界を不思議な風景で表現していたのであった。

そんな串田さんの演出助手として、なんとあの赤堀雅秋さんが任命されていた。
赤堀雅秋さんと言えば。。→『同じ夢

赤堀さんは、汗かき夫の最近のお気に入り演出家さんで、
私はお気に入りというほどでもないが、この『同じ夢』はものすごーくおもしろかった。
今後、どんどん見ていけたらいいなあと思う。


*おまけ*
鶴屋南北のことを調べていたら、

文化ライブラリー』なるサイトを発見。

このサイトは、
独立行政法人日本芸術文化振興会が運営する伝統芸能を調べる・見る・学ぶためのサイト
らしいのだが、なかなか丁寧で、鶴屋南北のケレンの方法が図で解説してあって、
へ〜、こうやってるんだ〜、って、奇術師か!
みたいなこともわかりやすい。

→『歌舞伎鶴屋南北
→『南北劇の特色』 ※ケレンを詳しく解説。


しかしまあ、このサイトで何が一番驚いたって
「(東海道四谷怪談は)鶴屋南北が71歳のときの作品です。」
という記述。

えええええええ!!!!
71歳でこの大作を書いたんかーい!!
なに、あの熱量!!年寄りが書いたとは全く思えない。
今の時代でも71歳なんて年寄りなのに、江戸時代の71歳はチョー年寄りのはず。

パワフルさに年齢は関係ないんだな、と感慨深くなりました。
71歳でも全く枯れる気配なしのジイさん、それが鶴屋南北・・。
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とある休日の早朝。

明け方帰ってきたらしい汗かき夫が、ぐーすか寝ている私の枕元にやってきて、
なにやら固い物体を私の顔に押し付けてきた。→シモネタではない笑

汗「あもさん、おはよー。」→早朝から起こすなや。
私「ん・・?ちょっと〜私まだ寝てるんですけど。つーか、今日も帰ってくるのがおそい。
  あもすけをバカにしてんのか〜?・・・スピピピピ・・・zz」
汗「してるわけないじゃーん。でね、これお土産〜。」
私「ん・・zz?お土産・・?」

というので、仕方なく目を開けると顔に押し付けられたものと目があった。



私「・・・あはは。かわいいね。ソフトバ◎クのお父さん?」
汗「違うよ!!!!金沢のひゃくまんさん人形だよ。」
私「ふーん・・ひゃくまんさんにんぎょー・・・」



私「・・・よくわかんないけどありがと。スピピピピ・・zz・・」

汗「・・いくらだと思う?」
私「ん・・?・・せん・・・チラッ」

1000円と言いかけた私だったが、
チラッと汗かき夫の表情を伺うと、もうちょっと高い感じ。

私「せん・・・1200円くらいかな?」
汗「全然違うよー!その10倍するんだよ〜。」

私「へー10倍・・・・・ええええええええええええええええ!!!!
  こんなん(→コラッ)が1万2000円もすんの!?うそでしょーーーー!?」
汗「正しくは10800円(消費税込)だけどね!!」


いやいやいやいやいやいや。
12000円だろうが10800円だろうがそこはどうでもいい。
あまりの高さにダルマ(汗「ひゃくまんさん人形だよー」)を手にしたまま飛び起きた。
休日の早朝からいきなり目が覚めた。

私「これが1万円・・・むむむむ・・・」

ダルマとにらみ合う私。

汗「有楽町のアンテナショップで見かけてかわいいな〜と思って。
  あもさんが喜ぶかな〜って買おうと思ったら売り切れで。取り寄せてもらったんだ!」

1億歩譲って金沢に行ったお土産というならいざ知らず、有楽町のアンテナショップ・・
しかもわざわざ取り寄せて・・・

私「同じ1万円ならバッグとかのほうが・・いやいやいっそ現金でも・・・」
汗「どうしてそういうこと言うの〜。かわいいでしょ〜。」
私「う、うん・・・・」

汗「うーちゃん(妹)とか元同僚Kさんとか色々みんなに聞いてみてよ!!
  いくらくらいするのか!この良さがわかる人がいるはず!」
私「はあ・・・」

汗かき夫の熱意に絆され、あちこちに聞いてみますれば・・・

妹「1000円?」
後輩ともとも「1000円?」

口を揃えてみな同じ値段が返ってきた。
そりゃそうよね〜
私も1000円って思ったもん〜。

しかしここで同僚Kからドンピシャの答えが返ってきた。

K「15000円くらい?」

ひえ、近い!!
なぜそう思う!!!!!
なぜこんなんが15000円と思えるのだ!!!!

K「だって金箔でしょ?そこそこ(→コラッ)の伝統工芸だし。」
私「そらそうなんだけどさ〜でも、いくらかわいくても1万円とかありえん・・・」
K「つーか、それ、かわいいか?」

それ、値段うんぬんより根本的な問題だから!!!

汗「この良さがなんでみんなわからないかなあ。ま、とにかくうちの家宝にしよう!!
  よ〜し、ここに飾っておこう!」
私「1万円のてのひらサイズのダルマが家宝・・・それまたビミョー。」

勝手に家宝認定された金ぴかのダルマ・・もとい、ひゃくまんさん人形は、
どどーんと目立つところに飾られましたとさ。

ま・・まぶしい!!!
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ボスのお孫さんが「魔女の宅急便」に興味を持ちつつあるらしい。

「わかる〜。キキとジジ、かわいいですもんね。私も魔女の宅急便好き!」


そこから「魔女の宅急便」やらジブリの話になったのだが、ボスの言葉に異変が。

「それでネコの宅急便が・・」

言いたい気持ちはわかるが、それ、ただの「ヤマト運輸」!!!

でもちょっとかわいいので、宅急便をお願いしたい感じニャ。


ちなみにジブリの「魔女の宅急便」で私の大好きな場面は、
見知らぬおじさんに借りたデッキブラシにドSな言葉を吐くキキ
です笑


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パンがおいしそう・・・じゅるる。


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原作もいいんだよね!!
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平成28年6月18日(土)、『コペンハーゲン』(in シアタートラム)を観に行く。



小さく暗い灯りのもとでなされる、時を超えた3人の会話は、
耳に優しく、心に強く届く。

※ちょっとネタバレしてます。

(あらすじ)※プログラムより
1941年、秋のある日。
ヨーロッパは第二次世界大戦の只中にあった。
ドイツの物理学者ハイゼンベルク(段田安則)は、かつて師と仰ぎ、共に研究に従事した
デンマーク人のユダヤ系物理学者ボーア(浅野和之)と
その妻マルグレーテ(宮沢りえ)に会うために、デンマークの首都コペンハーゲンを訪れる。

コペンハーゲンはナチス・ドイツの支配下にあり、
ユダヤ系であるボーアはナチスの監視下にあった。
ナチス政権下で原爆開発チーム「ウラン・クラブ」の一員となっていた
ハイゼルベルクにしても、自由な行動は当然許されていない。
そんな中で、なぜハイゼンベルクはリスクを犯してボーアのもとを訪ねたのか。
連合国側に通じていると見たボーアの動向を探るためか?
あるいは、ボーアをナチス側に引き込むためなのか?
それとも、ドチウの原爆開発を自ら阻止する思惑があったのか?
かつての子弟がお互いの真意を探りあう様子を、
ボーアの妻マルグレーテが時に会話に加わりながら見つめている。
果して「あの謎の1日」に何があったのか。
3人は過去と現在を行き来しつつ不確かな記憶と言動をさかのぼり、
確かな事実にたどり着こうと試みるのだが・・・。

【作】マイケル・フレイン
【翻訳】小田島恒志
【演出】小川絵梨子
【出演】段田安則 宮沢りえ 浅野和之

◇◆

過去、小川絵梨子さん演出の作品を何度か見たのだが、私との相性があまりよくなく、
今回も果して見るべきか否か、と迷ったのだが、
私が愛してやまない段田安則さんが出るというし、
りえちゃんも出るし、いつも外さない職人俳優の浅野和之さんも出るという、
贅沢なキャスティングに惹かれてチケットを入手したのだが、
今回は大当たりであった。

すごーーーーく難しかったが、すごーーーーーーく面白かった!

この劇では3人の登場人物が<とある視点>に立ち、
そこから「謎の1日」(のちの核開発競争を左右したという史実にも残る日)を振り返り、
あらゆる角度から検証しながら、まるで今起こっていることのように語り合いを深めていく。
という内容である。

とある視点・・というのはすなわち、死者としての視点、なのだが、
すでにこの世にいない3人が
「あのときの謎の1日」について思い出そう。何があって、どんな会話がなされたのかを!
と、鬱蒼と茂る自分たちの記憶の森を手探りで進みながら、
あの1日に起きた出来事やなされた会話を何度もやり直しては、思いだそうと試みる。

何度も何度もやり直す。
あの謎の1日を。
時におかしく、時に怒りに震えながら。
そして何度やっても失敗する。
確かな事実には辿り着かないのだ。

謎の1日についてさらに説明すると、

ハイゼンベルクが師であるボーアに会うためコペンハーゲンを訪れたあの日、
そこで交わされた短時間の対話によって、
強固な師弟関係で結ばれていたはずの2人は、完全に決裂してしまった・・・

らしく、無知な私は当然知らないが、上にも記したとおり史実にも残る有名な話らしい。
そして

ハイゼンベルクは何の目的でボーアと会ったのか、そして何が話し合われたのか。
様々な推測が飛び交ったが、当事者たちは沈黙したまま世を去り、真相は闇に葬られた。

とのこと。

そんな「謎の1日」を題材に、
ジャーナリスト出身の英国の劇作家マイケル・フレインが、ドラマチックな考察を加え、
まるでサスペンスを見ているかのような感覚をもたらす作品となっている。

まあとにかく内容自体も難しいのだが(科学用語が飛び交う)、
登場人物3人が本当に時間を自由に行き来するため、ついていくのが大変なのだ。
過去、現在、未来・・しかも不規則に飛び回る。
しかしそれでもいくつかの合図はある。
照明の照らし方で今、私たちはいつの時間にいるのかがわかるようになっている。
それは時空の理解を示す灯火でもあり、物語を理解するひとすじの光でもある。

スコスコ気持ちよく舟を漕ぐ観客続出。
わかる~。
内容が難しいということにくわえ、3人の会話がすごく心地よいのだ。
あの世から響く会話。
ヒソヒソとささやくような秘密の会話。
ときに過去から轟く糾弾の声。
内容はひどくスリリングなものであるのに、なぜか優しく耳に届くのだ。
しかも照明が一番安らぐ感じの間接照明・・・。

そりゃ寝る。
それでも私や隣にいるおじさん(汗かき夫)は食い入るように舞台を見つめていた。
全然わからなくてもなぜかどこか惹かれる舞台ってある。
この作品もそうでもある。
知的好奇心がくすぐられ、そして色々な感情や思いを引きだしてくれる作品であった。


3人の登場人物が舞台上で科学的な会話をしている中、私も色々と思いだしていた。

私以外私じゃないのと同時に、→ゲスのなんとかか(笑)!
1秒前の私と今の私では全く違う。
という思考は現代文学のどこかで触れたよなあ~。→記憶の森のどこかに消えつつ・・。

とか、

そして科学分野の仕事に進んだ友人がいるのだが、その彼が
科学やITをやっている人間ほど、神の存在を信じるもんだよ。
研究しているとそういう場面(神の奇跡的な)に遭遇することがある。
と言っていたなあ。

などモッサリとした私の記憶の森から、時折形のある木々も姿を現すのであった。

作品とは一見全く関係ない話のようでもあるが、どこかなんとなく通じる話でもある。

作品では時代に翻弄された科学者の葛藤についても触れている。
自分たちの研究が何につながるのか、想像をしなくてはいけない。
しかしそれ以上に研究もしなくてはいけない。
しかし・・・。
3人の切迫した会話の内容から、当時の状況がわかりやすく読み取ることができる。

そしてなにより今回の作品は原爆開発がテーマでもある。
唯一の被爆国であり原発事故の経験をしている日本人がこの作品を演じ、
我々日本人の観客が見る、ということはまた違う角度から重要な意味を持つと思うのだ。

大事な作品を見ることができてよかった、と心の底から思うのでありました。

作品そのものについてだが、

「台本にはいわゆる「ト書き」、つまり上京や動きの説明が一切ない。かろうじて2幕に分かれているものの、場面割りの指定もない。こんなに過去、現在、未来と時系列が行ったり来たりするというのに!台本だけではいつの話をしているのか、誰に話しかけてるのかよくわからない箇所もたくさんある。「あなた」はボーア?ハイゼンベルク?全ての判断は演出家と俳優に委ねられているのだ。(略)」

とプログラムに書いてあった。

全ても原作のマイケルフレインさんの狙いなのだろうが、
これは大変な舞台であったろうと思う。

演出家小川さんと、段田さん浅野さんそしてりえちゃんのおかげで、
私は私なりの『コペンハーゲン』を存分に楽しむことができた。

そして私は言いたい!
あの照明のもとに佇むりえちゃんが、それはそれは美しかったことを!
やっぱりりえちゃんってキレイなんだわ~。

そりゃあ演技については、段田安則&浅野和之のW職人が圧倒的なうまさではあったが、
それでもこの作品の指針役であり、2人の会話の観測者でもあるマルグレーテ・・
という難しい役を好演していた。

とってもよい舞台であったのだが、アンコールを求める拍手はまばら・・・
なぜか?
それはめっちゃ疲れたからだ。
観客の多くが舞台終了後もしばらくぼんやりしていたほど。
見ている方がこれだけ疲れるのだから、きっと演じた3人は奥でバタンキューであったろう。

そして心地よい疲労を感じながら、夜風に吹かれ、
私と汗かき夫は大満足で帰宅したのであった。
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