感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

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私の活字好きはどこからきたのだろう。
私の読書好きはどこからきたのだろう。
現在読んでいる本を記録し、語り、私の根っこを探しにいく。
ときどきクラシック。
ときどき演劇。
そしてときどき犬。


(書評についてのお知らせ)
基本的にすべて現在進行形で書いているため、
再読していない限り、
ブログを始める以前に読了している作品については書いていない。
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10月21日に中年に突入し、そのお祝いのため、女王陛下への謁見が続いております。
 →参考記事『中年突破。

平成26年10月23日(木)、王子よりお祝いランチ。

わが国は、あもる女王1人に国民数名という小さな国ではあるが、
なんと、かわええ王子様もいるんです!!

私「王子さま~~~~」



甥(また、このオバちゃんでちゅか。)

なに、そのご不満な感じ。
毎度毎度わたくしで悪うございましたね。

本日は、なんと、あの、ケチ 倹約家で有名な、
ダッコマン王子の女中(=妹うーちゃん)が、
女王様に誕生日おめでとうランチをごちそうしてくれるというのだ。

う「民家を改造したカフェでね、私も行ったことないから期待はしないで欲しいんだけど。
  赤ちゃんが騒いでも大丈夫そうだったから。。
  あとさー駐車場が遠いみたい・・・」
私「全然いいよー。」

しかしその、カフェから遠い駐車場とやらもあまりの狭さに、
巨大な車(バスか!ってくらいでかい車に車好きの妹は乗っております・・・)は入れない。
さらに遠い駐車場へ・・・。
そしてなぜか突然降り出した雨。

私「あーーー雨だーーー。傘持ってきてないー。
  あーーー昨日買った雨用の靴、履いてくればよかったーーーーー」
 →(参考記事)『女王の1週間~水曜日~
う「傘は車の中にあるから使ってー。」
私「ありがとー。」
う「私、ベビーカー持って行くから、お姉ちゃんはダッコマンをよろしく。」
私「わかった!・・・ん?ベビーカーがあるなら乗せて行けばいいのでは?」
う「今日、雨用のビニールを用意してきてないんだよ。うんたらかんたら・・・」

よくわかんないけど、←子ナシの弱点。言っている意味がわからない。
とにかく私は傘をさしながら、ダッコマンを抱っこして歩けばいいのね!!

ズリッ

私「よいしょっっ」

ズリッ

私「よいしょっっ」

ズリッ

ダッコマンがズルズル落ちてくる・・・
それをよいしょと抱え直す私・・・
重い・・・

なんか抱き方悪くてごめんよ、ダッコマン。
腕からぶら下がり状態のダッコマンを見ると、なんだかご機嫌。

甥(ニコニコ、キャッキャッ)

ズルズル落ちるのが楽しいのだろうか。。。
ま、泣き叫んだりしないでくれて助かるよ。
とヒーヒー言いながら、右手に傘、左手にダッコマンで歩く、歩く、歩く。

私「あそこ!?」
う「まだ先。」
私「えええーーまだ先なの?」
う「もうちょっとだからー。」

女王、理不尽な苦役を強いられております。

そしてヒーヒー言いながら歩いているとき、ふと気づいた。
雨仕様じゃないから、と言っていたベビーカーがいつもどおりの状態ですけど。
それを妹、ラクラク押してますけど。
なぜダッコマンを乗せないのか。
何か理由があるのか。
そしてなぜベビーカーの座席にアンパンマンマグカップ1個だけが乗せられているのか。

女王、わからないわあああああああ!!!!

混乱しながら、ようやく到着。

店員「いらっしゃいませ。」
う「ベビーカー、玄関先に置いてていいですか。」

おい、こら、ちょっと待て。
ベビーカー、何のために持ってきたのだ。

う「ベビーカー要らなかったわ。」
私「・・・・」

そして入店~。
いや、訂正。
そして入宅~。

事前に
民家を改造したカフェ、民家風カフェ、と聞いていたが、
来店してみるとそこは、
民家を改造していない民家(=普通の民家)、であった。
岡山の実家の近所の家を思いだすね、的な。
(うちの実家はチョー古くて民家以下・・・でも古民家とは言わない。ただのボロ。)

私&妹「お邪魔しまーす。」

よそのお宅にお邪魔するのに最もふさわしい言葉が自然と出る。



私「ようやく着きましたよー。」
甥「ふわあああああ。」



私「あれ!?もう3時!?」
う「え!?ああ、あの時計狂ってるみたいよ。」

ただいまの時刻、11時半過ぎ。



そして丸裸の電球。
ここ、友達の家とかじゃないよね?一応カフェだよね。

にわかに不安になる私&妹うーちゃん。

そこへ店員が注文を取りにやってきた。
ほっ。
一応(←コラッ)、カフェだ。

おのおのメニューを頼み、しばらく待つ。
待つ。
待つ。
待つ。

私「・・・来ないね。」
う「まだかな。」
甥(腹へったでちゅーーーーー)

ごにょごにょ言い出す甥っ子。



部屋には子供対策に用意されていたブロックがあったので、
それをダッコマンに渡す。

甥(キラキラ☆)
私「なんか懐かしいブロックだね笑」



う「あまりキレイじゃないから、拭こうねー」



甥(・・・・)

ダッコマン、もう興味が失せた。
古かったのがいけなかったのか、はたまた汚れていたのがいけなかったのか・・・



ブロックよりも、机下から顔を見せる方がお気に召した模様。
ニカニカ顔を見せてくれる我が王子。

私「ばーーーー!」
甥「ばーーーー!!」

私「ばーーーー!!」
甥「ばーーーー!」

私「ばーーーー!!!」

・・・あれ!?もういない!?
飽きるのが早いぞ、王子!!



甥(腹へったよーーーーーーー)
う「一緒に食べようと思ったけど、我慢の限界かも・・・」
私「まだ来る気配ないし、先に食べさせちゃったら?」

しかしお前はおとなしい子だなあ。←(う「外面がいいだけなのーーー!」)
腹減っても泣きわめかないのね。



甥(ペロペロー)



甥(ペロペロー)



う「いただきます、は?」
甥(はやくーーーー)

う「はい、いただきます!」
甥(はやくーーーー)

視線は離乳食に釘付け!!
ほぼ強引にいただきます、をさせてから・・・



甥「もぐもぐーーーー」

ダッコマンが離乳食を食べ終わった頃、ようやく私たちのランチがやってきた。



う「お誕生日おめでとー」
私「ありがとーーーーー」

肝心の王子はといえば、女王への祝いもそっちのけでオヤツを貪り食っていた。
そのかわいいお口から、祝いの言葉を聞きたいものじゃ。。
早く大きくなあれ。



アンパンマンビスケット、ダッコマンの大好きなおやつらしい。



甥(自分の手で食べるのがだいちゅきでちゅ)



甥「むむむ・・・」
私「まずそうに食べるのう・・・」
う「奥歯がないからね。前歯で必死で噛んでるよ笑」



ビスケットのあとは、牛乳を勢いよく飲むダッコマン。

私「はは。その気持ち、わかるわ~。ビスケットは口の水分を吸い取るからね~笑」

店員「食後の飲み物をお持ちしました~」

私は「ラテアート」を頼んだ。
どんな模様が描かれてるのかなーーーーー。ワクワク。



私「・・・・ナニコレ。」

今すぐ珍百景に応募してもいいくらいの、ナニコレ、である。

う「何が書かれてたーーー?・・・ナニコレ・・・」
私「わかんない・・・私が書いたほうが上手かも・・」←コラッッッッッ!!!
う「これはハートかなあ・・」
私「ああ、でも、銀杏かも・・」



目を離して見てもやっぱり分からない。
新手のシュールアート??



甥(さあ、お城に帰るでちゅーーー!!)

傘をさしてダッコマンを抱いてあの駐車場に戻るのはぜーーったい嫌!!!!
とゴネた私のために、妹は1人車を取りに行き、店先で拾ってくれた。

つーか、最初からこうすればよかったのでは・・・?

という言葉をぐぐっと飲み込み、←女王、大人ですけえ。
王子のお城にれっつらごー!!!

つづく・・・
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てなわけで、女王の誕生日祭りは続いております。

平成26年10月22日(水)、ブログ友&リアル友のsaryaさんと豪華ランチである。

場所を決める際、

「近場にする?なんならそっち(saryaさん地元)の方に行ってもいいよ。」

という私からのせっかくのありがたい提案を即拒否のsaryaさん。

「い・や・だ!!!せっかくだから豪華にランチしたい!!!!」

とおっしゃっておいでだったので、ギロッポンのレストランを予約することにした。
この私が。

あれあれー?
私の誕生日ランチだったのでは・・・?
という疑問を抱きつつ、女王自ら電話をしたのであった。

いやいや、しかーし!
今回の豪華ランチは私の誕生日祝いだけでなく、saryaさんの退職祝いも兼ねている。
いいのだ、女王が自ら電話をしたって!!!うんうん!!!!!!←!の数が!!!!!!

そして当日。
雨がしとしと降っている・・・そして寒い・・・



また来た、ギロッポン。
 →参考記事『女王の1週間~日月火~

早めに来ちゃったから、トイレにでも行ってこよ。
トイレトイレ~、あ、ここでいいや。
とトイレに行った私。

ふー、スッキリ☆と思ってトイレの個室から出たら、
同じくスッキリ☆して個室から出たsaryaにバッタリ!!

「え!?」
「え!?」

すごい偶然になぜか言葉をなくす私たち(笑)

連れ立ってレストランに行くことに。
連れション、そして連れレストラン。



やってきたのはジョエルロブション六本木店。

恵比寿のロブションには1度だけ行った事あるけど、
こちらはちょっとだけカジュアルでちょっとだけ入りやすい。
そしてく・・・暗い・・・
鳥目のあもちゃん、粗相しないかだけが心配・・・。



まずは食前酒。
赤い・・・赤ばっか。



赤に囲まれ若干混乱中ながらも、とりあえずかんぱーい!!!
(saryaさんは体調不良により、ジンジャエール。。。さみしい・・・ヨヨヨ。
 しかしこのとき初めて知った。ジンジャエールにも種類があることに。
 普通レストランでジンジャエールなんて頼まないからさ。何事も経験だねえ。)

saryaさんの退職祝いと私の誕生日祝いの話はほぼ皆無。
くっだらない話に花を咲かせる。

しっかし、それにしても、何度見ても、赤い!!
赤ばっか!!
そんなところにパンがやってきた。



やっぱり赤!!
そして黒!!

この店の内装デザインは大地真央の旦那だそう。(恵比寿店は知らん)

私「テレビで言ってたー」
sarya「そうなんだ!知らなかったー」

おほほ。退職祝いにまめ知識を披露してあげた。

つーか、ほんと赤と黒ばっか!!
お前は、スタンダールか!! ←書評ブロガーギャグ。

ちなみにこちらのパン、おかわりができた!
やったね☆



おいしく飲み続け、パンをつまみにさらにワインを飲む。



ブルーチーズソースでお肉を食べる。



私「おーいすぃー!!」

量もほどよく、味も濃すぎず(オバちゃんじゃけえ・・)、
大変おいしゅうございました。

しかしこの店、2人だとカウンター席しか座らせてくれない。
プレゼント交換、できないじゃないか!!

というわけで、お茶をする。



じょぼぼぼー



じょぼぼぼー



退職祝いにお花をプレゼント~
じゃじゃ~ん。

いやー、このアレンジ、
うちの地元の花屋さんでイメージと予算を伝えて予約しておいたものなのだが、
そのときの店員がさー、なんかボヤッとしていてさー、←コラッ
めちゃくちゃ不安だったのだ。

でこの日ドキドキで受け取りに行ったら、ちゃんとしていて全身で安心した。ホッ。



saryaさんの玄関に飾られているそうな。
長持ちしてくれよーん。



saryaさんからはたくさんの捧げものが!!

女王陛下、ばんざーい!!

・・とは言われませんでしたけど。



その中の一つ、ブレスレット♠
ブレスレット、だ~い好き。



私「よきにはからえ~」

ありがとやんした!!!

そしてまた例の件で揉める。
例の件とは・・・

私「その前髪、編み込み?すごい凝ってるね~」
sarya「美容院で教えてもらったんだよ~」
私「私もやってみたいなー。できるかなあ。」
sarya「あ、その毛量じゃ無理でしょ。」←断言。キッパリ!
私「ひどい!!!わーん!!!」

いやいや、saryaさんだって人のこと言えるほど多くないじゃん!!!
しどいわ、しどい!!

sarya「あもちゃんの髪の毛は・・・あ、あの子と同じくらいじゃない?」
私「え?」

saryaさんの指差した方向にいたのは、3歳くらいの女の子。
ほっそいほっそい三つ編みしてた・・・
その細さ、たまちゃん並み。



私「あはは。またまた、ご冗談を。」
sarya「んーー。さすがにあれよりは多いかな。」

なに、その真剣な物言い。
冗談で言ってたんじゃないの??

私「がびーん。」

◇◆

その後もぺちゃくちゃぺちゃくちゃしゃべり倒し、
せっかくギロッポンに来たのだから(数日前も来てますけどね)、
とちょっとした買い物をする。

sarya「レインブーツに合わせた傘が欲しいんだよね」

・・・は?
それ、なんてセレブ?

傘ってそういう感じで買うもの!?
雨の日なんておされそっちのけでしょ、普通。
え?そうじゃないの?
私なんて、100円の傘だよ!!←それはそれでどうなんだっていう・・・

と動揺しながら傘屋さんへ・・・

私「わー!!かわいいーーーー!」

saryaさんそっちのけで楽しむ私。



無駄に雨用の靴を(2足も)買ってしまった。(でも傘は100円傘でがんばる!!)

雨の日が楽しみになってきたよ!!!!
そしてこの日以降、雨は降っていない。

無駄遣いの女王の誕生日祭りはまだまだ続く・・・。
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以前、原作を読んで衝撃を受けた『悪童日記』。
 →参考記事『悪童ダイアリー。

あの幻想的で残酷な、それでいてふわふわとしたおとぎ話のような作品を
どのように映像化したのか。
その1点だけが大変気になり、朝もはよからのこのこ銀座まで出かけてきた。



ねむいっすー。
しかし朝イチだと映画料金が安くなることを知った。
けちんぼあもちゃん、これからも朝イチで見に来ようと決意。



朝イチだわ、私の知る限りCMもされてないわ、で映画館は私一人で貸し切り状態かもしれん!
という期待をよそに、チラホラ集まってくる観客・・・

紙兎ロペとやらのショートストーリーにフフと笑いながら時間を過ごし、
いよいよ、開演のお時間です。

◇◆



おとぎ話と現実をつなぐもの。

原作から先に読むことを強く強くオススメします!!

(あらすじ)※Yahoo!映画より
ハンガリー出身のアゴタ・クリストフの小説を映画化し、
第2次世界大戦下の過酷な時代を生き抜いた双子の日記を通して世界を見つめた衝撃作。
両親と離れて見知らぬ村に預けられた少年たちが、
日々激化する戦いの中で自分たちのルールに従い厳しい状況に追い込んでいく姿を描き出す。
双子の新星アンドラーシュ&ラースロー・ギーマーントが圧倒的な存在感を発揮。
大人たちの世界を冷徹に見据える兄弟の選択が心をかき乱す。

第2次世界大戦末期の1944年、双子の兄弟は、都会から田舎に疎開する。
祖母(ピロシュカ・モルナール)は
20年ぶりに戻った娘(ギョングベール・ボグナル)との再会にも不満顔。
双子たちだけが農場に残され、
村人たちに魔女とうわさされる祖母のもとで水くみやまき割りなどの仕事をこなしていく。

◇◆

色々思うことはあったが、最初の私の感想は

「ほぼ原作どおり!頑張ってる!!」

であった。

リアル友人でブログ友人の映画好きsaryaさんに、
映画を観に行った、と報告をしたところ、何を観に行ったのか、と問われた。
その時の私の返信メール・・・




「意外とがんばってて驚いた!」と正直な気持ちを述べている。

以上、褒め言葉でした。


そして重箱の隅をつつかせたら日本一のあもちゃん。
以下、キツツキもびっくりのつつき芸が繰り広げられますので、
そんなつつき芸がお好きな方のみ読んでください(笑)。
また、多少ネタバレしますのでご注意ください。

原作どおり、と上記にて書いたが、唯一違う点があった。
それは地名がハッキリと表現されていたことである。
原作では、大きい町、小さい町、列になって連れて行かれる人々。。。など、
読めばだいたいドイツ?ロシア?ユダヤ?などと想像できるのだが、
あえて名前を与えないことで、どこか知らない遠い町のできごと、として読者はとらえ、
もしかしたら原作は幻の世界の、おとぎ話なのかもしれない、とも思える。

しかし映画では、
ユダヤ人の家の扉にはダビデの星(六芒星)が書かれ、
ユダヤ人が密告され殺害されたり、
またドイツ人将校が双子の祖母宅の離れに住んでいたりした。
この作品自体はフィクションだとしても、
これは現実にあった時代のできごとを踏まえて書かれているのだ。
と観客は意識する。

たったこれだけが原作と大きく違った点である。
あとはほぼ原作どおり。
しかしたったこれだけの、この小さな違いが、映画作品全体に大きく影響しているのだ。
霧に包まれた曖昧模糊とした世界なのか、人肌や息づかいをモロに感じる世界なのか。
この差は大きい。
その差は、流れる血が赤いか赤くないか、それほどまでに違う。

司祭に仕えていた女中が、
収容所に連れて行かれる人々を窓から見ながら、
食べかけのパンをあげるとみせかけて~~~、でもあ~げない、
という意地の悪い行為をしているのを見た双子たち。
後日、手榴弾をストーブに隠しておき、火をつけた女中の顔面に大けがを負わせる。

という原作どおりの事件を描いていた映画。
しかし、双子がそんな残酷なことをする理由が薄い、と監督は思ったのであろう。
映画では原作にない、
双子たちに無料で靴をくれた靴屋のおじさんを、
ユダヤ人だ!とその女中がドイツ人兵士らに通報して、靴屋のおじさんが殺害された、
という丁寧なおまけつきであった。

双子たちに無料で靴やその他色々なものをくれた親切な靴屋さんが殺害された
ということは原作には書いてある。
けれども女中の事件とこの殺害を結びつける出来事は原作には描かれていない。

また、お母さんがおばあちゃん宅に双子たちを預けるときも、
双子たちは、お母さん置いて行かないで、とすがりつく。
きっとそうだったんだろう、と思うし、当然そうなんだろうと思う。
母と別れるのは何よりもつらい。
けれども原作ではそこまで書いていない。

原作では感情や主観などが極限まで削られ、ひたすら淡々と出来事だけが書きつけてある。
当然あるはずの双子たちの感情や事件のつながりについては
全て読者たちが自分の想像力でつなげていかないといけないのである。

その「つなげる」という作業をこの映画は丁寧にやってくれている。
それはもう綿密に。
原作への愛を至るところから感じさせるような愛しい作業で。
ぼんやりとした世界観や残酷さを失うことなく。
何度もいうが、すごく頑張ってた。
映画としてもとてもよかったと思う。

でも、やっぱり原作の「霧の中のおとぎ話」が地に足をつけた形となり、
リアルな手触りを感じてしまう残念さに身悶えしてしまう。
原作にある、丁寧に作り込まれたせっかくの「不感さ」が生きず、もったいない・・・。

不条理さや残酷な行為に対して、リアルな「理由」がないとストーリーが成立しない、
ということもわかるだけに、
その困難な作業に立ち向かった監督や脚本家には勇気を讃えたいと思う。

原作のおとぎ話世界と今私たちが生きる世界をつなぐもの、それがこの映画。
いいこともあり、
悪いこともある。
ああ、あれをそういう風に読んだのね、と
他の人の読みとった景色をこの目で見ることができたのはよかった。

しかし・・・
虫を残酷につぶしたり、など細かく描写されていたシーンがあった。
他にも色々と細かい表現があり、記憶にないシーンもあったため、
原作を再読してみた。

多少盛られてる部分があるとはいえ、全部原作にあった。
本当にほぼ原作どおりなんだなあ。と思うと同時に、
最初読んだあの衝撃がもう原作からは感じとれなかった。。。
二度目だから、というのもあるだろうが、映像を見ちゃったというのもあるかも。
感情を抜いて描かれた部分で、勝手に脳が映像(映画のシーン)補完しちゃうのー。

なんだか、すごく哀しかった・・・。
あの衝撃をもう一度感じたい・・・。

だからどうかお願い。
未読の方はぜひ原作から先に読んでほしい。
あの特別な衝撃は小説でしか味わえないから。

そして最後に。
主人公の双子くんがとにかくイケメン!!
しかも色気たっぷりで惚れましたーーー。
ぽっ。
原作の「ニコイチ(2人で一つ)」を原作の世界観のまま表現していた。
原作を読んだ私の中の双子くんは、もう少し幼く無表情なイメージだったのだが、
この大人の色気たっぷり、チラリと感情を見せる双子たちもよかったわ~。
2人は同じ顔なのに、角度を変えたとき時々ちょっと違う、がなんとも言えない。
木の枝が風に吹かれて、違う動きをしているような、そんな感じ。
根元は同じなんだけど、枝先の動きがちょっと違う、みたいな。

そんな双子が最後の別離で振り返りながら離れて行くところは映画ならでは。
ニコイチの樹の枝が、ベリベリと音を立てて離れて行く。
同じ顔なのに、それぞれが違う顔になって去って行く。生きるために。
切なかった。
この切なさは原作以上かも。
男前が出るだけで評価(というかテンション?)あがるわああああああ。

続編も映画化するのだろうか。
だとしたら、この双子くんを使うのだろうか。
ならばさっさと撮影に入らないと、ハリポタみたいにどんどん大人になっちゃうよ><
大人になりかけの青い色気が、ただの大人の男の色気むんむん、に・・・
ま、それもいいかも・・・じゅるるん。


そんなこんなな映画の原作はこちらになります↓

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)/早川書房

¥713
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平成26年10月19日(日)の朝、元同僚Kから電話がかかってきた。

私「はいはい、もしもし?」
K「ねーねー、ちょっと話、いい?」
私「いいけど、昼過ぎから出かけるで~」
K「なぬ!?どこに行くのー。」
私「ギロッポンだよ」←ギョーカイジン風
K「えー。ギロッポンに何しに行くのー?」
私「旦那とご飯食べに行くんだよー」
K「何食べに行くのー」

・・・・。
ここまで食い下がられて(笑)、
社交辞令じゃなく、本当にどこに行くのか知りたいのね、とようやくわかった私。

K「シースー(寿司)、すすりに行くんじゃないでしょうね~」←ギョーカイジン風2
私「クーニー(肉)、ジュージューだよ~」←ギョーカイジン風3
K「えーーー。いいなーーーー。クーニー(肉)、たべた~い。」

てなわけで、
あもる王国の国民1号であるあもちゃん旦那と、
クーニーをジュージューするため、ギロッポンに行ってまいりました。



クーニー、ジュージュー。



ビーエー(海老)、ジュージュー。



ビーアワ(蚫)、ジュージュー。



ギョギョー!!!



あーーーーーん。



女王には、
お誕生日おめでとうプレート付きのデザートが運ばれてきた。
お腹いっぱいだけど、デザートは別腹。
おいすぃ~。



私「んー。プレートはおいしくないね・・・」←余計な一言。


お腹パンパンのまま迎えた翌日平成26年10月20日(月)。



ゴロゴロー。
ホテルに泊まりにきましたー!!!

ここでなんとプレゼントが!!!
旦那が予約してくれて、エステとやらを受けることになった。

むー、エステか~~~~。←せっかくのプレゼントに、女王ご不満顔。

エステといえば、
かれこれ7~8年ほど前、元同僚Kとお試しエステを受けたことがあるんだけどさー。
特に代り映えもしないし、全くよくなった気もしなかった。

しかも、定期的にエステに行っている、という人が職場にいるのだが、
私(エステ行って、それかああああ)←コラッッッッ!!!!!!
という具合に、エステ、というものに全くいい感情がない。

その後も妹からもたびたび
「時間もお金も余裕があるうちに、エステとか受けておいた方がいいよー」
とか言われていたが、
「そんなムダなもんに時間と金をかけるくらいなら、歌舞伎を観に行くね。」
とその度に答えていたし、実際そうしていた。

そんな私が、エステに!?
むー。その金で歌舞伎に行きたい。。。。
とは言えず、しぶしぶエステを受けました。
そして2時間後・・・。

私「お肌、ぺっかぺかですやん!!!!!!」

齢40にしてようやくエステの効果が出た!
・・・はっ!!!!
もしかして劣化したのかしら・・・だから効果がわかりやすくなった、とか・・?
わーーーん。

そんな嘆く私にかまうことなく、店員が一言。

「定期的に来てくださいね、そして綾瀬はるかちゃんみたいな肌を目指しましょう!」

目標がエベレスト並みに高すぎる!!!!
SKⅡの桃井さんくらいでいいんですけど。



私「4!0!」

前日、クーニージュージューで胃袋パンパンであったにも関わらず、
翌日もワインやクーニーを食べまくる。
死ぬぞ、私。

ぐっすり寝た翌日。。。
平成26年10月21日(火)、40歳になりました。



中年突入のお祝いにブルーベリーケーキ。
まずは老眼になるのを少しでも食い止めたい。。。
目がいいと老眼になるのも早いんでしょ!?
田舎モンの私、両目ともに2.0なもんですけえ。



ふと携帯を見ると、10月21日の10時21分!!
思わずパチリ。

私、おめでとう。
翌日も翌日も、そして翌日も、あもる女王の誕生日祭りは続く・・・。
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世界で一番小さい国ってどこだか知ってます?

バチカンだろうって?
ノン、ノン、新しい国が出来たことご存知なかったかしら??

それは日本のあもる王国です。
女王あもちゃんと国民数名。
面積も人口も世界最小、スズメバチの巣ですらもっと大きいだろうって話よ。

そんなあもる王国の女王陛下が、
先日とうとう、40に・・・中年になりました・・・



私「4!0!」

今後私の身に何かしらあった場合、
東京在住の中年女性が・・・
って報道されちゃう!!!!たぶん。

女王陛下ばんざーい!!!←ヤケ。

そんな女王陛下の誕生日を祝おうと、
この1週間、数名の国民たちによる祝福の宴が盛大に開催されていたのでありました。



私「月曜から金曜まであもちゃんバースデー祭りです」
妹「スケジュールが知りたい~」

月曜には○○をして~
火曜には××とご飯~
水曜には△△とご飯~
木曜には**とご飯~
金曜には◎◎とご飯~

歌の1週間のようだ。。
ちなみに細かく言うと、月曜からじゃなくて日曜からだ。
1週間で5キロくらい太りそうなスケジュール・・・



妹「誕生日ウィーク開始、楽しんでね!」



後輩ともとも「女王におかれましては、いつまでも美しく元気でいてくださいませ」

健康の話題が出ると、
いよいよ中年の怪談・・階段をのぼったんだなあ、と実感する。

てなわけで、この1週間ずっと食って飲んで買って寝ていた。
そしてバタンキュー。

体力回復次第、そんな1週間を少しずつアップしていきますデス。
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平成26年10月14日(火)、
3度目のベビーシッター要請を受け、ベビーシッターあもるとして出動した。
大ちゃんの引退で、ポッカリ穴が開いた心を抱えつつ・・・→参考記事『DISK狂騒曲。

前回は3時間以上のドキドキハラハラのベビーシッター業務だったが、
今回は1時間程度の鼻くそホジホジしながらでも平気そうな軽作業。
私も妹うーちゃんもすっかり気を抜いて待ち合わせをしたのであった。

ところが台風一過の当日。
天気はいいが、強風の大荒れで電車が遅延。
妹は妹で、ダッコマンがなかなか起きない、とかで、
大慌てで準備をして待ち合わせにバタバタやってきたのであった。



私「ダッコマン、こんにちはー」
甥「・・・・」

もう人見知りはしない。
それよりも気になるのはその不信な目。
まるで

甥(このチト(人)が来ると、2人きりになることが多いでちゅね・・・)

と思っているような目!!

智慧がついてくるというのも考えものだ。
いつまでも赤ちゃんでいてくれたらいいのに。。。
ま、それはそれで困るけど。

今回の出動も、妹のハローワーク出席のためである。
前回も遊んだハローワークのキッズスペースで遊ぶため、キッズスペースに向かう。
 →参考記事『私がベビーシッターになっても。その2。

う「・・・トイレ行きたい。お腹がああああああ。」
私「早く行って来なよ。
  ダッコマン、まだお昼食べてないんでしょ。←起きたばっかだから。
  授乳させてから、ハローワークを受講してよね。」
う「そんな時間はない!ちょっとトイレ行ってくる!!!」
私「あっっ・・・」

ぢっと手を見る。by 啄木
ダッシュして去って行く妹を見つめる私。
ベビーカーに乗せられたまま、去って行く母親を見つめるダッコマン。

心の準備もなく、いきなり2人きりになった伯母さんとダッコマン。
ダッコマン、降りる?
と手を出すと、
俺様を降ろせ、とばかりにエラソーに手を出したので、
ダッコマン様をお抱き申し上げ、キッズスペースに降ろした。

あと1時間。
頑張って遊んでくれよーーーー。



甥「きゃっきゃーーーー」

あふれるおもちゃに夢中。
よしよし、これなら1時間もつだろう。

やれやれ、よっこいしょ。
とソファに腰をかけてダッコマンを見つめる私。



かーんかーんかーん



こんこんこん



ずざーずざーずざー



からーんからーんからーん

色々なものを叩いて、
色々な音を楽しんでいる甥っ子。

これは!
まさかのアマデウス(←モーツァルト)の再来では!?
うーちゃんよ、音楽を習わせるのだ!!!!
いや、まてよ・・・

(う「ゴルフをやらせるんだー。
   そして石川遼くんや松山英樹くんみたいに稼いでもらうでー。ガッポガッポ」
 私「・・・」)

捕らぬ狸のなんとやら。
生まれたばかりのダッコマンを抱え、2人で交わした会話を思いだした私なのであった。

音楽もゴルフもいい。
とにかく元気に育ってくれればいい。
そしてできれば、
思春期になっても伯母ちゃんを「このクソババア」とか呼ばないでいただければ・・・
そして・・・
結局、望みは尽きない。



甥(うふふふふーーーーー!!!!)

伯母ちゃんと目が合って、嬉しそうに微笑むダッコマン。

私「か・・・・かわええええええええええ。」

その笑顔でどんな望みも吹っ飛ぶ。
とにかく元気に育ちなさいな。



フライパンを持って、キリリ顔のダッコマン。



甥「あーあーあー」



甥「わーわーわー」

今度は、自分の声を反響させて楽しんでいる模様。

私「・・・・それ、楽しいのか?」

ちょっとアホなのかしら笑
かわいいけど笑



甥「あああ~~~~~~~」

あ、飽きた。
チラと時計をみると、30分経過。
飽きるの、ちょっと早いよ!!!!

甥「おっぱ、おっぱ」

腹減ってんのね。
そりゃそうだろうよ。朝からほとんど食べてないんでしょ。
かわいそうに。
だからって私はおっぱいをあげることはできないしさあ。
困ったねえ。

とのんびり考えている間も、←わたくし、基本的に慌てない。
おっぱおっぱ、とゴネゴネ言うダッコマン。

仕方ないので、とりあえず抱っこする。
おとなしくなるダッコマン。
いやー、抱っこすればおとなしくなる、とか、
ダッコマン、伊達にダッコマンを名乗ってないね。

甥「おっぱ、おっぱ」
私「トーンーネール」
甥「ポッポー♪♪!」
私「ぷぷっ」

腹が減っても、おもちゃに飽きても、母に会いたくても、
とりあえず「トーンーネール」の合い言葉には応えねば、という使命でもあるのだろうか、
ご機嫌で「ポッポー」と応えてくれるのが愛らしい。

甥「わーん」
私「トーンーネール」
甥「ポッポー♪♪!」
私「ぷぷっ」

あはは、かわいい。

※「トンネル、ポッポー」はおかあさんといっしょ、という番組で歌われる曲の一節。

しかしお腹も空いてるだろうに、何かないか、と、妹が置いて行ったバッグを漁る私。
あ、こども麦茶発見!!
でも、前回使った、麦茶ケースがない。



コレね。
紙パックのを圧しても、液体が飛び出さない。

いくら探してもないので、仕方ない、と紙パックのままダッコマンに渡す。



甥「ゴクッゴクッゴクッ」
私「おお、上手に飲んでるじゃん。」

と思ったら、どぴゅーーーー!!!!
ストローから麦茶が飛び出した。

私「・・・ですよねーーー。」
甥「きゃっきゃっ」

やべえ。
これ、覚えたぞ。

どぴゅーーーー!!!!

私「ええーい、さっさと飲まんかーい!!」

と嫌がる甥っ子を抱え、無理矢理飲ませる私。

私「そろそろ大丈夫かな。」

いくら圧しても出なくなった量になったあたりで、
甥っ子に渡す。

甥「・・・・ぐい、ぐい。」
甥「・・・・ぐい、ぐい。」

ざんねんでしたー。もうでませーーーん。ベロベロベー。←1歳児と張り合うオバハン。

麦茶に飽きたダッコマン。
近くの絵本を手にした。



甥(フムフム)
私「逆さだけどね。」

ま、ほっとこ。
と放っておいたのだが、電車の顔に違和感があったのか・・・



戻した。

戻してもトーマスの顔は違和感ありまくりですけどね。
こわいんだよ、トーマス。

妹うーちゃんが戻ってくる5分前くらいで、
もういよいよ、辛抱たまらん、とグズグズ言い出すダッコマン。

かわいそうに、お腹が空いてるんだよ。
はいはい、かわいそうねえ。

と思ってダッコしながらあやしていたら、扉が開き、妹が姿を見せた。

私「おお!」
甥「キラキラ☆」

と思ったら出て行った。

私「おいっっ!!!!」
甥「わーん、おっぱおっぱ!!」

空腹を訴えとるがな。
何をしとるんじゃー。

と思っていたら、今度こそ本当に戻ってきた。

ほっ。やれやれ。

甥「ゴッキュ。ゴッキュ。」

よかったね。

妹「おねえちゃん、来月の◎日なんだけどさー。
  また講座があるから、空いてたらベビーシッター、頼まれてくれない?」
私「ああ、その日なら空いてるよ。」
妹「おねえちゃんの仕事の日とか他の予定を考えて、空いてそうな日を選んだんだよね。」
私「・・・・」

私以上に私のスケジュールを把握している妹。
私以上に私のワードローブを把握している元同僚K。
私以上に私の思い出を把握してくれている後輩ともとも。

ほんと色々助かります・・・。
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平成26年10月14日(火)、衝撃が走った。私の中で。

私の数多く恋人のうち、
たとえゲイでも結婚したい男、岡山の星、大ちゃん(高橋大輔選手)がーーーー。
引退です。

いやー、なんか、そっかー、と一瞬ふぬけに。
脱力してゴロゴロ床に転がるあもちゃん。

あーあ。
私が40を迎える前に結婚してあげたい、と思ってくれての引退表明なら、
諸手を上げて大歓迎、そして神輿担いで岡山に凱旋するが、そうでもないらしい。
はあ。

今頃、きっと地元岡山では大騒ぎなんだろうな~。
あ、地元ならではのニュースや特集が組まれたりするのでは!?

と思った私。

ガバリ!!←起きた。

そうとなれば、グズグズはしておれん。
まずは母親に、

大ちゃんが引退するんだって!
東京ではあまり特集されないかも、だけど岡山なら詳細に放送されるかも、
だから、大ちゃんのニュースがあったら録画しといて!!

と電話(←肝心なときに留守電!!)とメールをしておいた。

ちなみにこの日はわたくし、妹に雇われてベビーシッターをする日であった。
(後日また記事アップ予定。)

く~~~~。
このクッソ大事な日にベビーシッターとは~~~~~。
朝からテレビに張りつきたいのに!!!
お肉プニプニダッコマンを初めて呪う(笑)

こうなったら仕方ない。
当たりをつけて、片っ端から録画だ!!!
午後から会見ということは、時間さえ合えばミヤネ屋で生中継するに違いない!
あとは~~~・・・てな具合で、ニュースというニュース全て録画することにした。

さ、ベビーシッターにれっつらごー!!

プルルルル~~~♪

あ、お母さんから電話だ!!

私「あ!もしもし!!」
母「ごめーん。ちょっと出とったんじゃわ。」
私「いやいや、別にいいんだよ、でね~」
母「今日、ダッコマンを見てやるんじゃろ~?」
私「うん、そうなんだけど、あの・・」
母「かわゆうなっとるわあああ。また写真撮っておくってね~」
私「うん、わかった。でね、あの・・」
母「あ、ちょっとまた出かけんといけんけえ、また電話するわ。」

ガチャ!!!
ツー、ツー、ツー・・・

私「・・・・」

ぢっと手を見る。by 啄木

ちょっとー、なに、あの人ー。
一方的に切られたんですけどー。
それに大ちゃんのことなんて、アウトオブ眼中。
メール、見てんのかしら。

ま、いいの。
そもそも実家の録画機器なんてビデオテープなんだから、
画像的にも元々期待はしていなかったのだ。
負け惜しみではない。

となるとーーーー。
数少ない友達から、お願いできそうな友達を無理矢理を挙げてみた。
お願いするのは簡単だが、←そうか?
私のやってほしいことを理解してくれる人でないといけない。

ふむううう。
電車の中で途方に暮れる私。

あ!仕事中だけど、後輩ともともにお願いしてみよう。
日中は仕事だからムリだけど、夜の番組とかなら撮ってくれるかもだし。
ともともなら、多少のムリは聞いてくれる!!はず!!多分・・・



とも「やっぱりそうですか~。膝がボロボロなんでしょうねぇ」
とも「ただ~録画はできるんですが、テレビデオなのでダビング的なことは無理なんどす」

まさかのテレビデオ!!
それ、化石!?



私「テレビデオって!!」

何度も言おう。
このデジタルワールドの時代に、テレビデオって!!!

思わず噴いた。
まだビデオテープだ、とか親を笑ってる場合ではなかった。

さて。ひとしきり笑ったところで、頼めそうな友達候補がもういなくなった。。。。
友達、少なっっっっっ!!

あ!!!
ユキリンにお願いできないだろうか。
今は時節の挨拶程度の交流しかないけどー、学生時代の仲間だしー。←勝手に仲間。
ユキリンの性格はとにかく丁寧でマメで几帳面。
しかも人の意図を汲んでくれる能力については、
うちのアッパラパーで自己中な母親(←ひでぇ)とは違って、あもちゃんお墨付き。

よーし!
ここはユキリンに白羽の矢を立てちゃおう。←ほんとメーワク。ごめんよ~。

大ちゃんが引退したこと、
東京だと放送されないかも、だから録画をお願いしたい。

ということだけを、くだらない話題に織り交ぜて、簡潔に依頼した。
だってー、年始の挨拶の交流程度で、
あれやってほしいこれやってほしいとか、図々しいお願いなんてできないじゃん?
(そもそもこの依頼自体が図々しいのだ。)

そしたら快くオッケー☆との返事が・・・

ヨヨヨ。←ぽろりじゃないよ。
こんな突然のめんどくせーお願いに快く応じてくれるなんて、ほんとありがとう。

しかもしかも、

岡山放送でスポーツ賞受賞で帰岡!とあったから、
とりあえずこれを録るね。

とのメールが入ったではないか。

さすがユキリン。
でかしたユキリン。
うちのアッパラパーな母親とは全然違うわあ。
あんな奥歯に物が挟まったような私の依頼を瞬時に理解してくれているではないか。
そうそう、そういうことなんだよ~~~~。

翌日。
母親から電話が。

母「いっぷくで大ちゃんの特集するって~。ええ情報じゃろ。」

・・・
あのねえ。そういうのは知ってるんですよ、わたくし。
全国放送は東京でも見られるんだってば!!
ローカルな話題が欲しかったのよ、私は。

などと年寄りを罵倒するのもアレなんで、
ありがとー見るわー
と感謝の意を表明しておきました。
あもちゃん、大人~。

そんなあもちゃんの謝意の言葉を聞き、
うむうむ、と満足げに母は電話を切った。
年寄りはあんまり甘やかしちゃいけない気がする。

年はとりたくないねえ。
あ、数日後、40になるんだった。
早速1歳年寄りになる。

ぎょええええええ。

そして本日・・・



ユキリンから待望のモノが届いた。
しかも大ちゃんを特集した山陽新聞も同封されていた。

うっわ~~~~。
ほんと、ユキリン、私のしてほしかったことをわかってくれてたんだわあ。
ありがとう~~~~。
じーん、としながら、記事を隅々まで何度も何度も読んだのであった。

教訓:持つべき友はマメな友。


あ。そだそだ。
山陽新聞だったらうちの家もとってたはず。
捨ててなかったら送ってもらお~っと。
ユキリンからの新聞は保存用にして、実家の新聞はジロジロ観賞用にするのだ。

母「昨日、焼肉をしてなあ。油飛び防止用に床に敷いたんじゃわあ。
  お肉のいいにおいがするかも~あはは~。送ってあげるね~。
  大ちゃんの特集がいっぱいだったよ。」

・・・・なぜそれを送ろう、と思ってくれないのか。

年はとりたくないわああああああ。←そもそも年齢の問題か?という疑問も・・・

でも数日後には40に・・・。
いやだああああああああああああ。

そんな大騒動の1週間であった。

大ちゃんの引退会見にじーん。
大ちゃんの選手時代特集にじーん。
大ちゃんの新聞記事にじーん。
じんじん、心がうずいた。

でも今回の件で何に一番心がうずいたかと言えば、
送付物に添えられたユキリンからの手紙であった。
懐かしい文字。
懐かしい文面。
じーん。

年をとると感動しやすくなるのかしら。
それなら年をとるのもいいかもね。
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平成26年10月5日(日)、
『ブランデンブルク協奏曲全曲 ミュンヘン・バッハ管弦楽団』(横浜みなとみらいホール)
を聴きに行く。

大好きなバッハの数多くある作品の中でも、ブランデンブルグ協奏曲がかなり好き。
濁りのないどこまでも透みきった明るさと鮮やかさに惹かれたのだ。

そんなブランデンブルグ協奏曲を全曲(6曲)通して生で聴くなんて、
今を逃したらこの先いつになるかわからない!!
というわけで、遠路はるばる横浜みなとみらいまでやってきた。





・・・台風の中。

さすが横浜、海沿いなだけある。
めっちゃ強風。
めっちゃ豪雨。
大荒れですがな。

豪雨の中、雨に煽られながらやってきた。
1人で。
わーん、心細いよー。
出かける前のこと。

私「行きたくないよー。でもバッハの全曲は聞きたいよー。」
夫「(ニヤニヤ)行ってらっしゃーい。」
私「あ!みなとみらいまで一緒に来ない?」
夫「いやだよ!!1人で行ってこーい!!」

ピシャリ!
あ・・扉を閉じやがった・・・

私「ぐぬぬぬ・・・」

それもこれも1人分のチケットしか買わなかったことへの罰なのであろうか。
そんな罰(雨)を甘んじて受けながら、這々の体でようやく会場入りしたのであった。

温かい珈琲を飲んで体を温めていると突然鳴り響く銅鑼の音。

ドォォォーン 

みなとみらいホールでの演奏会は今回が初めてだったのだが、
開演5分前の合図が銅鑼の音だったことに驚いた。
鐘の音だったり、オルゴールだったり、チャイムだったりしたが、まさかの銅鑼。
驚いたねえ。
また着席してキョロキョロ会場内を見渡すと、
パイプオルガンやら天井やらにはカモメマークがあしらわれていた。
港町をイメージしたのであろう。
さすが、みなとのよーこ、よこはまよこすかーである。←?

キョロキョロおのぼりさん全開で眺めたところで、開演のお時間です。

◇◆



明るく鮮やかで、そしてなんと実験的な。

指揮/チェンバロ:ハンスイェルク・アルブレヒト
演奏:ミュンヘン・バッハ管弦楽団
曲目:バッハ:ブランデンブルク協奏曲全6曲
(以下、演奏順)
第1番 BWV1046、第3番 BWV1048、第4番 BWV1049
(休憩)
第6番 BWV1051、第5番 BWV1050、第2番 BWV1047

私が夢に見ていたバッハの世界がそこにはあった。
とても、とても、鮮やかであった。
そしてバッハの見ていた神の姿を、バッハの音楽を通して見えた気がした。

また今回、全曲通して改めて聞いてみて、
この曲って本当はバッハの実験作だったんだなあ。
と感じたのであった。

今までは、明るくて鮮やかでキラキラして・・、とそんな魅力ばかりに目がいっていたが、
一つ一つ楽譜のおたまじゃくしを拾い、
楽団員全員が丁寧に弾きこんで造り上げている曲を耳で拾っていると、
バッハの実験的手法が自然と見えてくる。
やっぱり嵐の中、ぶーぶー文句言いながらも来たかいがあった。

6曲をブランデンブルグ協奏曲としてまとめられているが、
実はどの曲も全然姿が違う。
強いて統一感があるところ、といえば、見せる景色が似ているということだけだ。

交響曲的に作られた第1番や、弦楽アンサンブル風の第3番、
トランペットがキラキラと切なく輝く第2番、
ヴィオラを使用した異色の響きの第6番、
そして独奏楽器の協奏曲的に作られた第4番、第5番。

第4番のリコーダーなんてステキすぎる。
神様へささやくコトリのさえずりそのもの。
コトリのさえずりの後ろで、上へ下へ自由に吹き回る風のようにヴァイオリンが駆け巡る。
なんて美しい姿。

そして第5番のフルートとチェンバロの掛け合いがこれまた美しい。
プログラムによると、
「事実上、音楽史上初のチェンバロ協奏曲に位置づけられる。
 また、フルートを独奏楽器として用いたのもこの曲が最初とされる。」
ということである。
チェンバロとフルートがそれぞれ語り出し、その様はまるで神様と対話をしているよう。

神様に献上する譜面ですからね、この曲の譜面もきっと美しいに違いない。
(バッハの譜面は、基本全て美しい。)

美しい曲は譜面も大変美しいのだ。
※ただしあもちゃん調べによる。

ちなみに話は変わりますが、数式もそう感じることがある。
わたくしー、これでもー、数学が多少得意(というか下手の横好き)だったんですよう。
今はさっぱりピーマンですが。
証明とか好きで、美しい形の数式で解けたときはたいてい正解だった。
受験勉強そっちのけで、数式眺めて、感じ入っている変な高校生でありました。
そら、ことごとく大学落ちるわ。

知らない人も多いだろうが、
音楽と数学は大変関連のある学問なのである。
今あるドレミファソラシドも数学として計算された平均値なのですぞ。
あとは長くなるので、テキトーに調べてくだせえ。。。←オホホ。逃げた。

どの曲も大変すばらしく、胸が熱くなった。

この「ミュンヘン・バッハ管弦楽団」はカール・リヒターによって創設され、
世界的な室内楽団としての地位を築き上げた、一流の楽団である。
(カール・リヒターとは、大変有名なオルガン・チェンバロ奏者)

カール・リヒター&ミュンヘン・バッハ管弦楽団の演奏は、
過去、たびたび聞いてきたが(ラジオとかで)、
今回のアルブレヒトさん指揮の演奏は、
巨匠カール・リヒター率いる楽団の演奏にも劣ることなく、大変美しく仕上がっていた。
しかもカールリヒターさんの演奏よりちょっぴり温かいの。
人肌の温かさ。
そんな温かさも大変心地よかった。

1曲終わるごとに、拍手に応えるべく360度のお客様にお辞儀をするなど、
誠実でかわいらしい姿もとても魅力的であった。

アンコールは
「主よ、人の望みの喜びよ」と「G線上のアリア」を演奏して終わった。

この「主よ、人の望みの喜びよ」は、とても有名な曲であるが、案外難しい。
オルガンで演奏するには統一感がとれるのだが、
管弦楽で演奏するとなると、それぞれの音色が違うし、バランスをとるのが大変難しい。
そんな難しい曲を、いとも簡単に弾きこなし、私たちの心を温めてくれた。
ほかほか~。

外は大雨、でも私の心は温かな木漏れ日、そんな一日であった。

全曲を挙げるのは数が多過ぎて大変なので、一曲をYouTubeから挙げた。
しかしどの曲も挙げたい・・・
第2番の1楽章もキラキラでいいんだよね~~~。
迷う~~~~
と悩みながら、1曲を・・・



指揮/チェンバロ カール・リヒター 
ミュンヘンバッハ管弦楽団
による、第4番第1楽章である。

神様に告げ口するコトリのさえずりをお楽しみください(笑)

ちなみに、

http://www.youtube.com/playlist?list=PL317DF466CB802D4B

ここで
指揮/チェンバロ カール・リヒター 
ミュンヘンバッハ管弦楽団
の全曲演奏が聞ける模様。
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平成26年9月28日(日)、
『中野区民交響楽団 第57回定期演奏会』(in なかのZERO)を聴きに行く。



エスプリプリプリ、プリップリッ。

曲  目:M.ラヴェル  古風なメヌエット
     F.プーランク バレエ組曲「牝鹿」
     C.サン=サーンス 交響曲第3番ハ短調作品78「オルガンつき」

指  揮:高橋 勇太
オルガン:新山 恵理

◇◆

『あもる一人直木賞選考会』に比肩する恒例行事がやってきた。
半年に一度のチケット強奪演奏会。
またの名を、中野区民交響楽団定期演奏会である。

『中野区民交響楽団 創立30周年記念サイクル 第51回定期演奏会』
『中野区民交響楽団 第52回定期演奏会』
『中野区民交響楽団 第53回定期演奏会』
において、何度も何度も無料チケットを強奪し・・

『中野区民交響楽団 第54回定期演奏会』
『中野区民交響楽団 第55回定期演奏会』
では、パブロフの犬のように、手を出せばチラシと無料チケット2枚が用意され・・・

中野区民交響楽団 第56回定期演奏会
では、初めての非・強奪。
前回の演奏会時にアンケートに書いておいた住所に届いた無料の招待ハガキを持って、
演奏会に行くことにした。
そう、非強奪でもいつもどおりタダ。

そして今回も彼から強奪しようにも都合が合わず、
仕方ないので(毎回、ナニサマ?)無料の招待ハガキを握りしめて、
なかのZEROホール意気揚々と向かった。
やっぱり、いつもどおり、タ~ダ~。←News ZERO風に。

今回の演奏会の曲目は、まあ正直、私の苦手なエスプリですよ。おフランスざ~ます。
みたいな。
だいたい、エスプリってなんやねーん。みたいな。
カーペッペッ、みたいな、タンが出そうな発音をするフランス語の国ざ~ますよ~。

でもでも、そんな苦手なエスプリプログラムの中で、唯一キラリと光る演目が!

ラヴェル『古風なメヌエット』
である。

ラヴェルと言えば、
先日の『NTT DATA Concert of Concerts Opus 19』でも書いたが、
「オーケストラの魔術師」という異名をもつ人。
そんな人のデビュー作である「古風なメヌエット」が演奏される。
もともとこの曲は、ピアノの小品として書かれたもので、
私も過去に弾いたことがあり、そして今も時々弾いている。
初めてこの曲を演奏したとき、私、ラヴェルが好きになった。
美しく散りばめられた、光り輝く不協和音の宝石。
そのピアノの小品を作曲してから30年ほどが経った頃、
オーケストラの魔術師ことラヴェル自身の手によって、
オーケストラ版として生まれ変わったのだ。

ピアノの小品、と書いたが、この曲、音符的には容易く見えるが、
演奏してみると案外難しいんだぞ~~~~。
何が難しいってねえ。
どの音も飛び出してはいけないのだ。
平均的に全ての音を同じような音色で出す、って案外難しい。
しかも繊細な音ばかりが重ねられ、薄く薄く重ねられた音が最初から最後まで連なり、
見事なバランスで作られた、精巧なアンティークグラスのようなのだ。
扱いが非常に難しい。
壊れそうな音ばかり集められた ←光GENJI?
そんな、アンティーク・メヌエット(古風なメヌエット)。

そんな繊細なピアノ曲をオーケストラで演奏。
1人で演奏するピアノでも難しいのに、大勢で演奏するのかあ。
勇気あるねえ。
中野区民交響楽団。
そしてラヴェル自身。
そんなにこの曲の思い入れがあったのか。
誰かにオーケストラ版にされるくらいなら、とか思ったとか?
なぜオーケストラ版にしたのか・・・
それは今となってはわからないが、楽しんで聞こうではないか。

あ、枝野元官房長官にちょっと似てる高橋先生の登場だー。
あれー、また痩せた?
どんどん枝野さんから離れていく・・・
なんてことを思っていると、会場に懐かしい不協和音が響いた。

ごちゃごちゃごちゃごちゃごちゃごちゃ・・・

金管がーーーー。
木管がーーーー。
あ~あ~あ~あ~。
バラバラバラバラ・・・・
そんなバラバラな金管をバイオリンがなんとか支えてゴール~~~。
(と大げさにひどいこと書きましたが、そこまでひどくはなかったです。
 ただ、ほら、この曲には私自身に思い入れがあるもんですけえ。)

私「ほっ・・・」

やっぱり難しい。
いい演奏を期待してたけど、うまく演奏されなくてよかった、という複雑な乙女心。
やっぱりこの曲はピアノがいいからさ。
ラヴェルには申し訳ないけど。

この曲がいかに難しいか、を証明することがもう一つある。
YouTubeでざっくり探してみたが、どの演奏もイマイチ・・・
イマイチどころか、イマニ、イマサン・・なのだ。
んもー、私の演奏のほうがいいんじゃねえの?くらい。←嘘。大げさ。紛らわしい。

そんな中、ようやく見つけました!!



Monique Haas(モニーク・アース)さんの演奏。

誰、それ?なのだが、フランスの女性ピアニストだそうな。
やっぱりフランス人の曲はフランス人のものか~。
とかぶつくさ。

ペダルの使い方も弾き方も、彼女の演奏は飛び抜けてすばらしかった。
モニークさんかあ。
知らんかったなあ。
特に2分20秒あたりからの、日だまりのような温かい和音がすばらしい。
本当にフランス人ピアニストなのか!?
と疑いたくなるような温かさ。

あやしいwikiで調べてみると、
「アースと同世代のフランス人ピアニストは、
 マルグリット・ロンに関連した演奏様式(流麗な演奏技巧や堅く鋭い音色)から
 離れつつあった。
 アースの場合は、古いフランス・ピアノ楽派の明晰さや正確さと、
 コルトーの影響力を物語る暖かな音色とを両立させている。」
だそうでーす。

どうりで、私の嫌いなフランス人特有の「堅い音色」がないわけだ。
そしてどうりで、過剰な情緒の表現がないわけだ。
この曲はねえ、最初に申しましたが、見事な平均的なバランスで組み立てられた曲。
安定した情緒で弾かないと、ただの気持ち悪い曲になってしまうのだーーーー。
ふんがふんが。
熱いオバハンの主張。
だから、彼女の演奏に心を奪われたわけね。
なるほど納得。

YouTubeで見つけた多くの過剰な情緒表現の演奏を挙げたいが、やめときますです。
ほんと船酔いのように気持ち悪くなります・・・

バラバラ、あらあら、という「古風なメヌエット」の演奏が終了し、
そして引き続き、プーランクの「牝鹿」である。
また難しい曲を持ってきたなあ。
この曲の現題は「かわいい娘さん」みたいな意味があり、
その名のとおり、本当に無垢で軽やかでおっされー、みたいな曲なのだ。
それを、ウェッティな土壌の日本の、ウェッティなジジババたちが演奏・・・←コラッ

と息をのんで見守っていると、
おおおお!
このピッタリ感はどうした!
と驚くほど、ちょっと前の古風なメヌエットとは違う統一感である。

響き渡るトランペットも、ちょっとご愛嬌、的なところもあるが、
きちんと押さえるところは押さえ、みんなをひっぱっていく。
そしてやっぱりこの楽団の強みは、バイオリン。
しかも前回よりうまくなってる。
弾いても弾いても、ズレていかない。
一致団結して一つの音の点に向かおうとしている。
すばらしいわ。
音色も統一されてるし、なに、これ。
ほんとにあの中野区民交響楽団!?みたいな。←コラッ。

しかもちょっとだけ軽やか。
エスプリッとちょこっとだけ跳ねてる。
すごい!!

オーボエのいつものお上手な人はセカンドとして演奏しており、
新しい方がファーストで吹いていた。
うん、まあまあ。
このオケ、オーボエに優秀な人材が集中しとるーーーー。

ホルンでずこーーーーー!となる場面もあったが、←ホルンにも集まって~~~。
全体的にすばらしい演奏であった。

そして休憩。

夫「『古風なメヌエット』、聞いたことあったー。あもちゃん弾いてるよね。」
私「おお、よくお分かりで。でもオケ版はイマイチだったね。」
夫「何が何だかよくわからないうちに終わったって感じだった。」

言い得て妙。

そして本日のメイン演奏。
サン=サーンス 交響曲第3番ハ短調作品78「オルガンつき」
である。

なかのZEROホールにはパイプオルガンがないため、
電子オルガンを使用した演奏となるとのこと。
タイトルに「オルガンつき」なのだから、オルガンがあるのは当然なのだが、
他にもピアノ(1台を2人4手で演奏)が用いられていることに私は驚く。
ピアノってオケの楽器の一つとして演奏されるんだなあ。
と改めて、ピアノは楽器、ということを思い知る。
もちろん知ってましたけども!!
オケと一緒に演奏したとしても、ピアノ協奏曲、などの独立した楽器として見てしまう。

この曲がすばらしいかどうかはさておき、
 ←おほほ、私、あまり好きじゃないの。
  第1楽章なんてドヴォルザーク劣化版かよ、みたいな。
  どこがエスプリなんだ、みたいな。
  つーか、エスプリってなんなのさ。みたいな。←調べなさーい。
演奏はとてつもなくすばらしかった。
やっぱりバイオリンが上手だと、曲運びもうまくいくのだ。

オーボエは、いつも上手な方がファーストに変わっており、余裕の安定感であった。
毎度毎度安心するね、彼の演奏は。

その後もヒヤヒヤポイントが全くないまま、怒濤の第2楽章(前半)へ。
(普通の交響曲と違い、第1楽章(前半、後半)、第2楽章(前半、後半)という構成)

バイオリンやチェロがかき鳴らす激しい濁流、ティンパニが雷のように打ち鳴らす。
その合間に見える青空にフルートなどのコトリのさえずりが響く。

休む間もなく、第2楽章(後半)のオルガンの独奏へ。
(聞いたことある人は聞いたことあるメロディ。映画にも使われたことがあるらしい。)

私「あー。やっぱりここはパイプオルガンのほうが・・・」

仕方ないが、迫力が少々足りない。
しかしこれだけは言っておきたい。
ここ以外については、別にパイプオルガンじゃなくても全然大丈夫であった。
むしろコンパクトでよくまとまってる感じで、電子オルガンのほうが聞きやすいくらい。

そう思っている間も、荒れ狂う嵐のようなフィナーレへ。
聞いてる方が疲れるわ、レベルの荒々しさ。
休みがない!!
ヴァイオリン、キコキコーーーー
トランペット、プカプカーーーー
ティンパニにいたっては、お前はYOSHIKIか!ってくらいにドコドコーーー

ジャン!!!!

パチパチパチパチー!!!
今回は中野区の地元のオケの演奏なので、当然ながらブラボーおじさんはいなかったが、
みな、心の中ですんばらしいー!の声を発していたであろう。

よき演奏であった。

そこへみなの拍手に応えて、高橋先生が再登場。

「オールフランスプログラムでしたが、
 エスプリを表現するのが難しく・・・うんたらかんたら」

と説明を始めた。

マイクもなく話しているため、
私の前に座っていたおじいちゃんも、耳に手をあてて高橋先生の話を集中して聞いていた。
その姿はまるで・・・

私「野々村議員・・・?」

と、ぷーくすくす、と笑ってしまったが、ふと気づけば私も同じポーズをしてたーー!!

そしてアンコールは、グノーの「歌劇ファウスト」から3曲が演奏された。
アンコールで3曲!!
多い!!
練習量も大変だろうに。。。

こちらも勢いのある演奏で、
サンサーンスに続いて。大変盛り上がったのであった。
いつからあんなにうまくなったのか。
新しい風が吹いているのかしら。
それともたまたま曲との相性がよかっただけなのか。

そんな話をするべく、また近いうちに彼とお食事会をする予定。
バリバリ聞き出すぞー!!!

次回は、シベリウスのバイオリン協奏曲、そしてチャイ4である。
うへー。
シベリウスのバイオリン協奏曲かあ~~~。
これまた、ずいぶんと難しい曲に挑戦するなあ・・・
きっとこれが中野区民交響曲の、エスプリッぷりなのだろう。
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平成26年9月22日(月)、
『火のようにさみしい姉がいて』(inシアターコクーン)を観に行く。



演劇の神様が降りていた奇跡の舞台。

(あらすじ)※プログラムより
とある劇場の楽屋。開演数分前、主演俳優が鏡の前で出番を待っている。
男がさらっている台詞は『オセロー』のようだ。
舞台女優だった妻と台詞を遭わせるうち、現実と演技の境が混沌としてくる。
夫婦は「転地療養」と称して、男の故郷へ旅することにした。
日本海に面した雪国の町に降り立った2人。
男の実家に向かうバス停を尋ねようと理髪店に立ち寄るが、店には人の気配がない。
誰もいない理髪店の鏡の前で、男はふと『オセロー』の一節を口にする。
演技するうち、興奮した男は、シャボン用のカップを誤って割ってしまう。
その瞬間、理髪店の女主人や得体の知れない客たちがわらわらと現れた。
彼らの言動に翻弄される夫婦。
やがて女主人は、男の姉だと名乗り始めて・・・。

作  清水邦夫
演出 蜷川幸雄
出演 中之郷の女 大竹しのぶ
   妻 宮沢りえ
   みをたらし 山崎 一
   スキー帽 平 岳大
   青年 満島真之介
   見習 西尾まり
   ゆ 中山祐一朗
   しんでん 市川夏江
   べにや 立石涼子
   さんざいみさ 新橋耐子
   ◇◆
   男 段田安則

前知識も何もなく、この作品の観劇に臨んだ。
そして見終わった時の感想は・・・

ふ・・・古い!! ←あーあ、言っちゃったー。

私たちが生まれたころ、
こういう少し前衛的でモヤモヤした感じの演劇が流行った時代の作品っぽーい。

と思って、あとでプログラムを読んでみたら、
劇作家・演出家の清水邦夫が自作を上演するため結成した木冬社にて1978年初演、
とあるではないか。
まさにどんぴしゃ。
あもちゃん、天才じゃね?

仕事に悩み、人生を彷徨い、正常と異常の狭間を漂う一人の俳優が、
現実と妄想の間で苦悩する、という話で、
この1人の俳優を段田安則が演じたわけだが、とにかく鬼気迫っていてすごかった。

はっきり言って、脚本は古いし、演出もイマイチだけど、←コラーッ!
段田安則の理解力と演技力、そして何より古さを感じさせない新鮮さが神がかっていた。
どの部分を切り取っても腐敗していないのだ。
惚れた。
ますます惚れた。

私が演劇を好きになり、定期的に観に行くようになったきっかけは、
藪原検校』の段田安則の演技に魅せられたから、だったわけだが、
あれから7年経った今も、色あせることなく、ますます光り輝く段田安則。
惚れた。
(でも「わたしの男リスト」には載っていないんだけどね。そろそろ載せてもいいかしら。)

現実ギリギリの際を歩き、時々深い闇へ転がり落ちて、
またその闇から這い上がって現実を生きる、という生活を続ける日々。
それは俳優という職業と同じなのかもしれない。
リアルな世界と舞台という虚構の世界。
その境界線が曖昧になり、そしていつしかそれぞれの世界をそれぞれが浸食していく。
(こういうところが1970年代っぽいって思うの。
 でもそんな古さを段田安則はフレッシュに演じており、
 段田安則の輝く光でこの作品はもっていたような気がするのだ。ビバ!段田!)

男の精神の消耗はもう限界であった。
そんな疲弊した男の姿に真摯に向き合い、過去と今を自由に飛ぶ段田安則。

その段田安則の妻を演じたのが、宮沢りえちゃん。
女優ミラーの前に立つりえちゃんの足の長さに驚いた私は、
高いヒールでも履いてるんでしょ!?そうだよね!?と思って、
パンツスーツの裾がまくれあがるのをじりじりと待つ。

見えた!!
ほぼペタンコ靴であった・・・
ちょっと、お前さん、あの足の長さ、異常ですぜ。
スタイル良すぎ。

以前の記事でも書いたが、→『母と毒薬。
この日のりえちゃん、さっぱりピーマン。
流れるようにあふれ出す台詞が重点に置かれたこの作品において、
台詞は噛み倒すわ、演技も精彩に欠くわ、艶めきもないわ。
いいとこなし。
残念でした。
でも美しかったです。
りえちゃんが舞台に立ってるのを拝むだけで、小汚いあもちゃんの心が洗われる感じー。
ピカピカ。

男は妻の療養のため、と言い、妻は夫の療養のため、と言い、
とにかく2人は男のふるさとへ療養へ行く。
しかしそこは不思議な町であった・・・

そしてやっぱり黒柳徹子さんの声にそっくりな大竹しのぶが登場。
気持ち悪い役がピッタリ。
『黒い家』以来の凄まじい気持ち悪さと怖さ。
下から顔を見上げる時の白目と黒目の部分のバランスがこわいのーーー。←細か過ぎ?!

男の姉だと名乗る女(大竹しのぶ)。
その女を知らない男(段田安則)。
その異空間に入り込む妻(宮沢りえ)。

時空のゆがみと記憶の欠落、そして虚構の補填。
男の心の闇は、舞台上で形を変えながら繰り広げられていた。

近所の男から語られる幼い頃の自分と今の自分。
姉と男。
妻と男。
虚構と現実。
ふるさとと東京。
自分と何か。
いつも何かと対峙する自分。
しかしそれは真反対のものでもなく、時には隣り合い、また溶け合う。
夢か現実か。
全て自分の中のもの。

知らない女が、お前の姉だ、と名乗る。
そして小さな位牌を持って、お前と自分の子供が死んだのだ、と言う。
近親相姦。
しかし全く記憶がない。
お前は誰だ。
私は誰だ。
不確かなことばかり。
少し目を閉じれば、全く記憶にない過去の情景が次々と押し寄せる。
ふわふわとした不安定な時間を過ごすことに我慢できなくなり、
家に早く帰ろう、と妻の手を取り、ふるさとを後にしようとする男。

そんな男に、しっかりしてよ、とばかりに、
結婚を機に引退した元舞台女優だった妻が言う。

「私の方が俳優としては才能があった。」

2人は結婚してからも、
妻は元女優として男の練習に付き合い、男を支えてきた。
俳優として才能あふれる男を愛し、支えてきたことに後悔はないが、
でも女優という仕事への情熱は失ってはいなかった。
そんな生活の中で、どこか密かにそういう思いを抱えていたことがうかがえる。

男を尊敬し、その才能を愛してくれた妻から放たれた言葉。
自分が支えにしていた唯一のものがなくなった。
先ほどまで演じていた「オセロー」のように、妻を信じられなくなったのだ。
そして「オセロー」のように、妻を手にかけた。

ぐったりとする妻を見て、ハッと我に返る男。
起き上がらない妻。
それが現実。
妻を手にかけた「オセロー」は虚構。
妻を手にかけた自分は現実。
最後まで虚構と現実の狭間で揺れる男が、そこにずっと立ち尽くしていたのだった。

・・・・
幕が下りてもしばらくずっと緊迫した空気が張りつめていた。
今思いだしても病気が移りそうなほど・・・。

どうでもいいが、「オセロー」の内容を知っててよかった。
知らなくても楽しめると思うが、知っているとその分作品に奥行きが出てくる。

段田安則の演技、また見たいなあ。
そして配られたチラシを見て、あまりの喜びに飛び上がった。

ケラさん演出の舞台に、
段田安則とわたしの男つっつん(堤真一)、そしてりえちゃんが出るというのだ。
絶対、観に行くぞー!!!!




りえちゃんと私。
虚構と現実。




カレーと空腹。
どちらも現実。
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