職場の飲み友達を、最近あるBARに連れて行ったら、そこではまったのが、このリキュール。
ドランブイ
ドランブイとは、イギリスハイランド地方の方言。ゲール語で、“満足すべき飲み物”という意味。
イギリスが誇る、リキュールの名酒。
ウィスキーベースのリキュールで、度数は40度。蜂蜜の甘さがアルコール度数を感じさせないですが、かなり強い酒です。
さて、このドランブイ、調べてみると面白い歴史がありました。
そもそもこのドランブイというリキュールは、スコットランドのスチュアート王家の秘蔵の酒でした。
1745年スチュアート王家のチャールズ・エドワード王子が王位継承をめぐって戦いを始めたものの、敗北してスコットランド西部へ逃れました。
ハイランド地方の士族たちは、王子に味方し反撃をして、ロンドン近くまで進撃したんですが、政府軍の前に敗退してしまいます。
エドワード王子には、多額の賞金がかけられたにもかかわらず、ハイランドの士族たちは誰一人裏切らなかった。王を守りながら苦難の逃避行は続いたそうです。
そして豪族マッキンノンの世話で、スコットランド北西のスカイ島まで無事に落ち延びる事ができたそうです。そして、王子はこのスカイ島からフランス船で、フランスへ亡命することが出来たわけです。
これまでのマッキンノン一族の、献身的な忠誠を讃える行賞として、スチュアート王家伝来の秘酒“ドランブイ”の秘法を贈ったというお話。
うーん、深い。
今の仕事で、新人の研修担当をやっていますが、落ち延びて転職したりする時は、この酒を贈ることにしよう。
いや、その前に、俺に忠誠なマッキンノンなんているのか?それが問題だ。