ある認知症のご夫婦 |   kitchen aki 美味しい毎日

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kitchen akiを始めて早や6年、たくさんの方に出会い、助けられここまできました。ゆっくりマイペースでやらせいただいているのに、こんなに続けられて感謝の毎日
相変わらずいろんなことに好奇心いっぱいのakkoさんですが今はなかなかできません。
 

先日えんの会でインカ文明展を見てきましたと話しましたが、その時にご一緒したご夫婦のお話です。


ご主人はS、20年生まれです。奥さんは24年です。

まさに私らと同じ年代です。


この奥様が認知症になられています。

まだ症状は軽くなったり、ひどくなったりの繰り返しで本人もはっきりしゃべられたり、まったく無口になったりです。


2年位前から少しづつ”おかしいなあ~”ってご主人は感じておられたらしいですが仕事が忙しく奥様に

構っている暇がなかったそうです。


そうちはっきりと物忘れや徘徊もはじまると、あわてて病院に連れていかれたそうです。

そしてそこでの病名は「認知症」ということを聞かされるのです。


もうまさに寝耳に水でしょう

まだ50代です

認知症=老人性痴呆症という漠然とした知識しかなく

まずご主人が取った措置は奥様を家の中においておくこと。隔離みたいなものです。

世間体や忙しい自分の仕事がネックになっていたと今振り返って思うとご主人はおっしゃられています。


病気と認識するにのずいぶん時間がかかったそうです。

そしてお仕事を辞めて奥様に付き添う覚悟をされたのですが、何分男です。

家のことも妻のことも一人で抱え込んで、もうストレスが爆発しそうなときに

このえんの会を知られたそうです。


”とにかくお二人でお出かけください”

ここにくれば手はいくつでもあります。奥さんのおしゃべり相手になるのもたくさんいます。

ご主人もちょっと気持ちを緩めてゆっくりされませんか”


とにかくほっとした。

みんなに知られるのが怖かったが、なってことないんだ

いままで一人で頑張りすぎた


と言います。

遊びにこられるようになってご主人は他の男性の方と企業の話、海外の話など

それはものすごい博識です。

お話もおもしろいです。

そして奥様は私なんかぱっと見ると

”ほんとに病気?”と疑うくらい普通に会話されているんです。


ときどきあいのてが多すぎることはありますが・・・・


二人だけであまり出かけたことがなかったのですが、今回ご一緒してみると

それはそれは仲むつまじくされています。

バスの中も、歩いている時もお互いが助け合っている感じです。



食事の時はご主人がずっと

”これは熱いからね・・・”とか”これはロシアのシチューだね”とか

話しかけられ

奥様も”わかってますよ”とか”ナプキンかけてくださいよ”とか注意されたりしてました。



ほんとにこうしてみなさんといると楽しいですと二人とも言われます。

美術館もずっと二人でご覧になってい、ました


帰りは」みんなと別れて

”せっかく福岡まできたのでもうひとつ県立美術館も見て帰ります”と二人で帰られました。



これからもっともっと大変な事がおこるかもしれませんが、きっと二人で支えあって生きて

いかれるのでしょうね。


私たちは二人の中には入ってはいけないけど、いつも彼等が元気でいられるよう

笑いの提供はしていきたいです。

私たちのお手本を示している気がします。


私が認知症になったら主人はどうするでしょう・・・

ちょっとこわいです。

義務としては世話をしてくれるでしょうが親愛の情はあるのかどうか


こんなに主人のこと悪く言っていたらきっと仕返しをされそうです。

ブルッ!(_ _。)(x_x;)