- 図解 メイド (F-Files)/池上 良太
- ¥1,365
- Amazon.co.jp
ちょっと・・・・地下鉄で堂々と読める本ではないかもしれません。が、とっても良い!!!と思った本です。
ぜひ!イギリスに興味があるならば、是非!
イギリス文学を学ぼうとするならば、読んでおいたら役に立ちます、ぜったい。
主にヴィクトリア朝(1837-1901)研究される予定ならば、必読。(そんな方、読者の方にはいらっしゃらないけど・・・)
因みに私はエリザベス朝(1558-1603)なので、直接的にはあんまり関係ないのですが・・・エリザベス朝の次に好きなのが、この時代。
最近、メイドやら執事やらに興味があります。
というか、使用人にとても興味が出てきました。
間違いなくカズオ・イシグロ 『日の名残り
』の影響でございます。
『召使いたちの大英帝国』や『ガヴァネス―ヴィクトリア時代の〈余った女〉たち
』も良かったけど、こちらも本当に興味深い1冊
この時代には文学もかなり栄えましたから(筆頭はディケンズ。トマス・ハーディやブロンテ、ワイルド、コナン・ドイルなど・・・)あたりを読む際にも、こういうの読んでおくと理解しやすくなりそうです。
この時代を舞台にしている映画を観る際にも、すごーく役立ちそう。
使用人にここまで特化して、イラストもとても分かりやすい1冊ってないと思います。
メイドの定義から始まり、上流階級から労働者階級までわかりやすーく解説。
ヴィクトリア時代がどうだったのか、事細かに説明してくれちゃってます。
そして第2章は使用人と雇用主について。
組織図までついてます。ほんっとうに細かく載っていて、女性ならば家政婦、料理人、小間使いから始まり
客間女中、子守女中、洗濯女中、蒸留室女中までも。
その当時のファッションまでしっかり載ってます。
また、第3章ではパントリーや台所はどんな感じだったのか、台所ではどんなものが使われていたのか・・・・とか、とにかく面白い
第4章は使用人雑学が載っており、ドイツやフランス、そしてわが国に日本の使用人についても軽く触れられています。
『ガリヴァー旅行記』で有名なスウィフトが書いた『奴婢訓』が、色んな本に使用人について痛烈な皮肉を込めて書いている・・・・とあるので、これは読んでみるつもりです
なんか、こういう本のエリザベス朝って出ないかなー・・・・と思ってしまう。
コラムも面白くって、
「男の城、書斎の秘密」 だとか 「ヴィクトリア朝の食生活」なんかは特に面白かった!
全体的に読んでいて・・・・ひどく滑稽に思えました。
イギリスって特にそうだと思うんだけど、プライド・・・・高いよね。
フランスやロシアもそうだけど、特にイギリス。
どれだけ見栄を張るんだよ・・・・・と思ってしまった。
特に参考文献が豊富で、どうしよう、読みたい本が増えちゃうではないか・・・。
うーん、でも、私の場合はこういう類の本ってぜったい読んでて損はないんだよなぁ。
- 召使いたちの大英帝国 (新書y)/小林 章夫
- ¥819
- Amazon.co.jp