【夕顔71-2】古文常識「北の方」とは | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔71-2】古文常識「北の方」とは

源氏物語イラスト解釈ですラブラブ

 

では今日も行ってみましょう~♪

ヽ(○・▽・○)ノ゙

 

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今回の源氏物語

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「娘をばさるべき人に預けて、北の方をば率て下りぬべし」と、聞きたまふに、ひとかたならず心あわたたしくて、

   上矢印

訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔71のイラスト訳はこちら

 

 

 

これまでのあらすじ

 

天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏

ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母の見舞いに行ったところ、夕顔の咲く隣家の女性と和歌のやり取りをします。

一方、同じく身分のさほど高くない空蝉のことも心に残っており、また、空蝉の身代わりに抱いた軒端荻のことも引っかかっています。空蝉の気持ちを見定めてから…と思っている間に、夫である伊予介が帰国してきました。

 

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 ☆ 「北の方」とは…? ☆

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「北の方」とは、

その言葉通り、北の方角をさします。

 

 

ですが、古文常識としては、

 

【北の方(きたのかた)】

【名詞】

 

①北の方角

②奥方。夫人

 

 *学研全訳古語辞典(Weblio古語辞典)より

  上矢印

の意味の方を、覚えておくべきです。

(o^-')b

 

 

これは、

もともとは、寝殿造りの北の方角という意味です。

 

寝殿造りでは、貴族の奥方は、

北の対屋(たいのや)に住んだことから、

貴人の正妻の尊敬語として、

「北の方」「北の台」「北の御方」などと用います。

 

 

 

 

 

 

「娘をばさるべき人に預けて、北の方をば率て下りぬべし」と、聞きたまふに、ひとかたならず心あわたたしくて、

 

問)傍線部の説明ととして最も適当なものを選べ。

1.伊予介は、京の都の北の方向に、軒端荻を下向させたいと思っている。


2.伊予介は、自分の家の北の方角に、空蝉を住まわそうと思っている。

 

3.伊予介は、自分の妾である空蝉を、任国へ連れ戻そうと思っている。


4.伊予介は、自分の娘である軒端荻を、任国に連れて行こうと思っている。

 

5.伊予介は、自分の妻である空蝉を、任国に連れて帰ろうと思っている。

 

 

 

伊予介の「北の方」とは、

 

 

若くして、伊予介の後妻となった、

空蝉(うつせみ)のことですね。

 

 

 

空蝉は、高貴な身分に生まれながらも、

父が早くに亡くなり、後見がなくなったため、

やむなく老翁の伊予介に嫁ぎました。

 

 

 

若い後妻ではあっても、

身分からして、正妻(北の方)なんでしょうね!

チュー

 

 

 

 

 

 

 

正解……

 

 

 

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