源氏イラスト訳【夕顔28】おし拭ひ
おし拭ひたまへる袖のにほひも、いと所狭きまで薫り満ちたるに、げに、よに思へば、おしなべたらぬ人の御宿世ぞかしと、尼君をもどかしと見つる子ども、皆うちしほたれけり。
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【源氏物語イラスト訳】
おし拭ひたまへる袖のにほひも、
訳)涙をぬぐいなさった袖の匂いも、
いと所狭きまで薫り満ちたるに、
訳)とても辺りいっぱいになるまでよい香りが満ちているので、
げに、よに思へば、おしなべたらぬ人の御宿世ぞかしと、
訳)なるほど、まったく考えてみると、並々ではない人のご宿命であったのだねと、
尼君をもどかしと見つる子ども、皆うちしほたれけり。
訳)尼君を批判めいて見ていた子供たちは、皆涙で袖を濡らした。
【古文】
おし拭ひたまへる袖のにほひも、いと所狭きまで薫り満ちたるに、げに、よに思へば、おしなべたらぬ人の御宿世ぞかしと、尼君をもどかしと見つる子ども、皆うちしほたれけり。
【訳】
涙をぬぐいなさった袖の匂いも、とても辺りいっぱいになるまでよい香りが満ちているので、なるほど、まったく考えてみると、並々ではない人のご宿命であったのだねと、尼君を批判めいて見ていた子供たちは、皆涙で袖を濡らした。
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■【おし拭(のご)ふ】
■【たまへる】
※【たまへ】
※【る】
■【袖(そで)】
■【の】
■【にほひ】
■【も】
■【いと】
■【所狭き】
※【所狭し(ところせし)】
■【まで】
■【薫(かを)り】
■【満ち】
※【満(み)つ】
■【たる】
■【に】
■【げに】
■【よに】
■【思へ】
■【ば】
■【おしなべ】
※【おしなぶ】
■【たら】
■【ぬ】
■【人】
■【の】
■【御】
■【宿世(すくせ】
■【ぞかし】
※【ぞ】
※【かし】
■【と】
■【尼君(あまぎみ)】
■【を】
■【もどかし】
■【と】
■【見】
■【つる】
■【子ども】
※【―ども】
■【うち―】
■【しほたれ】
※【しほたる】
■【けり】
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長いっ? ごめんねっ;;
(;゚;∀;゚;)
「おし拭ふ」や「うちしほたる」など、
涙を連想させるワードが入ってますねっ☆
こういうのをイラスト訳で浸透させていきましょう。
(▰˘◡˘▰)