【帚木353-2】「~よりはじめて」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木353-2】「~よりはじめて」

源氏物語イラスト訳のあいですラブラブ

センターまであと56日ですねー。(。>0<。)

3連休、楽しんで勉強してますか?

('-^*)/

 

【源氏物語~これまでのあらすじ】
 

桐壺帝の御子である光源氏は、輝くように美しく、帝の寵児であったにもかかわらず、亡母の身分の低さにより賜姓「源氏」として臣下に降格されます。頭中将たちとの雨夜の品定めの翌日、久しぶりに正妻葵の上のもとを訪れた光源氏は、その夕方、方違えのために、紀伊守の邸宅に行きます。そこには、紀伊守の継母である空蝉がちょうど泊まっていました。

↓今回の源氏物語↓

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「伊予介は、かしづくや。君と思ふらむな」
「いかがは。私の主とこそは思ひてはべるめるを、好き好きしきことと、なにがしよりはじめて、うけひきはべらずなむ」と申す。

イラスト訳はこちら→

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源氏物語イラスト訳では、

逐語訳を心がけてはいるのですが、

 

今回の「~よりはじめて」のようなイディオムが出てくると、

なかなか一語一語の訳が対応できかねます。


 

なにがしよりはじめ

 

【なにがし】=私

【より】=~から(起点の格助詞)

【はじめ】=始める(マ行下二段動詞「はじむ」の連用形

【て】=~て(単純接続の接続助詞)


 

訳)から始め


 

((((((ノ゚⊿゚)ノ??


 

「木を見て森を見ず」ということわざじゃないけれど、

 

一語一語に気をつけすぎて、

全体の意味を見失ってしまうパターンです。。

(・_・;)


 

源氏物語イラスト訳では、

   ↓   ↓

なにがしよりはじめてうけひきはべらなむ申す

訳)わたくしをはじめとして、(皆)承知しおりませんでして…」申し上げる

 

こんなふうに、連語(イディオム)のような形で訳出してます。

 

一語一語にこだわり過ぎると、

「森を見ず」になってしまうからです。


 

なので、そういう部分の細かな解説は、

(特に入試に出そうな所を中心に)

イラスト解釈で説明していきたいと思います。

(o^-')b


 

さて。

古語辞典で、「はじめる」という語を調べると、

  ↓   ↓

 

【はじむ(始む)】

 (マ行下二段活用動詞
①始める。新しく事をおこす

〔「…をはじめて」「…よりはじめて」などの形で〕

  最初として。はじめとして。第一のものとして

旺文社全訳古語辞典

 

今回は、この②の用法です☆

(o^-')b



「~よりはじめて」は、

現代の「~をはじめ(として)と同じ用法です。


 

現代語の「はじめ」は、名詞とみなされているようですが、

古文では、どう考えても「始む(マ行下二段動詞」ですよねー。

(;゚;∀;゚;)

 


こんなふうに、現代語と比較させて、

用法や文法の共通点や相違点を鑑みるのに、

面白さを感じるなら、【文系】


 

一語一語の対比を公式的として

マスターしたいだけなら、【理系】


 

『源氏物語』は「あさきゆめみし」でいいや

と思うなら、【体育会系】

(;゚;∀;゚;)


 


おあとがよろしいようで…

(*^m^*)

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お役に立ちましたでしょうか?☆(o^-')b