『スパイダーマン:ホームカミング』IMAX 3D
109シネマズ木場
2017/8/11 G-18
出だしからしばらくは、
展開が早すぎて、
とっ散らかってる印象。
学力コンテストの全米大会進出のあたりで、
つきあいきれなくなってウトウト。
直後のワシントン記念塔のくだりからは見せ場の連続で、
予告編でも目立っているフェリーの場面も快調。
その直後、
起承転結の「転」にあたる部分がひときわ鮮やかで、
そこからしばらくは心理的に息詰まる展開に唸りまくり。
一気に緊張感が増し、最後までまんじりともせずに見終えた。
一見無造作にちりばめられたようなキャラも、
終わってみれば、全員しっかりと役目がある。
感想を一言で言えば、
「なるほど」という感じ。
サム・ライミ監督作は、
あまり期待されなかったのに、予想外の成功を収めた1作目
『スパイダーマン』(2002)
ピークだった『スパイダーマン2』(2004)
消化試合的な雰囲気が漂った、『スパイダーマン3』(2007)
の三部作で完結。
ところがスタジオとしては、
ヒット間違いなしのスパイダーマンシリーズ継続を希望。
当然、ライミは拒否。
スパイダーマンの原点は、
主人公が高校生。
トビー・マグワイアと、
元からオバサン顔のキルスティン・ダンストで、
その後の成人/社会人ドラマを紡いでも、
それはもうスパイダーマンじゃなく、単なる惰性。
ようやく別キャストで再始動が、
『アメイジング・スパイダーマン』の2012年。
ヒロインより顔が小さい、
アンドリュー・ガーフィールドと、
もう一度最初からストーリーを語り直し。
いくら、ヒロインをMJからグウェン・ステイシーに、
↑『3』ではブライス=ダラス・ハワードが演じたグウェン・ステイシー。
↓『アメイジング』『同2』では、エマ・ストーン。
アンドリュー・ガーフィールドは『ハクソー・リッジ』どまりだが、
エマ・ストーンは『ラ・ラ・ランド』で出世した。
敵がライミ版とのダブりを避けても、
基本的には同じ話で、
このリブートには世間は「なんで?」と大いに疑問符。
グウェンがヒロインということで、
原作マンガどおりに2作目でアレしてしまい、同時にこれにて終了となった、
『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)
テレビ初放送(2016年4月29日)で観ました。
『アメイジング』1作目公開直後には、
『アベンジャーズ』が公開され、
マーベルヒーロー映画は、
単体主人公ものから、
総集合チームアベンジャーズに主流が移り始めていた。
そんなこんなで、
第3のスパイダーマンは、
アベンジャーズ構想(MCU=マーベル・シネマティック・ユニバース)に組み込まれる形になり、
昨2016年の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』に、
本作でピーター・パーカーを演じるトム・ホランドが、
同じ役でデビュー。
今回の『ホームカミング』とは、しっかり話がつながっており、
ピーターがSW(スター・ウォーズ)ファンだという設定も引き継がれている。
ところでタイトルの「ホームカミング」とは何か?
「帰郷」の意味かと思ったが、
実際は、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の、
“魅惑の深海”ダンスパーティー
ぐらいの意味しかなかった。
とにかく『ホームカミング』は、
「そんなの誰でも知ってるよ」の昔話語りをやめて、
「へえ、それは初めて知りました」の新しい話を語ったところが素晴らしい!
音楽のマイケル・ジアッキノも、
いつにも増して、
良い仕事してまっせ!
SMJ (2017-07-26)
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