『ギャラクシー街道』キケンなニオイのする映画(4・2015邦画編) | アディクトリポート

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前に「キケンなニオイのする映画」で取り上げた作品は、
すべては君に逢えたから
だいてい

その前は、
「ガッチャマン」
ごにん
「タイガーマスク」だったから、
もう2年前のことになる。

考えてみりゃ、「進撃の巨人」前後編二部作も、
きょじん
ぽすた
じゅうぶん「キケンなニオイのする映画」認定だったんで、
機を逸した感は否めないが、
まさか「進撃」を超える駄作が、
わずか一月ほど後の、同じ2015年中に登場し、
このタイトルで書くことになるなんて!

それはもちろん、
三谷幸喜の
ギャラクシー街道(以下『ギャラ街』)

初めてこの作品を知ったのは、
めざましテレビ。

軽部アナが、
「三谷監督、初のSFに挑戦
興収でスター・ウォーズ越え宣言」

という新聞記事を紹介。

この時点で、
どうせロクな作品にならないだろう
という察しはついていた。

というのも、三谷の前作『清須会議』も、
どうせダメに決まってるから見なかったが、
テレビ放映の時、
最初の数分だけ観て、
なんの興味も持てず、すぐに見るのをやめたから。

思えばこの時、
「よげんの書」「キケンなニオイのする映画」として、
挙げとけばよかったかな。

しかし自分の中では、あまりに当然至極なことで、
すぐに忘却の彼方へ。

三谷幸喜の何がどうダメなのかは、
ここと
ここで述べたので、
くりかえさないが、
今回の『ギャラ街』が、
それに加えて、
さらにダメな理由を書いておこう。

もちろん、この記事を書く契機になったのは、
Yahoo!レビューの、空前の低得点

まだ完成披露試写会の時点では、
2.38点とか、 2.36点とかで、
「いやいや、『ギャラ街』の“実力”からすれば、まだまだ手ぬるいでしょ」
と、『ルパン三世』『進撃の巨人』レビューで発覚した、
不正工作
またしてもと疑ったが、

10月27日の火曜日には、1.83点あたり、
10月28日の水曜日には、1.78点、
みた
——と、順調に評価を落としていった。

だいたい、このあたりが、
もっとも正当な評価が出るところ。

今後は、星1つに賛同する意見は、わざわざ書かれず、
「自分はそうは思わない」と、
サクラでなくても、擁護のカキコミの割合が増えてしまう。

実際、翌日の29日木曜日には、
1.78

1.79

1.80
で終了している。

これも前に書いたが、
「酷評が多いので心配だったが、自分は楽しめた」
ってヤツは、
「そもそも君がどう思うかを、誰も関心ないし」
と言う言葉が真っ先に浮かび、
どうして少数派の、自分の感覚の方がまともだと思えて、
わざわざ「私はなにもわかってないバカです」を、
自ら世間にさらすようなカキコミ=自傷行為をするんだろうか?
と、正気を疑う。

中には「低評価の人、だいじょうぶですか?」
とか、自分のことを心配しろよ、
とソックリ言葉を返したくなるヤツも。

群集心理とか、相乗りによる雪崩(なだれ)現象ではなく、
この場合、怒りや反感を表明する1点評価の方こそが正解なのに。

というのは、『ギャラクシー街道』および三谷幸喜というのが、
明らかに「敵対行為」におよんでいて、
それは
●バカにしている
●=見下している
●=搾取し(カモにして金をまきあげ)ている
——ことだと見抜いた上での、
(評価者が自覚しているかどうかはともかく)
怒り、反発、糾弾の意思表示としての、
最低点評価だからだ。

1.SFをバカにするな!

「三谷、今度はSF」と聞いて真っ先に、
「どうせ…」と思ったら、やはりその通り。

現代劇でネタが尽きたから、
「清須会議」で時代劇と目先だけを変えてごまかし、
これだって、
「時代劇を撮った=モノにした=成果をあげた」
という実績にはカウントできないのと同様、
スター・ウォーズ新作が来る直前に、
SFを詐称して一儲け
と言う魂胆がミエミエ。

『清須会議』はまだ、
「歴史に詳しければ面白い」
という言い訳
(実態は、「面白さがわからない方が、教養が低いだけ」とうそぶく裸の王様作戦)
が成立するが、
「街道」は、SFなんて方便に過ぎず、
●セットを1つに限って安上がり
●宇宙人の風貌程度に、CGを限定
と、もっぱらスケールダウンの言い訳に利用され、
大予算が必至のSWとは、まったく真逆の製作姿勢。

こんなせせこましいケチケチ映画に、
SF(サイエンス・フィクションよりはスペース・ファンタジー)映画の最高峰をダシにされて、
冗談でもハッタリでも、「興収越え」なんて言って欲しくない。

だいいち、SWに期待する誰か一人でも、
『ギャラクシー街道』なんかに、
どこかしらでも通じる部分を見出して、
見に行こうと考えるバカなんているんだろうか。

でもって生来の小心者の三谷は、
まっこうからSWと勝負する気はサラサラなく、
そうすると必ずネタにされるのが、
スタートレックの方

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これも、リスペクトではなく、
TOSの至らなさ(当時のメイクやコスチューム)を、あからさまに嘲笑している

「宇宙映画とかSFっていやあ、こんなもんでしょ」
と、ナメてかかりやがって!

スターウォーズよりスタートレックが格下って位置づけにムカつくと共に、
どちらの足下にも及ばない作品に、
なんで勝手に格付けなんかされなあかんの?
それも現代のアップデートされた方との勝負は避けて、
40年も50年も前のレベルを持ち出す時代錯誤が、つくづく卑怯、
と、なにもかもにイラつく。

そしたら最新のヤフーレビューで、
「三谷は人をイラつかせる天才」
というのがあって、言い得て妙。

三谷の、特定ジャンルをなめきった姿勢も今に始まったことじゃなく、
『THE 有頂天ホテル』では、
「グランドホテル形式って、こんなもんでしょ」
という感じで、見立てがきわめていいかげん。

『ステキな金縛り』を法廷モノなんて呼んだら、
ジョン・グリシャムに、死ぬまで土下座し続けなければならない。

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と、なにしろ三谷は、そのジャンルに真剣に取り組んでいる方々に、
つくづく失礼な野郎である。

2.脚本をバカにするな!

これを機に、Wikiにあたったら、
三谷の脚本執筆は、遅筆で有名らしい。

こんなしょーもないホン(脚本)すら、
サクサクと書き飛ばせない時点で、
すでに脚本家の適性に欠けている。

それと気になるのは、
脚本に推敲の形跡が見あたらないこと。

単発のギャグを並べただけだから、
推敲なんていらないと思ってんだろ!

それを有機的につなげるのが、ホントの脚本なんだよ!

映画の脚本、ナメてんじゃねーぞ!

おっと、ここで書き忘れないうちに
申し添えておくと、
私は『ギャラクシー街道』を見てないし、
今後も見る予定はない。

見てもいないくせに、
なんで具体的にダメだってわかるのかって?

そんなの、低評価の意見の具体的に挙げたダメな点から、類推できるし、
そもそもこの勝負は、
見たら敵の計略に引っかかって負けなんだから、
その手に乗ってはいけない。

なにしろ、なんだかんだ言っても、
「ギャラクシー街道」は公開初週に、興収1位になってしまった。

山寺宏一(だよね?)の、
白々しく明るいトーンのナレーションで煽る、
いかにものテレビCMにつられて、
あるいは、三谷幸喜というブランドに惹かれて、
つまりまんまとだまされた人が、
こぞって映画館に足を運んでしまった。

でもってそういう人でさえが、
「三谷作品は「清須会議」(or 「ステキな金縛り」etc.)までは受け入れられたが、
これはさすがに…」
と、反感をあらわにしている。

となれば私など、
多くの観客が「いやあ、笑った、笑った」と劇場を後にした、
『有頂天ホテル』にしてから、
「こんなの、映画じゃねえよ」
とあきれ果て、
『ザ・マジックアワー』に至っては、
2008年に作る意味も公開する意義も、まったく見いだせなかったんだから、
金と時間の無駄だとわかっているのに、
わざわざこいつを儲けさせるわけ、ないじゃないか!

だいたいアレでしょ、
『ギャラクシー街道』って、
次の大河ドラマでつきあうらしい、
ニセ首相に骨抜きにされた公共放送もどきに、
思想犯として睨まれたくないから、
「笑いの大学」(2004・監督は星護)にはしっかりあった、
言論統制に異を唱える姿勢をわざと封印して、
「ボクちゃんは無邪気で無思想、低俗なバカで、NHKに迷惑かけませんよ」
っていう、いわば「犬宣言」でしょ。

そんな媚び売りの残りっカスを押しつけられてるのが明白なのに、
なんでそんなものに観客が金を払って見てやる必要がある?

とにかく、これにお金を払った人は、
「こんなもんでもあてがっときゃ、喜ぶでしょ」
と、感性と知性を三谷からうんと低く見積もられた挙げ句、
金を巻き上げられたんだから、
「さん」づけで呼んだり、
「オレは楽しめた」と、まんまと罠にはまったことを人前にさらしたり、
次はがんばれとエールを贈ったり、
『ギャラ街』を温かい目で見守り、高い評価を与えるなんて、
犯罪の加害者に、被害者がお礼を言うに等しいと思うが?

フジは万全の支援体制で、
「秋の三谷祭り」
とかやってて、こいつらも共犯だよ。

せめてネットでは、
「秋の三谷祭り」
にしなくちゃ。

当初はもっと「バカにするな」の例示を、
【例】
●映画製作をナメるな!
●俳優=演技者をナメるな!
●興行をナメるな!
●ネット時代の観客をナメるな!
●舞台演劇をナメるな!
●テレビをナメるな!
——等を延々と書き綴るつもりだったが、
それこそキリがないし、
どのみち建設的な提案はできないから、
ここらへんにしておこう。

そもそもこんな奴に、オレ様の大切なブログで、字数をさくのも、いまいましい。

ふだんは画像満載なのに、今回はそれがないのも、
同じ主旨による。

えっ?
じゃあなんで書いたのかって?

そりゃあもちろん、警告のためですよ。
これ以上被害者が出ないようにって言う。

どれだけひどいか、ためしに見てみようでも、
興行に貢献しちゃうんだから、ダメですよ。

タダ券で見ようと、動員(作品を見た人数)には、
カウントされちゃうんだから。

ほんと、日本人は全員、こんな映画(とも呼べないシロモノ)、見てる場合じゃないでしょ!