『ダークナイト ライジング』編
〈その1〉
先月、この記事で、
映画の冒頭で、ロシアの科学者がベインに奪還されるくだりで、
死体袋に詰められた遺体に輸血した理由がわからない
と書いたら、
(※海外でも同様の疑問を抱いた人がいました)
新大学4年生さんから、
墜落した飛行機から回収されるであろうバラバラ死体から、博士のDNAが検出されるようにだと思います。
これなら博士が死んだと思わせることができるからだと。
とコメントをいただきました。
なるほどね。
おしまい。
…も、さすがに短すぎるので、
ついでではありませんが、
『ダークナイト ライジング』
がらみで、補足しておいた方がいいことを。
〈その2〉
これも前の記事で、
『ビギンズ』のラーズ・アル・グール(渡辺謙)や、
アンリ・デュカール(フランス語名だから。日本の公式表記は「デュカード」/リーアム・ニーソン)の要素が復活し、
と、ごまかして書いたけど、
『ライジング』を観る限り、グールって渡辺謙じゃなくて、
↑リーアム・ニーソンの方だよね。
どういうこと?
※ちなみに私は、『バットマン ビギンズ』は映画館で一度見たきりで、しかも途中で寝てしまい、ストーリーはうろ覚えです。
で、いろいろチェックしたら、
ラーズ・アル・グールというのは個人名ではなく、アラビア語で「悪魔の頭」の意味で、影の同盟(=影の軍団 リーグ・オブ・シャドウ)の首領を表すだけで、ケン・ワタナビー(笑)は見せかけの首領、影武者にすぎなかった
と判明。
…そ、そうだったよね。
フン、し…知ってたさ。
ど忘れしてただけだよ。
〈その3〉
ブルース・ウェインの悪との戦いは今後も続く、たぶん。
などとエラソーに書いたが、これはありえませんな。
(※以下本稿末まで、ひたすらネタバレ注意!)
(ゴッサム・シティ以外の)どこかで、バットマンが復活したら、
せっかく死んだと見せかけた偽装工作がムダになってしまう。
彼にとって、バットマン引退は2作目の頃からの懸案で、
その阻害要因となった
↓レイチェル(マギー・ギレンホール/左)なんかよりも、
↑若くてずっとイイ女(アン・ハサウェイ/右)も見つかったんだしさ。
「ヒーロー活動はマスク着用を義務づけ」
↑と指導済みの弟子(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット/左)は、
ウェイン家の執事アルフレッドから、秘密基地バットケイブの座標をゲットし、
いさぎよく警官も辞めちゃって、後任意欲バリバリだし。
もう一つ、「これで終わり」と判断する理由は、そう広言して憚(はばか)らない、クリストファー・ノーラン監督が、なぜこれで終わりにしたのかと言えば、
究極のバットマン映画を作るのと引き替えに、完全にこの路線を封印して後続を断つためだったから。
実際に今後10年以上は、バットマン実写映画はノーラン版を超えられっこないんだから、作られるとは思えない。
『アイ・アム・レジェンド』(2008)で、
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廃墟と化した都市に、
↑バットマンとスーパーマン共演映画のビルボードが虚しく飾られてるが、
↑これはファンが作ったフェイク・ポスター。
実際にはノーラン三部作の完結(に加えて『スーパーマン リターンズ』・2006の不発)によって、こんな映画の出番は、まずなくなり、
↓これもファンが作ったフェイク・ポスター。
今年2012年6月6日には、DC版『アベンジャーズ』ともいうべき、
↓『ジャスティス・リーグ』
の実写映画化が(マーベルの『アベンジャーズ』への対抗措置として?)発表されたが、ヒーロー共演映画の都合のためだけに、それこそ『アベンジャーズ』みたいに、各キャラの基本設定まで変更ってのは、カンベンして欲しいよね。
そもそもノーラン三部作の製作意図が、「ヒーローとヒーローコミックが存在しない世界の表出」なんだから、ヒーロー共闘の図式にあてはまらないわけだし。
そんなこんなで、『ジャスティス・リーグ』に、しゃしゃあとクリスチャン・ベールがブルース/バットマン(=ダークナイト)役で出るのもカンベンだし、かといってジョゼフ・ゴードン=レヴィットだけが、ロビン役で出てくるのもゴメンだ。
(※そもそもジャスティス・リーグに、ロビンが加盟しているのかどうかさえ知りませんので、念のため)
まあ、ここらへんって工夫のしどころですけど、『ジャスティス~』担当新人脚本家ウィル・ビール(Will Beall)の知能指数が、『アベンジャーズ』監督・脚本(初稿はザック・ペン)のジョス・ウィードンのレベルだったら、目も当てられない出来になるでしょうな。
※以下、『アベンジャーズ』のネタバレ。
とにかく『ジャスティス・リーグ』のエンディングクレジットの後で、素顔のヒーロー達が、安手のレストランで感慨もなく食事をかきこむ、なんてのはやめてね。
↑ファンによる、「シャワルマ(=ドネルケバブサンド専門レストラン)は、アベンジャーズのお墨付き」フェイクCM画像。
今度こそ、ホントにおしまい。