横尾本谷右俣・天狗原経由槍ヶ岳(日帰り) 詳細編 | 虻蜂取らずと言うけれど

虻蜂取らずと言うけれど

             
 写真は1989年だからもう30年も前の話。協力隊でネパールのゴルカ群ブンコット村の某学校で活動していたときのもの。        

当初の予定では、横尾本谷の部分以外はトレラン的山行スタイルで行くはずでしたが、

そんなに走らなかったので、テーマは『登山』としました。

今回の装備(服装)は

服装

  靴:トレランシューズ:バスク・ブラーGTX (⇒これ(GTX)は完全にミスチョイスでした)

  ソックス:ランエナザイジャー(⇒東餓鬼岳(薮こぎ)のときの使用で部分部分穴が空いている)

  スパッツをつける。(靴の中に小石が入るのを防ぐため)

  パンツ(下着):ファイントラックのパワースリーブメッシュ(汗をガンガンかくようなときに真価を発揮すると思った)

  パンツ:モンチュラの7部タイツ

  シャツ(下着):ファイントラックのフラッドラッシュスキンメッシュ・ノースリーブ

  シャツ:パールイヅム(自転車のメーカー)のジャージ(長袖)

  キャップ:サロモンのネックカバー付きのもの

装備

 ザック:グレゴリーのアイソ(20ℓ)の中に

     ツエルト、雨具上下、モンベルのULパーカー(上)、ガスコンロ&コッヘル、食料等

     省略 特に自分的に変わったものはない!

8/28(日)

 お得意様たちのお祭りの最後は花火、このときが夜の7:30過ぎ

 みんなが帰ったのを確認してから、さあ、見回り。

 一日中立っていたから、かかとが痛い。前日もあまり寝ていない。

 ちょっと意識朦朧とまではいかないが、直ぐにでも寝てしまいたい心境。

 帰り際に、屋代駅に巡視。特に問題なく、これで高速に乗れる。

 眠りたいはずなのですが、これから登山ダーって思うと、アドレナリンが出るのでしょうか?

 しゃきっとしてきた。

 ほぼ深夜の上高地への道は車が少なくて良いのですが、逆に対向車もスピードも速いので時々ヒヤッとします。

 11時半頃中の湯について、即ビール。

 この数時間後、行動開始しなければいけないのですが、もし再び車の運転となると、酒気帯びでまずいのですが、今回は運転じゃないので大丈夫。

 ビールを飲みつつ、明日の荷物の最終確認。

 して、時は12時。 携帯のタイマーをかけておやすみなさい。

 直ぐ、寝たようだ。

8/29(日)

 携帯のアラームで起きる。きっちり3時間は寝ました。完全に熟睡できました。

 朝食食べて、ゆっくりと準備して

3:42 出発。

 ヘッドライトをつけているが、最初は下りなのは助かるが、暗いのでそんなに飛ばせない。

 釜トンネルのゲート横から入り、釜トンへ。

 ここを歩いたことは3・4回かな?その時は、古い釜トンネルで、沢渡からと逆巻温泉からでしたね。

 歩いていても急な登りとは思いましたが、自転車だと痛切に感じます。

 そして、長い。

 先、暗いな?と思うと、トンネルの外でした。大正池からの蒸気がガスって、前方が良く見えない。

 帝国ホテル横から右岸林道で上高地へ。

 適当なところで、自転車をデポして、さ、歩き出しますか。

5:42 横尾に到着

虻蜂取らずと言うけれど

 ここからしばらく平坦な道なので走るじゃなくて、速歩。それもかなりハイペースの速歩。

屏風岩が朝日に当たって格好良い! ↓

 虻蜂取らずと言うけれど

 去年の夏、娘(当時小学校3年生)と涸沢に来たときも、この場所で写真撮ったことを思い出す。


標準CTが1:20で本谷橋のところを33分で到着。 ↓

虻蜂取らずと言うけれど

ここで登山道と分かれるのだが、左岸の道(要するに横尾本谷への道)が明瞭のため、こちらに登山者が迷い込まないようにロープが張ってある。


某登山者の記録に、対岸で休んでいる登山者の目を意識してか?そそくさに進んだとあったが、今日は誰もいません。

踏み跡が明瞭にあるのをしばらくそれを辿る。  

こんな感じです。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど

時おり、沢に降りる。 ↓
虻蜂取らずと言うけれど

天気は晴れ、暑くなりそうだ。キャップのネックゲイターを装着。


時おり、白のペンキマークがある。 ↓
虻蜂取らずと言うけれど

沢から離れて、高撒きっぽいところにも、岩にペンキマークや

緑のトラロープがあったりもする。


右に大きく高巻くところがあったのだが、登って行ってこれで良いのか?違うんじゃ?と思って、

いったん降りる。見渡すが、下に降りたような感じでもなく、再び登る。

どうも、高巻いた跡というよりも、プチ沢状態。

そんなに標高上がっておかしいだろう?と疑問を感じ、途中からハイマツこぎ。

(ここにも僅かに跡があるのですが)

適当なところから降りる。

悩むんだったら、沢沿いに進んだほうが正解。


水量はそこそこにあるが、渡渉できない量じゃない。

しばらくすると左に沢が分かれている。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど

涸沢へと続く沢だ。

本谷はそのまま。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど


最初、水に濡れないようにして歩いていたが、

沢登りよろしく水の中歩いちゃったほうが楽。


じゃ、こんなところ ↓ も岩沿いにへつれるはず!と思ってくと、淵がある。
虻蜂取らずと言うけれど

腰まで浸かりそうだな。

膝くらいのところでその先は諦めてUターン。

 水が膝を超えると、水の冷たさを痛切に感じます。まだまだ雪解け水。(きっと年中そうなんでしょうが)

右側から高巻かないで、渡渉した。渡渉と言っても、本格的沢登りの比ではない。

上手く石づたいにいけば濡れないで済む程度です。


7:42 二俣着

 左側は左俣。雪渓が見える。斜度は右俣より急だ。  ↓

虻蜂取らずと言うけれど

ここを詰めていけば、大キレット下のカールに着くようだ。

何れこちらへのルートも行ってみたいところだ。

右俣はそのままの方向。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど

傾斜が少し緩んでいて、しばらくで大岩が見える。 ↓

虻蜂取らずと言うけれど

上の写真のアップ ↓
虻蜂取らずと言うけれど

岩づたいに行って・・・・行けるか?

シャワークライムとなりそうだ!

フットポイントの岩には・・・・コケが付いている。

沢登り用のウエディングシューズならOKだろうが、今回の靴では100%滑るに違いない。

滑ったとしたら、・・・・・駄目ですよ。落ちるわけには行かない!

右側を見ると、お助けロープが見える。 ↓
虻蜂取らずと言うけれど

それも輪まで作ってあります。

遠慮なく使わせていただきます。一箇所、その輪に左足をかけました。


何か滝っぽいのが見える  ↓

虻蜂取らずと言うけれど

上の写真のアップ ↓
虻蜂取らずと言うけれど
滝っぽく見たところのすぐ横を登れる 


登りきると  ↓

虻蜂取らずと言うけれど

横尾尾根が見える。


滝っぽく見えた落ち込みより下を見る  ↓

虻蜂取らずと言うけれど


この辺が水が得られる最後かもと思い、プチ休憩。


こういう場所では、炭酸とかジュースとかよりも

ただの水が最高に美味しいのだ! ↓


虻蜂取らずと言うけれど

この後、水は伏溜水となるのか?ザーザー流れる音は聞こえるが水は見えない。

さて、その先には・・・ハイマツ・・・・? ↓
虻蜂取らずと言うけれど


上の写真のアップ ↓
虻蜂取らずと言うけれど

結構色々なところにハイマツ薮こぎした跡が見える。

一度ハイマツに突っ込んだが、引きかえし

左側に明瞭な跡を見つける。 薮こぎしなくて済みました。

ハイマツ帯を越えると ↓

虻蜂取らずと言うけれど

お花畑 ここが黄金平とか言うのかな???


最低のコルへとガレが見える ↓

虻蜂取らずと言うけれど

多分、コルはあそこだろう?しかし、どう行く?


ガレから攻めて、途中から右へ寄るとしよう ↓
虻蜂取らずと言うけれど

上の写真にあった雪渓 ↓
虻蜂取らずと言うけれど


振り返ると前穂高岳の北尾根が見える。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど


斜度もどんどん急になる。

写真ではそう見えないが、ときおり草の根っこをガバって掴んで登っています。 ↓
虻蜂取らずと言うけれど


踏み跡ぽく見えますが、こんな急な草付き斜面、一般道ではありませんね。↓

虻蜂取らずと言うけれど


岩ごろごろ地帯。 ↓

虻蜂取らずと言うけれど

勿論、一般道だったらペンキ記しがあるのでしょうが、ここは一般道ではありません。

どこをどう行こうが、個人次第。


大岩を登りつつ、ふと思った。

何か、ジャングルジムを一心不乱で登る子供みたいだ。


稜線に達した、と思ったら、最低のコルのちょい上でした。↓ 10:14

虻蜂取らずと言うけれど

中央に見えている人のいるところが最低のコル。


2・3言葉を交わしただけど、休まずに下る。


氷河公園から見た槍ヶ岳。


虻蜂取らずと言うけれど

もうちょっと先から、撮ってみた ↓

虻蜂取らずと言うけれど

雪渓を渡ると ↓
虻蜂取らずと言うけれど

天狗池が見える。 ↓
虻蜂取らずと言うけれど

何人何組かが休んでいた。ほとんどの人が南岳から下ってきたようだ。


自分はこれから槍ヶ岳、先を急ごう!


下りつつトラバースして 槍沢の道と合流 ↓ 11:00
虻蜂取らずと言うけれど

坊主岩小屋 ↓
虻蜂取らずと言うけれど


天狗原を振り返る ↓
虻蜂取らずと言うけれど


雲が近づいている。休みたいが天気が崩れる心配からか、休まずどんどん

ゆっくり行く。(ゆっくりとは言っても、普通よりは速い)


荷物を槍ヶ岳山荘前ではなく、槍山頂の登りだしの手前において、

デジカメとULパーカーを自転車用ジャージの後ろポケットに入れ、登り出す。


某おばさんが苦戦していたが、その先で譲ってもらい、

16分で山頂到着。


祠の前は写真待ち。  ↓

虻蜂取らずと言うけれど

記念写真を撮ってもらい、さ、とっとと降りるよ。

視界ないだもん。今日中に下山しなくちゃいかんしね。 


ゆっくりと予定していたが、怒涛の下りになってしまった。

途中で、登っていくときすれ違ったトレイルランナーと再び会い、

空荷だったから、殺生ヒュッテかなんかで荷物をデポしているのだと思ってましたが、

こうして戻ってきているのを見ると、

小屋の人ですか? と聞くと

殺生ヒュッテまでトレーニングを兼ねてラーメンを食べに行ってきた、とのこと。

これから下まで下山するんです、と言うと

屋ではそういう日帰り登山する人を

つわもの』と言ってます。だそうだ。

横尾本谷右俣を経由してきと言ったら、ちょっとびっくりしていた。


走っていますが、登ってくる登山者とすれ違うずずっと前の20mくらい前かな?

歩きに変えます。 過ぎ去ると又走り出します。

追い抜くときもそうするようにしています。


老夫婦とすれ違うとき、その男性が

「天狗を見ているようだ」と言ってくれました。


人のいるところだから?頑張った(走った)のかも知れないが、

斜度が緩くなってきたところから(あまり人とすれ違わなかった)、逆に歩きに変えた。


胃酸過多?

単なる寝不足?

食糧補給不足?


全部当てはまるな。

走ると、脚に来る。休むように速歩。


滝の見岩とかいうところから天狗原から落ちている滝。

虻蜂取らずと言うけれど

この先、こんな滝いくつかありました。

天狗原との分岐に戻る。  ↓ 14:34
虻蜂取らずと言うけれど

この槍山頂往復に3時間半かかったようだ。


草刈してある登山道。  ↓
虻蜂取らずと言うけれど

登山道ではない例えば今回もそうですが、なんでもない斜度で問題ない場所でも

下草が刈払われていないと、足場が見えず

そこにたまたま岩があったりなんかして非常に歩きにくいのです。


如何に登山道が歩きやすいのか、そしてこういう登山道を整備している、おそらく小屋の人に感謝です。


槍沢にもまだ雪渓が一部残っています。↓
虻蜂取らずと言うけれど

右の尾根の先が横尾だろう ↓
虻蜂取らずと言うけれど

まだ先は長い!


更に走りやすくなるが、速歩。(そんなに速くない速歩)


水俣乗越への分岐を過ぎるが、この分岐から乗越まで結構ありそうだ。

北鎌へ行く時はこのルートを使うことになるだろう。


脚を休めるようにして歩くが、それでも馬場平からは時おり走る。

歩いて踵から着地するよりは、走って足全体着地したほうが楽なときもあるのです。


槍沢ロッジでは小屋の人が暇そうにしていた。

こういう平日は、みんな槍ヶ岳山荘に止るんだろうな。こういう途中のところは閑古鳥?


槍沢ロッジから横尾までが長く感じた。


16:40 横尾に戻ってきた。 

虻蜂取らずと言うけれど


しばらく歩いて、自転車MTBにのってダダーと行く。

下り基調だからこがなくて進むのがGOOD!

でもダートだから、ハンドル握る手が疲れます。


帰りも河童橋を通らずに、帝国ホテル前を通って

道路に出る。

大正池を撮ってみたが、昔はここに立ち枯れの白樺の木があって

この湖面と立ち枯れの白樺そしてバックが明神岳穂高岳という写真が上高地の代表だったのですが、

今はどうなんでしょう?


その大正池  ↓
虻蜂取らずと言うけれど


この後、釜トンネルに。

いやー、凄い傾斜だわ!!


トンネルを出ると、中の湯まで登りが辛い!

今日の核心部分と言って良いくらいだ。


一度止って、水を補給し、再びあえぐ。


そして18:30 駐車地点に戻った。


3時間睡眠で約15時間行動でした。


今回の高低グラフ ↓
虻蜂取らずと言うけれど


今回の地図(GPSデータをカシミールに落としこんだもの) ↓
虻蜂取らずと言うけれど


この後、カモシカスポーツに寄ろうと思っているのですが、時間が・・・・

上のシャツだけ着替え、下はトレランシューズ穿いたまま車を走らせる。


何とか閉店10分前に到着。


買い物して車に戻り、靴下を脱ぐ

・・・・・

臭  それも強烈!!


梓川PAで夕食。

その後の高速は、寝てはいないと思うんだけど

何か幻影??

時折スピードダウン。

ルームミラーに移る後続の車がかなり接近しているのでやっと気付く。

寝ていない証拠に、右左にはふらついていなかったもん。

でも幻影! 

睡眠不足によるものだろうな

脳ミソの限界?


でも何とか無事我が家に9時半過ぎに着きました。


速攻で寝た・・・ではなくて、簡単に片付け

寝たのは12時前、そして翌朝起きたのは5時半って???


自分でも不思議というか大丈夫と思ってしまいます。


もう文が充分長いので、

反省はまた書きます(書く予定⇒予定は未定)


ペタしてね


ヤマレコのほうも記録アップしました。

こちら⇒横尾本谷右俣経由槍ヶ岳(日帰り)


あーあ、朝の4時になってしまった。

今日も3時間睡眠!?か