ヨルダンの国花サウサンを見に行こう | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

ヨルダンの3月は天候も安定し、暑くもなく寒くもなく、お出かけに絶好の季節を迎えていることでしょう。これまでもペラ遺跡へのトレッキングルートウンムカイスワディ・シェイブなどをご紹介してきましたが、だいじなものを忘れていました。それは
سوسنサウサン
日本でいう紫色の「アヤメ」なんですが、ヨルダンに自生するのは世界でも珍しい黒色。それで現地でもアラビア語の「サウサン」か、英語でブラックアイリスと呼んでいることが多いのですが、今調べてみたらBlack irisは中国やミャンマー原産の、学名Iris chrysographesの方を指すようです(wikipediaのこのページより)。ヨルダンのは、学名をIris nigricans、ごらんのように他のアイリスよりずっと黒が濃い。ヨルダンの国花にもなっていますし、女性の名前にサウサンが使われることも。だいたいこれをブログに書こうと思ったのも、今朝「サウサン」「ヨルダン」でググったら花の方は全く出ず、知人が出てきたといのがその理由の一つ。
 もう一つの理由は、そろそろサウサンの見頃を迎えるから。ヨルダンでは3月下旬から4月中旬くらいしか見られません。また、自生していると言っても今となってはかなり希少となっており、そこに行かないと見れないことが多いです。
そんなサウサンの自生地で一番見ごたえがあると私が思うのは、キングスハイウェイの、
وادي الموجب ワディ・ムジブ
から少しカラクに下がったあたりの街道沿い。キングスハイウェイとワディ・ムジブについては、こちらの ヨルダンの道路事情 キングスハイウェイ を参照してください。
場所はالمغير ムゲイル とشيحان シィハーン という集落の間。ムジブ渓谷からカラク平原に登ったアリーハالعريحةから約4~6kmくらいの位置です。ムゲイル集落では街道の東側にポツポツと見えだし、集落を抜けると西側に黒く群生しています。
アンマンからタクシーをチャーターしてカラクまでドライブがてら見に行く方法が一般的かと思いますが、もしバスでアーディに行きたいなら、カラクまで行き、カラク城中段にあるムジャンマからアリーハ方面へのバスに乗り換えましょう。遺跡のあるラッバالربةや カスルالقصر より北(遠く)です。ヨルダン旅行上級者なら、カラク城まで行かずとも、デザートハイウェイからカラクへの道がキングスハイウェイと交差する
مثلث باصات المعايطةムサッラス・バーサート・ムアーイタ(訳すと ムータバス乗り場三叉路 といった感じ)でキングスハイウェイを北へ向かうバスに乗り換えることもできます。この場所の写真を撮っていないのですが、wikimapia上の場所を示しますので参考にどうぞ。ここで降りたいのなら、
مثلث إلى الربةムサッラス・イラ・ラッバ(ラッバへの三叉路)の方が言いやすいかも。