世界遺産ディヴリィへのアクセスは鉄道で! | アーディで行こう

アーディで行こう

「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

いつも「アーディで行こう」をご覧いただきありがとうございます。

最近、TCDDトルコ国鉄の列車時刻を調べにこのブログにお越しいただく方が多いようです。
トルコ国鉄アンカラ駅発着全列車時刻表Ankara Station Train Timetable
のページは2010年3月に記述したものです。現在のところ、YHTトルコ高速鉄道のエスキシェヒル~イスタンブール延伸工事の関係で、ハイダルパシャ発着の長距離急行は全て運休中です。YHTのイスタンブール乗り入れはこの2014年春の予定でしたが、いまのところ試運転の一報も入っていないため(コンヤ線の例を見ると試運転したなら大々的にHPで報じるため)、かなり先になりそうです(ビレジック~アダパザル間の山越え区間の工事が遅れているようです)

アンカラ発着路線は動いていますので、
YHT高速鉄道列車の時刻表はこちら
YHT以外の急行列車(アンカラ~イズミル、アンカラ~アダナ、アンカラ~カイセリ、イズミル~コンヤ、コンヤ~アダナ、アダナ~カイセリ、アンカラ~エルズルム~カルス、アンカラ~カイセリ~
ディヤルバクルorタトワンなど)の時刻表はこちら

各地区のローカル列車の時刻表はこちら
のTCDDのHPにアップされている時刻表を参照してください。

さて、私もYHTイスタンブール乗り入れ工事のニュースが知りたくてTCDDトルコ国鉄のHPを見に行くことが多いのですが、今日見に行ったら、以下のニュースが掲載されていました。
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テジェルTecer~カンガルKangal間バイパス新線の開業に伴い、スィワスSivas~ディヴリィDivriği間にレールバスrayotobüsを導入、これまでの所要5時間を2時間16分に短縮し、1日2往復に増便する。2014年2月22日より運行。
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建物への精緻な装飾で知られる世界遺産ウル・ジャーミィUlu Camiiのあるディヴリィは、スィワスとエルズィンジャンとの間の山間にある小さな村です。これまではスィワスからドルムシュと呼ばれるミニバスで3時間かけて訪れるのが一般的。鉄道も通っていますが、イスタンブール(現在はアンカラ発着)~カルスを足掛け3日かけて走るドゥExpで途中乗下車するほかは、スィワスとディヴリィを5時間かけて1日1往復するローカル列車しかなく、しかもディヴリィを早朝発、スィワスを夕方発で夜遅くディヴリィに着く時刻では観光客が利用しようもなかったのですが、これからはドルムシュより新型ディーゼルカーで来る方が快適かもしれません。
このニュース上で案内されている列車ダイヤは以下の通り

スィワス発  8:45、17:50
ディヴリィ発 6:00、14:45

New! ディヴリィ列車の時刻表を追加しました 2014.4.18

所要2時間16分ですが、3時間くらいはみておいてくださいね。ディヴリィ駅は街から徒歩10分ほど。駅にタクシーはいませんので、着いたら歩いて坂を登らないといけないかもしれません。村にはタクシーがいます。村の中心部は右の写真のような感じです。

ところで、このテジェルTecer~カンガルKangal間バイパス新線、私が2011年にそこをドゥExpで通りかかったときにはほとんど完成していたのですが(右写真:車窓から分岐する新線を望む)、開通までにかなり時間がかかりましたね。全長約50kmの新線は最急勾配を14パーミルに抑え(ほとんど平坦線のレベルです)、カーブの最小半径も1000mと緩く、5.5kmのデリクタシュDeliktaşトンネルでぶち抜いているので所要時間の短縮となったようです。地図は下のとおり。左端にスィワス、右端にディヴリィ、中ほどにカンガルがありますね。カンガルより西側の、駅の少ない南側の路線が新線です。
これまでの線路はカンガルに向かっての登りがきつく、カーブを重ねて標高を稼ぐ羊腸路線でした。2011年のドゥExpからの車窓はこんな感じ→

ちなみに、この新線の開通で、カンガル駅もこれまでの場所(バルクル・カプルジャ温泉への道と交差する踏切脇。村まで6km以上ある)から、村の中心部から真北へ1kmの場所へ移転します。これで、カンガル駅に降りてからタクシーを捕まえやすくなると思いますので、スィワス~カンガル~ディヴリィの移動が楽になりますね。
カンガル新駅Yenikangal Tren İstasyonuの場所はこちらからWikimapiaへ飛びます。

2011年のカンガル駅とバルクル・カプルジャの様子は
カンガル駅とバルクル・カプルジャ
をご覧ください。