平成24年秋の千鹿谷鉱泉最新情報 | 朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶の由来は、朝寝坊して昼過ぎからのこのこと温泉に出かけていく習性に由来しております。

弁慶はなにかといえば、語呂合わせみたいなものです。

興味の幅がありすぎて、まとまりがありません。最近は京都に住んでいます。気持ち的にはです。

温泉のことを書かないわけではない。音楽のジャンルはこのブログのカテゴリーとしてはかなり古くから存在する。ただそれだけ。というわけで、本日は温泉なのである。



なぜか検索履歴の中で千鹿谷鉱泉の文字が多くみられるので、再訪してみることにした。そこで得た情報を平成24年秋の千鹿谷鉱泉としてまとめる。


photo:01


千鹿谷鉱泉旅館


埼玉県秩父市上吉田2148
0494-78-0243


photo:02

入浴料は700円。


千鹿谷鉱泉の歴史は300年におよぶ。今からおよそ300年前に、この場所から更に山深く入った千鹿谷の集落から、風呂にするのに良い鉱泉があるからと出てきたのが、この千鹿谷鉱泉旅館の先祖である。


千鹿谷の集落の歴史はずいぶん古く、もともとは千萱と書きあらわしていたらしい。それがいつのころからか、千鹿谷と書いて「ちがや」と読ませるように変化したのだという。若い人は街に出てしまって、今は集落には14軒だけが残っている。気が着いてみるとこの千鹿谷鉱泉旅館の周辺にも何軒かの住居が存在している。朽ち果てそうな廃屋もあるかわりに、まだ新しい立派な家もある。


宿の話に戻るとする。最近、無人の温泉とブログ等に書かれたり、水道が出ないと書かれたりしていることが、女将はちょっと不満なのだという。どういうわけか、ちょっと用事があって出かけた時に限って入浴客が来るのだという。それで実は今、源泉のポンプの調子があまりよくなくて、時たまダウンしてしまうんだとか。修理を依頼しているけど、スイッチを入れなおして解決する問題だからそうしておいてと修理屋さんに言われてしまった。それがたまたま女将不在の時に起きてしまうと、水道が出ないとなってしまって、理由を知らない人にはいつも出ないのと勘違いされてしまっている。わしがブロガーであると知ってか知らんでか、女将をとくとくと語ったのであった。


最後に現在も旅館としての利用できるのかを聞いてみたら、予約をいただければ大丈夫だとのこと。この地に戦時中に疎開されていた方で、年4回も泊まりにこられる方もいるのだそうだ。とにかく、何もない静けさがとっても良いんだとおっしゃってるらしい。


photo:03


また、この旅館は秩父事件のひとつの現場でもある。こうした歴史的な側面を求めて、訪れる人もいるのだろう。



photo:04


男湯の入口。女湯の入口も同じようなものである。床はところどころ弱くなっている。




photo:05


脱衣所。まあ、お世辞にも綺麗とは言えないが、床がざらざらするとかそういった問題はない。


photo:06


でも浴室は清潔である。カランからは源泉がそのまま出てくる。循環加熱された浴槽からは感じられないわずかな玉子臭が、このカランを開けて源泉を桶に注いでいるうちに鼻をくすぐる。飲んでみるといわゆるたまご水である。自然湧出で、それほど量が多くないとはいえ、カランのほか、洗面所の水道などもすべてこの源泉なわけで、考えてみると贅沢なのである。



photo:07

入浴には蓋を取り、出るときには戻すスタイル。給湯は岩の中から出ている塩ビパイプ。排出は奥の底近くの側壁に見える(黒い部分)太いパイプから。左の蛇口は源泉かなと思って開けてみると熱いお湯が出てきたので、閉めた・・・。


お湯はやさしく、とにかくすべすべする。身体を洗ったあとならともかく、かぶり湯だけで入った状態でも肌がすべすべするお湯ってそんなに多くないと思うのだ。それもオイルを塗ったのごとくスベスベなのだ。たぶん、皮脂を分解する成分が強いのだろうね。


photo:08

横に並べば3人までは入れるだろうけど、1人だとちょうどゆったり入ることが出来る。この日も貸切、前回も貸切(ただし前回は入れ違い)。