「HERO」セットに隠された工 夫!テレビサイズの変化に対応
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13年ぶりに復活した「HERO」。美 術・セットには細かい工夫があった 「SMAP」の木村拓哉(41)が主演を 務め、13年ぶりに復活したフジテレビ 「HERO」(月曜後9・00)。200 1年から流れた歳月の裏には、美術・セッ トの変化があった。同局の看板枠「月9」 ドラマの数々を手掛けたデザイナー・荒川 淳彦氏(61)がその工夫を明かした。
前シリーズ、テレビ画面の縦横比は3: 4。今シリーズは縦横比9:16のワイド テレビに。テレビ画面は「横に長くなっ た」のだ。
例えば、物語の中心となる東京地検城西 支部。川尻部長(松重豊)の部屋を正面 に、左奥に田村検事(杉本哲太)の部屋、 右奥に馬場検事(吉田羊)の部屋、左手前 に宇野検事(濱田岳)の部屋、右手前に久 利生検事(木村拓哉)の部屋がある。
川尻部長の部屋を真正面にしたメーンの カメラポジションで「この5つの部屋のド アが気持ちよく1つの画面に収まる」こと が求められた。上からの俯瞰(ふかん)の カメラでも同様だった。
前シリーズと同じ横幅のセットを今のテ レビサイズに使うと「要素が中心に寄って しまいます」。そのため、10~20%、 横の寸法を長くした。テレビのサイズに合 わせ、画面の構図をデザインしたのだっ た。
今シリーズの前、2007年には映画版 が製作された。映画版の縦横比は1:2・ 2~2・3。今シリーズより横長だった。 荒川氏は「映画版の経験値があったので、 今回は違和感なく取り組めました」と事も なげに言うが、そこには“匠の技”があっ た。
今シリーズ、1人1人の検事の部屋も広 くしたが「4畳半の部屋は4畳半。あまり 広くしてしまって、6畳に見えてしまって はいけません。そこは苦労しましたね」。 検事の部屋を広げるのは5~8%に抑え た。
特に主人公・久利生検事の部屋は「前シ リーズの屋根裏部屋の感じがなくなるた め、今シリーズもあまり広くしていませ ん」とこだわった。
おなじみのバー。前シリーズは横のカウ ンターの後ろがすぐ壁だったが、今シリー ズはお酒の棚を置き「空間を感じる設計」 に。荒川氏は「事務官たちが愚痴をこぼす 場所として、今シリーズから新設した小さ な給湯室も見どころです」と語る。
ストーリーはもちろん、細部に手が行き 届いた美術・セットにも注目だ。
ライブドアより引用