空海の伝言(23) | アトランティスからの伝言

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かごめかごめ
籠の中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
鶴と亀が滑った
後ろの正面だあれ?

 

本文は今年1月6日から連載した「かごめ追記」を加筆修正したものです

 

岡山県北部の高原地帯に蒜山(ひるぜん)という、標高千メートルほどの山が東西に三つ連なった美しい観光地があります。

 

蒜山高原と蒜山三座


広大な高原の海抜は五百メートルほどなので、この地から山を見上げると差し引き五百メートルの高さに見えます。


山の北側(上の写真では山の向こう側)は鳥取県で、獣道しかない絶壁の険しい地形が麓の関金町まで一気に駆け下っています。


その蒜山高原で長い間酪農関係の仕事に携わってきた私は、東京生れ東京育ちの出自を捨てて地元の人々の中に溶け込み、田舎の大自然の素晴らしさと素朴な生活の魅力を仕事を通して味わい、楽しみ、体験学習してきました。

 

その後、様々な不思議な運命の転回を経験し、現在は東京ではない別の都会暮らしに戻っています。


さて、その蒜山地方でのことですが、お名前が「美甘(みかも)」姓の方がとても多く見受けられ、私は初めて耳にする珍しい苗字に最初の頃は戸惑ったものでした。


土地に馴染み埋没してしまえば当たり前の常識なのですが、なぜに「甘い」という字を「かも」と読むのか不思議でした。

 

もっとも「蒜山」と記して「ひるぜん」と読むこと自体、この地方のある種の特異性を示しているようです。

 

「ひる」で真っ先に思い当たるのは、オノコロ島に漂着したイザナギ、イザナミ夫婦神が最初に授かった不遇の子「ヒルコ」ですが、古事記では(古代エジプトのオシリスや出エジプト時代のモーゼのように)葦舟に乗せられて海に遺棄されてしまいます。

 

地元の人の話では「蒜」も珍しい漢字だが、「山」を「ゼン」と発音するのも全国でここだけとのことでした。


また蒜山地区の隣に「美甘村(みかもそん)」があり、現在は真庭市の地元住民にとってはごく普通の呼び名として定着しています。


苗字で「美甘」を検索してみたら、現岡山県北東部である美作国真島郡美甘郷が起源とありました。


さらに、岡山県北部や鳥取県の人には馴染みのある「美作(みまさか)」という旧国名も「美甘」同様に難読の地名です。


美作国の由来を調べると、和銅6年(713年)、吉備の備前国から分立したとあり、まさに平城京が定まった奈良時代の初期にあたります。


その六年後、丹後の吉佐宮(よさのみや)では真名井原から現在地の籠(この)神社へと遷座が行われたとあります。


つまり倭(大和)朝廷の成立と共に激しい地殻変動に見舞われたものは、実に二十五社以上に及ぶ元伊勢神社の建立にとどまらず、備前国のような地方では小国家分離独立の動きさえあったようです。


それまで備前、備中、備後の三国連合体だった古代吉備国が、美作が加わり「吉備四国」となりました。

 

図らずも本家本元の四国から瀬戸内を挟んで対岸の広大な地域に、もう一つの「四国」が誕生した経緯にも、何か人為的な意図が潜んでいるのかもしれません。

 

吉備四国 備前国から美作国が分離した


ではなぜ分離した地方小国家の名が「美作国」であり、そこの住民の多くが「美甘」姓を名乗ったのでしょうか。


「美作」は現在の日本原高原から蒜山高原にかけての岡山県北部の広範に及ぶ地域で、私が住んでいた地区にも「美甘」姓が多いのもうなずけます。

 

美作国 国府は現在の津山市 その北方が日本原 蒜山は左上端


「みまさか」及び「みかも」に別の当て字を施しますと「美馬坂」と「三加茂」が候補に上がります。


「美馬」と「三加茂」は共に徳島県の吉野川沿いに実在する地名で、JR徳島本線の「三加茂」駅に隣接して「阿波加茂」駅があります。

 

徳島本線 阿波加茂駅と三加茂駅


すなわち「かも」「みかも」「みま」の対置対象として、「みまさか」国に同名の「加茂」「美甘」「美作」の地名が意図的に置かれ、同類の姓名が人為的に広められた可能性があります。


更に因美線の岡山県側にある、「美作加茂」駅と「那岐(なぎ)」駅の中間の「美作河井」駅の北方、鳥取県寄りに「阿波村(あばそん)」があり、同名異称で徳島県(阿波国)との関連を伺わせます。

 

因美線 美作河井駅と阿波(あば)


さて、その「美作加茂」の西方に芙蓉寺という寺院施設があり、蒜山在住中はご近所の方の縁でご講話を拝聴しに何度も行かせてもらいました。


振り返ると、あの高原での生活体験の見えざる霊的目的は、最終的にそこへと結びついていたのだと感じられるのです。


様々なご縁の糸が複雑に織り合わされ、出来上がった反物の模様がすべての出来事に込められた総括的解答なのかもしれません。


そのように「吉備四国」と、瀬戸を隔てた神話と皇祖の島「四国」とは深く結びついていたようです。


その歴史的変遷の裏に、「元伊勢」建立と共通する、ある種の手法と目的が感じられるのは私一人ではないでしょう。


美作国に秘された四国阿波との関連性は、このほかにまだたくさんありました。


では次回に続けます。
 

 

 

 

 

 

 

 

再掲籠目唄(1)  

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12261525009.html


再掲籠目唄(5)  

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12262563133.html

 

再掲籠目唄(10)   

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再掲籠目唄(15) 

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12265865326.html

 

再掲籠目唄(20)   

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12268163563.html

 

再掲籠目唄(25)   

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12270250944.html

 

再掲籠目唄(30)  

http://ameblo.jp/3t14159/entry-12273335278.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
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こんにちは  ご来訪を心より感謝いたします

このブログの管理人 Hiroshi Onishi です

大切な「音のお知らせ」が届きました

消印は紀元前1万年 つまり今から1万2千年前

ものさしを替えればつい昨日のお話です

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