鶴橋で撮り鉄そにょ② | ヘタレ車掌の戯言

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毎日惰性だけで生きているヘタレ車掌の日常です。

前回記事の続きです

前回、途中までで終わってしまったので、その続きになります。では、撮影順に・・・


近鉄21000系“アーバンライナーplusモ21103の大阪難波行き特急
21000系アーバンライナーplusは、特急運転40周年を迎えた1988年に名阪ノンストップ特急に充当するために導入された車両です。
当時は“アーバンライナー”として民鉄初の120㎞/h運転を実施し
近鉄名古屋駅~鶴橋駅間2時間以内を実現しました。
連続上り勾配においても高速運転を実現するために、特急専用車としては珍しい全電動車方式を採用しています。
外観は、それまでの他形式・他編成との併結を前提とした前面貫通扉付きでオレンジとブルーのツートンカラーのカラーリングから一転して、既存の特急車との併結を考慮しない鋭角的な流線型にシルキーホワイトのベースにオレンジのラインを配したスピード感あるものとなりました。内装はそれまでの特急車の白系から一転し、落ち着きと高級感を追求したグレー系となりました。編成は6両編成を基本とし、近鉄名古屋駅方2両は座席を2-1列配置としたデラックスシート車、大阪難波駅(当時は近鉄難波駅)方4両は2-2列配置のレギュラーシート車となっています。デラックスシート車は運賃+特急料金の他にJRのグリーン料金に相当するデラックス料金が必要で、消費税導入前は通行税が掛かりましたが、グリーン料金に比べれば手ごろな金額(400円程度だった気がします)でしたので、グリーン車よりもお得感がありました。なお、最初に導入された3編成は閑散期などの減車も可能なように中間に運転台付き2両編成を組み込んでいましたが、予想以上の好調さにより、減車の必要性はないと判断され、4編成目からは中間の運転台を本線上では使えない簡易運転台とした中間車組込みに変更、最初の3編成にも簡易運転台装備の中間車を組み込み、運転台付きの2両編成は、8両運転用の中間増結車となりました。1990年までに6両編成11編成と増結分6両の72両が導入され、名阪ノンストップ特急21000系“アーバンライナーとして、近鉄を代表する電車となりました。
経年15年を経過した2003年から2005年にかけて実施した車体更新により、内装やカラーリングを21020系“アーバンライナーnextに合わせたアーバンライナーplusに改造されました。現在は21020系“アーバンライナーnextが加わったことにより所要数に余裕が生じたので、主要駅停車の名阪特急や、奈良線などでも運用されています。なお、名阪ノンストップ特急についても、走行中の運転士交代(伊勢中川駅構内の短絡線通過中に大阪線の運転士と名古屋線の運転士が交代)を止めるためか、全列車名古屋線津駅に停車することになり、近鉄名古屋駅~鶴橋駅間のノンストップ運転は終了しています。


近鉄9200系ク9302の大阪上本町行き快速急行
9200系は、1981年に奈良・京都線に導入された界磁チョッパ制御車8810系を基に、京都線での3両および5両編成での運転に対応させるために3両編成として1983年に導入された電車です。その後、3両編成の必要性が薄くなってきたことから、1991年に中間付随車サ9350形(→サ9310形)を組み込み4両編成化しています。
9200系自体は普通鋼製の車体ですが、サ9350形はアルミ製の車体となっているため、側面割付や車体断面が異なります。この画像では前から2両目がサ9350形改めサ9310形になります。
2001年から2007年にかけてサ9350形を除き車体更新が実施されています。その後、2006年からは1編成を除いて大阪線に転じています。大阪線転用とほぼ同時期にサ9350形が9820系のク9320形との車号重複を避けるためにサ9310形に改称・改番されています。


阪神1000系1255の神戸三宮行き快速急行
阪神1000系は、2009年から実施されている近鉄直通に対応した車両として2006年から導入されている車両です。
車体は1996年に導入された9000系以来の軽量オールステンレス製ですが、製造メーカーは9000系の川崎重工から近鉄系の近畿車輛に変わっています。当時実用化された新工法による製法で、ステンレス車体につき物だったスポット溶接の溶接痕が見られなくなり、すっきりとした外観が特徴です。
当時の阪神線内は6両編成が最長でしたが、近鉄線内では10両編成での運転もあることから、6両編成のほか、増結用の2両編成も導入されています。画像の列車は10両編成ですが、阪神本線内は最大6両編成となるため、阪神尼崎駅で後4両(1000系2両編成×2)を切り離します。増結は6両編成の近鉄奈良駅方に限られますので、2両編成の両端と6両編成の阪神梅田駅・近鉄奈良駅方は貫通幌接続が可能ですが、6両編成の阪神元町駅・山陽姫路駅方の貫通扉は非常用に徹したものとなっています。9000系とともに近鉄奈良駅・阪神梅田駅から山陽姫路駅までの広い範囲で活躍しています。


近鉄2800系ク2905の大阪上本町行き普通
2800系は、1972年から大阪線と名古屋線に導入された車両です。
性能的には2410系2430系に準じていますが、近鉄電車のロングシート車としては始めて冷房を装備しました。
編成は2両編成、3両編成、4両編成が存在します。冷房装置の仕様は1971年に初代ビスタカー”10000系の走行機器を流用して作られたクロスシート車2680系に準じており、1972年導入分のみ屋根上のクーラーカバーがクーラーユニットごとの仕様、1973年導入分からは連続型となっています。また、1973年導入分から前面に行先・種別表示幕を装備しています(未設置車は後年装備)。
座席がロングシートであることが示すように、比較的近距離での運用を前提として作られていますが、一部編成では長距離運用に備えてトイレを設置しています。名古屋線配置車の一部は、車体更新に際し、ロングシート状態と回転クロスシート状態に転換可能なL/Cカーに改造され、長距離運用に備えてトイレを設置しています。


近鉄1026系モ1029の阪神尼崎行き普通
1026系は、1991年から奈良・京都線に導入されていた1020系(後の生駒線ワンマン運転対応改造により1021系に形式変更)の台 車をボルスタレス台 車とした車両で、1993年から導入されています。
この時代の近鉄一般車は、同系にすべき車種でも編成構成や些細な仕様変更で新形式を起こす傾向があって、車両番号を見ただけでは形式がわからないという車両が多いですね。ほぼ同時期に2両編成で導入された1252系の4・6両編成仕様とも言えるかと思います。1020系同様、4両編成は1編成を除きは生駒線ワンマン運転対応車として改造され、1031系に改められています。6両編成は2009年から実施されている阪神直通に際し、阪神仕様の保安装置を装備する改造が施されています。阪神電車では近鉄電車と列車無線やATSが異なるため、直通運転にあたってはこれらを切り替える必要があるのですが、近鉄電車の大阪難波駅発着の列車も折返し運転のため阪神なんば線内の桜川駅まで回送車として往復する運用があり、これらには阪神直通対応車以外の車両もあるため、本来、阪神なんば線である大阪難波駅~桜川駅間は列車無線やATSを近鉄仕様とし、直通列車の乗務交代も大阪難波駅ではなく、桜川駅で実施しています。この直通でちょっと面白いのは、近鉄電車阪神電車で車体規格の異なる車両が直通していることと、乗務員間で交わす合図ベルの音がことなることでしょうか?。車体規格の違いについては、乗務員用の停車目標や乗客向けの乗車目標などに近鉄車用と阪神車用を設け、時刻表や発車案内にも記号を付すことで、混乱がないように対応しています。ただし、アクシデント時におけるダイヤ乱れで車両運用が混乱した場合などにも対応できているのでしょうか?。合図ベルについては、近鉄線内では「チン、チン♪」と、鐘のような音なのに対し、阪神線内では「ジリン、ジリン」と自転車のベルのような連続音となっており、これらも桜川駅で切り替わるようになっています。

近鉄2782
近鉄2680系ク2782の大阪上本町行き鮮魚列車
鮮魚列車とは聞きなれない列車ですが、これは伊勢志摩方面から大阪方面へ向かう魚介類を担いだ行商人のための専用列車です。早朝に山田線宇治山田駅を出発し、約2時間半かけて大阪線大阪上本町駅までやってきます。大阪上本町駅到着後は回送車として高安駅隣接の高安検車区へ入庫し、夕方に再び大阪上本町駅まで回送車として出庫、大阪上本町駅から山田線松阪駅まで運転されます。運転日は平日と土曜日で、日曜日と祝日は運転されません。車両は魚介類からの臭いがついてしまうことから専用車が用意され、現在はこの2680系が充当されています。
2680系は、1970年に導入されたクロスシート車2600系の車内構造を継承し、1971年に近鉄一般車初の冷房装置を装備した冷房車として導入されました。ただし、走行機器は、1958年に導入され、1971年に引退した初代“ビスタカー”10000系からの流用です。クロスシート車であることから窺い知れるように長距離向けの車両なのでトイレが設置されています。大阪線に導入されましたが、3両編成だからか後に名古屋線に転じ、1991年の車体更新によりロングシート車に改造されました。3両編成2編成が導入されましたが、少数派たる所以か2001年に1編成がそれまでの1481系(1480系鮮魚列車専用に改造した車両)の代替として鮮魚列車に転用、もう1編成は2002年に廃車されています。


阪神9000系9202の阪神尼崎行き普通
阪神電車のキャッチフレーズである「“たいせつ”がギュッと。阪神電車」のラッピング編成です。
阪神電車では一般的な運転性能を有する急行系の車両と、高加速・高減速性能を追求した普通専用車がありますが、阪神本線以外の線区では急行系車両の普通もあります。

近鉄21020系“アーバンライナーnextク21122の大阪難波行き特急
21020系は、2003年に21000系“アーバンライナー車体更新実施に伴う予備車確保のために6両編成2編成が導入されました。
衝撃的なデビューを飾った21000系“アーバンライナーも、経年15年を迎えて陳腐化する部分も出てきたことから、その後登場した特急車で取入れられた要素も取入れて開発されました。性能的にはすでに常識となったVVVF制御を採用し、車内は前車禁煙化・一部車両に喫煙コーナーを設置しました。
21000系車体更新完了により所要数に余裕ができたことから、現在は主要駅停車の名阪特急や奈良線系統などでも運用されています。


近鉄3200系ク3701の大阪難波行き準急
本来は京都市営地下鉄直通用である3200系ですが、近鉄電車持ちの直通運用総数に対して直通用である3200系3220系の編成数に余裕があるので、奈良線での運用もあります。但し、ブレーキシステムに他形式との互換性がなく、前面もご覧のとおり貫通扉が貫通幌接続を考慮しないものとなっていることから、6両編成単独かつ運用途中で分割併合を伴わない運用限定で運用されています。

このあとは、奈良線の準急に乗車し、大和西大寺駅へ向かい、ここで朝食を食べてから近鉄京都行き特急で近鉄京都駅へ向かいました。が、京都駅から彦根駅に向かう新快速が発車した直後で、20分程度待つことに・・・。大和西大寺駅から特急券を奮発してまで特急に乗らなくてもよかったという(笑)

この日に撮り鉄はこれで終了です。