気温は7度でした。
ハナちゃんの体温でボックスの中に入るとふんわりと温かいのです。
ここに置いてくれるといいね~。
追い出されないようにね。
今日、公園で出会った方、お二人
まず初めは、公園の近くにお住いのTさん
年令は70代後半の男の方です。
数年前に奥様を亡くされ、今では息子さんと二人で暮らしています。
足があまり良くなくて歩幅も小さめに歩くTさん
Tさんのお宅は公園から数百メートル離れた所にあります。
このお宅には公園に捨てられ黒ゴマと名前を付けた真っ黒の猫が住み着いていました。
元々は公園にいたのですが、仲間に虐められたためか自分で離れて行ったのです。
今から5年ほど前になるでしょうか。
公園にいる時に去勢手術を済ませています。
その時に血液検査をしましたが、エイズのキャリアでした。
Tさんのお家に入ってからも黒ゴマという名前で呼ばれていました。
初めはお家の庭にいてご飯の時になると家の前でニャーニャー鳴いていたそうです。
その黒ゴマが家の中に入れてもらったのはいつ頃だったでしょうか。
Tサンがにこにこしながら
「黒ゴマの奴が夜になると布団の中に入ってくるんだよ~」と話してくれたことがありました。
歩くのも覚束ないTさんが長い距離を歩いて近くのお店まで黒ゴマのキャットフードを買いに行く姿を見るたび、Tさん、黒ゴマのためにもお元気でいて下さいねと心の中で祈ったものです。
Tさんに何かあったら黒ゴマは家を出されてしまうのではないかと本気になって仲間と心配していました。
そして今年の1月になったばかりの頃、公園の猫のお世話をしているDさんから
「黒ゴマが亡くなったってTさんが言っていたよ」と聞いたのです。
今日久しぶりに公園で会ったTさんはとても寂しそうでした。
「黒ゴマの奴、12月25日に具合が悪くなってな
息子の座椅子の上で二回か三回、にゃにゃって鳴いて動かんくなっちゃっただよ。」
なんだか涙ぐんでいるように見えました。
「ここに黒い猫はいんかな。うちに連れて帰れる猫がいりゃあいいんだが」
でも残念ながら黒ゴマのような真っ黒の猫はいません。
Tさん、寂しくて仕方ないんですね。
一日も早く元気になってください。
Tさんに、長い事黒ゴマがお世話になってありがとうございますとお礼を言いました。
黒ゴマは幸せな猫でした。
そして公園でお会いしたもうお一人は、ユンバンチャンという犬の散歩に来ていた方です。
今日も犬の散歩に来ていました。
でもあれ?
連れている犬が二匹!
「お久しぶりです。」と挨拶をしました。
「この犬たちはユンバンチャンですか?」
とお聞きしたら
「この子達はペキニーズですよ。実は前の子が亡くなって半年経ったもんだから次の子を迎えたくて愛護センターに行ってもらってきたんだよ」
え、こんなかわいい子達が管理センターに出されたんですか?
とびっくりしてお聞きしたら、ブリーダーが持ってきたのだという事です。
処分ではなくて里親を探すために。
きっと何回も出産して使い物にならなくなったのでしょう。
その方が仰るのに
「小さいケージで飼われていたようで散歩が出来なくてぐるぐる回ってばかりだったんだよ。やっと歩けるようになって。」
きっと何回も出産したのでしょうね。
この子達、やさしい方に巡り合いました。
もう子供を産まさせられて取り上げられる事はありません。
良かったですね。
でも使い物にならなくなって里親を探すなんて…
やっぱり納得できません。
命を産ませて売る、そして最後まで飼わず産めなくなったら愛護センターに持ち込むなんて残酷な商売なのでしょう。
この子達を持ち込んだブリーダーはまた新しい子に出産させて商売をしているのでしょうか。
この悪循環をどこかで断ち切らなければいけないと思います。
長くなってしまいました。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。