泣いて笑って電話して…

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高校生でありんす。

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第十四話 『お疲れ!! 座談会!!』


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因みにこれ⇧が一番好きなタイトル絵です…

【大天空を呼び、クラウドロイドを破壊し、南星町の平和を守ってから2週間がたった。テンペスト達は梅料理専門の店『梅屋』を始めた。天蘭は今だに家に居候中…俺は天蘭に告白されたが、特にラブラブというわけでもない。亜希ちゃんはもうすぐ始まる学校にビクビクしていて、隆は宿題に追われている。えっ? 俺?俺は特に…】





(ほぼ始めて完結させた小説にこの私、作者は満足すると同時に反省もしている。改めて読み直してみると、駄文やアホ丸出しの表現が多々あり見てるだけで、死にたくなることがある。まあ、何だかんだ言っても最終回まで見てくれた読者の方には只々感謝感謝です。ところで今日、どこに来てるかというと…喫茶店『tomorrow』に来ているのだ。)

「あんた、何言ってんの?」
(ああ、天蘭さん。お疲れ様です。)
「まあ、色々あったもんね。所で今日は何の用なの? 登場人物全員集めて…」
(いやぁ、皆さんにお礼とか言いたくてね。)
「と、言うか何でこんな小説書こうとしたんだ?」
(あっ洋介くん、いい質問です。やっぱり、気になりますか?)
「まあ、そりゃ…それがなければ俺たちは生まれなかったんだぜ」
(元々このウエザリオンは、暇つぶしの為に考えたんです。私の高校は県大会を部活の無い人は必ず応援に行かなきゃいけないんです。でも、これが信じられないぐらい暇なんですよ。知ってる人の応援なら兎も角、同じ高校と言うだけで全く知らない人の応援を1日7時間ぐらい朝から晩まで、2日間やらないといけないんです。地獄ですよこれは。)
「応援しろよ…」
(ゴホンッ…えぇー、だから私はお得意の妄想で時間を潰すことにしたんです。それで約10分で思いついたのが、このウエザリオンなんです。最初は地球守護神じゃなくて、気象戦士だったんですよ。 で、この設定があまりにもいい感じに出来て来たんで、トイレへ行きこのiPodのメモに設定を書いたのが始まりです。)
「なぜにトイレ?」
(天蘭さん…それはですね、iPod持ってきちゃダメだからです。)
「あんたって…はぁー」
(まあ、かくしてウエザリオンは誕生した訳ですよ。その後も行き帰りの電車の中で設定を増やして行って、自己満足してた訳です。暇な授業中とかに思い出したりして、楽しんでました。)
「じゃあ、なんで小説にしたの?」
(最初は、小説にするつもりはなかったんです。前に仮面キシダーとか言うふざけて作ったやつで、一回挫折してたんで、ちょっと書くの怖かったんです。活字で戦闘シーンって中々難しいわけで、読んでる人もスピード感のあるアクションシーンをわざわざ小説で読みたいのかなって…。そこで極力戦闘シーンを減らして、戦闘シーンでもパワー押しの戦い方をなるべくしないように…。でも、やっぱり折角作った設定を設定のまま置いておくのは勿体無い気がしたんで、小説にすることに再挑戦したんです。でも、次はスピード感のある戦闘シーンも書いてみたいですが…)
「カッコつけやがって…」
(ゴホンッ、まあ、これが小説を書こうと思った理由と言うか、原因と言うか。)
「何か、他に小ネタとかキャラについてとかないの?玲奈とか完全にあの人でしょ?」
(はいそうです… 名執 玲奈は私の好きな松井 玲奈さんから取りました。ごめんなさい。小ネタはぁ~、敵のデザスタンの名前は全部災害の名前ですね。それと毎回のタイトルの絵はアメコミの表紙のオマージュです。それと作品全体の流れは90年代スーパー戦隊シリーズの軽快なストーリー展開を意識してます。あと、天蘭さんの苗字の早見も、早見 あかりさんから取りました。まあ、これぐらいですかね。)
「亜希ちゃんは、ないの?」
(なっ、ないですよ。)
「本当ぉ~?」
(すみません、松井 亜希子の松井は松井珠理奈さんからいただきました。)
「全く、変態が… ところで、ウエザリオンって、これで終わり?結構まだ謎になってるところがあるんだけど…」
(天蘭さん、今回のタイトル見ましたか、それに前回の…」
「えっ?それがどうかしたの?」
(今回は第十四話なんですよ!! 最終回じゃないんですよ!! まあ、ちょっと休ませてもらいますけど、まだまだ ウエザリオンは終わりませんよ!! )
「まじぃ、折角終わったと思ったのに…」
(天蘭さんは無視して… えぇー、読者の皆様、ウエザリオンはまだまだ謎に包まれています。これからの話でその謎は解けていくと思いますので、これからもこの私の自己満足にお付き合い頂けると、幸いです。それでは、次回作でお会いしましょう!!)


つづく



因みに、年明けか年末に『鉄鋼機 ダイガオン(仮)』と言う新作を連載出来ればと考えて居ます。
まだ設定しか書いてませんが…
あと、ダメ出しやご意見を頂ければ幸いです。


約三ヶ月間ありがとうございました。





「えーっと、前回までのあらすじをこのフラッドがさせてもらうぜ!!」
(いや、あのぉ~今回は亜希子ちゃんにやってもらおうと…なんで勝手に、誰や台本渡したの)
「はぁ?亜希子ぉ?」
「そうですよっ!! 今回は私が読む版ですよ!! 最近出てないんだから…」
(うおっ、亜希子ちゃん。そうだ!!フラッド!!お前は、いっぱい出番あるだろう!! )
「嫌だね。何か俺、この話で死にそうな気がする…」
(わーっ!!ダメダメっ!! 亜希子ちゃん、何とかしてぇ)
「しょうがないですねぇ…あっ!!名執 玲奈!!」
「えっ⁉ どこどこ…」
「今のうちに…、では前回までのあらすじをこの松井 亜希子がご説明します。前回、剣の試練として無限回廊内で大空剣を探す洋介さんたち。なんとそこにデッカい怪物タロスが現れたんです。天蘭さんは飲み込まれるし、こっちではテンペストさんたち三人がフォッグさんに裏切られるし、洋介さんは誰かに垣根の中へ引っ張られるし…。どうなんのぉ~!! それでは今週も始まります!!」




「どうするよ、テンペスト。俺たちにゃあ、行く場所がないぜ。」
そう言ったフラッド達は、フォッグに裏切られ地球へ落とされたのだ。丁度、落下地点が南星町だったのが唯一の助けだ。
「そうですねぇ…」
アバラッシュは腕を組んで口走った。アバラッシュはさらにつづけた。
「とりあえず、『tomorrow』と言う喫茶店に行きましょう。そこにいけば、ウエザリオンもいる。」
「ウエザリオンに助けを乞うのか?テンペストはどう思うんだ」
フラッドが口をだし、テンペストに聞く。
「このまま何処かで野たれ死にするよりも、この町で悪事が出来る様に町を守る方が我々の為になる。」
三人はひとまず、喫茶店に向かった。
「どうも、悪役っぽくないんだよなぁ」
フラッドはため息。


第十三話「大天空 飛る」

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垣根の中へ引っ張りこまれた洋介は反対側の道に転がった。
どうやら、何者かが反対側の道から引っ張ったようだ。
「うっ、… 」
いきなり引っ張りこまれた事で驚き転がったままだったが、ふと顔を挙げると道の向こうに男が立っていた。顔はよく見えない。どうやら、その男が垣根の中へ引っ張りこんだ様だ。
「おいっ!! お前が引っ張ったのかっ!!」
「…」
男は黙ったままだったが、急に走り出した。
「おいっ!! ちょっと待てよッ!!」
洋介も立ち上がり後を追う。

男の足は異様に速く、どう頑張っても追いつけない。しかし男は洋介が見失わない様に、一定の距離を常に保っていた。
男は一見メチャクチャに走っているようだったが、何処かを目指して走っていた。走るその姿は流星の如くと言う言い方が適当ではないだろうか。マラソン選手の様なゴッテリした走り方ではなく、滑る様に走る。走る。
洋介はそれに必死について行く。頭の中では天蘭の安否の事でいっぱいだったが、兎に角今は目の前の障害を乗り越えるしかなかった。そう言う男なのである、洋介は。

「見失ったか…」
そう言う洋介が呟いた時、洋介は今までの狭い道とは違う、開けた場所に出てきていた。前方には男の姿はなく、代わりに少し地面が盛り上がった所に一本の剣が刺さっていた。出来れば、一本と言う表現はしたくなくなるほどがっしりとした重量感溢れる剣だった。
「こっ、これが大空剣…」
剣の前に洋介興奮よりも恐怖を感じていた。この剣が自分の手に握られることを考えると、どうかなりそうだった。
「その剣を引き抜けっ!! それは高山 洋介、お前のものだ。」
後ろで叫ぶ声があった。振り返ると、その男は洋介を引っ張った男だった。その顔が今はよく見える。34、5といった感じの顔立ちだった。
「あっ、あなたがここまで…」
「その通りだ。君が試練を達成するには、必ず私の助けが必要だ」
「貴方は一体…」
「俺は、ジン・スノト。 君を導くものだ。さあ剣を引き抜け、君にはもうあまり時間がない。さあ、いけっ!!」
強く、ジンに言われたので洋介はゆっくり剣に近づく。
そしてその腕を震わせながら、剣の柄に運ぶ。
グイッとその柄をがっしりと握り剣を引き抜く。最初はその重量によろけそうになったが、次第にその重量は感じられないようになり、木の棒を持っている感覚に襲われた。
「重さを感じられないだろう。それが、剣を抜いた選ばれし者の特権だ。これで自由に剣を振るえる。」
ジンが補足を加える。
洋介は剣を高々と天に翳す。剣の輝きは空を裂き闇を照らした。
「さあ洋介君、まずは、天蘭を助けろ。時間がない」
ジンはそう言い切った。
洋介がジンの方を振り返る。すると、道の先にタロスがガンっと立ちはだかっている。
「いくぜっ!!」
洋介はバリークし剣を片手にタロスに飛びかかった。タロスの肩に飛び乗り、剣で顔を斬りつける。


ZYANN!!

ZYANN!!

「洋介君!! そいつは斬りつけても無駄だ。首の後ろにあるチューブを斬れっ!!」
「チューブ⁉」
洋介は肩で必死に掴まりながら叫ぶ。
(どこだ、チューブはっ!!)洋介は必死に首の後ろを探す。タロスも負け時と、肩の洋介を叩こうとする。
「あったぜ!!」
洋介は首の後ろに黒いドロドロした液体がドクドク流れるチューブを発見した。
「空裂斬で斬れっ!!」
下でジンが叫ぶ。
「空裂斬、それが技の名前かっ!! いくぜっ!! 空 裂 斬 !! 」
剣は一瞬の閃光を放ち、チューブを叩き斬った。

BSYUUUU!!


溢れるどす黒い液体。よろける巨体。洋介は慌てて飛び降りる。
タロスは首から液を噴射しながら、ズドンと地面に倒れこんだ。
急いで洋介は剣で腹を裂く。
腹の中から、ヌルッと天蘭が流れ出てきた。天蘭を抱きかかえ洋介はジンの方を見る。
いない。ジンはそこにいなかった。
「あれっ?ジンとか言う男は…」
そう言い放った瞬間再び2人を光が包む。




松井 亜希子は『tomorrow』のカウンターに座って窓の外をコーヒーを飲みながらぼんやり見ていた。窓の外2日前から降っている雨で視界はほぼゼロだった。
「おじさーん、洋介さんたちは?」
亜希子はカウンターでコーヒーを作っている柴山 昭二にボヤく。友達と遊びに行った後の帰り道でこの土砂降りに襲われたので、帰るに帰れず、少しイライラしていたのだ。その上一番よく話す洋介たちもいないのでは、只々時間を潰すだけだ。不毛な時間だ…
「そうなんだよねぇ~、洋ちゃんたち二日前ぐらいから全然帰って来てないんだよね。確かに男女2人だと、そういうこともあるのかもしれないな。 家じゃそんなこと、しにくいしね。」
サラッと昭二が凄い事を言う。
「えっ⁉ 2人っていとこですよね… そんな…」
「えっ?この国って、いとこってダメなんだっけ?」
訳のわからない会話だ。
亜希子は結構ショックを受けている感じだった。身近な人がそんな事になるとなんだか複雑な気分である。
ショックを隠せない亜希子をよそに昭二はコーヒーを作っている。
そんな時、カランカランとドアが開いて誰かが店に入って来た。
それは例の三人、テンペスト、フラッド、アバラッシュだった。
「うわっ!! デデデ、デザスタン!!」
亜希子は洋介達に話を聞いているので彼らが何者なのか知っている。昭二は特に驚いた雰囲気はない。
「ししし、昭二さん!! かかか、怪物ですよっ!!」
亜希子はかなりテンパっているが、昭二は普通に流す。
「まあまあ、怪物だろうが人間だろうがお客さんはお客さんだよ。三人とも、コーヒーでいいですか?」
昭二は普通にオーダーをとる
「あ、ああどうも。お気遣いなく。コーヒーでお願いします。」
アバラッシュは丁寧にお礼を言う。
三人は亜希子の後ろのテーブル席に座って亜希子の方を向く。アバラッシュがまずは口を開く。
「えっと、亜希子ちゃんだよね?ウエ… 洋介君と天蘭ちゃんはどこかな?」
「知らないよっ!!」
亜希子は何故か怒って言った。
「えっ、どうして怒ってんの?」
「ほっといて‼ 昭二さん、ご馳走様!! 」
そう言い放ち、亜希子は土砂降りの雨の中を帰っていった。
「えっ?私何か悪いこと言った?」
アバラッシュはテンペスト、フラッドの方を向く。2人はブンブンと首をふる。
「女心は鰻と一緒ってことかね…」
昭二がコーヒーをテーブルに運びにながらボソッと一言。そしてアバラッシュも一言。
「えっ?どういうことですか?」





「うっ…、ここは?」
やっぱり、先に目を覚ますのは洋介のようだ。洋介はあたりを見回す。どうやら和室にいるらしい。敷布団が敷かれておりそこで、洋介は寝ていた。横には天蘭が寝ている。もうそんなことではビックリしない。案の定天蘭は洋介の方を向いて寝ている。洋介は体を起こし辺りを見回す。部屋は完全な和室で障子が貼られいて、そこからの光だけが部屋を照らしているので薄暗い。暗さからして夕方ぐらいだろう柔和な紫色の光だ。外では雨が降っているらしい。雨の音だけが部屋の中で反響している。
体がずっしりと重い上に特にすることもなかったので、もう一度横になり寝た。(天蘭が横に寝てんだよなぁ)と思いながら…

ー20分後ー
「うっ、うん…」
天蘭が目を覚ます。天蘭は体を起こさず首だけを動かし、辺りを見回す。横で寝ている洋介をじーっと見た。
「ふふっ、寝てるし。 私も寝るか、おやすみ…」


-3時間後-
洋介は横で天蘭が誰かと話している声で洋介は目を覚ましていた。
起き上がって見ると、和尚(※10話参照)と天蘭が起き上がってお茶をすすりながら話している。ここは良縁寺だったのか。
「あっ、洋介起きたの?」
「おっ、おお…ここは?」
「見ての通り良縁寺よ。」
和尚もホッホッホッ、と笑いながら喋る。
「2人とも寺の裏で倒れておったんじゃよ。ビックリしてなぁ。今日で2日も眠っておった。」
「あれから、2日も経ったのか…。そうだ、和尚さん、そばに剣か何か落ちてませんでしたか?」
「いやぁ~、分からんなぁ。」
「大丈夫よ、剣は確実に手に入れたわ。」
天蘭は小声で洋介に耳打ちする。
「そうか。 ああ、和尚さん。ありがとうございました。2日もお世話になってしまって。叔父さんも心配してると思うんで一旦帰ります。」
「雨が凄いぞ。」
「雨?」
天蘭はトボけたように言う。
「2日前ぐらいから、ずっと降っておる。」
「なかなか、凄い雨ですね。でも一応帰ります。」
「そうか、じゃあ傘を持って行きなさい。」
そうして2人は良縁寺を後にした。



良縁寺を出たのが、6時52分だったのでもう7時は雄に過ぎているだろう。洋介と天蘭は傘を差し、薄暗い道を歩いていた。雨の勢いは一向に治まる気配はない。
駅前通りに差し掛かった時、突然女性の叫び声が聞こえてきた。ふっ、と声の方を振り返ると女性が道の真ん中に倒れ込み雨に打たれていた。駆け寄る2人。
「だっ、大丈夫ですか‼」
「うっ…、怪物が…」
そう言って女性は指を指す。指の先はにはあいつが立っていた。
「ガッ、ガイナイトッ!! 貴様!!」
「ふっ、死に損ないめ。この2日間お前を探し回ったぞ。どうやら、逃げるのが上手いようだな。はっはっはっ!!」
ガイナイトは笑ながら2人の前に仁王立ちする。
「きっさまぁ… いくぜっ!! バリークッ!!」
【バリークとは 高山 洋介がウェザーチェンジャーを使いガイアファイバースーツを光来する現象である】

「よろしい。ではこちらも行くぞ、地獄のリング!!」
地面が割れ、プロレスのリングが出現する。今もなお、雨は降り続けている。
洋介は颯爽とリングに飛び上がる。
「ふっ、今回は場外になる前にとどめを指す。」
ビシッと洋介を指差しガイナイトが宣言。
「いいぜ。いつでも来やがれ…。こいっ!!大空剣!!」
そう洋介が叫ぶと空を裂き剣が洋介の手の中に召喚された。
ガチャッと剣をガイナイトに向け。勝利宣言。
「ふっ、おもしろい。行くぞ、空烈魚雷っ!!」
ガイナイトは洋介目掛け、突っ込んで来る。
「見切ったぁぁぁ!!!」
洋介が叫び、剣を向かって来るガイナイトに向ける。
「空 裂 斬!! いただきッ!!」

ZYUBBINNG!!!

振り払った剣は一瞬の閃光を放ち飛んで来るガイナイトを一直線に裂いた。
「ぞぁぁぁ!! ぁぁぁ!!」
ガイナイトはリングロープに突っ込んだまま転がった。
「勝った…」
洋介は振り返り倒れこんだガイナイトを見る。ガイナイトの体は鎧のおかげで無事だったが鎧のは頭から、一直線に亀裂が入りもう使い物にならない。亀裂の間から中が伺える。
「人間っ⁉」
中を見た洋介は叫ぶ。中はそう、人間だったのだ…
ガイナイトはゆっくり立ち上がる。まだ体の半分を鎧が覆っているので中の人間がどんな人なのかは定かではない。
「ふっ…」
そう言って、ガイナイトは消えてしまった。


「ただいま~…」
2人はやっとこ喫茶店まで帰って来た。
「おっ、帰って来たか2人とも」
昭二は普段通り迎え入れる。
「ごめんね、2日も帰らなくて…」
天蘭がまず昭二に謝る。
「いやいや、いいよいいよ。それより、2人にお客さん。」
「「えっ?」」
昭二が指指す方を見ると、あの三人が座っている。
「うぇっ!! デザスタン!! どうしてこんな所にいんだよ!!」
洋介は驚いて少し仰け反る。
テンペストがゆっくり口を開く。
「まあ、聞きたまえ…」
そう言われて洋介と天蘭は三人の前に座り警戒しつつ、話しを聞いた。
「まあ、カクカクシカジカで…」
テンペストはことのあらましをすべて話した。
「と言うことは、この雨もそのフォッグとか言う奴のせいなのか?」
「その通りだ。クラウドロイドと言う巨大メカでこの町ごと水浸しにしてしまおうという事だ。これは、何としても阻止しなければならない。」
「巨大メカねぇ…」
天蘭が溜息混じりに言う。
「確かにそれは、おおごとだがそんなデカ物を相手にウエザリオンだけで戦えるのかねぇ。」
洋介も言う。それにテンペストは答える。
「それならば、我々も手を貸すぞ。」
「マジか!! テンションあがるぜぇ。敵との協力なんて。」
洋介の興奮が治まらないうちに、天蘭がサラッと言う。
「その必要はないわ。」
「えっ⁉ なんでだよ天蘭、折角熱い展開になりそうだったのに…」
洋介話など無視して、天蘭はつづける。
「そのクラウドロイド?だっけ? それって巨大メカなのよね。 なら話は早いわ、こっちも巨大メカをぶつけりゃいいのよ。」
「巨大メカぁ? なにいってんだ、おれたちが巨大メカなんて持ってる訳がないじゃねぇか。」
「へっへぇ~、それがあるのよね。とりあえず、大空剣を召喚して。」

剣を召喚した洋介は天蘭に見せる。
「これがどうかしたのか?」
「あんたは黙ってて。ここをこうやって…」
天蘭は剣をガシガシと曲げ出し、次第に剣は楽器の様な姿に変形した。
「こっ、これは!! 」
洋介が剣を凝視していた。テンションは始終あがりっぱなしだ。
「そうよ。、これこそ巨大メカ、大天空を呼ぶ笛、神来笛!!」
「おおぉぉ!!」
一同は唸る。
「じゃあ、これを吹いてその大天空を呼べばいいのか!!」
「その通り!!」


テンペスト達と洋介達は雨の中、公園にやってきた。勿論、大天空を呼ぶためである。
バリークした洋介は大空剣が変形した神来笛を手に持っている。
「行くぞ…」
洋介が言うと、全員がコクリと頷く。
洋介がゆっくりベックに口を近づける。

SEENN…

BYUIIINNNN!!


洋介が吹いた神来笛から奏でられた音は想像を絶する不快音だった。思わず一同は耳をふさぐ。
苦し紛れに天空が叫ぶ。
「酷い!! 酷すぎ!!あんた、楽器出来ないの⁉」
デヘヘ、と洋介が頭をかく。
「はぁ~、どうすんのよ。あなたが吹けないんじゃ意味ないじゃない。この役立たず。」
天蘭は溜息混じりに言う。
「すまない… 誰か楽器が出来る奴がいれば…」
「うーん…」
2人は俯いて考え込む。
「「あっ!! いた!!」」
2人はお互いに向かい合って同時に叫んだ。



ピンポーン…
洋介は亜希子の家のチャイムを鳴らした。亜希子は確か、吹奏楽部だったはず。それが最後の望みだ。
「はーい」
出てきたのは、亜希子の祖母だった。事情を説明し、二階の亜希子の部屋に通してもらう。
「こんな、雨の中すみませんねぇ~。 亜希子、洋介さんがお見えだよ。」
祖母は亜希子の部屋の前で言う。
部屋の中から亜希子の声がする。
「えっ、洋介さん… どうぞ…」
ドアを開けて洋介は部屋に入る。亜希子はベッドの上に座っている。洋介は部屋に入るなり、
「こんな時間にごめんだけど、亜希子ちゃんって吹奏楽部だよね?」
いきなり、そんなことを言われて亜希子は戸惑いながら応える。
「えっ、ああ、そうですけど…なにか?…」
「いきなりでごめんね。実はカクカクシカジカで…」
「要するに、管楽器の吹き方を教えたらいいんですね。分かりました。」
「本当にごめん。よろしくお願いします。」

洋介と亜希子は神来笛を片手に、特訓を始めた。
「息はできるだけ長くして… 低い音は暖かい息、高い音は冷たい息で…」

特訓は5時間以上続いた。
「洋介さん、一旦休憩しますか? 私、飲み物持ってきます。」
とりあえず、2人は休憩することにした。
洋介は亜希子が持ってきた麦茶を飲んだ。特訓の疲れからか、2人に会話はほとんど無い。
不意に亜希子が口を開く。
「あの洋介さん、てっ天蘭さんとはどんな関係なんですか?」
「えっ、どうしたの急に。」
「いっ、いや、何か2日も帰ってなかったって聞いたんで…」
「ああ、あれは別に変な意味はないよ。ちょっと用事があっただけだよ。そっ、それに天蘭と俺が何かあるわけがないだろう?」
「そう…なんですか…?」
「そうだよ。」
フッと亜希子の顔が明るくなる。
「なんだ、良かった!! 洋介さんはそんなことする人じゃないって信じてました。だって、私の洋介さんだもんな…」
「私の?」
「さっ!! つづきをやりましょう」


「うっ…なんだよ…」
洋介は自分の携帯の着信音で起きた。どうやら、練習をしたまま亜希子の部屋で寝てしまったらしい。ソファーに座ったまま寝ていた洋介の横では亜希子も寝ていた。
外は未だに雨が続いている。時刻は午前5時間どうやら朝になっているらしい。なっている携帯をとって電話に出る。
『洋介っ!! あんたなにやってんのっ!! 早く帰ってきなさい!!』
天蘭の怒鳴り声に負け、しぶしぶ亜希子も家を後にした。亜希子を起こさないようにそっと出て行った。



洋介は『tomorrow』に飛んで帰った。
「あんた、亜希ちゃんの家に笛の吹き方習いに行ったのはいいんだけど、何時間かかってんの!! 一晩潰したのよ!! 見て見なさいあれ!!」
天蘭がテレビを指指す。
テレビの前ではテンペスト達三人もテレビに見入っていた。テレビは気象情報が映っていた。
『今日で三日間続いているこの大雨の影響で現在、南星町全域に大雨洪水警報が発令されています。今後の気象情報に充分ご注意ください…』
「ひえぇ~。結構大変なことになってんのね… でも大丈夫だ!! おかげで、神来笛、完璧に吹けるようになったぜ!!」
「じゃあ、さっさと呼びましょう。」
ということで、テンペスト達と洋介達は再び公園へ。


「よし…いくぜ…」
バリークした洋介がベットを口に近づける…


BYUIINNN~♫~🎶~


その綺麗な音色は天高く上っていく。
その瞬間雲が割れ、太陽の光が大地を照らす。
「うっ…」
強烈な光の前に全員目を瞑る。


目を開けた時、目の前には40mを雄に越す、巨人が立っていた。
「おわぁぁ!!」
巨人は喋る…
『大天空、空より見参!!』
「うをぉぉ!!」
洋介が唸る。
「洋介、驚いている暇はないわ、早く乗って。 大天空!! 合真よ!!」
天蘭は巨人に向かって叫ぶ。
『御意』
そう言って巨人は洋介と天蘭を手で持ち上げ腹部にしまいこんだ。

巨人の内部は意外とスッキリしていたが、それでも至る所が機会の配電盤やパネルで覆われていた。
「洋介、言葉で命令して!!」
「言葉ぁ?言葉で動くのか、よし、いいぞ大天空!! クラウドロイドを撃破だ!!」
『御意!!』
そう言って、巨人はクラウドロイドが潜伏する、巨大な黒雲の中へ突入した。


黒雲の中では、クラウドロイドが雲をゴンゴン発生させていた。
「どうするんだよ天蘭、武器は?」
「超強力光弾しかない!! 」
「超強力光弾? 何かかっこ悪いな。そーだなぁ、スカイドリームでどうだ?」
「もう!!何でもいいから、撃って!!今回話ながすぎて、読者ももう飽きてるから!!」
「はいはい、分かったよ。 いくぜっ!! 超強力光弾スカイドリームッ!!」


GIGAAAANNNG!!!







オワリ?

次回予告

全てが集結。そして物語は続く…
次回地球守護神ウエザリオン第十四話「お疲れ!! 座談会!!」




「前回までのあらすじを今日はこの僕、冬本 隆がご説明いたします。…って何で僕なんですか?」
(いや、最近登場してないんで…)
「いや、それは貴方の勝手でしょう!! なら本編の登場回数増やしてくださいよ。一応準レギュラーなんですから。」
(まあまあ、じゃあ今度出してあげるから…お願いっ!!)
「土下座までしなくても…分かりました、分かりました。あらすじを読みましょう。 前回、大空剣を発見し剣の試練を受けようとした洋介でしたが、なぜか止める天蘭。それに怒る洋介。もうぐちゃぐちゃ、洋介はそんな天蘭を振り切り一人で試練を受けようとします。その道中ガイナイトが現れ勝負を申し込みます。しかしガイナイトは強かったんです。惨敗しボロボロになった洋介を発見した天蘭は止めた理由を語ったんですが…何と天蘭、洋介のことが好きだったんですねぇ。まあ、本当かどうかは知りませんが… いいなぁリア充爆発っ!! で結局、洋介は試練を受けることになったんですが… と言うワケで今週も始まり始まり。」




「フォッグ!! 凄いじゃないか!!」
テンペストは見事ウエザリオンを倒したことに興奮していた。
「こんなものは、まだ作戦の第一段階だ。本番はこれからさ。」
フォッグは作業台で何か作業をしながら答えた。
「クラウドロイドですか…」
見ていたアバラッシュがポツリと呟く。
「ヒョヒョヒョ、そうだ。クラウドロイドだ。こいつで、ナンセイとかいう街を丸々流して綺麗さっぱりさ。」
「こいつは周りの雲を取り込み巨大な雲を作り出し、雨を絶え間なく降らせやがて洪水をおこし、この町はなくなるのだ。」
フォッグは自信満々に語った。


第十二話「テラ・サ・ヨ・ナ・ラ」

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薄暗く不気味な雰囲気の否めない小道を天蘭と洋介は歩いていた。左右には高い垣根があり辺りの様子は伺えない。
「天蘭、試練ってどんなことするんだ?こんな不気味な場所に連れて来て。」
「言ったでしょ。ここは、無限回廊。この無限回廊の何処かにある大空剣を手に入れるのが貴方に与えられた試練よ。」
「なーんだ。ってきり、何かデッカい化け物とかと戦うのかと思ったな。楽勝じゃん!」
「はぁー、好きって言ったの取り消すわ。あんたねぇ、この無限回廊のは貴方が思っているほど楽しい場所じゃないのよ。今、私達は何処にいるのかも分からないし、この回廊がどの位広いのかも分からないし。あれ見て見なさい。」
そう言って天蘭は遠くを指差す。
そこには如何にも苦しんで死んだら人間の屍が転がっていた。
「うっ…。」
洋介は口を抑える。
「見たでしょ。この回廊は剣を手に入れるまで出られないの。それに化け物と戦わなくてもいいけど、この回廊にはタロスって言う番人が始終見回っているのよ。」
「……。すみません早計でした。でも、どうやって探すんだ?」
「それがねぇ…これと言ってないの。只々、歩いて探すしかないわ。私達が剣を発見するのが先か、髑髏になるのが先か…二つに一つね。とりあえず、歩きましょ。タロスは匂いに反応してやって来るわ。出来るだけ、匂いを一箇所にとどめず拡散させるのが手ね。」
手蘭が案外あっさり言うので逆に洋介は恐くなった。それと同時に、こんなことに天蘭を巻き込んだ罪悪感も感じていた。
「なんかごめんな。こんなことに巻き込んで。」
「いいのよ。試練のことに言ったのは私なんだから。それに、貴方だけだと確実に死んじゃうから」
「すみません…」
「もう!! いいって。早く行きましょう。」



フォッグとの会話を終えたアバラッシュとテンペストとフラッドはフォッグの部屋を後にした。
「テンペスト、私はフォッグのやり方に賛同出来ませんが。」
アバラッシュが言う。
「ん? お前もか、丁度俺もそう思っていた所だ。」
フラッドも答える。
「2人とも…。確かにあの街には、色々面白いものが多いからな。無理はない。しかし、我々の目的は何だ?」
「私達の目的…ですか…。」
「俺たちの目的…。」
「そうだ、我々は明確な目的を持たずにこのチキュウにやって来た。よく考えて見れば、我々は我々なりに楽しんでいた。あの町には少なくとも思い出がある。」
テンペストが言ったその瞬間後ろで声がした。
「テンペスト!! 貴様まで、そんな情を抱いていてどうする!! 貴様らはこの星にある恐ろしいパワーにまだ気づいていない!! もういい、貴様らには失望したっ!! 今日からデザスタンは俺のものだ!! あばよ、情を抱いた化け物め!!」
フォッグだった。フォッグがパネルを操作すると、テンペスト達は三人の立っている床が消え、テンペスト達は地球へ放り出された。
「血迷ったか、フォッグゥゥゥ…!!」
テンペスト達はそう叫びながら、思い出いっぱいの南星町へ落下して行った。



「ここも行き止まりかぁ…」
目の前に完全と立ちはだかった壁を見てため息混じりに洋介が呟く。
もうかれこれ、4時間以上この無限回廊をさまよっている。回廊は深く入り組んでおり、景色も何も変わらないのでこの道が一度通ったことのある道なのか定かではない。只々、薄く霧がかかっている道をひたすら進むだけである。丁度、作者が登山をしていた頃の絶望感とよく似ている(誰もわからんだろ…)
「天蘭、大丈夫か?少し休むか?」
「そうね。」
2人とも、4時間以上水も食べ物も口にせず歩き回っている。体力の消耗も激しい筈だ。
2人は道の隅に座り込んだ。ほぼ倒れこんだに近かったが。
「なあ天蘭?」
「なに?」
「なんで俺をウエザリオンに選んだんだ?本当に暇そうだったからか?」
「あんた、どんな答えを期待してんの?」
天蘭は少し笑って続けた。
「まあ、確かに暇そうってだけじゃないわね。」
「やっぱり、俺のことがぁ??」
洋介が少しにやける。
「ふっ、それは選んだ理由の2割ぐらいかな。それよりも…似てるのよね…」
「えっ、似てる? 誰に?」
「昔の学校の友達に…」
「学校?お前は地球の守護神じゃなかったのか?神様も学校に行くのか?」
「あっはっはっはっ!! 貴方本気で私が神様だと思ってるの?」
「えっ?違うの?」
「まさか。確かに、ちゃんと説明していなかった私が悪かったわね。私はね古代人なのよ。今から8000年前にアナスタシアって星から地球にやってきたね。」
「えっ!!マジ?」
「マジ。アナスタシアの技術で作られたのがそのガイアファイバースーツなのよ。」
「アナスタシアに戻らなかったのか?」
「…、消えたの。だから地球にやってきたの」
「…ごめん。」
「あなた、謝ってばっかり。」
「ごめん、」
「もう、でも私は地球生まれの地球育ちなのよ。父さんや母さんが生まれた頃には、もう地球へ移住していたわ。太平洋に浮かんでいた、あの静かな大陸に…」
「太平洋上に大陸?そんなものないぞ。」
「今はね…。私達の仲間が起こした戦争で海中へ沈んだわ。私の両親や友達も一緒に…」
「…。」
洋介は言葉も出なかった。天蘭の目には今にもこぼれそうなほど涙が溜まっていた。
「だから…、こんなことを繰り返さないためにウエザリオン達、ザリオン戦士を眠りにつかせたのよ…再び地球を守る、その時のためにね。」
「…絶対、地球は俺が守って見せるよ。二度とそんなことを繰り返さないためにも…」
「洋介…、」

DOOONNG!!

DOOONNG!!

感動的な会話の中失礼しまーすと言わんばかりにどっしりとした足音が近づいて来るのが聞こえた。
洋介と天蘭はスッと立ち上がり音の聞こえる方を凝視する。2人の息づかいが微かに聞こえる。
足音は、30mほど先の曲がり角の向こうから聞こえる。その音は確かにこちらに近づいている。
「来た…」
天蘭がそっと呟く
「タロスか…」
「走るわよ!!」
そう言って天蘭は洋介の手を引いて走り出した。その顔は一様に険しかった。


DONG! DONG! DONG!DONG!

洋介たちが走り出したことで、足音はスピードを増している。
「てっ天蘭、俺バリークして戦うよ!!」
「ダメっ!! そんなもんで勝てる相手じゃない、とにかく今は走って!!」
曲がり角と言う曲がり角を天蘭は無我夢中で曲がって行く。
洋介はそれに必死について行く。天蘭の焦りぶりからよほど危険な相手だと分かる。

10分以上走っただろうか、2人の体力はほぼ限界に近づいていた。
しかし、それを嘲笑うかの様に足音は一行に止まない。むしろさっきよりも近づいている気がしてならない。
そして、そんな逃走劇にもとうとう終わりがやって来る。
曲がり角を曲がり、真っ直ぐの道が続いていた。天蘭と洋介は無言で必死に走る。

DOOONNN…

「行き止まりだ…」
目の前には垣根しかなかった。夢も希望も…
「引き返すわっ!!」
瞬時に方向転換した天蘭が道の先に薄っすら見える巨大な影に固まる。
天蘭は分かりやすいほど、震えていた。
洋介も影を凝視する。

「バリークッ!!」
洋介が急に叫びバリークした。
「ダメっ!! 逃げて!!」
「生きるか死ぬか二つに一つだ。……、クリスタルブレイザーッ!!」
ブレイザーを引き抜く洋介。
影がゆっくりゆっくり近づいてくる。もう急ごうがゆっくり歩こうが、獲物は俺のものと分かっているかのようだ。恐怖は最大になる。ゆっくり洋介がその影、つまりタロスにブレイザーを向ける。
タロスとの距離、20m。全身が確認できる。その体は鉄に覆われておりロボットのようだ。身長は4m程。壁の様に立ちはだかったその姿は相手の死を意味する。
「いくぜっ!!」

BANNG!

BANNG!

洋介は主に顔をめがけブレイザーを連射する。発射された光弾はタロスの体を滑るように弾かれる。
「ノォォォォォン!! ゆぐくふづくくち!! くつうおおぷづふぐくひを、だすとととはおおぷ!!」
(タロスが何を言ったのか定かではありませんが、一応日本語に書き起こして見ました)
タロスの意味不明な雄叫びに恐怖は倍増する。タロスはそのまま右手を振り上げてウエザリオンめがけて振り下ろす。

DOGUNN!!

間一髪、洋介はそれをかわす。
しかし、叩きつけられたタロスの腕で地面がえぐれる。同時に砂が舞い上がり視界ゼロになる。ここで次の一撃が来れば、避けれる可能性は7.2% (要するに、難しい…)

(天蘭はっ?…)
洋介はとっさに思う。

砂塵が晴れ、視界が開ける。
「天蘭ァッ!! 」
天蘭はタロスの腕にがっしりと掴まれていた。
「早く逃げてッ!!」
天蘭の悲痛な叫びが木霊する。
タロスの腹部がガシャッ!!と開きそこへ天蘭を飲み込ませた。
「をおぉぉぉぉ!!!! 」
タロスに向かって走ろうとする洋介を誰かが引っ張った。





垣根の中へ…



つづく



次回予告
窮地に追い込まれる洋介。現れる謎の男。そして、大空剣の力とは⁈
次回地球守護神ウエザリオン第十三話「大天空 飛る」
こいつはスゴイぜ!!