地球守護神 ウエザリオン 第十三話 「大天空 飛る」 | 泣いて笑って電話して…

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高校生でありんす。






「えーっと、前回までのあらすじをこのフラッドがさせてもらうぜ!!」
(いや、あのぉ~今回は亜希子ちゃんにやってもらおうと…なんで勝手に、誰や台本渡したの)
「はぁ?亜希子ぉ?」
「そうですよっ!! 今回は私が読む版ですよ!! 最近出てないんだから…」
(うおっ、亜希子ちゃん。そうだ!!フラッド!!お前は、いっぱい出番あるだろう!! )
「嫌だね。何か俺、この話で死にそうな気がする…」
(わーっ!!ダメダメっ!! 亜希子ちゃん、何とかしてぇ)
「しょうがないですねぇ…あっ!!名執 玲奈!!」
「えっ⁉ どこどこ…」
「今のうちに…、では前回までのあらすじをこの松井 亜希子がご説明します。前回、剣の試練として無限回廊内で大空剣を探す洋介さんたち。なんとそこにデッカい怪物タロスが現れたんです。天蘭さんは飲み込まれるし、こっちではテンペストさんたち三人がフォッグさんに裏切られるし、洋介さんは誰かに垣根の中へ引っ張られるし…。どうなんのぉ~!! それでは今週も始まります!!」




「どうするよ、テンペスト。俺たちにゃあ、行く場所がないぜ。」
そう言ったフラッド達は、フォッグに裏切られ地球へ落とされたのだ。丁度、落下地点が南星町だったのが唯一の助けだ。
「そうですねぇ…」
アバラッシュは腕を組んで口走った。アバラッシュはさらにつづけた。
「とりあえず、『tomorrow』と言う喫茶店に行きましょう。そこにいけば、ウエザリオンもいる。」
「ウエザリオンに助けを乞うのか?テンペストはどう思うんだ」
フラッドが口をだし、テンペストに聞く。
「このまま何処かで野たれ死にするよりも、この町で悪事が出来る様に町を守る方が我々の為になる。」
三人はひとまず、喫茶店に向かった。
「どうも、悪役っぽくないんだよなぁ」
フラッドはため息。


第十三話「大天空 飛る」

photo:01






垣根の中へ引っ張りこまれた洋介は反対側の道に転がった。
どうやら、何者かが反対側の道から引っ張ったようだ。
「うっ、… 」
いきなり引っ張りこまれた事で驚き転がったままだったが、ふと顔を挙げると道の向こうに男が立っていた。顔はよく見えない。どうやら、その男が垣根の中へ引っ張りこんだ様だ。
「おいっ!! お前が引っ張ったのかっ!!」
「…」
男は黙ったままだったが、急に走り出した。
「おいっ!! ちょっと待てよッ!!」
洋介も立ち上がり後を追う。

男の足は異様に速く、どう頑張っても追いつけない。しかし男は洋介が見失わない様に、一定の距離を常に保っていた。
男は一見メチャクチャに走っているようだったが、何処かを目指して走っていた。走るその姿は流星の如くと言う言い方が適当ではないだろうか。マラソン選手の様なゴッテリした走り方ではなく、滑る様に走る。走る。
洋介はそれに必死について行く。頭の中では天蘭の安否の事でいっぱいだったが、兎に角今は目の前の障害を乗り越えるしかなかった。そう言う男なのである、洋介は。

「見失ったか…」
そう言う洋介が呟いた時、洋介は今までの狭い道とは違う、開けた場所に出てきていた。前方には男の姿はなく、代わりに少し地面が盛り上がった所に一本の剣が刺さっていた。出来れば、一本と言う表現はしたくなくなるほどがっしりとした重量感溢れる剣だった。
「こっ、これが大空剣…」
剣の前に洋介興奮よりも恐怖を感じていた。この剣が自分の手に握られることを考えると、どうかなりそうだった。
「その剣を引き抜けっ!! それは高山 洋介、お前のものだ。」
後ろで叫ぶ声があった。振り返ると、その男は洋介を引っ張った男だった。その顔が今はよく見える。34、5といった感じの顔立ちだった。
「あっ、あなたがここまで…」
「その通りだ。君が試練を達成するには、必ず私の助けが必要だ」
「貴方は一体…」
「俺は、ジン・スノト。 君を導くものだ。さあ剣を引き抜け、君にはもうあまり時間がない。さあ、いけっ!!」
強く、ジンに言われたので洋介はゆっくり剣に近づく。
そしてその腕を震わせながら、剣の柄に運ぶ。
グイッとその柄をがっしりと握り剣を引き抜く。最初はその重量によろけそうになったが、次第にその重量は感じられないようになり、木の棒を持っている感覚に襲われた。
「重さを感じられないだろう。それが、剣を抜いた選ばれし者の特権だ。これで自由に剣を振るえる。」
ジンが補足を加える。
洋介は剣を高々と天に翳す。剣の輝きは空を裂き闇を照らした。
「さあ洋介君、まずは、天蘭を助けろ。時間がない」
ジンはそう言い切った。
洋介がジンの方を振り返る。すると、道の先にタロスがガンっと立ちはだかっている。
「いくぜっ!!」
洋介はバリークし剣を片手にタロスに飛びかかった。タロスの肩に飛び乗り、剣で顔を斬りつける。


ZYANN!!

ZYANN!!

「洋介君!! そいつは斬りつけても無駄だ。首の後ろにあるチューブを斬れっ!!」
「チューブ⁉」
洋介は肩で必死に掴まりながら叫ぶ。
(どこだ、チューブはっ!!)洋介は必死に首の後ろを探す。タロスも負け時と、肩の洋介を叩こうとする。
「あったぜ!!」
洋介は首の後ろに黒いドロドロした液体がドクドク流れるチューブを発見した。
「空裂斬で斬れっ!!」
下でジンが叫ぶ。
「空裂斬、それが技の名前かっ!! いくぜっ!! 空 裂 斬 !! 」
剣は一瞬の閃光を放ち、チューブを叩き斬った。

BSYUUUU!!


溢れるどす黒い液体。よろける巨体。洋介は慌てて飛び降りる。
タロスは首から液を噴射しながら、ズドンと地面に倒れこんだ。
急いで洋介は剣で腹を裂く。
腹の中から、ヌルッと天蘭が流れ出てきた。天蘭を抱きかかえ洋介はジンの方を見る。
いない。ジンはそこにいなかった。
「あれっ?ジンとか言う男は…」
そう言い放った瞬間再び2人を光が包む。




松井 亜希子は『tomorrow』のカウンターに座って窓の外をコーヒーを飲みながらぼんやり見ていた。窓の外2日前から降っている雨で視界はほぼゼロだった。
「おじさーん、洋介さんたちは?」
亜希子はカウンターでコーヒーを作っている柴山 昭二にボヤく。友達と遊びに行った後の帰り道でこの土砂降りに襲われたので、帰るに帰れず、少しイライラしていたのだ。その上一番よく話す洋介たちもいないのでは、只々時間を潰すだけだ。不毛な時間だ…
「そうなんだよねぇ~、洋ちゃんたち二日前ぐらいから全然帰って来てないんだよね。確かに男女2人だと、そういうこともあるのかもしれないな。 家じゃそんなこと、しにくいしね。」
サラッと昭二が凄い事を言う。
「えっ⁉ 2人っていとこですよね… そんな…」
「えっ?この国って、いとこってダメなんだっけ?」
訳のわからない会話だ。
亜希子は結構ショックを受けている感じだった。身近な人がそんな事になるとなんだか複雑な気分である。
ショックを隠せない亜希子をよそに昭二はコーヒーを作っている。
そんな時、カランカランとドアが開いて誰かが店に入って来た。
それは例の三人、テンペスト、フラッド、アバラッシュだった。
「うわっ!! デデデ、デザスタン!!」
亜希子は洋介達に話を聞いているので彼らが何者なのか知っている。昭二は特に驚いた雰囲気はない。
「ししし、昭二さん!! かかか、怪物ですよっ!!」
亜希子はかなりテンパっているが、昭二は普通に流す。
「まあまあ、怪物だろうが人間だろうがお客さんはお客さんだよ。三人とも、コーヒーでいいですか?」
昭二は普通にオーダーをとる
「あ、ああどうも。お気遣いなく。コーヒーでお願いします。」
アバラッシュは丁寧にお礼を言う。
三人は亜希子の後ろのテーブル席に座って亜希子の方を向く。アバラッシュがまずは口を開く。
「えっと、亜希子ちゃんだよね?ウエ… 洋介君と天蘭ちゃんはどこかな?」
「知らないよっ!!」
亜希子は何故か怒って言った。
「えっ、どうして怒ってんの?」
「ほっといて‼ 昭二さん、ご馳走様!! 」
そう言い放ち、亜希子は土砂降りの雨の中を帰っていった。
「えっ?私何か悪いこと言った?」
アバラッシュはテンペスト、フラッドの方を向く。2人はブンブンと首をふる。
「女心は鰻と一緒ってことかね…」
昭二がコーヒーをテーブルに運びにながらボソッと一言。そしてアバラッシュも一言。
「えっ?どういうことですか?」





「うっ…、ここは?」
やっぱり、先に目を覚ますのは洋介のようだ。洋介はあたりを見回す。どうやら和室にいるらしい。敷布団が敷かれておりそこで、洋介は寝ていた。横には天蘭が寝ている。もうそんなことではビックリしない。案の定天蘭は洋介の方を向いて寝ている。洋介は体を起こし辺りを見回す。部屋は完全な和室で障子が貼られいて、そこからの光だけが部屋を照らしているので薄暗い。暗さからして夕方ぐらいだろう柔和な紫色の光だ。外では雨が降っているらしい。雨の音だけが部屋の中で反響している。
体がずっしりと重い上に特にすることもなかったので、もう一度横になり寝た。(天蘭が横に寝てんだよなぁ)と思いながら…

ー20分後ー
「うっ、うん…」
天蘭が目を覚ます。天蘭は体を起こさず首だけを動かし、辺りを見回す。横で寝ている洋介をじーっと見た。
「ふふっ、寝てるし。 私も寝るか、おやすみ…」


-3時間後-
洋介は横で天蘭が誰かと話している声で洋介は目を覚ましていた。
起き上がって見ると、和尚(※10話参照)と天蘭が起き上がってお茶をすすりながら話している。ここは良縁寺だったのか。
「あっ、洋介起きたの?」
「おっ、おお…ここは?」
「見ての通り良縁寺よ。」
和尚もホッホッホッ、と笑いながら喋る。
「2人とも寺の裏で倒れておったんじゃよ。ビックリしてなぁ。今日で2日も眠っておった。」
「あれから、2日も経ったのか…。そうだ、和尚さん、そばに剣か何か落ちてませんでしたか?」
「いやぁ~、分からんなぁ。」
「大丈夫よ、剣は確実に手に入れたわ。」
天蘭は小声で洋介に耳打ちする。
「そうか。 ああ、和尚さん。ありがとうございました。2日もお世話になってしまって。叔父さんも心配してると思うんで一旦帰ります。」
「雨が凄いぞ。」
「雨?」
天蘭はトボけたように言う。
「2日前ぐらいから、ずっと降っておる。」
「なかなか、凄い雨ですね。でも一応帰ります。」
「そうか、じゃあ傘を持って行きなさい。」
そうして2人は良縁寺を後にした。



良縁寺を出たのが、6時52分だったのでもう7時は雄に過ぎているだろう。洋介と天蘭は傘を差し、薄暗い道を歩いていた。雨の勢いは一向に治まる気配はない。
駅前通りに差し掛かった時、突然女性の叫び声が聞こえてきた。ふっ、と声の方を振り返ると女性が道の真ん中に倒れ込み雨に打たれていた。駆け寄る2人。
「だっ、大丈夫ですか‼」
「うっ…、怪物が…」
そう言って女性は指を指す。指の先はにはあいつが立っていた。
「ガッ、ガイナイトッ!! 貴様!!」
「ふっ、死に損ないめ。この2日間お前を探し回ったぞ。どうやら、逃げるのが上手いようだな。はっはっはっ!!」
ガイナイトは笑ながら2人の前に仁王立ちする。
「きっさまぁ… いくぜっ!! バリークッ!!」
【バリークとは 高山 洋介がウェザーチェンジャーを使いガイアファイバースーツを光来する現象である】

「よろしい。ではこちらも行くぞ、地獄のリング!!」
地面が割れ、プロレスのリングが出現する。今もなお、雨は降り続けている。
洋介は颯爽とリングに飛び上がる。
「ふっ、今回は場外になる前にとどめを指す。」
ビシッと洋介を指差しガイナイトが宣言。
「いいぜ。いつでも来やがれ…。こいっ!!大空剣!!」
そう洋介が叫ぶと空を裂き剣が洋介の手の中に召喚された。
ガチャッと剣をガイナイトに向け。勝利宣言。
「ふっ、おもしろい。行くぞ、空烈魚雷っ!!」
ガイナイトは洋介目掛け、突っ込んで来る。
「見切ったぁぁぁ!!!」
洋介が叫び、剣を向かって来るガイナイトに向ける。
「空 裂 斬!! いただきッ!!」

ZYUBBINNG!!!

振り払った剣は一瞬の閃光を放ち飛んで来るガイナイトを一直線に裂いた。
「ぞぁぁぁ!! ぁぁぁ!!」
ガイナイトはリングロープに突っ込んだまま転がった。
「勝った…」
洋介は振り返り倒れこんだガイナイトを見る。ガイナイトの体は鎧のおかげで無事だったが鎧のは頭から、一直線に亀裂が入りもう使い物にならない。亀裂の間から中が伺える。
「人間っ⁉」
中を見た洋介は叫ぶ。中はそう、人間だったのだ…
ガイナイトはゆっくり立ち上がる。まだ体の半分を鎧が覆っているので中の人間がどんな人なのかは定かではない。
「ふっ…」
そう言って、ガイナイトは消えてしまった。


「ただいま~…」
2人はやっとこ喫茶店まで帰って来た。
「おっ、帰って来たか2人とも」
昭二は普段通り迎え入れる。
「ごめんね、2日も帰らなくて…」
天蘭がまず昭二に謝る。
「いやいや、いいよいいよ。それより、2人にお客さん。」
「「えっ?」」
昭二が指指す方を見ると、あの三人が座っている。
「うぇっ!! デザスタン!! どうしてこんな所にいんだよ!!」
洋介は驚いて少し仰け反る。
テンペストがゆっくり口を開く。
「まあ、聞きたまえ…」
そう言われて洋介と天蘭は三人の前に座り警戒しつつ、話しを聞いた。
「まあ、カクカクシカジカで…」
テンペストはことのあらましをすべて話した。
「と言うことは、この雨もそのフォッグとか言う奴のせいなのか?」
「その通りだ。クラウドロイドと言う巨大メカでこの町ごと水浸しにしてしまおうという事だ。これは、何としても阻止しなければならない。」
「巨大メカねぇ…」
天蘭が溜息混じりに言う。
「確かにそれは、おおごとだがそんなデカ物を相手にウエザリオンだけで戦えるのかねぇ。」
洋介も言う。それにテンペストは答える。
「それならば、我々も手を貸すぞ。」
「マジか!! テンションあがるぜぇ。敵との協力なんて。」
洋介の興奮が治まらないうちに、天蘭がサラッと言う。
「その必要はないわ。」
「えっ⁉ なんでだよ天蘭、折角熱い展開になりそうだったのに…」
洋介話など無視して、天蘭はつづける。
「そのクラウドロイド?だっけ? それって巨大メカなのよね。 なら話は早いわ、こっちも巨大メカをぶつけりゃいいのよ。」
「巨大メカぁ? なにいってんだ、おれたちが巨大メカなんて持ってる訳がないじゃねぇか。」
「へっへぇ~、それがあるのよね。とりあえず、大空剣を召喚して。」

剣を召喚した洋介は天蘭に見せる。
「これがどうかしたのか?」
「あんたは黙ってて。ここをこうやって…」
天蘭は剣をガシガシと曲げ出し、次第に剣は楽器の様な姿に変形した。
「こっ、これは!! 」
洋介が剣を凝視していた。テンションは始終あがりっぱなしだ。
「そうよ。、これこそ巨大メカ、大天空を呼ぶ笛、神来笛!!」
「おおぉぉ!!」
一同は唸る。
「じゃあ、これを吹いてその大天空を呼べばいいのか!!」
「その通り!!」


テンペスト達と洋介達は雨の中、公園にやってきた。勿論、大天空を呼ぶためである。
バリークした洋介は大空剣が変形した神来笛を手に持っている。
「行くぞ…」
洋介が言うと、全員がコクリと頷く。
洋介がゆっくりベックに口を近づける。

SEENN…

BYUIIINNNN!!


洋介が吹いた神来笛から奏でられた音は想像を絶する不快音だった。思わず一同は耳をふさぐ。
苦し紛れに天空が叫ぶ。
「酷い!! 酷すぎ!!あんた、楽器出来ないの⁉」
デヘヘ、と洋介が頭をかく。
「はぁ~、どうすんのよ。あなたが吹けないんじゃ意味ないじゃない。この役立たず。」
天蘭は溜息混じりに言う。
「すまない… 誰か楽器が出来る奴がいれば…」
「うーん…」
2人は俯いて考え込む。
「「あっ!! いた!!」」
2人はお互いに向かい合って同時に叫んだ。



ピンポーン…
洋介は亜希子の家のチャイムを鳴らした。亜希子は確か、吹奏楽部だったはず。それが最後の望みだ。
「はーい」
出てきたのは、亜希子の祖母だった。事情を説明し、二階の亜希子の部屋に通してもらう。
「こんな、雨の中すみませんねぇ~。 亜希子、洋介さんがお見えだよ。」
祖母は亜希子の部屋の前で言う。
部屋の中から亜希子の声がする。
「えっ、洋介さん… どうぞ…」
ドアを開けて洋介は部屋に入る。亜希子はベッドの上に座っている。洋介は部屋に入るなり、
「こんな時間にごめんだけど、亜希子ちゃんって吹奏楽部だよね?」
いきなり、そんなことを言われて亜希子は戸惑いながら応える。
「えっ、ああ、そうですけど…なにか?…」
「いきなりでごめんね。実はカクカクシカジカで…」
「要するに、管楽器の吹き方を教えたらいいんですね。分かりました。」
「本当にごめん。よろしくお願いします。」

洋介と亜希子は神来笛を片手に、特訓を始めた。
「息はできるだけ長くして… 低い音は暖かい息、高い音は冷たい息で…」

特訓は5時間以上続いた。
「洋介さん、一旦休憩しますか? 私、飲み物持ってきます。」
とりあえず、2人は休憩することにした。
洋介は亜希子が持ってきた麦茶を飲んだ。特訓の疲れからか、2人に会話はほとんど無い。
不意に亜希子が口を開く。
「あの洋介さん、てっ天蘭さんとはどんな関係なんですか?」
「えっ、どうしたの急に。」
「いっ、いや、何か2日も帰ってなかったって聞いたんで…」
「ああ、あれは別に変な意味はないよ。ちょっと用事があっただけだよ。そっ、それに天蘭と俺が何かあるわけがないだろう?」
「そう…なんですか…?」
「そうだよ。」
フッと亜希子の顔が明るくなる。
「なんだ、良かった!! 洋介さんはそんなことする人じゃないって信じてました。だって、私の洋介さんだもんな…」
「私の?」
「さっ!! つづきをやりましょう」


「うっ…なんだよ…」
洋介は自分の携帯の着信音で起きた。どうやら、練習をしたまま亜希子の部屋で寝てしまったらしい。ソファーに座ったまま寝ていた洋介の横では亜希子も寝ていた。
外は未だに雨が続いている。時刻は午前5時間どうやら朝になっているらしい。なっている携帯をとって電話に出る。
『洋介っ!! あんたなにやってんのっ!! 早く帰ってきなさい!!』
天蘭の怒鳴り声に負け、しぶしぶ亜希子も家を後にした。亜希子を起こさないようにそっと出て行った。



洋介は『tomorrow』に飛んで帰った。
「あんた、亜希ちゃんの家に笛の吹き方習いに行ったのはいいんだけど、何時間かかってんの!! 一晩潰したのよ!! 見て見なさいあれ!!」
天蘭がテレビを指指す。
テレビの前ではテンペスト達三人もテレビに見入っていた。テレビは気象情報が映っていた。
『今日で三日間続いているこの大雨の影響で現在、南星町全域に大雨洪水警報が発令されています。今後の気象情報に充分ご注意ください…』
「ひえぇ~。結構大変なことになってんのね… でも大丈夫だ!! おかげで、神来笛、完璧に吹けるようになったぜ!!」
「じゃあ、さっさと呼びましょう。」
ということで、テンペスト達と洋介達は再び公園へ。


「よし…いくぜ…」
バリークした洋介がベットを口に近づける…


BYUIINNN~♫~🎶~


その綺麗な音色は天高く上っていく。
その瞬間雲が割れ、太陽の光が大地を照らす。
「うっ…」
強烈な光の前に全員目を瞑る。


目を開けた時、目の前には40mを雄に越す、巨人が立っていた。
「おわぁぁ!!」
巨人は喋る…
『大天空、空より見参!!』
「うをぉぉ!!」
洋介が唸る。
「洋介、驚いている暇はないわ、早く乗って。 大天空!! 合真よ!!」
天蘭は巨人に向かって叫ぶ。
『御意』
そう言って巨人は洋介と天蘭を手で持ち上げ腹部にしまいこんだ。

巨人の内部は意外とスッキリしていたが、それでも至る所が機会の配電盤やパネルで覆われていた。
「洋介、言葉で命令して!!」
「言葉ぁ?言葉で動くのか、よし、いいぞ大天空!! クラウドロイドを撃破だ!!」
『御意!!』
そう言って、巨人はクラウドロイドが潜伏する、巨大な黒雲の中へ突入した。


黒雲の中では、クラウドロイドが雲をゴンゴン発生させていた。
「どうするんだよ天蘭、武器は?」
「超強力光弾しかない!! 」
「超強力光弾? 何かかっこ悪いな。そーだなぁ、スカイドリームでどうだ?」
「もう!!何でもいいから、撃って!!今回話ながすぎて、読者ももう飽きてるから!!」
「はいはい、分かったよ。 いくぜっ!! 超強力光弾スカイドリームッ!!」


GIGAAAANNNG!!!







オワリ?

次回予告

全てが集結。そして物語は続く…
次回地球守護神ウエザリオン第十四話「お疲れ!! 座談会!!」