亀田興毅について(その6)~亀田の戦績の真実~ | 10papaのボクシングブログ

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初心者にも分かるボクシングネタを
趣味で(月1回程度)書いております。

忙しくて1年以上ブログを更新していませんでしたが、久しぶりにまた書き始めました。
時間を見つけて、ちょこちょこ書いていけたらと思います。




さてこの1年、ボクシング界には色々なことがありました。


JBCがメジャー4団体を承認、オリンピック金メダリストなど有望選手の活躍、亀田3兄弟に関わる様々な出来事などなど。


一般の人たちも、ボクシングを見る機会、ボクシング関心を持ってもらえる機会が若干ではありますが増えたのではないでしょうか。



その中でもまず、これを書かない訳にはいかないでしょう。いや、書かせてくださいっ!!
亀田3兄弟の問題です。
メディアで伝えられていること、伝えられていないこと、 とにかく様々な問題があり過ぎるのです。


私がこのブログを始めたのも、亀田3兄弟の実力や、彼らを取り巻く様々な諸問題が一般の人達にキチンと伝わっていないことへの憤りがきっかけと言えます。


全て書ききれる訳ではありませんが、ポイントを絞って説明していきたいと思います。




まずは亀田家長男、亀田興毅選手からです。



彼については以前にたくさんの記事を書かせてもらいました。
簡単におさらいすると以下のような内容です。


(1)亀田興毅の実力が一般メディアでの印象とは違いボクシング業界の中では非常に評価が低いこと

亀田興毅について(その1)~亀田ってホントに強いの?~


(2)WBAというボクシング団体がチャンピオンを乱立させ業界を混乱させていること

亀田興毅について(その2)~世界チャンピオンが6人!?~


(3)亀田興毅はWBAに優遇 され作られたチャンピオンであること

亀田興毅について(その3)~作られたチャンピオン~


(4)世界のボクシングではトップクラスの選手達がしのぎを削って戦い合っているなか、亀田興毅は無名選手との安易な防衛戦を続けていること

亀田興毅について(その4)~ホントに強いのはだれ?~


(5)亀田兄弟に関する様々な問題の多くは、彼等を取り巻く大人たちに責任があること

亀田興毅について(その5)~それでも亀田に思う事~




さて、その後の亀田興毅の活動はどのようなものだったのでしょうか。


前回ブログを書いた後、現時点までは4つの試合をこなしています。
その戦績は以下の通りです。



■2012年12月4日
 対戦相手:WBAバンタム級1位(暫定王者)ウーゴ・ルイス
 試合結果:判定勝ち(2-1)


■2013年4月7日
 対戦相手:WBAバンタム級8位 パノムルンレック・カイヤンハーダオジム
 試合結果:判定勝ち(2-1)


■2013年7月23日
 対戦相手:WBAバンタム級3位 ジョン・マーク・アポリナリオ
 試合結果:判定勝ち(3-0)


■2013年11月19日
 対戦相手:WBAバンタム級14位 孫正五(ソン・ジョンオー)
 試合結果:判定勝ち(2-1)



相変わらずの連勝街道まっしぐら。防衛回数も8回を数えました。


しかしこの戦績をみると、幾つかの特徴があることが分かりますでしょうか?




まず第一に対戦相手が質の低さです。


以前、私は亀田興毅がランキング下位の無名選手ばかり試合をしていることを指摘しましたが、この1年の対戦相手はどうでしょう。


1位、8位、3位、14位と以前のように露骨に弱い相手ばかり選んでいる感じには見えませんが・・・
もう少し各対戦相手について掘り下げてみましょう。




まず、ランキング1位(暫定王者)であるウーゴ・ルイスと指名試合をした事については一定の評価ができるでしょう。
しかしこのウーゴ・ルイス選手、暫定王者とはいえ、実際は亀田選手と同じように温室育ちの選手であることが否めません。
暫定王者になるまえの27戦中で、前の試合に勝っている選手を相手にしたのは、たった一度。なんとそれ以外の26戦はすべて前の試合で負けている選手との対戦を選んでいるのです。
ある意味、亀田興毅よりも更に弱気な対戦者選びをしているのかもしれません。
実際の試合のほうも暫定王者(ランキング1位)の肩書に見合った強い選手だったかと言うと???な感じでしたね。



ランキング級3位のジョン・マーク・アポリナリオは一見上位ランカーに見えますが、これはもともと14位だったものが、何も試合をしていないのに突如3位になったものです。
通常、世界ランキングの上位に上がるためには、同じ世界ランカーに勝利していくなど実績を重ねることで徐々に順位が上がっていくものです。
試合もしていない選手をWBA(世界ボクシング協会)はいったいどういう基準で3位に認定したのでしょうか? 裏で面接か一芸入試でもしているのでしょうか?



その他、ランキング8位パノムルンレック・カイヤンハーダオジム選手、ランキング級14位孫正五選手なども、相変わらずの下位ランカーと言えます。特に孫正五選手は1年以上試合をしてなかったのに、亀田興毅との試合直前に突如ランク入りした、いつもの疑惑付きランカーです。



このように亀田兄弟の試合は、対戦相手に強豪と言われる選手の名前はなく、弱い相手ばかりを選んだ弱気なマッチメイクが日常化しているのです。




そしてもう一つの特徴、それは、試合結果において2対1のスプリット・デシジョンが多いということです。


スプリット・デシジョンとはボクシングの試合結果において、KO決着がならず、ジャッジによる判定が委ねられた際、3人中2人のジャッジが一方の選手を支持し、もう1人のジャッジがもう一方の選手を支持した場合の判定結果のことを言います。
判定が人によって分かれることから、一般的には僅差の判定勝ちと言える結果です。



この2つの特徴を合わせると、亀田選手は弱い相手ばかり選んでいるにも関わらず、毎回苦戦してギリギリで勝利している、という状態が続いていると言えます。
本当に運の良い選手ですね。




しかし本当に運が良いだけで済まされる話でしょうか。



ここからはあくまで私の推測と前置きをしておきますが、スプリット・デシジョンでそんなに毎回勝ち続けることって出来ますかね?



ジャッジによって判定が分かれるスプリット・デシジョン。どちらの勝利か判断しずらい拮抗した試合で起きやすく、つまりどっちが勝ってもおかしくない試合です。


亀田興毅選手は今までスプリット・デシジョンの判定となった試合が4試合あるのですが、全て勝利しています。
どっちが勝ってもおかしくない試合で必ず勝利する亀田興毅。
どっちが勝ってもおかしくない試合で勝つ確率を50%と仮定したとき、全て勝つ確率は6.25%、逆に1試合でも負ける可能性は93.75%です。
決して負けない亀田興毅、やはり彼は運の良い選手です。。。




そしてそれらの接戦となった試合、どれだけ接戦だったかと言うと、実際は「亀田、負けてんじゃね?」「さすがにこれは負けでしょ?」なんて試合も多いんですよね。
ボクシングのジャッジというのは非常に難しいですから、私一人の感想ではありますが、実際同じように判定を不満に思う人も周りにたくさんいるわけです。



これって実力以外の何かが介在していませんか?
負け試合を強引にクロスゲーム(きわどい判定)に変えていませんか??
まあ、ボクシングファンは皆気付いている事ですけどね(^^;)



特に最近はボクシングファンだけでなく、一般の人からも亀田興毅の試合結果を見て「あれってどうなの?」と意見を求められることが私自身も多くなりました。
テレビの視聴者からTBSに対して、試合の判定に関する抗議の電話も増えているようです。
対戦相手や判定に対する不信感は一般の方にも広まっているということでしょうか。



実は私のブログも、亀田興毅選手の試合の翌週はアクセス数が急増し、普段の10倍とかになります。
1年以上更新していないのにですよ。
「なんでだろう?」と思いブログアクセス履歴を調べてみると、亀田選手の試合の直後から「亀田興毅 実力」とか「亀田興毅 強いの」とかの検索ワードでググっている人が急増し、私の記事「亀田興毅について(その1)~亀田ってホントに強いの?~ 」 にたどり着いているようです。


まあ実際、亀田興毅の試合結果に実力以外の力が介在しているかどうか、真意のほどは我々には分かりませんが、ただ、もはやボクシングファンだけでなく、多くの人達からその実力を疑問視されているという事実があることだけは間違いがないでしょう。




しかし、このようにのらりくらりと安易な防衛戦を重ねてきた亀田興毅選手ですが、いよいよ年貢を納める時がきました。


所属団体であるWBA(世界ボクシング協会)から、WBAバンタム級スーパーチャンピオン、アンセルノ・モレノとの対戦(指名試合)の指示が下ったのです。



スーパーチャンピオンとは、正規のチャンピオンが防衛回数を重ねるなどしてその実績を認められたとき、その一段上に位置づけられる(昇格する)特別なチャンピオンです。
メディアではほとんど伝えられていませんが、亀田選手が正規チャンピオンとして君臨するWBAバンタム級にも、その上にスーパーチャンピオンとしてアンセルノ・モレノという選手がいます。実はもうこの時点で亀田選手は世界2番手なんですね。
そしてそのアンセルノ・モレノ選手、世界的にはかなりその実力を評価されている、いわゆる本物の強豪選手なのです。


それともう一つ、「指名試合」という言葉が何度か登場してきましたが、これはチャンピオンが弱い相手ばかりを選んで防衛をしないよう、定期的に所属団体が指定した強い相手と試合をすることを義務付けられた試合です。
亀田選手は今までこの指名試合をうまく回避してきたのですが、いよいよ本物の強豪との試合が避けられなくなったわけです。




この指示に対して当然亀田陣営は及び腰。まともにやって勝てる相手ではありまさん。


この時亀田陣営は、WBAに対し特別に許可を要請して、一度他の選手との防衛戦を挟んだあと指名試合をやることを条件に、モレノとの試合を一旦回避。他の選手との防衛戦を優先し実施しました。


それが前回の試合、ランキング14位孫正五選手との試合でした。


結果はご存じのとおり、急造世界ランカーにダウンまで奪われ、過去最も苦戦を強いられる疑惑の判定で、なんとかチャンピオンとして生き長らえたのです。




さあ、そんな経緯を乗り越えてベルトを守ってきた亀田興毅選手。いよいよ約束されたスーパー王者アンセルノ・モレノとの指名試合が近づいてきました。
モレノ陣営はもちろんやる気満々。ボクシングファンも亀田興毅が遂に向かえる強豪選手との対戦を楽しみにしていたわけです。


両者の試合の興行権を決める入札日も12月10日に決まりました。




が、しかし!
しかしですよ!!



その対決が実現する4日前の12月6日、
なんと! なんと
亀田興毅は、WBAバンタム級の王座を返上し、アンセルノ・モレノとの対戦を辞退したのです。
理由は1階級下のスーパーフライ級に転向し、4階級制覇を目指すためだとか・・・


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はっ???


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まさかとは思っていましたが、チャンピオンの座を返上してまでして、試合を回避するとは…。
前回、1試合はさんでからモレノと戦うという約束は、どうなっちゃったのでしょうか。
なんという臆病な行動、なんというファンをないがしろにした行動なのでしょうか。


ここまで徹底して強豪との試合を回避する亀田陣営、「階級を変え4階級制覇」とか言っていますが、完全に逃げているとしか言いようがない、本当に分かりやすい行動です。
いやいや彼らの行動が分かりやすいのはボンシングファンのみ。
一般の人達には全然分かりやすくないのです。なぜなら、亀田興毅本人やメディアがこの件に言及することはほとんどありませんし、一般に方にはこのような経緯がほとんど知らされていないのですから。




しかし本当にこれで良いのでしょうか?


私には理解できません。



なぜ、ボクサーとして勝負の世界に生きる人間が、強い相手と勝負し自分の力を試してみたいと思わないのか?


なぜ、このような事実を各メディアがきちんと報道し、その行動を批判をしようとしないのか?


なぜ、亀田興毅は変わることが出来ないのか?




しかしこのような選手が、日本で最も有名なプロボクサー、日本人史上初の三階級制覇チャンピオン、3兄弟同時世界チャンピオンの長男、TBSが長年推し進めている名チャンピオン、亀田興毅なのです。





(つづく)




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