鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2020年7月3日号)
*我那覇真子とアグネス・チョウ
現代における二人のジャンヌ・ダルクの話をするためには、まずジャンヌ・ダルク本人を確認しておかなくてはなるまい。ジャンヌ・ダルクは1412年にフランスの片田舎に農民の娘として生まれた。
当時は英仏百年戦争の最中で、英国軍がフランスの一部を占領し、英王族が仏王の継承権を主張していた。ジャンヌは「神のお告げ」によりシャルル仏王太子の即位を主張し、シャルルの軍を指揮して英軍を撃退しシャルルをフランス国王に即位させた。
これにより戦争は終焉に向かい、英仏は分離し西欧は中世から近代へ歩み始めるのだが、ジャンヌ自身はフランス貴族の裏切りにより英軍の捕虜となり、異端裁判の末、1431年に当時英軍の根拠地であった北仏のルーアンで火刑に処せられた。享年19
さて現代に話を戻すと、香港民主化の女神ともいわれたアグネス・チョウ(周庭)は、6月30日に民主化運動からの脱退を余儀なくされた。1日に施行された香港国家安全法により、香港の自由はなくなり、中国の占領地となったからだ。
アグネスは昨年6月に来日し、香港の自由の危機を訴えた。年末に再び来日しようとしたところ、空港で逮捕され、釈放されたものの出国禁止となっている。香港の青年達の自由の叫びは台湾に響き渡り、台湾は中国との統一を明確に拒否するに至った。
台湾併合に失敗した習近平主席は、香港の自由の戦士たちをかつてのジャンヌ同様に火刑に処さねば面子が保てない。香港の自治を守るべき立場の林鄭行政長官は、かつてのフランス貴族同様に青年達を裏切ったのだ。
そして現代における、もう一人のジャンヌ・ダルクは我那覇真子(がなはまさこ)である。沖縄の基地反対運動の異常な左傾化をいち早く指摘した彼女を沖縄県議会選で保守派が躍進した、この期に及んでチャンネル桜の水島社長は弊履の如く投げ捨てた。
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軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
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