本日は、投票日です。
皆さま、投票に行ってくださいね。
入れる人がいない、どうせ何も変わらない。
そう思うあなた。できれば「記名」で誰かを選んで欲しいですが、「白票」でも、あなたの世代の「投票率」にカウントされるので、意味があります。あなたの世代の「投票率」が高ければ、政治家は、あなたの世代の声をもっと聞かなければ。と思うからです。
詳しくは → 「白票にも政治を動かす力はあるのか」https://seijiyama.jp/article/news/nws20151020-001.html?fbclid=IwAR3uYv1P_PwTiPPAIi3AgvFyKNmZKn3ndhyULtebamcruj0B_IPKmK0sM1A
今回、他の方々の選挙を自分の地元で初めて応援しました。普段、所属政党に関係なく様々に接点を持たせて頂いてきた区議会議員のみなさんが、それぞれのスタイルで、それぞれの主張を繰り広げる統一地方選挙。板橋区では46名の議席に対し、56名が立候補の激戦です。
← 懐かしい! 2017年6月の私の選挙の時の車です。
初日は、選管(選挙管理委員会・区役所にある部署)への立候補の届出があるので、全ての立候補者が板橋区役所前に集合します。選挙カーは、届出を済ませ、順番に出発するので、この日の区役所前は壮観でした。次期を目指す前職のみなさんの選挙カー全てが知り合い、新人候補者の方々にも地域活動などで知り合った方々がいるので、私としては、「みんな頑張って帰ってきてね!」と感慨深い思いでした。
Facebookなどの友人の投稿で「あのうるさいの、なんとかならないのか?」「連呼だけしている候補者の名前が聞き取れたら
その人には絶対に入れない」とか、また一方で「選挙カーなしの選挙、歩いて活動しています」と有権者の気持ちを捉えてその点を強調し訴えている候補者の投稿を見かけます。
かく言う私も、街宣カーは、うるさいし、名前の連呼されたって政策がわからなけれは入れないし。何の意味があるんだろう。と思っていました。
著名選挙プラナーの松田馨氏によれば、選挙運動には「3回接触」の法則があり、とにかくそれを目指して最大限の活動をするのだと言います。
例えば、駅で立っている候補者を見た。掲示板のポスターを見た。選挙カーを見た。ポストにチラシが入っていた。選挙公報を見た。友人からオススメされた。本人と握手した。本人と話した。。。どんなレベルでも、これらが3回揃えば、投票してもらえる可能性が高い。と言う話です。
知らなければ投票してもらえない。(有権者からしたら、知らなければ投票できない。)だから、この接触の1回分を最大化できる手法として「街宣活動」があるのです。
うるさい。との声がある一方で、街宣カーで候補者と回らせて頂くと、この音を聞いて、候補者に会いたくて家から出ていらっしゃる方が思いの外多いのも事実です。 ”音を聞いて、立候補したんだな。頑張っているんだな” と思うようで、回っていないところに行くと、「この地域来てくれないかと思ってた」とおっしゃる方々も。
選挙区の大きさによっても事情が違います。広い地域にたくさんの有権者が点在している選挙区では、歩いて出会える人の数には限りがあります。(もちろん移動に電車や車は使うと思いますが)。手元のスピーカーや地声で聞き取ってもらえる範囲が案外狭いのも事実。せっかく近くにいても、気づかずと言うことになります。移動の時間も含めて常に宣伝が続けられる街宣車は、選挙運動期間が限られていることを考えると効率的となるのです。
私の地元板橋区は有権者数は、458,712人。面積は32.22平方キロメートル。23区の中では大きい方です。
選挙の規模によっても事情が違います。各種選挙で当落のボーダーラインが変わります。
板橋区の場合、区議会議員であれば2800票。都議会議員の場合25000票、衆議院議員の場合80000票くらいでしょうか。
それぞれ戦い方も異なるわけですが、法律で許されている限られた「宣伝手段」の中、熾烈を極める選挙戦で他陣営が街宣を当たり前にしている中で、その手段を封じ、そして、当選するには、かなりの覚悟と候補者の独自性が求められます。
そういえば過去には、「全く選挙運動しない。」として当選した「青島幸男」東京都知事もいましたね。
彼の地名度だからできたことだと思います。
街宣カーでの活動と得票との関係については、皆「意味あるの?」と思うからか研究や調査もたくさんなされています。
結果は、「とても意味がある」と言うことなんです。残念ながら。
調査結果の1つとして、以下、ニュースサイト「しらべえ」の記事から引用します。
”少し古い数字ですが、2005年から2009年の地方選挙において、「地区別の候補者の活動」と「地区ごとの得票数」についてサンプリングをまとめた数字をグラフにしてみるとこうなります。
単純な話、知名度が低くても、当選回数が多くても、その地区に選挙カーを使って名前を連呼している候補者は地区の得票を増やしていることが良く分かります。
これらの街頭演説や支援者の会合出席などの変数を除いた数字でA/B分析をやるわけです。
選挙カーのみでの地区活動をした得票数と、選挙カーでの名前連呼さえもしなかった地区の得票数は、若干開票所の担当エリアの被りや異なりがありつつも、ほぼ一貫して「回数多く選挙カーで名前を連呼した候補者は、その地区での得票は増える」傾向があります。” (以上「しらべえ」からの引用 https://sirabee.com/2015/04/28/28307/)
また、2015年の赤穂市長選挙での関西学院大学での研究調査でも、街宣車の名前名前連呼が得票に貢献するとの結果が。(神戸新聞:「選挙カーで名前連呼、なんと得票効果」)
このように街宣カーでの活動は有効であるとの論があり、独自性のある活動ができたり、選挙区範囲が狭く、ボーダーラインの票数が少ない地域では選挙カーなしで活動することができるかもしれませんが、多くの候補者・地域にとって「街宣車」を封じることは難しいのが現実です。
どうしたら、この状況が変えられるのか??
1 公職選挙法を改正し、全員の「街宣車」の使用を禁止する。又は、アナウンスできる場所の制限を行う。
2 有権者のみなさんがもっと日頃から地方議員について関心をもち、また地域のメディアも地方議員の活動(特に政策的成果)についてしっかりウオッチ、情報発信している環境が作られる。
3 地方議員自身も、もっともっとわかりやすく、また丁寧に、情報提供を行う。
思いつくのはこんなところですが、、さて、どれも、、簡単ではありません。
1は、法律改正なので国会議員の仕事ですが、それに賛成する議員が街宣活動せずに当選し多数を占めないと成立しないという自己矛盾。。。
私自身は、3については、心がけているつもりですが、どれだけの「有権者」に本当に届いているのか?はわかりません。いつも不安。
議員の中には、情報発信をすると言うマインドがない人も散見されます。組織団体の票で当選を重ねている議員ほどその傾向が高いと思います。
2の環境を作るには、もっともっと「政治」は身近で、タブー視するものではない。と言うことを、皆で改めて考えて行かなければならないと思います。2によって投票に行く人が増えれば、変えていけるものだとも思います。
と言うことで、みなさま、まずは、ぜひ投票へ!