ゴールデン番組が増えると良いことと悪いことがあります。
それは「会議での発言」が減ることです。
朝 梅沢富美男のズバっと聞きます 会議
毎週、宿題というものが出て、基本的にはこの番組は「今、見たい人」を見せる番組なので
今、流行を発信している人、今、見るべき価値のある人を作家陣が提案していきます。
この会議で「いいね!」となったものが正式に採用されて、オファーという段階に行くわけです。
僕もだいたい2時間ほどかけて2~3人の資料を作成します。「キャッチ」「やっていることの内容」「出版している本」
そして「ロケで撮れる画」などを想定して資料を作成するのですが、会議ではファーストインパクトが大事です。
基本的に大きな文字を読んで瞬時に会議室にいる人たちが「見たい」か「見たくない」かを印象付けします。
ゴールデンになると、会議の出席人数が多いうえ、何カ月も先のOAの中身をチェックする時間もあるので宿題はなるべくコンパクトに見ていくわけです。
なるべく「見たことないもの」「今やる理由があるもの」を考えて提出しました。
プレゼンはまぁまぁ、75点くらいの良くもなく、悪くもなくといった具合です。
昼 シンソウ坂上の新ネタ作成&特番の宿題
和風総本家の会議が休みだったので、近くの喫茶店に入りシンソウ坂上の新ネタ資料の作成に入ります。
この番組も何をやるべきか、掘ったらどんな展開ができるか?を考えながら資料を作成します。
今回出したのは「今、見たいと思う人物=ブレイク芸能人の半生」と「死刑囚に関するネタ」
2本を作るのにだいたい発想から資料への落とし込みまでに2時間程度かかります。
定例会議での宿題は多くの人が見るためになるべくさぼらずに適当にはやりません。
僕のようなこれといって発想力もない放送作家は、75点の発想に5~10点ほどの資料の見やすさ、面白そう!と思える資料作りで、ようやく合格点のネタが完成するわけです。
今のテレビの現場で働いていると、なかなか「面白い」が直結して会議で採用されることはありません。
ある程度の面白いがあって、あとは「テレビ的な展開」「現実的に撮れる画」が重要になっていきます。
テレビには尺=時間があり、その放送を埋めなければいけません。いくら発想が面白くても
映像にできないと意味がないわけです。
なのでそのへんも考慮して提出しなければ、ダメ作家の烙印を押されてしまいます。要は会議作家です。
今、会議作家で売れることはほぼ0%だと思います。採用されてナンボ、書いてナンボの世界だからです。
夕方 シンソウ坂上 会議
今年、最後の会議となりました。数か月後のラインナップを確認しながら進行状況を各制作会社が発表していきます。
そこで気になったことや相談事を詰めるわけですが、僕よりも上の作家さんがいるので、基本的には僕は本当に気づいたことや補足する情報があった時、そして自分が担当になっている時ぐらいしか発言しません。
ゴールデンの会議は、そういうことが非常に多いです。
お金がもらえることはいいことなのですが、自分のやりたいこと、自分の意見がOAまで非常に遠いのがゴールデンです。
その中で自分のモチベーションを保ちながら向上心を持って仕事に向かうことが何よりも大変です。
僕は出来上がることに恍惚の瞬間を覚えるので分科会があればそれで楽しくできる性格なので
基本どんな番組でも楽しくやれるのが、不幸中の幸いかなと思っています。
夜 特番会議
テレビ大阪でやっている特番の会議。
VTRの中身を詰める作業とスタジオの出演者をもむこととしました。
僕はスタジオの出演者を決めるのに、パッケージ案を提出してしまい、ちょっとズレた話になってしまったことを反省。
宿題が出てないが、自らアイデアを提出するときは、番組の先を見て「こんなアイデアがあれば助かりますよね?」を想定して考えないといけないので、はずれることが多い。しかし、言われたことしかやらない作家さんもいるので、自ら率先して資料を作りだすのは僕が若手の頃からやってきたことなのでどんなに忙しくなってもこの精神は持ち続けたいと思います。
そして、夜遅くは後輩作家の加藤ゆうたくんを誘って三軒茶屋で飲み。
お互い2018年の反省を言いながら、もっと上に行こうね。と話しあって終わった。
帰る頃には深夜1時30分になっていた。
そんな12月23日の僕でした。