「けいおん!!」13話の感想【握った手のぬくもりは決して夢なんかじゃないから】
皆さん、こんにちはっ!(*^ー^)ノ
今日の記事は「けいおん2期」の感想です!第13話です!
いつも通りUPが遅くなってしまっているのはスルーでお願いしますww
というか、1週間が経つのはホントに早い!
もう二度とTBS本放送には追いつけないような気がしてきた(^▽^;) ←オイww
☆『けいおん!!』第13話「残暑見舞い!」の感想
脚本:横谷昌宏
絵コンテ:内海紘子
演出:内海紘子
作画監督:池田和美
第7話「お茶会!」のときとまったく同じメンバーですね(^-^)/
三人とも「けいおん!!」の重役を担当なさるのはこれが2回目ということになります。
池田さんはアニメ1期のときからバリバリに作画監督を務めていた方です。
しかし、それ以外のお二人はアニメ2期から新しく脚本と絵コンテ・演出を担当なさるようになった方なので、私の中ではこの顔ぶれにはなんとなくフレッシュな印象がありますww
それと、作画監督は完全にローテーション制になっているようですね(・∀・)
第2話からこの第13話までを見た感じだと、
門脇さん→池田晶子さん→西屋さん→植野さん→秋竹さん→池田和美さん→(最初に戻る)
という順番になっているようです。
今気付きました(^▽^;)
脚本は基本的には吉田さん、花田さん、村元さんの3人で回し、たまに横谷さんが入ってくるという感じでしょうか。
絵コンテ・演出もなんとな~くローテーションが組まれているような気がしますが、今のところ明確に法則性を見出すのはちょっと無理がありますね。
■ストーリーの要約
夏休みも半分が過ぎ去ろうとしていた。
唯たち軽音部の3年生は受験勉強で忙しく、2年生である梓だけが時間を持て余すことに。
梓は憂と一緒に映画を観に行ったり、そこに純を加えた3人でプールに行ったりと、唯たちがいない夏休みをゆったりと楽しんでいた。
プールからの帰り道、梓たちは唯たち3年生と遭遇し、みんなでそのまま夏祭りの花火を見ることになった。
唯たち3年生と一緒にいることがとても楽しいということをそこで再認識した梓は、この夏の日のひとときを夢心地のまま過ごすのであった・・・。
該当する原作エピソード:3巻(95~100ページ)
■全体の感想
さて、今回は1クール目が終了する節目の回だったわけですが・・・
ほぼ100パーセント梓の視点から物語が進行していましたね。
第5話「お留守番!」のように梓が中心になりつつも2年生トリオ全員に光が当てられたお話になるのかなと最初は思っていましたが、観終わってみるともう完全に梓一人がメインになっているという感じでしたね。
ここまで特定のキャラの視点に寄ったお話は「けいおん」の中ではかなり珍しい、というか初めてだったような気がします。
いや、単純に出番が多い少ないというのもそうなんですが、この第13話は梓以外のキャラからの視点で観ることができない作りになっているんですよね。
憂や純など、梓に近いキャラたちの活躍もありましたが、あくまでこの二人は梓の友達という立場から物語の進行を助けることがその役割になっているという感じでした。
さらに唯たち3年生にはモノローグなどが一切なく、とにかく「梓から一歩先にいる存在」という面が浮き彫りにされており、視聴者の感情移入が到底不可能な立ち位置が与えられていました。
ここのシーンとか凄く印象的ですよね。
唯たちがようやく出てきてくれて、梓としても観ている私たちとしても安心させられるシーンのはずなんですが、唯たちの存在はどこか遠くにあるような浮き立っているような感じがして、まったくいつものような親近感が湧いてきません。
梓以外のキャラをこのように徹底的に切り離した位置に置くことによって、他でもない梓の気持ちを私たち視聴者がダイレクトに共有できるような作りになっているお話だった・・・そういうふうに思えます。
この構造、ホントに巧いと思います!
さて次に、ストーリーの中身自体についてなんですが・・・
夢オチが意図的に多様されるなど、全体的に宙に浮いた感じの幻想的で不思議なお話でしたね。
否定的な意見がいつもよりかなり多くなりそうなお話だと思いましたww
私なんかは安心して観ていられたのは原作にもあり内容が分かっていたプールのシーンくらいで、それ以外の部分では夢と現実が入り混じったようなストーリー展開にただただ不安にさせられっぱなしでしたよ。
ちょっと・・・今回は何がしたいの?
そんな不安な気持ち、物語が進むのが怖いような気持ちを感じていたというのが正直な感想です。
しかし、そういう気持ちを抱かせることこそが制作陣の狙いになっていたのではないかと思います。
というか、梓自身が夢と現実が曖昧になっているようなぼんやりとした気持ちを抱いていたので、梓視点で今回のお話を観るように方向づけられている私たち視聴者が不安にさせられるのも当然というものですw
そして、梓と共にそうした不安なぼんやりとした気持ちを共有しながら唯たちを客観的に眺めるということこそが、この第13話の肝になっているのではないかと思いました。
さて、されでは梓が感じていた不安な気持ちの正体をちょっと考えて行くことにしましょう。
梓「そっか、私もうすぐ・・・一人になっちゃうんだ」
いきなり最後のシーンの辺りからの引用で申し訳ないのですが、梓が今回感じていた不安の正体はこのセリフに明確に表れていたのではないかなぁと思います。
梓は唯たちが卒業してしまえば、軽音部にただ一人残されることになってしまいます。
唯たちと一緒に軽音部で過ごすことができる時間は、確実に残り少ないものとなってきているのです。
卒業する側である唯たち自身は、卒業というものをまだそこまで強く意識しているようには見えません。
他でもない自分たち自身の卒業であるからこそ、今の段階ではまだ漠然としか考えられないのでしょう。
(唯たちが卒業について真剣に向き合い始める姿は、卒業が迫り来る2クール目からのお話の中で少しずつ描かれていくことになるのだろうと思う。)
その一方で、唯たちと離れ離れになり一人になってしまうことが歴然となっている梓は、現時点では唯たち以上にリアルに卒業という問題を受け止めているんですよね。
そしてそれは、意識せずとも梓の心を不安で支配してしまう程重いものなのではないかという気がします。
※梓が軽音部5人の中で誰よりも卒業というものの存在を敏感に感じ取っているということに関しては、第7話の感想記事の中でも考察しました。→「けいおん!!」7話の感想【考察:梓が必死だったわけ】
先輩たちはやっぱり凄い。
先輩たちといるとホントに楽しい。
最初はいろいろ戸惑うことばかりだった。
本気で入部を辞退しようと思ったときもあったし、自分が理想とするようなストイックさがない軽音部に呆れてしまうことも多かった。
けれども、梓にとって、軽音部はいつの間にか本当にかけがえのないものにまでなっていました。
そしてこの5人で過ごすことができる時間が本当にかけがえのないものであるからこそ、梓はそれを失うことを非常に恐れているのです。
この楽しい時間も、幸せを感じることができる一瞬も、少しずつ迫って来ている卒業という出来事によっていつかは崩れ去ってしまう日がやってくるのです。
そう、それはまるで、うたた寝したときに見る夢や、夏空に打ち上げられる花火のように・・・儚く。
卒業生と在校生という関係になるだけであり、一生の別れが来るという大袈裟なものではもちろんないけれど、でも、軽音部員として一緒に過ごすことができる時間には確かに終りがやって来ます。
唯から差しのべられた手を梓はぼんやりと眺めます。
ここのシーンで梓が自分から唯の手を握ることができなかったのがとても印象的でした。
繰り返しになりますが、梓は軽音部5人の中で現時点では誰よりも卒業というものに不安を抱き、それと同時に今感じることができているこの楽しさを失うことを恐れています。
この手を握ったら、もしかしたら、また一つ終わりに近づいてしまうのかもしれない・・・。
あと何回、私はこの大切な手を握りしめることができるのだろうか・・・。
そういうためらいが梓の心の奥深くにはあったのだろうと思います。
そんなためらいを振り払うかのように、力強く梓を引っ張って行く唯のこの背中!!
頼もしいとしか言いようがありません・・・!
あの優柔不断だった唯が、失敗ばかりしていた唯が、いつの間にかこんなにも大きな存在になっていたんですよ!
先輩として確かな足取りで前を走ってくれているんですよ!
あずにゃん、立ち止まっているヒマなんかはないよ!
唯のそんな力強い一言がこの背中からは伝わってくるような気がします。
そして、唯が差しのべてくれたあの手は梓に向けられた手であると同時に、梓視点で物語を観ているであろう私たち視聴者に対して向けられた手でもあったのです。
「けいおん!!」はいつか終わってしまうよ。
でも目をそむけないで。
今この瞬間を大切にして!
私が引っ張って行ってあがるから、最後まで一緒について来てね!
そんな前向きなメッセージが込められているような気がして・・・なんだか感動してしまいました。
唯の頼もしい姿と、その先に光り輝く美しい花火・・・本当に幻想的で眩し過ぎるワンシーンです。
梓が一瞬、これもまた自分が見ている夢なんじゃないかと疑ってしまったのにも納得できます。
でも、今回は決して夢なんかじゃなかったんですよね。
楽しい日々がやがて終わりを迎えるであろうことに対する寂しさや恐れから梓を救い出してくれたのは、唯の手から伝わる確かなぬくもり。
そして、それは紛れもなく本物のぬくもりだったのです。
花火が消えると同時に、梓は唯たちとはぐれてしまいます。
1秒前まであんな夢のような楽しい時間を共有していたのに、手を引っ張ってもらっていたのに、一緒だったのに・・・それは儚くも目の前から消え去りました。
梓と唯たちの前に訪れるであろう変えることのできない将来(=卒業による別離)が暗示されているような気がして、とても辛くなりました。
でも、梓は決して一人ではありません!
梓の隣にはすぐに駆け寄って来てくれる仲間、憂と純がいます。
暖かな笑顔でいつも傍にいてくれる憂と、持ち前の行動力で大人しい梓たちの背中を押してくれる純。
二人とも軽音部員ではないけれども、梓にとっては本当にかげかえのない大切な存在です。
梓「大丈夫だよ、きっと」
そう言って、梓は唯たちを追いかけることなく、この二人と一緒に帰ることにするんですよね。
やがて卒業していく3年生たちと、残される自分。
それぞれが違う道を歩んで行かなければならない。
そして、夢のように楽しかった思い出は胸に大切にしまい込んで、自立しなければいけないときがやって来る。
いずれ訪れるであろう唯たちとの別れを恐れ、不安を感じている梓が、ほんの一歩だけれども前に進むことができた瞬間だと思いました。
梓というキャラのポジションは、「けいおん!!」を語る上では非常に重要な意味がありますよね。
軽音部で唯一の2年生。
そして、ただ一人軽音部に残されることになってしまう存在。
唯たちの卒業をより浮き立たせるという意味でも大切な役割があります。
そういう「けいおん!!」にとって一つの大きな鍵となる存在である梓の視点から描かれた物語が、こうして1クール目の締めくくりとして登場してきたということにはすごく意義深いものを感じます。
2クール目へと繋がる重要なお話だったと思います・・・!
■個別の感想
気になったところや面白かったところをピックアップ!
①あずにゃん家すげぇえええ!
相変わらず半端じゃない量のレコード(?)!
こんなにも大量の音楽に囲まれた家で育ってきたからこそ、あずさは高いギター演奏の力を持っているんでしょうね♪
背景一つを取ってもそういうふうにキャラの個性を感じさせるところが凄いと思います☆
②あれ?あずさのスカート丈が・・・?
なんであずさのスカート丈、こんなに長いの!?
中学生か!
・・・と思っていたのですが、これってよく考えてみると、おそらくあの恥ずかしいツートンカラーを隠すためにわざと長くしていたんでしょうね(^_^;)
③憂ちゃん、したたかww
机の上に置いてある調査票を発見したからなのかどうかは分かりませんが、とっさに憂は先生に差し入れをあげます。
見た感じだとこの調査票は3年生の成績に関係する物のようですし、憂のこの行動は唯が少しでも良い評価をもらえるようにするためのテコ入れとしか・・・(^▽^;)
憂ちゃんのしたたかさ、というか姉を想う気持ちの大きさには敵いませんな!ww
④夢の中とはいえ、つねられ過ぎww
引っ張られ過ぎでしょ(^o^;)
ほっぺたがちぎれちゃうよ!
うん、でもあずさのほっぺた柔らかくて気持ち良さそうですな(〃∇〃)
私もちょっとつねってみたい(///∇//) ←ちょww
⑤出番少ないのに唯のボケる力は半端じゃない!
可愛い!
けれどクソワロタwww
どんな小動物だよ!?
他にも訳のわからないシロップの名前を叫んでみたり・・・。
出番が少なかったにも関わらず、ギャグのインパクトがかなり凄かったですね!( ´艸`)
⑥あずさのお風呂シーンキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
あずさのお風呂キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
・・・けれど、湯煙で何も見えないぞ!。(´д`lll)
この湯煙はもちろんBD&DVDでは修正されるんですよね?(・∀・) ←オイww
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