市長の議員の一般質問に対する答弁を見て、おもしろいことに気がつきました。



市長は、議員の一般質問の答弁において、よく「反問権」を使います。反問権とは、次のように言われています。



議員からの質問に対して、質問の背景や根拠など、不明点や疑義のある場合、これについて、市長が問い返すことで、より論点・争点を明らかにし、議論を深めることが出来ます。

市長から議員に問い返すことを「反問」と言い、その権利のことです。



この反問権の目的は、「反論や説得」ではなく、「より論点・争点を明らかにし、議論を深める」ことにあります。



市長の反問権の使い方をよく見ると、自分と意の通じる議員(市長派)にはほとんど反問権を使いませんが、市長の意に添わない議員(反市長派)には頻繁に使います。



そして市長の反問に対する議員の答弁に対して、持論(時には間違った事実)を展開し、「あなたはわかっていらっしゃるのですか」「議員として恥ずかしくないのですか」等々と徹底して攻撃を加え貶めていきます。

はっきり言って、異様な状況で、見苦しくさえあります。

そして、往々にして、自分の答弁はまともに答えずに、はぐらかしていきます。



ところが、今回の一般質問では、市長は、反市長派の議員に対して、「反問権を使いたいところですが、・・・」と言って、反問権を使わず、答弁に入ることが何回もありました。



何かおかしいですね。

「反問権を使わなくても答弁できる」ということではないですか。

市長派の議員にはほとんど反問権を使わないで答弁するのですから、できるのが当然なわけです。

つまり、市長にはどの議員の質問であれ、「質問の意図」はわかっており、反問権など使わず答弁することができるのです。

では、何のために反問権を使うのでしょうか。



市長は、市長派の議員にはほとんど反問権を使わないことから見ても、反市長派の議員には反問権を使って攻撃を加え、貶めていくことを目的にしているのが明らかです。

市長の反問権は、「より論点・争点を明らかにし、議論を深める」ためではなく、議員攻撃の道具のようです。



市長は以前、橋本徹氏との対談で、次のように放言しました。



議員とは政策論が出来ない。出来るメンバー(議員)にする。

何がいいか悪いか本人達もわかっていないんじゃないか。




議員に対する感情がよく出ていますが、「議員とは政策論が出来ない」のではなく、市長には「する気がない」ことがよくわかる発言です。





[市長が主張した間違った事実の例]

庁舎の開庁時間の変更時の発言

① 市長の発言「400万円の削減効果がある」

 この間支出した実績がないので、削減効果は生じない。


② 市長の発言「商業施設は、勤務時間と開店時間が違う。庁舎も同じこと」

商業施設には、入荷、売り切れ商品の陳列等の時間が必要だが、市役所にはそのような業務はない。

同列に扱うことは出来ない。