他の用事もあり、しばらく通信の発行を中断していましたが、9月定例議会も始まりましたので再開します。



さて、「議員の市民への説明責任等」について、市長の都合のいい解釈が議場を支配していますので、整理したいと思います。



市長は、「安芸高田市議会基本条例 前文」中の「・・・市民への情報提供及び共有化・・・」の「市民への情報提供」に注目し、「議員は行政情報を市民に提供する義務がある」と、さらに、「市長は全ての市民の意見や要望を聞くことはできないので、市民の代表である議員は、市民からの意見や要望等を聴取し、市長に届けるべきである」と主張しています。(要約)



「市民への情報提供」とは、「議会の活動や議会での議決等の情報を市民に提供しなければならない。つまり、議会が何をしているかを市民に伝える」もので、議員が「市長や執行機関の行政情報を市民に伝える」ことではありません。



市長が自らの執行権で行ったことについては、市長自らが説明する義務があるのです。

だから、市長は、広報「あきたかた」を発行し「市長が行ったことを市民に説明、広報している」のではありませんか。

また、お助けホンで「毎日、行政情報を広報している」のではありませんか。



議員は「市長の使いっぱしり、宣伝カー」ではありません。



議会基本条例の中の「(議員は)市政の課題に対する市民の意見を的確に把握する」とは、「議員が市民からの意見や要望等を聴取し、議会の機能である『議決権』と『市長及び執行機関への監視および評価機能』に反映させる」ためのもので、「議員が、市民からの意見や要望等を聴取し、市長に届けるためにする」ものではありません。



市長は、「市民モニター制度」や「ミートアップ」等を行い、市民から直接意見や要望を聞いていますが、「議員が市民の意見や要望を聞き、市長に伝える役割を持つ」のなら、こうした制度や行事をする必要はないではありませんか。



議員は、「市長の御用聞き」ではありません。