2023/12/24(日)  17:31

 

当初の予定であれば、今頃、すきいろこと透色ドロップの単独イベントにでも参戦していたのだろうが、上記日時の通り、既に帰宅し、こうして執筆に臨んでいる。それについては後ほど。

 

 

 

さて、本記事がアップロードされる頃には既に過去の出来事ではあるが、この23と24、特に24だろう、世間はクリスマスムード一色であり、もちろん年の瀬や年納などもあるのだが、それよりもこの聖夜イベントたるものが、池袋も渋谷も良く賑わせているものであった。

 

一昔前の筆者であれば、他人は他人自分は自分と、ドルヲタに勤しんでいただろうし、少し前の筆者であればただの風俗狂い、クリスマスなどのイベントはさほど眼中に無かっただろう。

しかし今日の筆者は、アイドル応援も、そして風俗開拓も、それぞれ享楽として良く対峙できているのではと自己分析する。これには仕事なども絡んではくるが、いずれにしろ、行きたければ行く、そうでなければ行かない、と、肩の力を抜いて向き合えている所感だ。

 

そんな今の筆者なので、今回の風俗開拓は、あくまでこの土日、上長が揃ってプロジェクト開発にあたって肩透かしなほどに緊迫感ゼロでありごくごく平和な様子であり、土日外へ出掛けても何ら文句言われることは無いだろう、という分析の結果である。とはいえ、さすがに何もしないで呑気に月曜迎えるのは嫌だったので、金曜の深夜、そして土曜の深夜にはそれぞれ作業はした。

もし何もやっていなければ、まず、プロジェクトが回らない。筆者が抱えている分、結局は他人に振り直すことになるので、それでは果たして筆者がチームに所属して働いている意味は何ぞ、となってくるわけである。もちろん、業務時間中にサボっているわけではなく、しっかりパフォーマンス発揮しているわけだが、階級や年齢などが近い他の課員よりかは早めに上がることが多く、だからこそ日々の感謝を込めて時間外労働で貢献しているわけである。こうした働き方、いや、生き方というのが周囲誰一人理解してくれないが、じゃあ、本当にサボっていいのだろうか。自分が休日何もしていなかったら、今頃あの製品はリリース期日を大幅に延伸させていただろうし、あの新機能だって品質を大きく損ねていたに違いない。人に対して、土日はしっかり休め、と言うならば、それが必要無くなるようにしっかりスケジュール設計してほしいものである。故に、ただのフラグにしか聞こえない。

 

と書くように、筆者、どこをどう考えても間違い無く社畜体質であり、悪癖と化してしまっているだけでなく、その過労、いや厳密には仕事に対するプロ意識とでも呼べばいいのだろうか、そんな姿勢を同僚だけでなく、アイドルや風俗嬢にも求めた結果、今日のような堅物へと化してしまったわけだ。

その払拭として、風俗か、というのは甚だ乱暴な議論のような気がしてならないが、近頃、会話不足も少々抱いていたのは事実であり、前述の通り、今版でのプロジェクト状況を鑑みれば、明らかに自分一人に負荷が偏っている状況である。精神的にも参ってしまっている。とはいえ、100%の救いを求めて今回、新たな風俗開拓をしたわけではない。そこまで高望みしたところで期待外れに終わってしまうだけだ。故にあくまで、今年1年振り返って、本当に風俗狂いだった筆者よ、という哀れみも兼ねた、今年1年の総仕上げとして、今回、池袋に在するFantasyを開拓するに至ったわけだ。

 

 

 

 

 

池袋のイメクラという点では、コスプレ痴漢電車という店を開拓済みではある。

しかし、Fantasyはこれとは厳密には異なる。ホテヘルか、店舗型か、という点である。

 

イメクラはホテヘルが多い印象であり、特に新宿や池袋などはラブホテルが充実していることもあり、デリヘルなども含めてプレイする場所は自らが持つこと無く、あくまで受付を狭い部屋に設けている程度である。当然、こっちの方が自店舗を持つよりも運営上安く済みそうなものだ。

しかし今日、風俗店の多さを考えれば、如何にキャストにバックできるか、より高い給料を支払えるかというのが肝心になってくる。あとは運営面を考えれば黒服の数だけ人件費もかかってくるし、プレイにあたってボディソープやうがい薬などが必要になればそれらの諸経費もかかってくる。客側からすれば風俗は高い買い物ではあるが、運営面ではキャストの給料以外でも考えるべきことというのは案外多いのではと筆者は考える。

 

そのため、店舗型ヘルスでありながらも、池袋という風俗競合の高い場所で残っており、かつファッションヘルスで留まっているわけではない。イメクラなのである。

しかも、そのシチュエーションのバリエーションも凄かった。鉄板である痴漢はもちろんあったが、夜這い、さらには逆痴漢や逆夜這いもあるというバラエティーぶりである。演じる側となれば大変なわけだし、イメクラコースで85分22,000円という、イメクラの中でもかなりお手頃な価格帯だ、バックも限られてくることを考えると、キャスト側だけに世界観を強いるのは非常に酷だ。そんなことを考えた結果、この頃忙しくろくに休めていないことを考えて、逆夜這いを選択した。

 

 

 

クリスマスイブということで繁盛していたのか、受付に着いたのは11時40分頃だったか、案内可能な最早時刻で12時45分ということだった。正直なところ、一瞬迷った。

そもそも今回、池袋を訪れた目的として、赤羽にあるピンサロCLUB G-NEXTの姉妹店である妄想委員会を開拓するためだったわけだ。確かに混んでいたらそっちに切り替える、という計画はあったものの、仮にここで断ってピンサロで30分、そして渋谷でのライブまでかなり時間がある。逆に言えば、1時間程度待って開拓できるのであれば、せっかくだし、クリスマスムード一色な池袋を散策するのもたまにはいいか、と一瞬で思考を巡らせた結果、それでお願いします、と回答するに至った。

 

待合室はあるもののさすがに1時間と長居するわけにもいかなかったし。ということで池袋散策へ。

おっパブやキャバクラ、ガールズバーなど、池袋は本当にいろんな種類の風俗があるものだと思いつつ、あんなにアクセスの良い路線、いわゆるそのハブ路線の街がこうなっているのか、というのは、どこか複雑な想いも無いことはなかった。だが、筆者のように、風俗があることでどうにか生き永らえている者だって確かに存在する。この推し方というのは間違いなく、アイドルに対するそれとは違うし、それに今年振り返れば、地上に限らずライブアイドルの領域でも、男女問わず、不祥事が相次いだ1年であった。にも関わらず壊滅が無いというのは、サービス提供者と受領者で互いに価値を見出し、という形式的なものよりかは、一般的な恋愛関係とは違った愛で結ばれていること、なんて考えてしまうのは、クリスマスという聖夜がそうさせてしまうのだろうか。

かなり西の方に歩いたにも関わらず、まだラブホテルがあるのかと思いながらも、カップルが入る様子など見て、そうだな、どうか幸せが続いてほしいと、届かない「普通」に想いを寄せるなどしていた。

 

 

 

 

 

ファストフード店に入って軽くフライドポテトとコーヒーフロートを飲んで、12時25分頃に店を出た。

そこから歩いて、再びFantasyに入ったのは12時35分頃。紙に書いてあった、5分前には戻ってきてください、という決まりはしっかり守れたわけだ。にも関わらず、待合室で待つこと暫し。

映っていたテレビでサプリメントの宣伝など観たり壁に貼ってあるキャンペーンや禁止事項を何度も読んだりして、さすがに飽きたので、逆夜這いということで眠りに近い状態で待ち続けた。

 

ひたすら待って、案内されたのは12時55分頃だっただろうか。まあ、ワンマンで経営している様子だし、今年ソープを中心に様々な風俗を経験して、運営面でも多々見てきた筆者である。10分程度さらに待たされるのは、その時はキツいと感じはしたが、今改めて思えば、致し方ないことだとは考えてしまうものだ。店舗型ヘルス、競合の多さ、いろいろ考えて、よく低価格で遣り繰りできているわけだし、これぐらいは許容でいいだろう。先程、コーヒーフロートを飲んだこともあって、トイレの案内を受けて用を足した。そして経たずして、部屋へ案内された。

 

一番奥の部屋だったが、通路にあった部屋数からすれば、並行で捌けて最大4程度だろうか。まあ、抱えているキャストそして出勤数からしても、そこまで規模の大きい店ではないのだが、にしてもこれじゃあピンサロよりも少ないじゃないかと思いつつ、肩身狭く経営していること、一層と健気に感じられてしまったわけだ。ただ、筆者なりのクリスマス、それもまた、趣深く思った。

荷物はカゴに、コートはハンガーに、と案内されて、かつ逆夜這いということでアイマスクはどうですか、と案内された。その方がドキドキ感が増しますよ、と親切にも補足してくれたが、そういえば視覚を奪われた状態で攻められることは無かったなぁと思い、その誘いを承諾するに至った。

 

当然、プレイ部屋なので、暖房が効いていることもあって、確かに暑く感じていた。黒服が去るや否やすぐにアウターを脱ぎそして掛けて、靴と靴下を脱いでアイマスクをして寝転がる。なんだか、隙間から寒い空気が絶え間なく侵入してくる自宅よりもすっかり暖かいじゃないかとどこか自然な眠気も僅かに感じながらも、そう思ったのも束の間、ノックと共に人が入る様子が聞こえてきた。

 

「おにーちゃん、朝だよ起きて? まだ眠いの??」

 

そんな感じだったが、なるほど、コスプレ痴漢電車よりも随分演技良い嬢じゃないか、と思いながらそのまま寝たフリを貫いた。が、上着のボタンを外されたりズボンのチャックを下ろされたりなどと、風俗らしい展開を感じつつ、下着の隙間を這って積極的に攻めてきた。

さすがに体が動いてしまい、口も半開きになってしまったが、どうにかして寝たフリを貫いた。しかし、何やらカチカチとボタン音が聞こえてきた。続けて振動音。まさかそうくるか。受付では何も指定しなかったがまさか電マまで仕込んでくるとは。しかも、こちらが攻めるために使うわけではなく、逆に嬢が攻めるために使ってくるとは。随分積極的な子だと感じた。そうだ、これぐらい破天荒な展開こそ、クリスマスという特別な日には丁度良いじゃないか。そう感じたのも束の間、思ってたよりもしっかり当ててきて、さすがに体が動いてしまった。同時に声も漏れてしまった。

さすがにここまでくれば、起きないのもおかしい。そっとアイマスクを外した。

 

そこには金髪の少女がいた。視力悪くぼやけていたが、小悪魔な笑みを彼女は浮かべていた。

 

 

 

 

 

身を起こして眼鏡を掛けたが、視界が鮮明になれば、今度は疑問が浮かんできてしまった。

果たしてこの子は、歳はいくつなんだろうか。

 

と言うのも、筆者、過去を振り返って、対象はアイドルではあるが、数多くの少女を見てきた筆者であり、レンジはおおよそ18から30ぐらいだが、人生経験の濃淡込みで容易く予測できるぐらいにはデータを学習している自負はあった。しかし、今回の少女に限っては、全く読めなかった。

若いは若い。間違いなく筆者よりかは年下だが、それが20なのか23なのかが読めずにいた。

 

確かこのタイミングでシャワータイムだったはずだ。記憶が朧気だが。さすがにこのままプレイしていたはずが無い。完全に脱衣してバスタオルを巻いて、一旦部屋を出た。

この店は、シャワー室が各プレイ部屋に面する通路を通った先であり、一瞬ではあるが待合室や受付などのハブ的な箇所を通ることになる。そのため、シャワーへ向かう際には嬢は一言、黒服へ電話で伝える必要があるわけだ。そして向かうのだが、最高気温が10℃しか無くかつ冬日であった、暖房も虚しく若干の寒さが残っていた。筆者は慣れていたためになんてことはなかったが、嬢からすればずっと屋内に居る中で、ほぼ裸で移動、相当寒く感じたに違いない。

 

シャワータイムでは、歯磨きとうがいという、風俗エステやソープ同様の流れである。なお、ピンサロに関してはうがいだけであり歯磨きは無い。当然シャワータイムなので全身を洗ってもらうわけだが、そこで互いの近況について軽く話した。本記事冒頭で書いた通り、タスクがたくさん積まれてなかなか厳しい仕事状況だと話しつつ、話し相手も出逢いも無いからなぁ、と話しつつ、ヤバいこれは闇堕ちルートだなと、乳の湯での終盤を思い出したが、彼女はそうなんだ大変だねと軽く笑顔で往なしてくれた。どうしてここまで余裕なんだと思いつつ、今度は彼女が近況を話してくれた。課題が多くて大変だと話してくれたので、風俗業界の年齢層を冷静に思い返して、じゃあ大学生か、と返してみたところ、あー専門学校だけどね、という返しであった。なるほどと思いながらも、課題だけでなく資格取得も必要なんだよねーまあうちはもう取ってるからいいんだけど、という様子もまた、ますます年齢が読めなくなっていた。ただ確かに、学生だということは解ったので、やっぱり20代前半なのか。

 

 

 

部屋に戻り、このあとどうする?と訊かれたので、さすがにこのまま逆夜這い、要はイメクラ特有の世界観演出は無いか、と思いながら、となれば風俗エステやピンサロやソープなどにある普遍的なプレイ堪能のあれか、と汎用性を見出しつつ、普通はどうするの?と訊き返したが、ここで驚かされたのは、お客さんがやりたいようにやるよー、という、余裕すら感じ取れる返しである。

おかしい。若いはずなのに、なんなんだこの余裕は。しかも、アイドルか風俗嬢か関係無く、堅物な筆者を前にすれば大抵は距離をとりがちだ、にも関わらず平然としている。

何度もペースを崩されてばかりだが、攻めてみるか、と答えて、寝転んでもらった。

 

やっぱり流れとしては上から下だよな、と思いつつ、寝転ぶ際に、彼女は長髪を何度も流して、乱れないように整えていた。濃いめのアイライン。その様子がどこか妖艶であり、美しい髪を触るのを躊躇ってしまった。これまでの経験も踏まえ、その小ぶりな胸を、優しく揉むのであった。

 

 

 

 

 

乳首はダメ、と何度も某ソープ嬢に言われたなぁ、と今年1年を振り返りつつ、右手で胸全体を、左手でもう一方の胸を乳首中心に攻めていたら、徐々に声が漏れてきたが、少し経って慣れてきたのか、今度は彼女が筆者を攻める方へ転じた。さすがにこの2日間、まともに性欲処理していなかったこともあって、少し攻められるだけでも随分声が出てしまい、胸を揉む手が止まってしまった。そのまま彼女が攻め続け、次第に胸から手が離れてただただ感じるだけとなってしまった。

慣れてマンネリが見え始めた頃、胸をまた攻めるのも悪くはないなと思ってはいたが、そろそろ下半身を攻められるか、と思ってゆっくり指を這わせてクリを触ってみたが、全然硬かった。まあそりゃあフリーだから当然かと思いつつ、しかしここで強引に攻めるのはよろしくない。それが許されるのはAVの世界だけであり、コスパ良な風俗でやるべきことではない。ということで、優しく撫でる感じで触ったが、それでも彼女は感じている様子だったので、とりあえず一安心といった感じだ。

 

すると今度は彼女が電マを持って、こちらへ渡してきた。クリに当ててほしいと告げてくるとはと思いながら、とりあえず当てて軽く上下に揺らしてみたが、さすがに初めてプレイする子の気持ち良い箇所は特定できないものだ、ここに当ててという感じで若干電マを移動させて、再び攻められるという彼女の様子であった。自分より若いというのは確信したし、拙いながらももっと気持ち良くなってほしいという精神も込み上がってきて、彼女の要求に応えるのであった。

 

クリがこの感じだから手マンは無理だろうなと思いつつ、今度はこちらが寝転ぶ形で彼女が攻めるというわけだが、フェラも手コキも、よく頑張っているなというように感じた。若いながらも気持ち良くなってもらおうとしっかり務めているじゃないか。そりゃあ金額が金額だから当然なのかもしれないが、フリーだし雑にあしらってサヨナラすることも可能なわけだ、そのあたりも踏まえて、フィニッシュしてあげたいという想いはあった。しかしやはり、今回も叶わなかった。

あと驚いたプレイとしては、素股である。実は素股は、初めての経験であった。ピンサロではまず本番に近しい行為としてNGがほとんどだし、ソープでは素股しなくとも本番が可能だからやる必要が無い。また、風俗エステに関しては、他との差別化のためにコンセプトを掲げた店などとなればプレイ内容は細かく可不可が決められるもので、素股は大抵の場合禁止に分類される。

そんなわけで、素股までやってくれるとは、と、彼女の積極的な姿勢に終始圧倒された85分間だったが、ここからプレイ前とプレイ後のシャワータイムを引けば、実質60分か70分程度のプレイ時間だっただろうか。とはいえ、シャワータイムだって一人というわけではないし、他の風俗店のサイトで見掛けた、シャワータイムは抜きでこの時間です、というのはそんなにメリットにならないんじゃないか、という想いも浮かんできてしまった。まあそのあたりは一概に言えないだろうが。

 

正直なところ、手マン、クンニ、69とかもやってみたかったものの、筆者と彼女の相性を考えた際にどちらかというと彼女が攻める側になるだろうとは感じていたし、どこか大人びた雰囲気というのもまた、筆者なんぞ攻められたところでそんなに気持ち良くはなれないだろうと、ハードルの高さみたいなのも分析して、あまり積極的になれなかったのは心残りだ。とはいえ、散々積極的に相対して、それが行動だけでなく発言までにも及んだ結果、心無い一言で関係性が一気に崩壊したのも約一ヶ月前のことだ。その古傷が、まだ完全に癒えてはいなかったのは、間違いない事実だ。

 

 

 

 

 

 

プレイ後のシャワーから戻り、部屋で少しの間寛いでクリスマスや年の瀬や、来年云々などいろんな話をした。もちろん各々、着衣を戻しながらのことである。そして再び電話が鳴った。85分、思ったよりも早かったな、と、フリーにも関わらず良い子を充ててくれた黒服に感謝する最中、彼女は、お客様お帰りです、と受付へコール。嗚呼、この感じがすっかり、何度も逢って一途に愛した某ソープ嬢を思い出してしまった。意図しないこととはいえ、結果的に彼女を傷付けてしまった。一層と傷が深まる中、行こっか、と告げられて、荷物を取って部屋を出るのであった。

 

経たず受付に着き、ありがとうございました、と言われて、そうだなもう帰るんだよな、と思ってすぐに、足元の違和感に気付いた。まずい。靴を履き忘れていた。

はっとして足元を見る様子で、黒服も気付いたようだ、筆者としては完全にやってしまったと気付けば黒服へ謝っていたが、彼の方が筆者以上に申し訳なく思っている様子であった。

 

はっとした。そうだ、この恭しさこそ、黒服に限らず、運営には肝心な姿勢であろう。

 

アイドルにしろ風俗にしろ、共通しているのは、客がいて初めて収入が発生するということだ。かといってじゃあお客様が神様か、というレベルまでは過剰にならなくてもいいが、それでも、最低限の感謝、そして礼儀というものは、喪わないでいてほしいものである。

クリスマスで忙しい中、それに当日ふらっと来てフリーで訪れた客だ。何度でも言おう。雑に扱うことだって可能なわけだ。しかしそれでも、この丁寧さである。実直さである。今改めて思い返して、筆者よ、日々の仕事において、自分はどうなんだ、と、確かに良い刺激となっている。

まさか2023年の最後の最後に、こうして気付かされるとは。有難いことだ。

 

すみません取りに行かせますので、と黒服は電話をかけ、お客様が部屋を出る時に忘れ物が無いかしっかりチェックすること、と伝えている様子である。良い指導だと感じつつ、自分はもうそこまでされたら感謝と共に微笑んでいたが、黒服も、そして嬢も、笑顔なのがとても良かった。

礼儀というのは、こうして場を和ませるものなのか。運ばれてきた靴を履いて、エレベーターへと向かう筆者であったが、扉が閉まるまでに黒服が頭を下げて、そしてサンタのバルーンも頭を下げさせて、とユーモア溢れる様子で筆者を見送るのであった。本当に、素晴らしい対応だった。

 

エレベーターで9階から1階へ、そして外に出てみれば、すっかり夕暮れに近い様子となっていた。冬至が過ぎたとはいえまだ数日程度だ、日が落ちるのも早いわけだが、一連を経た約2時間、新しい細胞へリセットされたような感覚をも抱いていた。よし、これなら、クリスマスで賑わう渋谷をどうにか遣り過ごしてアイドルのイベントへと参戦できそうだ。そう確信していた。

 

渋谷で何か食べるかーとプレイ直後ということもあり浮遊感に近い高揚感が抜けないまま、改札を通って電車に乗り、経たずして渋谷である。明らかに人が多い状況ながらもどうにか抜けて、北東方面から渋谷WWWXへ向かうルートである。なお、このライブ会場移動前に、たまたま見付けて空いていた中華料理屋へ入った。プレイで疲れていたのか、正直そこまで食欲は無かったので、醤油ラーメンとパクチーで空腹を紛らわせた。メニューでは、油淋鶏や麻婆豆腐など、ド定番が連なっていたので、次回また渋谷を訪れた際には今度こそ攻めてみたいと感じた次第であった。

 

 

 

 

 

開場15時半、開演16時半、の割には16時に会場着くのは若干早すぎるとも思ってはいたが、予想に反して、入場待機列は無かった様子であった。それもそのはず、開演前に特典会を行っており、普通のファンであればその時点から参戦しているというわけだ。

昔、WWWXを訪れたのは、ArcJewelのハロウィン対バンだったか、あれはあれで人という人の多さで酔いながら会場に着いた憶えがあるが、WWWと同じ入口から入ったはずだ。しかし今回は分かれており、WWWXは一旦4階まで外階段で移動し、そこから下って2階へ向かうといった感じであった。クリスマスで人混みを縫って来た中で、この上下は割としんどかった。

 

開演30分前ということで、バーカウンターの近くには人が点在しており、専ヲタ同士が仲を深めている様子であった。確かに内輪イベントなら、当然といえば当然か。どうか筆者の二の舞になってほしくないと願いながらも、氷やカップを棄てる箇所をも塞いでしまうのはどうなのかと思いながら粛々と飲んでいた。さすがにメロンソーダも飲み干してしまって、氷が融けるのを待ち乍らスマホを弄っていた。そこで前述の嬢について、名前を訊き忘れたので誰なのか探してみたら、案外すぐに見つかった。やはり金髪なのがわかりやすかったが、年齢を示す数字に驚かされた。

 

20代ではなかった。まさかの18歳である。そうきたか、と半ば疑いながらも、フリーで充てたこと、金髪、専門学校。全て一応合致するし、プロフィール欄での性格やカップ数なども合点がいった。

ただ、衝撃はそれで終わらなかった。性感帯の欄に「首」と書かれていた。性感帯が首だと。となれば、寝転んでもらって攻める際に、頭から首を辿るべきだったか、いやーそれはさすがに無理ゲーだったなと思いはしたが、ただ、確かに面白い子だと思った。しかも若い。これが嬉しい。

これまで、風俗エステやイメクラでフリーで対峙した子は、年齢が近いため正直新鮮味に欠け、おまけに固定客で満足している様子であった。まあ、今回逢った子もまた、別にそこまで性欲が強いというわけではないが、そこまで固定客が多くないだろうというのが有難く感じるようになってしまった。今年初めの頃は、いやある程度慣れている子の方がプロだから良いんじゃない、とは思っていたが、結局本質は愛なのだ、となれば同担がいない方がいいのだと、Monopolyと重ね合わせても自然と今は理解できてしまうわけだ。故に、彼女もまた、一つ、推し候補と呼べるわけだ。

 

そんな感じで棄て場所が空くのを待っていると、開演まで10分程度まで進み、さすがにフロアへ入るか、で空いたのですぐに棄ててフロアへ入ろうとしたが。

あまりの人の多さに、足が止まってしまった。ちょっと待て、絶対これ、入れないじゃないか。

 

政治関係の話ではあるが、パーティー券、キックバックとして政治家の懐に入っていたというやつだが、それが批判されている理由の一つとして、会場キャパなど参加可能な人数以上に捌いている、というのもまた挙げられる。それをつい、思い出してしまった。

椅子を敷くならそれはそれで、入場可能な人数を計算できるわけだし、仮に来場不可と化して死券になったとしても、今回のような事態を引き起こすぐらいなら、やはり予め枚数は現実的な制限を設けるべきである。そんなこともできないで、単独イベントとは、なんと愚かしいことか。

 

透色ドロップ。振り返れば、5月、大手町での対バンで、超混雑の最中「永遠なんて無くて 思い出も脆くて 約束も運命も信じない」という歌詞で、筆者のドルヲタ魂を見事に圧し折った。そんなアイドルが今度は、政治問題を連想させるようなチケット販売状況を踏まえ、嗚呼、如何に低劣に成り下がってしまったかを、ひどく嘆くのであった。気付けば、筆者は会場を後にしていた。

 

 

この会場に来るまでにSNSで偶然見掛けた数々の投稿。

 

アイドル現場の治安悪化が、他ファンの満足度を損ねて、アイドルに悪影響を与えている。

度重なる寝坊による注意にも関わらず改善の兆し無く、特典会参加を運営が禁止する。

チェキ会に寝坊。上記同様だが、運営のスケジュール管理にも問題がある。

 

嗚呼、アイドル界って、なんなんだろうか。

ここまで真摯に応援する、向き合う、価値のある世界なのだろうか。

 

そんな著しい失望感もまた、今回のイベント参加を断念した原因の一つである。

 

 

 

2024年。もうあと数日で来てしまうわけだが、次の1年もやはり、風俗には頼る必要がありそうだ。

アイドル1本を頼りに、強く生きていくというのは、かなりリスキーだと感じてしまう。

 

もっとも、風俗狂い、ではなく、あくまで自然なモチベーションとして回収するに過ぎない。

それに、推しを定めて固定ループというのも、前述の通り、自分には合わない推し方だと気付いている。故に、仮に同じ店に行くとしても、本指名は程々に、フリーでいろんな子を楽しんでという形になるだろう。となれば、やはり風俗エステもヘルスも、そしてソープも、推しをループするのが鉄板である以上、フリーでループならピンサロの方がいいかもしれない。しかし昨今、ピンサロもピンサロで本指名という単語が料金システムで散見されるようになった。故に、結局はDDで風俗を体験するというのは、あまり良くないことに変わりは無いだろう。

 

同様に、ライブ参戦についても、使命感などは抱かないようにしよう。

かといって、逢いたいというのもまた、なんか違う。だって、せいぜい話せて数分じゃないか。もちろんアイドルと風俗嬢を同一視すべきではないが、相手がどうであれ、会話時間の短さというのは、それしか経験していなかったらいろいろと悪影響が出てくるものだ。実際、今回の風俗開拓でも、確かにいろんな話ができたし、自然と会話不足は解消された。

 

まあ、今月使った金額を考えれば、正直楽観視はできない。ライブ参戦は3回、チェキが比重大きくトータルで約2万円、風俗も約2万円、さらにはその周辺で飲食など行いざっと2万円程度か。趣味に使う金額としては少々高額だが、仕事により精神を擦り減らしているのは事実だし、相応の癒しとなったことは確かだ。だからこそ、どれも相応に価値ある浪費だったという認識である。

 

そうだ、そういえば今回の嬢、仕事でいろいろ話したら、職場が改善されるといいね、と、ストレートに言ってくれた。そうだ、いつしか他人に期待することをすっかり忘れてしまっていた。たぶんそのあたりだろう、筆者が一般人としての思考を喪ってしまったのは。

奪還することで目も当てられないような精神的被害に陥るかもしれないが、一応、それもまた一つ、来年の生き方の候補のようなものだ。ただやはり最後に思うのは。

 

客を敬い、丁寧に扱う姿勢。黒服の生き方、生かせ方に、改めて敬意を表して。(11519字)