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トニーのゆっくり回覧版  真空管アンプ自作のブログ

真空管アンプの製作、音楽、生活のことなど

今日の午後から部品をシャーシに取り付け始めました。

 

まずはソケットから。US8ピンソケットは長さ8ミリのM3のネジで締めていきます。

長さ10ミリでもいいのですが、私はナットから出るネジの残り部分は2ミリから3ミリの長さがちょうど好きなのです。

 

 

ここの取りつけは、丸座とスプリングワッシャーとナットで。ソケットのフランジ部分の長孔が少し長細いので丸座を挟みます。

 

 

ソケットはフランジの金属部分はシャーシの下に。ソケットの黒い樹脂部分が少しきつそうです。実はオムロンのソケットはここの直径が丁度30ミリです。一方のホーザンのシャーシパンチはΦ30の表示がありますが、正確に測ると29.8ミリなのです。0.2ミリ小さくてもソケットは穴に入りません。なのでこの穴4カ所はヤスリを、穴の内壁にあてて、上下に動かしながら、同時に内周にそって動かしながら3周、4周削りました。言えばヤスリをメリーゴーラウンドのように動かしたのです。

 

 

 

一番上の写真のMT管ソケットの足と下の写真の足を比べてください。

下のソケットは足を外側に広げています。ライオンのたてがみのように。これは半田付けしたときに、隣り同士のピンがショートしない様に配慮したものです。ピンがまっすぐのまま半田付けする方もいらっしゃいますけど。

 

 

全て取り付けました。出力管ソケットにアース母線を貼りましょうか。どこからでもアースに落せるように。

 

 

 

 

なんだか、先日手元から離れたSW-50のアンプによく似ています。あっちはEL34でしたけど。兄弟みたいです。

配線・レイアウトを考えますね。

今回は底板の製作から

 

既に放熱穴を11個加工済ですが、最初から順に説明しますと

 

1.適宜の外形に切り出す。私はシャーシの外形より、縦横それぞれ5ミリ短い外形にしています。底板がシャーシの底部から奥まって、出しゃばった感じがしないから。

 

2.放熱穴やゴム足取り付け用の穴を明ける

 

3.シャーシとピッタリ位置合わせして、ガムテープで固定

 

4.底板締め付け用のネジ穴をタップで加工

 

以上の4段階で進めます。

 

 

下の写真は上記の2の写真です。

 

 

 

締め付けネジの位置にえんぴつでマーキングしておきます。底板外形から内側に4ミリのあたり。これを全部で8カ所。

 

 

3ミリのネジ穴を切るために、下穴をΦ2.6で明けていきます。

 

 

明いたら底板を取りはらって、シャーシ側のΦ2.6の穴にネジタップでネジを切っていきます。

 

3本セットです。一番左のタップはネジの切り始めの3周程度までです。真ん中はその位置からさらに3周回して、ネジの山を増やします。右のタップは最後までタップを回して全周にわたってネジが通るように仕上げます。

 3種のタップはそれぞれで8個の穴を連続して加工して、効率よく作業します。

重要な注意事項があります。タップでネジを切ったあと、タップを抜くには、必ず左回りに回してぬくようにすること。一気に引き抜くとせっかく加工したネジ山が壊れてしまいますので。

 

 

タップは左手を添えて、垂直の状態を保持してください。タップで切っていく速度はゆっくりゆっくりです。

 

実際にネジが通るか確認します。

 

 

これでシャーシ側の全ての穴あけが完了したら、今度は底板のΦ2.6の穴をΦ4に拡大しておきます。

 底板を付ける効能は過去、何度も言っていますが、

・シャーシの機械強度が向上 ・感電防止 ・ シールド効果 

となります。でも本音をいえば、底板がないとパンツを履いてないみたいだからです。これは私だけの感性かもしれません。

 

 

 

天板、底板 出来上がりです。

天板はナイロンたわしで(ホームセンターの紙ヤスリコーナーに有り)一方向に研磨して、ヘアライン仕上げをしておきます。上から塗装しますので、ヘアラインにこだわらなくてもいいのですが。アルミ地金をそのまま残して、透明ウレタンで塗装する場合にはヘアラインは重要です。

 

 

次は側板の加工です。私はパーツの原物を実際に置きながら、位置を決めて行きます。

 

 

 

このアンプは電源トランスがシャーシの隅までギリギリに来ていますので、ヒューズホルダとトランスの巻線部が干渉します。仕方ないのでヒューズは前面に持ってきます。

 

あとは背面の入力、SP端子、ACブッシュ用の穴を明けます。ここはカット。

 

 

 

 

全ての加工が終わったら、塗装とレタリング入れです。

 

ずいぶん端折ってしまいましたが、下が完成したシャーシです。

 

 

 

さてこれでシャーシ加工が終わりました。

 

次は組み立て・配線へと移ります。

 

実はこのアンプとカップリングで使用する16センチSPセットも製作します。

これも並行して記事に書いていきます。

 

端折った部分が多いので不明点、質問があればお願いします。

 

 

 

この言葉は過去、ココログの記事で使ったことがあります。

 

覚えている方もいらっしゃるかも。

 

多分、この言葉を使った人物は私だけだろうと思うのです。

 

 

火の道とは ヒーター、フィラメントを点灯させる回路のことです。

 

血の道とは 電源回路からスタートして、出力トランスの一次側や真空管のプレートなどに直流エネルギーを供給する回路のことをいいます。

 

であれば残りはもうお分かりですね。

 

音の道とは 音声信号が流れる回路のことをいいます。入力端子から入って、球のグリッドに入り、プレートから出てきて、出力トランスの一時側につながる回路です。

 

 面白いことがあります。

 

血の道と音の道が一緒になっている配線があります。プレートから出てくる回路です。

 

普通はだれも疑問に思っていないし、口にすることもありません。でも考えれば不思議です。

 

何でプレートから出力トランスにつながる線には、交流である信号電圧と直流電流が一緒に流れているはずなのに、混濁しないの?

 

 それは直流と交流は同じ線の中を流れていても、周波数がない、あるいは周波数をもつ、という別の性格の電流であるため、違うレーンを走っていると考えればよいのです。

 

この話も3回目くらいですね。

 

もう終焉に向かっているので、持ってる知識を吐き出していきます。

 

以前ココログ時代にやった、「回路を読もう」という講義も、もう一度やろうと思っています。初心者向けの講座です。これさえ読めば、とりあえず接続としての回路図は分かるようになります。