先週末にフランクフルトへ遠征してきました。
一昨年だったか、もっと前だった?
椿姫さんにご厄介になり、
ロンドンへお友達Sarahさんとオペラ遠征して以来です。
指揮:マリスヤンソンス
オーケストラ:コンセルトヘボウ
バイオリン:F。P。ツィマーマン
曲
モーツアルト:バイオリンコンチェルト3番
ブルックナー:交響曲4番
ミュンヘンのバイエルン放送響とこのコンセルトヘボウ常任指揮者を掛け持ちするのマリスヤンソンス氏。先日こちらのコンセルトヘボウを退任すると公表されました。理由はもちろん、体力的な問題。ここ数年は心臓麻痺から倒れて復帰以後、体調不調でキャンセルが続くことが多々。
バイエルン放送響とのブルックナー公演もキャンセル。
私事のここだけの話?!ドイツ行きを後押ししてくれたのは実はこのブルックナー交響曲なのです。それにやっぱり一度は聞いておきたいヤンソンスのブルックナー。
さらに少し前に
Mevrouwさんのこのブログを読んで、とうとうえいや!とチケット購入してしまいました。今回逃したらおそらくもう聞けないだろうなぁ、彼とコンセルトヘボウ・・・。
このコンサートツアーは各地を巡ってきているから、お疲れだろうけれど・・・。
どうぞ、みなさん体調不調になって、キャンセルになりませんように・・・。
半分祈る気持ちで行ってきました。
場所はフランクフルトの名所、旧オペラ座
(ヴィキ→)。

外観はとっても立派。入ってみると、ホールも立派です。

収容人数は2000人強。
オーケストラを聞くときはなるべく後ろに座る私。
座ってホール内を見渡すとなかなかこじんまりした感じがしました。
いつも行くミュンヘンフィルハーモニーホールは2400人弱。
あまり数は変わらない感じがするのに、それ以上の大きさの違いを感じます。
音合わせが終わって、指揮者登場・・・。
ん?なんかヤンソンス、ヨタヨタしてる感じ。
老け込みを感じました。
先日見たロリンマゼール84歳ほどじゃないにしても、
そろそろ”そのイキ”に入っている様子にびっくりです。
これじゃぁ、どちらかの常任指揮を辞める決意をするのも分かりました。
第一曲目、
モーツアルトバイオリンコンチェルト3番。
初めの音を体いっぱい使って弓をアップさせるツィマーマン。
彼の立っているところからは比較的遠くに座っているのに、
よく音が聞こえてきます。
これがいいホールと悪いホールの違いなのね。
ミュンヘンのフィルハーモニーホールでバイオリンソロなんて聞いたら音がか細くなって、醍醐味を感じられないのです。そしてもう一つのヘラクレスザールも座る場所を選ばないと音のつかみ所がなくなってしまうホールです。
軽すぎずそれでいて重すぎないオーケストラの音に包まれて気持ちよさそうに音を出すツィマーマン。
音程も(もちろん)綺麗。
あちらこちら力の入れすぎか、ツアー真っ最中で気分ノリノリなのか、時折つぶれてしまったような音が聞こえてくるけれど、でもそんなミニミスは一瞬にして忘れさせてくてます。
カデンツァも最近聞かれるような超現代風でなく、至って王道オーソドックスだけれど、難しい重音を綺麗に響かせて・・・。
彼はバイオリン一本でオケに負けない荘厳で華やかな音楽を作り出すことが出きるんですねぇ。関心してしまいました。
二楽章の嫌なところは伸びる音をどこまでオケと一緒に、またオーケストラの音から受けて綺麗に響かせるか、ということ。これが出来ないと、まぁなんともつまらない楽章です。
だって楽譜には"シロタマ”ばかりがならんでるんですから。
でも私にはあっと今に三楽章。そして勢いで最後まで・・・。
オケの方はバイオリンに集中していたせいか、あまり特徴なく、控えめな演奏。
それがいいオケ伴奏なのかもしれませんが。
しかしねぇ一番気になったのは、ファーストホルン・・・。音の出だしを数回外し・・・。
この人まさか、ブルックナー4番でもファーストやらないよねぇ・・・、絶対違う人がやるよねぇ・・・。
だっていきなりのホルン”どソロ”、この人じゃぁ絶対不安だわ・・・。
などど心配になってきてしまいました。
でもそんなことはとりあえずどうでもよくて、
ツィマーマンは無事終了。
ブラボーに大拍手・・・。
アンコールはパルティータと言う話・・。
私はシャコンヌ聞きたかったなぁ、と思ったけれど・・・・。
そんな贅沢は言えないわね。
さて、ツィマーマンが再び出てきて静まり返ります。
そして初めの音が出たとたん・・・・・・、
がっくり・・・。
えぇぇ~、なんでぇ~、パルティータの三番プレリュードかいなぁ~。
誤解の無いように言います。
彼の、このホールで聞かせてくれる生のプレリュードはすばらしい、ピカイチなんです。感動します。でもねぇ・・・・、数ある無伴奏ソナタにパルティータからなんでわざわざこれを・・・。
このアンコールを聞きながら、私の脳裏には走馬灯のように・・・。
小さくしてこの曲に始めて触れて、練習していたわが長男を思い出しました。
あれは確か7,8年も前?
この母も日々その練習を聞いたし、一緒に楽譜のお勉強もしたので、この曲の隅から隅まで細かいところを十二分に知っています。いくら素晴らしい演奏するツィマーマンが弾いても、この曲ほんの少しのミスも耳についてしまいます。
楽しむと言うより、この期に及んでまで曲の難しさを再確認するはめになってしまいました。
帰宅後その話を長男にしたら、
ママさぁ、それってやっぱり「スパルタ教育ママ」をやった後遺症だね!
と大笑いされてしまいました。
ふん・・・・、
休憩に入ります。
外へも出ずに私はプログラムにつらつらと、いやみたらしくツィマーマンがどったらこったら、あの部分がどったらこったら、ホルンがどったらこったら・・・、文句ブツブツ書き込んでいました。(爆
さぁて、大好きなブルックナー4番。
オケの配置からホルンのファーストは、さっきの人だぁ。
もうそれを見た途端にハラハラドキドキ・・・。
うーーーん、
バイオリンのトレモロが静香に始まります。
ドキドキドキドキ・・・・。
ホルンの・・・・、プワーーーーン
緊張、緊張。でもこんなに大音響で始まっちゃうんだっけ?
たしかピアノぐらいで始まるんじゃなかったっけ?
などと思っているうちにホルンの緊張感も取れたようです。
その中でもクラリネットやフルート、木管パートに目が行きます。
トランペットとフルートの音程もぴったりだし。
聞いてて本当に気分よくなりました。
ホールの音響もいいんだろうけれど、
やっぱりこのコンセルトヘボウの鳴らす音もいいんですね。
とにかく音が綺麗に透き通ってこちらに押し寄せてきます。
これを聞いていて、はたまた感傷的に昔のことを思い出し少しうるうる・・・。
もう20年も前の、生前チェリビダッケのことなども含め、
いろいろな思い出が心の底から泉が湧き出るように溢れ出てきました。
でもねぇ、このホルンの出来はいまいちだったのよ・・・。
この曲を吹きこなすことが出来る!というだけで、私には感動なんですけれど・・・。
たぶんツアーが重なって疲れてたんでしょう。
というか、私はやっぱりビール腹したがっちり体系が吹き鳴らすホルンが好きなかもしれません。
今度ミュンヘンで聞く機械があればやっぱりブルックナー聞いてみよ~。
3回も4回も拍手に呼び出されて・・・、
もういい加減、帰してあげようよ、と可愛そうになるぐらい疲れていたヤンソンス。
彼の精気をここでも目一杯使い込んでしまったんでしょう。
ブラボーでした。