先週末から一週間、ようやくクリスマスのクッキー作りが一段落。
その合間をぬって、先日ミュンヘンシンフォニーの演奏会へ行ってきました。

ミュンヘンには数あるプロオーケストラの中でも(昨今では)上手なオーケストラに入るでしょう。7、8年ぐらい前に聞いたときは、木管アンサンブルのまずさとバイオリンの音の薄さで、もう聞きにきたくない~、と思ったオケだったで足が遠のいていました。でもこのごろ評判がいいし、プログラムが面白そうだったのでチケットの衝動買い。ものすごく忙しくしてた時期だったので、コンサートでも聞いて落ち着きたいな、と思っていたのも理由でした。(本当はロンドンへひとっ飛びしてオペラでもと思ったけれど、やっぱりそれは金銭的にも無理・・・と言う結果に・・・当たり前かぁ。)

ミュンヘンの中心街から少し外れたところにある、プリンツレゲンテン劇場。中くらいのホールはほとんど(老人で・・・)満席状態でした。私の隣が子連れでしたが、とても珍しい光景です。私などは平均年齢を下げていました

Richard Wagner: Ouvertüre zu „Rienzi“
Franz Liszt: Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 A-Dur
Felix Mendelssohn Bartholdy: Symphonie Nr. 5 D-Dur op. 107 „Reformationssymphonie“

ピアノ:ナレ・アルガマニアン
指揮:ケン-デイヴィット・マズア


舞台に揃った団員を見ると世代交代が終わって一段落した、という雰囲気です。音合わせが終わって指揮者登場。おやぁ、若いお兄ちゃんっぽいのが出てきました。マズア・・・マズア・・・お勉強していかなかったので、この人がかの有名なクルト・マズアの親族だろうとは想像してましたが、まさか子供とは思いませんでした。

あとから調べてみたら、クルトマズア3番めの奥さんで日本人オペラ歌手がお母さんですって。デビューしてまだそれほど年数がたってない若い指揮者です。一瞬「孫」?と思わせるような年の離れ方ですが、そんなことは芸術家にはよくあることかも。

ワーグナー、トランペットのソロが始まって、クレッシェンドが嫌味にならずきれいに決まり、なかなかいい出だし。バイオリンの音にも厚みが!!!音も外れることなく(って当たり前か)、しばらく聞かないうちにちょっといいプロオケになっておりました。
前プロが終わったところでめずらしく三回もアンコール拍手で呼び出された指揮者。やっぱり見た目が若々しい、って得よねえ、などと音楽とは関係ない感想。

リストです。
いきなキンキラで体の線をばっちりと強調したカクテルドレスで出てきたナレ嬢。出てきただけで観客からため息が・・・。

その彼女のリストはお見事でした。私の席からはばっちりと彼女の指が見えましたが、開いた口がふさがりませんでした。テクニックはお見事。こんな速さで鍵盤を連打しても鍵盤ってもどってくるんだ?!さすがスタインウエイだなぁ、とピアノのメカニックに関心してしまうぐらいでした。
その連打をきれいに音にするんですから、彼女のテクニックも相当なものですね。でも、なぜか途中突然の眠気に襲われました。辛うじて眠り込むことはありませんでしたが、なぜ??? 曲が終わった後にその理由がなんとなく分かったような・・・・。彼女の技巧は本当にすばらしかったのですが、なんか機械的で面白みというものが無く、どうも一本調子に感じられたのです。そこはとっても残念でしたが彼女は25歳、まだまだこれから期待したいピアニストです。

休憩終わってメンデルスゾーン交響曲5番。この曲、実は先日我が長男がユースオケでやったばかり。彼がよく「難しいんだよ、バイオリン!!」と文句を言いながらしばらく練習していたのを知っていたので、やっぱりバイオリンに目が集中してしまいます。でもねぇ、プロは難しそうに弾いてないじゃないの・・・。管楽器のアンサンブルもよく、眠気も覚めて元気な指揮者と聞きなれた曲にリラックス。メンデルスゾーンだなぁ、派手な曲のわりにはホルンなんて2本なのよね。オーケストラ自体の編成もそれほど大きくなく、シンプルに決めているのに、これだけ迫力が出せるのはたいしたもの。

若手ケン-デイヴィット君は、お父さんに指揮を習った、というだけあって基本はきちんと身についているようです。演奏者にはわかりやすく、良心的でメリハリのある指揮です。ピアノコンチェルトなどオケとソロ楽器のアンサンブルなどは細部まできちんと気を配っていたし、なにより団員が彼にしたがって演奏しており些細なずれもなくおみごと。メンデルスゾーンなど下手をすると馬鹿騒ぎするようなになりがちですが、そのあたりは下品にならず、なおかつダイナミックを表現。あ、これはおぼっちゃまな性格が振るとそうなるのかなぁ。おばさんが聞いてる分には心地よかったです。

今回はすべてが若くてピチピチしていて、目の保養にも耳の保養にもまずまずの合格点。楽しいコンサートでした。
後一週間でアドヴェントが始まります。
本格的なクリスマス時期の到来です。

去年のリースは台が安く売っていたので、それを買って、適当に飾り付けしました。今年はどうしようかなぁ、面倒だなぁ、やめようかなぁ、と考えていました。とりあえず我が旦那にお伺い。彼は元カソリック教徒。

私:昨年はツリーも買わず、リースも適当だったの今年は何もせずにやりすごしてもいいかしら?
夫:うーん、次男がまだ小さいしねぇ(ってもう中学生)。やっぱり必要なんじゃない?
私:じゃぁ、次男に聞いてみるね~。
次:え~?僕は別にどっちでもいい~。
私:・・・・、ということだけれど。
夫:うーーん、でもやっぱり必要でしょう・・・。

はいはい、結局旦那が一番必要としているのかも。
あると無いのとではやっぱりこの時期の雰囲気が違うものね。
仕方ない、作るかぁ。と、決心。

そんな決心をした矢先、うちの近くですでにクリスマスマーケットが行われました。お天気もよかったし、隣町まで自転車でひとっ走り。でちょっと覗いてきたところ、もみの木の枝木が売ってるのを発見。とても青々としていて、いい香りなのにお手頃値段なので、即購入。リースの台に巻きつけます。そしてローソクも購入して、主材料は揃いました。私は面倒くさがりなので飾りは毎年の使いまわし。それでもスーパーで出来合いを買うより、お安く豪華にしあがりました。(爆

外に飾るのもついでに作ったのですが、いまいち気に入らないのでちょっと手直ししてから写真を取ろうと思っています。

その後はクッキークッキー作り。
数あるクッキーの中でも我が家で人気のバタークッキーラング・ド・シャ。オーソドックスなクッキーなのでもちろんバターバター☆が命。今年はそのバターから手作りに挑戦。といっても生クリームをひたすら撹拌させるのみ。それほど大事ではないのですが、どのくらい水分を減らせるかが勝負なようです。初めての試み、どんなクッキーになるか楽しみです。


これからクリスマスパーティーやクリスマスマーケットへの散策など楽しみいっぱいなので、風邪だけには気をつけないと。





木曜日にヴェルディのナブッコを見にいきました。
とても楽しみにしていたキャスティングだったので、奮発してちょっと高い席を購入。しかし・・・・、このごろやけにタイトルロールドタキャンが多いバイエルンの歌劇場です。前々日の火曜日のオテロもいきなりタイトルロール代役と聞いて、ちょっと不安になりネットチェックしたら・・・・。あぁ、やられました。私の聞きたかったアンブロジロ・マエストリが降板で、ダリボール・イェニスに変更となっております。

早速、ダリボール・イェニスをネットチェック。日本公演も多くこなしているみたいですし、悪くないレビューが多かったので気を取り戻して出かけました。

キャスティング:
指揮:Paolo Carignani
演出・舞台・衣装:Yannis Kokkos
照明:Michael Bauer
コーラス:Sören Eckhoff

Nabucco:ダリボーア・イェンス(バビロニア王)
Ismaele:ロバート・デ・ビア-ジョ(エルサレム王)
Zaccaria:ヴィタリ・コワリョフ(ヘブライ人大司教)
Abigaille:パオレッタ・マロック(ナブッコの娘:奴隷に生ませた子)
Fenena:アンナ・マラヴァシ(ナブッコの娘・エルサレムに人質となっている)

今回の席はさすがカテゴリーが上から3番めとあって、普通に座って見られる場所でした。 音もよく聞こえそうな席で楽しめそうです。(いつもは上から3番めでも、私には高すぎて手が出ません、というか手を出しません。)

このオペラの内容はバビロニア王「ナブッコ」が、エルサレムを攻め落とし、ユダヤ人を迫害する、という旧約聖書からの話です。その中で(なよなよの若い)エルサレム王のイズマエーレと人質のバビロニア王ナブッコの娘フェネーナは恋仲です。しかしアビガイッレも実はイズマエーレに恋しています。
バビロニアがエルサレムを攻め落とした時に、ナブッコと一緒についてきたアビガイッレはイズマエーレに「私を愛するなら、奴隷たちを助けよう」といいますが、もちろん、そんな話はお断りのイズマエーレ(この辺、アイーダとよく似てますねぇ)。こんな風に話は進んでいきます。

ナブッコはバスバリトンが歌うと本当にドスが聞いていい感じなんですけれど、今回は(普通の)バリトンのイェンスだったために残念パワー落ち。対向するザッカリーアを歌ったバスのコワリョフに押され、押されてしまいました。元キャスティングのマエストリが歌っていたら、おそらく対等な感じで歌合戦、という感じになってもう少し楽しめたでしょう。まぁ、でもイェンスは検討しました。ただ、彼の声はバイエルン州立歌劇場では少し物足りない声の響きです。コーラスに埋もれてしまいました。(今回のコーラスは迫力満点!!)
その点、コワリョフよかったです。時々コーラスに埋もれるか?!という場面でも、彼の声はどこからともなく聞こえて来ました。ただ演出の関係なのかなぁ、棒立ちで歌うことがしばしば・・・・。それだけは少し残念。

さて女性陣、フェネーナはまぁ可憐な感じの中に声の張りもぴーんとしていました。時折みせる突っ張った感じも女王さまらしく。声もコーラスに埋もれずバランスのいい感じです。
対向するアビガイッレを歌ったマロック・・・・
彼女の時折聞かせる「雄叫び」にはびっくりでした。
ちょ、ちょっと、ここはメトロポリタンじゃないんだから、もう少し力を抜いても大丈夫よぉ~、と彼女の肩をとんとんと叩きたくなるくらい大声を張り上げます。
ヴェルディでよく聞かれる高音でのフォルテはさながら鶏の”コケコッコー”状態で、聞いてる方は失笑してしまいました。彼女、いつもこんな声張り上げるのかなぁ・・・。これでレパートリーといわれているモーツアルト、ドン・ジョバンニでのドナ・アナとかドナ・エルヴィラとかをどんな風に歌うんでしょうか・・・・。
空恐ろしい・・・。
聞きたいような聞きたくないような・・・・。

今回ソリストの中で一番はテノールのロベルト・デ・ビアージョ。このテノールは
”おっ”と思わせる声質で、ヴェルディのテノール高音が綺麗に歌えるテノールです。彼のレパートリー、トラヴィアータのアルフレードや蝶々さんのピンカートンなど、聞いてみたいですが、これからもいろんな役に挑戦してもらいたい歌手ですね。トロバトーレのマンリーコなんて聞いてみたい。

しかしこのオペラ・ナブッコの一番の主役はやっぱりコーラス。その点、バイエルン州立歌劇場のコーラスは聴き応えばっちり。かの有名な3幕で歌われる「行け、我が想いよ」は、客席の一緒に口ずさんでいる???歌声が聞こえてきそうな雰囲気になりました。(爆

舞台も現代風でしたがミュンヘンの演出に慣れてしまった私には至って普通に楽しめたのはよかったです。(無意味にうろうろするパフォーマーや、わけの分からないヌーディストとか、なにを表現したいのか、わからないバックに映し出される映像などなどが無かった!!)

ただ、いつも通り?!モノトーンの舞台でしたが鑑賞後感はまずまず、「損した」気分にはならずに気持ちよく帰宅できたからよかったです。