恩返し。 | handmade labo カシマBASE

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変わった刃物屋です。

どうぞよろしくお願い致します。

GWがようやく終了。

人手不足を何とかしてくれ…。超絶繁忙期となり、疲労が抜けない…。ですけども、容赦無くデザフェスはやってきます。

日本中の職場という職場が人手不足という流行りの病に冒されていますが、こんな事でいちいち脚を引っ張られ続けるのはホントに癪に障るので、この辺りで決着をつけてやろうと思います。

体力配分を緻密に調整して、しっかりとスケジュールを組んでいきます。こんな程度の嫌がらせなどメタルメンタルで蹴散らしてやリますよ。

さて。今回のデザフェスにおいては、ディスプレイをグレードアップすると決めたので
細かい演出を手抜きしないでやってみます。
だいぶイメージが固まってきました。あと少しですね。

そして、ラインナップですけども
今回は革包丁推しで行きます。

当然、先月旅立った恩師への想いをしっかり乗せて
桐生打刃物の鍛造革包丁を是非沢山の方々に使って頂きたいという一心で纏め上げていきます。

桐生打刃物の代名詞とも言える、地金と刃鋼を鉄ロウで鍛接する「沸かし付け」という技法。今ではこの技法で鍛接する鍛冶屋さんはほとんど居ないそうです。

鍛造するなら複合材の方が圧倒的に簡単なので、わざわざ手付けで鍛接する必要は無いのですが、沸かし付けで鍛造した刃物の方が切れ味が良いというのは今でも多方面から耳にします。

が、その難易度から、効率よく作れるようになるにはかなりの時間が掛かると思います。
しっかりと作るポイントは、刃鋼を地金より少しはみ出す位置に置いて
開先部分に鉄ロウをしっかり撒いたら
刃鋼が落ちないように炉に投入。1000℃以上に加熱したところで引き抜くタイミングが難しいんです。温度が低過ぎればくっつかないし、高過ぎれば鋼材が吹いて脱炭してしまうからです。
タイミング良く開先部分を叩いて
仮鍛接。これで取れなくなるので
再加熱してしっかりと鍛接します。

ここまでの一連を複合材では省ける訳ですから、コスパも良いという訳です。

ですが、敢えて私はこの技法で製作し続けていきます。それこそが恩師への恩返しだからです。

今回で15回目の出展となるデザフェス。あと2週間なので、しっかりと準備して作品展お届けしようと思います。

See you !