黄色と黒のサッカーボール | THE ZUTAZUTAZのブログ

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んちゃーーー!!!!!

THE ZUTAZUTAZのヴォーカル


“世界に一つだけのナオキ”

でーーーす!!!


みんな元気か?!!


おいらの初めての夢は

小学校低学年の頃、
漫画家になることだった!


二つ目の夢は

小学校中学年の頃、
漫才師になることだった!
ダウンタウンに憧れていた!


そして三つ目の夢は

小学校高学年の頃、

サッカーで日本代表になることだった!
プロは通過点だと本気で思っていた!



そう、今回は小学校高学年の頃の夢、
マイ・サッカー ストーリー
からお送りします。


小学校高学年の
虎児谷ナオキ少年はサッカー漬けの毎日だった!

小学生がやらなければならないこと。

朝、学校に行く。
授業中は授業を聞く。
暗くなったら帰る。

これ以外の時間は間違いなくサッカーしてた!

サッカーする為に朝起きたし、
サッカーする為にメシ喰ったし、
サッカーする為に夜寝ていた。


楽しくて楽しくて、生きている!!!
と思えるものと出逢えた。

それがおいらにとってサッカーだった!


いつでもサッカーをやれるように、
ユニフォームや練習着で通学していた!
部活が終わったあと、
再度公園や学校にもう一度集まり、
暗くなってもボールを蹴って、
誰かが怪我して立てなくなるまで毎日やった!


正式にゆうなればおいらの夢は、
この仲間がそのままのポジションで、みんなで日本代表になることだった!

サッカーではなく、
もはやフットボールだったよ。

周囲の学校に敵などいなかったし、
試合をしても、大人と子供くらいの力の差があった。

当たり前だった。
こんなにサッカーのことが好きだから、他の奴らに負けるはずがない。

何故だろう、思い出せないけど、
何故地域の大会で優勝したのに、全国大会はなかったのだろう。

もし、同じくらいサッカーを好きな奴らがいたら戦ってみたかったな。


小学6年の元旦においらは、ある公園で一人、サッカーボールを蹴って練習をしていた。

ついこの間クリスマスにもらった
黄色と黒のサッカーボールだ。


おもいっきし緑のフェンスに向かって何度も何度も蹴っていた。


そして、
まだ真新しいボールが泥まみれになった頃、

バンッ

っと蹴ったボールが

緑のフェンスを超えて、
隣の町工場の屋根に向かって飛んでいってしまった。


斜面をボールは転がる。


転がる転がる。


こっちに転がる。


そのまま落ちてこい。






が、

ボールは町工場の
特殊な屋根の構造により、
どう考えても手が届かないし、
それどころか、ボール見ることさえ
出来ない場所に留まってしまった。


もう二度とバウンドしない黄色と黒のサッカーボール。



その瞬間に運命を感じた。


あ、コレずっと憶えていて忘れない光景だ。と感覚的にわかったのだ。


みんなもそうゆう場面あっただろ?

おいらにとって幾つかのソレの
そのうちの一つがこの場面だった。


その数ヶ月後、中学に入学し、
サッカー部に入ったけど、
先輩と喧嘩になって、
おいらは先輩を蹴っとばしてしまった。


サッカー部で、
最後に蹴っとばしたのが、
嫌な先輩だった。

顧問が先輩を保健室に連れていったのを、無表情で見送って、
ほこり臭い体育倉庫に一人座りこんで考えた。



サッカーが大好きだったから、
こんな中でやりたくないと思った。

サッカーが嫌いになるくらいなら、
サッカーと別れようと思った。
仲間達は悲しんだし、
俺も悲しい気持ちでいっぱいだった。



バスケ部に入った。

おいらにとってサッカーほど面白くなく、情熱の炎は燃え上がらなかった。

グレる暇が出来た。


ベタベタだけど、バスケ部に行かず、ゲームセンターに入り浸った。

サッカー部の仲間も、先輩達とモメるところまではいかなかったが、
環境の変化により以前の様な純粋なサッカー愛はなくなっていった。

おいらが辞めたからだろうか。

のちにその先輩とも仲良くはなったのだが、うちの中学のシステム上、
どれほど先生達に頼んでも、もう部活を変えることは出来なかった。

今考えればおかしな話だが。

運動場の隅っこ、
ヒビ割れたコンクリートブロックで
できた
汚いトイレに
仲間の数だけ煙が上がる。

夢が崩れさる時、
音はしなかった。


結局、サッカーを心から愛することが出来なくなったおいら達に、
W杯で戦うまでの才能はなかったんだろう。



楽しいことは尊いものだ。


今、おいらは強くありたいよ。
環境がどれだけ変わっても。


二度とバウンドしない黄色と黒のサッカーボール。

あの日のおいらの夢は今も宙に浮いたままさ。