幻のフルーツ ミラベル Mirabelle | 生物学者ママの実験的スイス生活

生物学者ママの実験的スイス生活

スイスドイツ語圏最大の都市で、仕事と子育てに奮闘中の研究者ワーママ。人生の3分の1以上をすでにスイスで過ごし、すっかり現地に同化中。
夫ともはやチビではない息子たちとの家族4人の日々の生活を、生物学者としての視点で(独断と偏見も交えつつ)考察します。

ミラベルというのは、ヨーロッパのこの辺りで出回るプラムの一種であるが、スイスでは一年のうちほんの数週間、8月下旬ごろにしかお目にかかれない.

フランスのロレーヌ地方が代表的な産地らしい。

たしかストラスブールの名物の一つがミラベルキャンディだったはず。

 

先月、うちの村の無人販売所に「ミラベルあります」のサインが出た週に買って、それがとんでもなく美味しかったのでもう一度買おうと思って数日後に行ったら、もうなくなっていた。

これはスイスのヴァリス州産のものだった。

それ以降もちろん再入荷もなし、どうして全部買い占めなかったのか悔やまれる。

ミグロでも二週間だけ見かけたが、そちらはまだ青いうちに摘んでいるのか、まあまあだった。

 

色は黄緑から黄色でプラムとかすももとかと形はほぼ同じ、黄色のものほど熟していておいしい。

特に黄色の完熟のものの美味しさといったらもう、すばらしい。

鋭い酸味はなくて、程よい甘みとなんとも言えない爽やかな風味がする。

何に例えたらいいのか、他に近いものは思い浮かばないが、なぜかちょっと柑橘系にも似ており、なんせ天にも登る芳香である。

 

見た目は冴えない小さい緑色の粒(梅より一回りか二回りほど小さい)なので、たぶん見過ごしている人は多いと思う。

500g入りのパックになっていることがおおい。

しかし、日本では食べられない、時期限定、風味絶佳、見つけたら運命である、絶対に買うべし。

(まだ緑ならしばらく追熟させるべし)