【不老不死】
がん細胞に効果のある食品は、
現時点では、科学的に実証されたものは無いと言ことだが、
逆に発がん性食品(がん化を促進する食品)はあるか?
現時点では、残念ながら「不老不死」や「がん細胞に効果のある食品」として科学的に確立されたものは存在しません。がん治療は、外科手術、放射線療法、薬物療法(化学療法、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など)が中心であり、食事療法はあくまで補助的な役割です。
しかし、ご質問の後半にある「発がん性食品(がん化を促進する食品)」については、科学的な証拠がある程度示されているものがあります。ただし、「これを食べたら必ずがんになる」というわけではなく、摂取量や頻度、個人の体質、生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合ってがんのリスクに影響を与えることを理解しておく必要があります。
一般的に、過剰な摂取ががんのリスクを高める可能性が指摘されている食品や物質には、以下のようなものがあります。
科学的証拠が比較的強いもの:
- 加工肉: ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉は、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)によって「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」と評価されています。これは、これらの食品に含まれる亜硝酸塩やヘム鉄などが、体内で発がん性物質を生成する可能性や、調理過程で生成される物質が関与していると考えられています。
- アルコール飲料: アルコールは、IARCによって「ヒトに対して発がん性がある(グループ1)」と評価されています。飲酒量が増えるほど、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、肝臓がん、乳がん、大腸がんなど、多くのがんのリスクが高まることが示されています。
- 喫煙: これは食品ではありませんが、がんの最大の原因の一つであり、間接喫煙も同様に有害です。
科学的証拠がある程度示されているもの、または懸念されているもの:
- 赤肉(牛肉、豚肉、羊肉など): IARCによって「ヒトに対しておそらく発がん性がある(グループ2A)」と評価されています。調理法(高温での調理など)によって生成される物質などが関与している可能性が指摘されています。
- 高濃度の食塩および塩蔵食品: 胃がんのリスクを高める可能性が示唆されています。
- 焦げ付いた食品: 炭化した部分には、発がん性物質が含まれている可能性があります。
- アフラトキシンなどのカビ毒: 不適切な保存状態の穀物やナッツ類に発生する可能性があり、肝臓がんのリスクを高めることが知られています。
- 一部の食品添加物: 過去には発がん性が指摘された添加物もありましたが、現在では安全性が確認されているものがほとんどです。ただし、研究が進んでいる分野であり、今後の評価が変わる可能性もあります。
- 極端に高温の飲み物: 食道がんのリスクを高める可能性が示唆されています。
重要な注意点:
- 上記はあくまで「リスクを高める可能性」を示唆するものであり、これらの食品を摂取したからといって必ずがんになるわけではありません。
- バランスの取れた食事を心がけ、特定の食品を過剰に摂取しないことが重要です。
- 個人の体質や生活習慣によって、影響は異なります。
- 最新の研究によって、評価が変わる可能性があります。
がん予防のためには、特定の食品を避けることだけでなく、禁煙、適度な運動、バランスの取れた食事、適切な体重維持、定期的ながん検診などが重要です。
もし、特定の食品とがんのリスクについてご心配な点があれば、医師や管理栄養士などの専門家にご相談ください。