昭和ボクシングその30~印象に残った海外の名ボクサー | ジジイが来たりて愚痴を吹く

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人生還暦を超えていよいよロスタイムに入りました。
いろいろ過去をふりかえりながら未来を描きたい
#MIOつくし #FC草津26期生

1976年10月27日 金沢実践倫理快感

WBA世界ウエルター級タイトルマッチ15回戦
同級王者 ホセピピノクエバス(メキシコ)
 KO6R
同級8位 辻本 章次(ヨネクラ)

怪物クエバス日本に上陸!
ロイヤル小林がいてくれたおかげでアリュゲロ
が見れた。で、辻本のおかげでクエバスが
見れたわけですね。
王座奪取は2ラウンドKO勝ち、辻本戦の後は
2ラウンドで試合を終わらせたのが5試合含む
実に10度のKOで11度防衛した名王者に対し
ひるむことなく打ち合いを選ぶ辻本。本人曰く
「ようけ入ったんで調子に乗った」らしく
6ラウンドその強打を防ぎきれず3度のダウン
でKO負け。
しかし専門誌ではその前の5ラウンドの打合い
をして日本人がウエルター級に一番近づいた
ラウンドと評す。
残念ながらウエルターの頂上を制覇した日本人
ボクサーは21世紀でも現れておらず、辻本の
善戦があらためて評価されるわけです。

ひえー満を持したクエバスの強打がうなりをあげて
辻本をロープに追い込む。
レフェリーの気の毒そうな眼差しが哀愁を誘う(ことない)

 

1977年1月1日 日大講堂

WBA世界フライ級タイトルマッチ15回戦
同級王者 グスタポエスパダス(メキシコ)
 KO7R
同級8位 高田 次郎(横浜協栄)

日本ボクシング史上初の元旦興行!
ちなみにプロレスは5年後の猪木対ボック戦
関係ないか。
エスパダスは153cmの小柄ながらバンチを
ブンブン振り回す荒っぽいボクシング。
しかしパンチが速く素人的にはパンパンパン
パンパンと左右フックが5連発以上で
炸裂するイメージ。こんな連打史上最高!
ロペスも高田も触沢もこのオートマチック拳銃
に立ち尽くすのみ。
エスパダスは好きなボクサーでした。

結構エスパダスも打たれてるんだけど、やはりパンチの質が
違うのかねえ。パンパンパンパンパンパンパンパンパンパン
いやーよう手が出るわ

 

1977年4月23日

バンタム級ノンタイトル10回戦

WBC同級王者 カルロスサラテ(メキシコ)

 KO4R

WBA同級王者 アルフォンソサモラ

        (メキシコ)

 

この時代

オリバレスから始まるメキシコバンタム級王国

はチョーチョカスティーヨ、ラファエルエレナ、

ロドルフォマルチネスと移り遅咲きサラテが

王座に就く。WBAにはメキシカンボクサー

ピッタリのサモラが君臨しており、しかし同門

ということもあって対戦は考えられずいったい

どちらが強い?という興味もあった。

ところがサモラがマネージャー契約を解消。

対戦が可能となる。

サモラはここまで29戦全KO勝ち。一方サラテ

はオーソドックスなカウンターパンチャー。

ビッグプロモーターは中量級はスルーしていた

のか、統一戦を成し遂げる方はおらず

残念ながらノンタイトル戦となる。

試合は3ラウンドからサラテの的確なパンチが

決まり始めサモラダウン。4ラウンドダメージ

の残るサモラに容赦ないサラテの長いリーチ

からの左右が決まる。このラウンド2度目の

ダウンでタオル投入。

あっけなく決着がつきました。

Zボーイ対決!国内では小林弘西城戦に匹敵するビッグイベント。

でも徹底的につぶしてしまうんや。

マネージャー問題でいろいろ確執があったんでしょうな。

 

なんとなく当時サモラの方が好きだったので

結果には驚きました。

サモラは以降精彩を欠き次の防衛戦で敗戦。

荒っぽいボクシングで圧倒する韓国の洪秀換を

KOでバンタム級史上最年少で王座に就くと

エウセビオペドロサをも倒している。

なかなか魅力のあるボクサーでした。