昭和プロレスその17~新「日本プロレス」 | ジジイが来たりて愚痴を吹く

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人生還暦を超えていよいよロスタイムに入りました。
いろいろ過去をふりかえりながら未来を描きたい
#MIOつくし #FC草津26期生

昭和47年10月4日蔵前国技館で

猪木対カールゴッチの世界ヘビー級戦が

行われる。

累積赤字が膨らむ新日本プロレスは

放映料はゼロでいいから一度ブラウン管で

宣伝したい、という申し出を東京12チャンネル

に行いゴッチが当時保持していた世界王座に

猪木が挑戦する。

いっぱしのプロレス通となっていたワタシは

世界ヘビー級?AWAのローカル?

そんなん全然ないぞといぶかしがるも

専門誌で結果を知る。

猪木健在を知らしめたこの試合、放送を

見ていたNETの舟橋アナは「やはり猪木だ。

猪木でなければプロレスはありえない。」

勝利し観衆に応える猪木。

なかなかカッコイイベルト。古臭さが歴史を感じる。

しかしゴッチにあっさり取り返されます。

 

同年11月2日かねてより婚約中の坂口は

女優木村利子さんとの結婚を発表する。実は

この結婚はポイントだとワタシは思っていて

徐々に観客動員減少が顕著になりNETからも

放送打ち切りを匂わせられた坂口は

NET三浦専務から

「猪木と一緒になれば一生面倒見るぞ」

一時はテレビ局を馬場と坂口で独占すれば猪木

の目はない、と考えていた馬場もNETの

日プロ離れをキャッチ。側近を通じ坂口獲得を

計る。さて坂口はどう出るか。

日プロがそんなに危機的な状況とは知らないワタシは

おめでたムードを素直に祝福したもんです

 

全日、新日どちらに転んでも身分は安泰。

プロレス入りを図ってくれた芳の里社長の恩義

を考えれば全日。しかし社会人としての仁義を

考えれば新日。ここからは推測ですが

「おい、トッコ。どっちに行くのがいい?」

「馬場さんって結婚してるの?」

「いや籍は入れてないけど同居している人が

 いる。」

「いくつ?」

「32歳」(歳まで知っているのか?)

「じゃあ同じ女優で歳の近い倍賞さんがいい」

以降倍賞美津子と坂口利子の仲が悪いというの

は聞いたことはなく、馬場夫人のワンマンさを

考えると夫人間でギクシャクしていたと思う。

 

NETは猪木坂口の合意を経て、坂口に日プロ

をとりまとめるよう依頼。

芳の里社長、小鹿もテレビが無くなるなら

仕方なかんべ、と賛同する。

年が明けた2月8日、猪木と坂口は

新「日本プロレス」の活動を発表する。

またNETは金銭問題やその筋との関係のある

豊登、ユセフトルコ等の離脱を条件とし

NETの名前で整理することとなる。

着々と新しいプロレス界の夜明けが

近づいてきた。

前途洋々な猪木と坂口

しかし最後の最後で面倒くさいことに