昭和プロレスその16~日プロの断末魔 | ジジイが来たりて愚痴を吹く

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人生還暦を超えていよいよロスタイムに入りました。
いろいろ過去をふりかえりながら未来を描きたい
#MIOつくし #FC草津26期生

断末魔

富士山の火口から黄色い光線が伸びていく。

「ギャオスの断末魔だ」

これが一番最初に聞いた断末魔、という難しい

お言葉。

あー無駄に文字数を使うなよ。

でもガメラ対ギャオスはもろベビーフェイスとヒールの戦い。

シリーズ最高峰!関係ないか。

 

馬場は独立の際インター選手権は俺しか

似合わんやろ。全日で使うで。と主張。

あほな、インター選手権は日プロのために

作ったもんやで、欲しいなら大木と試合せえ!

いや、どうせガンガンくるしプロレスに

ならんので王座は返上するわ。(ベルトくらい

なんぼでも作れるわな。百田さん、力道山の

ベルトまだある?)

 

馬場独立後坂口が初来日のザシークと対戦し

その連戦はそれなりの盛り上がりを見せるが

続く第三回NWAタッグリーグ戦は高千穂明久

を抜擢するも話題に上ることなく終了。

急遽呼び寄せた松岡厳鉄も誰?それ?から

始まるわけで当然この二人に馬場猪木の後釜は

勤まらない。

なんとかベルト移管を防いだ日プロはかつて

インターシングルの王座に就いたブラジルと

キニスキーを招聘し、空位になったインター

選手権のシングルとタッグのベルトの決定戦

を開催した。

さすがにこのあたりNWAメンバーの日プロ

その政治力はまだ健在であったが

肝心の試合の方は将来を考えると坂口が日本側

の代表=「インター王座」の決定戦出場

としたいところだが日プロは俺が俺がの大木を

起用。

インター選手権は12月1日、ブラジルが凶器を

用いて勝利。リターンマッチは12月4日に

今度はその仕返しとばかり大木が凶器を使って

タイトルを取り戻す。

当時ブラジルなら別に凶器を使わずとも大木に

勝つことは可能と思っていたので、この連戦は

どうみても不可解。こんなシナリオは両者に

とって負けてもイメージダウンにならないよう

作られたものの却って権威が落ちることに。

 

勝ちどきをあげる大木。クビに撒いたチューブが痛々しい。

しかし熱戦の理由付けにはならず、なんで大木がエース?を

再認識。白いトランクスも弱弱しいのでなんとかしてほしい。

 

日プロ崩壊の序章となった71年の

NWAチャンピオンシリーズはBI揃い踏み

最後のシリーズだったが全25戦がほぼ満員。

しかし馬場離脱後の72年インターナショナル

選手権シリーズは全13戦しか開催できず

これは後楽園ホール、横浜文化体育館

蔵前国技館、愛知県体育館、大阪府立体育館

広島県体育館などの自主興行以外は地方の

プロモーターが馬場猪木のいない興行を

買ってくれず日程がかなり飛び飛びになった

と推測される末期症状であった。

 

年末になるとテレビ局も改選期の動きが

出始める。

大木がエースでは視聴率が取れないことを

再認識したNETは「早く猪木を呼び戻せ」

と何回目かの激を飛ばす。

年末のプロレス誌では「ショック!A猪木が

日プロ復帰?」の特集を組む。記事自体は

オフレコ対象が多かったのかあまり具体的では

なかったが猪木ファンとしてはかなり期待を

寄せる展開になりそうであった。