くも膜下出血

脳動脈瘤(コブ)が破れて脳と周囲の膜との間の空間(くも膜下腔)に出血する病気です。

 

 

 脳の膜構造

脳は外側から硬膜・くも膜・軟膜と呼ばれる三つの膜で重なるように包まれています。くも膜下腔はくも膜と軟膜の隙間を指しこの空間に出血を起こした状態がくも膜下出血です。

引用:MedicalNote

 くも膜下出血の発症原因

  • 脳動脈瘤の破裂
  • 脳動脈奇形(AVM)
  • 脳動脈解離
  • 脳腫瘍
  • 血管疾患(血管の病気)
  • 外傷
     

*くも膜下出血の8〜9割が、脳動脈瘤の破裂によって発症するとされています。

 くも膜下出血の症状

  • 非常に激しい頭痛。
  • 意識障害
  • 吐き気・嘔吐。
  • めまい

 重症度分類


引用:日本脳卒中学会 

https://www.jsts.gr.jp/guideline/182_184.pdf

 

 くも膜下出血の後遺症

  • 運動麻痺
  • 感覚障害
  • 嚥下障害
  • 構音障害
  • 視野障害
  • 高次脳機能障害
  • うつや認知症
  • 排尿コントロール障害

などがよくみられます。

 

 

●運動麻痺
障害を受けた脳の反対側に半身麻痺「片麻痺」がおきます。痙性麻痺や弛緩性麻痺がみられます。

 

 

●感覚障害
障害を受けた脳の反対側の半身に感覚障害(感覚が鈍くなったり、しびれや痛みなど)が起こります。

 

 

●嚥下障害
食べ物や飲み物を飲み込みづらくなります。

 

 

●構音障害
ろれつが回りづらくなることがあります。

 

 

●視野障害
視野が狭くなる、視野の半分が見えない「半盲(はんもう)」、などの症状が現れます。

 

 

●高次脳機能障害
言葉がうまく話せない、理解がうまくできないなどの失語症、注意・集中ができない。脳の損傷部位によってもその症状は多岐にわたります。

 

 

 

 


●うつや認知症
他人との接触を避け、寝たきりになってしまうケースもありうつや認知症になってしまうことがある。

 

●排尿コントロール障害
頻尿、尿失禁、尿意を感じない、尿が出ないなどが生じる事がある。

 

 

 再発予防

くも膜下出血の再発を予防するためには、脳動脈瘤の破裂を誘引するリスクファクターを知ることが大事になります。リスクファクターは以下になります。

 

  • 高血圧
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • ストレス
  • 生活習慣病(糖尿病、高脂血症など)
     

特に高血圧と喫煙がもっとも大きく影響します。

 

 

これらのリスクファクターを予防するためには、

  • 規則正しい生活。
  • 禁煙や飲酒の制限。
  • 運動習慣の定着。
  • 食事の見直し。(減塩)

などを見直す必要があります。

 

 

今回は「くも膜下出血について」まとめてみました。最後まで読んでいただきありがとうございます。参考にしていただければ幸いです。

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