「迷己逐物」
おのれにまよってものをおう
衆生は顚倒(てんどう)して、己に迷って物を逐(お)う
テレビで美輪明宏さんがこんなことを言っていた。
「ヨ-ロッパの母」と呼ばれたク-デンホ-フ光子さんの生涯を紹介したあとの締めくくりに。
「・・・かつての日本人が大事にしていた『恥』と『武士は食わねど高楊枝』の心を思い出してほしいですね・・・」
記憶がおぼろげなのですが、ニュアンスはこんな感じ。
かつての日本人は物より心を大切にしてきた。
誇りのために、空腹も我慢するような生き方をしてきた。
どう生きるかに、価値を見いだしてきた。
それが戦後、衆生は顚倒した。
心よりも、物を逐うようになった、今も逐い続けているのではないだろうか。
己に迷って物を逐う。
そんな生き方は結局、虚しいばかりだ。
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