一日一禅 | おてらさん

おてらさん

大分にある臨済宗のお寺さんです。

「不真実のものを真実と思い、
真実のことを不真実と見る人々は、
その誤った心にとらわれて
ついに真理に達しない」

(法句経)


いわずもがなではあるけれど、ネット上には真実と不真実が入り乱れている、まさにカオスだ。
顔も名前もひた隠し、言いたい放題がまかり通る。
滝のようにふりそそそぐ情報の中から、真実だけをくみ取るのは至難の業だ。

仏教では邪見という言葉がある。
不真実とはまさに邪見のことだ。
誤った見解をすることだけれど、その中でも特に因果の道理を否定する見解(邪見)を一番悪質だと考える。
因果の道理とは、この世のすべては因と縁から成り立ち、すべての物事は常に変化し続けているという教えだ。
「永遠」とか「絶対」とか、耳に気持ちの良い言葉に酔って、ものの道理を忘れてはいませんか?
それでは真理に達することはない。

真実を見極めるためには、邪見を捨てること。
自分で常識と思っていることも、実はただの「偏見」かもしれない。
メディアから流れてくる情報も、それを「知識」と信じ込んで、鵜呑みにしてしまうのは危険だ。



心静かに自らをよく見つめ
それから世界を見つめてみよう
真実と不真実、きっと見分けられるはず











にほんブログ村