FLiPの新譜「XXemotion」
二枚目のフルアルバムのを聴いて感じた事などを少し。
まずひと廻リして思ったことは
・ドラム、特にハイハットとスネアが前面に出ている。
・対してキックとベースが少し弱い。
前作「未知evolution」はキックとベースがすごく強調された一枚。
低音に関してはヤスタカサウンドに慣れた猛者たちが専用車で聴いて
「お!?」と反応したと言えば想像に難くないでしょう。
そんな流れを想像して聞いていたので正直ちょっとびっくり。
特にリード曲『CHRRY BOMB』や『でも maybe』あたりはハット音が印象的。
実はハイハットの16ビート大好きなので「ユウミ!やるじゃん!♪」
と、思っていたら実は「未知evolution」でも『カザーナ』あたりは結構しっかり弾いてるのに目立たないので気づいてなかった。
この違いは何だろうと思ってインディーズの頃の「母から生まれた捻くれの唄」
「感傷中毒」「DEAR GIRLS」と続けて聴いてみた。
やはり「XXemotion」は全体にドラム音が前面に出ている感じがする。
そのなかで違和感を感じたのが『最後の晩餐』と『ふつつか少女』
この二曲はどちらかというと「未知evolution」の楽曲たちに近い感じを受ける。
私はもともとはDeepPurpleやKISS、Queenなど洋楽ROCKを聞いていたので歌詞をちゃんと聞かない習慣がある。
だから歌詞カードを一回も開かないこともしばしば。
でも今回は気になってクレジットを確認してみた。
「Drum Tuner 三島重夫」(Track:1,2,3,4,5,6,8,9,10,11,13)
とある。
Track7『最後の晩餐』・Track12『ふつつか少女』なのでやはりこの二曲だけ何かが違う。
『ふつつか少女』は『ホシイモノハ』のカップリングで2011.12.07リリース
『最後の晩餐』は『ワンダーランド』のカップリングで2012.02.08リリース
ちなみに「未知evolution」は2011.05.25、「XXemotion」は2012.05.16リリース
”FLiP新曲「ワンダーランド」が大人気アニメ『銀魂』の1月クールのオープニングテーマに決定! (2011.11.28)”
これらの時系列を追っていくとなんとなく一つの疑問が。
もしや『最後の晩餐』『ふつつか少女』はカップリングで秋に発売される予定があった?
ワンダーランド スペシャル web番組
http://www.sonymusic.co.jp/play/?ir34&in_IR243-03
この番組のMC冒頭で『ワンダーランド』はFLiP初のメジャーコードで作ったとあります。
FLiPにしてみたら冒険をした訳で、正直言うとこの曲を聞いた第一印象は「そっちいっちゃう?」。
続けてカップリングの『最後の晩餐』を聴いて「こっちだよ!」と思ったのは事実。
『ワンダーランド』いい曲です、基本的に好きです。
でも『ワンダーランド』的POPでキャッチーな曲は他のバンドが多々奏ってる。
私がFLiPに求めていたのは「純粋ハードロック」系の楽曲達。
この二曲がカップリングでなかったら個人的には事情が変わっていたかもしれない。
年明け早々の 女子力UP×2Tour しかり、「XXemotion」しかり、
最近はガールズバンドならではのサウンドを追い求めているFLiP。
だけど、原点・根底にあるバンドを始めた頃の気持ちは忘れて欲しくない。
これほどのライブパフォーマンスを持っガールズバンドは残念ながら他に見当たらない。
他のガールズバンドとの差別化「も」視野にいれないと特徴が際立たないと心配するのは私だけではないはず。
歌詞は聞かないと言いながら
「風穴うがって 絶望の日々に」
に一発でやられた私がここにいます。
「XXemotion」FLiPのCDを初めて買ったおじさんが言った一言
「DeepPurpleみたい」
これって最高の褒め言葉。
メジャーデビューからこちら震災もあり沖縄時代とは違うことは重々承知の上、
「純粋ハードロック」ラインを踏襲しつつ「女子力UP」を模索してほしい今日この頃。
あれ?アルバムインプレッションになってない?(^_^;)