修復という仕事 | フィレンツェ・Zouganistaの職人修行

フィレンツェ・Zouganistaの職人修行

望月貴文/Takafumi Mochizuki 2014年、Zouganista(木象嵌細工職人)としてFirenzeに工房をオープン 工房住所:via dei cardatori 20r,Firenze

昨日は年末のお忙しい中オンラインイベントにご参加いただいた方々、
有難うございました。
 
Zoomにてフィレンツェ・東京の五ヶ所を繋いでのライブ配信。
初めての事で不慣れな部分はありましたが自分自身も他の方の工房を
すっかり楽しんでしまいました。
 
終了後もいろいろとメッセージをいただき嬉しい限り。
次回以降の励みになります!!
 
時間があればご紹介しようと思っていたこの木製定規
 
引退されたサルトリアから引き取りさせていただいたもの
 
材質はオークですが木製なのでどうしてもミリ単位での伸縮があります
 
それを毎年計測して規定数値内であれば検印としてその年の刻印をしてあるんです。
 
検印の一番古いものは31-32、つまり1931-32年という事。
そして奇しくも最後の刻印95-96はすぐその脇に押してありました。
職人として引退をされたのか、この定規が規定数値を超えてモノとして引退を迎えたのか。。。そして31〜96までの間には欠番、つまり検印がされていない年がいくつかあります。
44、45、46と抜けていて47からまた刻印がスタート。
 
他にもいくつか数字は抜けていましたがこの数字から自分たち修復職人はこの定規とそれを取り巻く職人のストーリーを考察するわけです。
 
だから修復の依頼があってもこういった数字は絶対に消さない。
無造作に押されたその刻印一つ一つに思いがあるんです。
 
こういったストーリーを読む力がなければ修復の仕事は成り立ちません。
 
技術だけではない、、、とても魅力のある仕事だと思っています。
 
そんな魅力を今後も伝えていけるようにいろいろとやっていきますので
皆さま、よろしくお願い致します!!
 
 
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お問い合わせ
mail@zouganista.com
 
工房via dei cardatori 20r, Firenze (zona San Frediano)
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