収斂進化とは何かしら? という質問に答えます。 | 小さなふれあい動物園のひげ園長が送る、日々の動物達との暮らし

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動物とのふれあいを通じて、生き物の素晴らしさを伝えることが仕事です。動物気功師として活動しながら、亀仙人を目指して修行中。

今日は化石の話

2002年茨城県ひたちなか市の
海岸で見つかった
長さ8センチほどの骨が

恐竜時代に空の覇者として
自由に空を飛んでいた
翼竜、プテラノドンの
仲間の骨(肩甲骨)だとして話題になった。

この骨は、当時ドイツの専門家に、
レプリカを送り、翼竜の肩甲骨である
と言われていたものだったが、

茨城県自然博物館の学芸員の方が
この骨をよく見ていたら
なんと自分が食べた
スッポンの骨の特徴に、
よく似ている事に気付いた。

そこで
CTなども使ってよくよく
検査してみた結果、

ヒタチナカリュウは
同じ地層から出てきた
スッポンの骨であったことが
確認され、その名も
ヒタチナカオオスッポンに
変わってしまった

というニュース。


うーん、ヒタチナカリュウが
翼竜ではなかったことは
ちょっと残念だな。

翼竜とは、
恐竜の時代の空の王者。
プテラノドンが有名だね。

詳しいことを言うと
この翼竜は恐竜とは
ちょっと違う生き物なんだ。

そして、翼竜と現在の鳥類も違う。

難しいけど、ここがポイント

翼竜と恐竜はラゴスクス類という
共通の祖先から、

進化の過程でそれぞれ
別の道に進んで行った生き物なんだ。

そして、恐竜たちが絶滅した時に
一緒に絶滅していった。

この翼竜が鳥類の祖先だと
思う人が多いのだけど、
実はそうではない。

鳥類は恐竜から分かれて
進化したもので
翼竜とは直接の類縁関係はないんだ。

結果的に
同じような形に進化したものだけど
お互いの種類には関係ない

こういうのを
収斂進化(しゅうれんしんか)という。

それは、
まったく異なる種である生物が、
それぞれに
同じような生態的地位についたとき、
似通った特徴を持つ姿に
進化することなんだ。

例えば
哺乳類のモグラと

昆虫のオケラもそうだ。

昆虫と哺乳類だから
全然違う生き物だけど

共にトンネルを掘って暮らして
その前足は土を掘り進む
シャベルになっていて
同じような場所で暮らし、
よく似た形をしているんだ。

これがオケラの前足↓

もぐら

生き物って
面白いね!

そういえば
サメとイルカもそうだった。